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"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

チバルイスチャレンジ [オサムシ]

前々記事でルイスオサムシを掘り出したことを書きました。

高緯度の自己新でしたが、イチハラ市の北端だったので、いっそのことチバ市ラベルが欲しい。

心には留めたものの忘れそうなので、さっそく1回目のチャレンジに行ってきました。

さあ、結果はどうだったでしょうか。

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これが想定外の結果に。

ちなみにチバ市はイチハラ市の北に隣接していますが、イチハラ市の北端より低緯度のチバ市もある。

つまり、高緯度の記録を更新したいわけではないので、チバ市の南端から攻めることに。

なので、スタート地点は前回掘り出した地点よりもかなり南のエリア。

ナビに従うと、R16からR297大多喜街道を左折してひたすら直進。

大多喜方面に行くなら、館山道をくぐった先を右折するので、初めて通るルートでした。

が、K21をしばらく進むと、記憶に新しい景色が現れました。

前回アプローチを見つけられなかったエリア。(前回は先にミルフィーユへ行ったのでルート違い)

そのままさらに5分ほど走ると目的地のチバ市南端付近(住所としてはイチハラ市)に到着。

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南千葉サーキット


看板がないと工事現場にしか見えないカートサーキットの前から林の中へ入っていきました。

坂を登りきると畑地が広がっていました。

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ここから軽四が通るのがやっとくらいの半舗装路を進みますが、どこからチバ市になるか不明。

少し進んではスマホで現在地確認を繰り返し、判明した市境の地点はここ。(標識は無し)

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ベニシジミ号が向いている方が進行方向で、画面奥は手前の部分は舗装されていますがすぐに藪。

でもなんとなく藪の中が気になったので様子を見にいくことにしました。

scarabe.gif


藪漕ぎしなくても歩けるけど、散策路でも作業道でもないような様子で、ずっと続いていそうでした。

なので、ベニシジミ号まで戻って装備を整えて再突入することに。

適当なポイントがないか探しながら100メートルくらい進むと、こんな標識が現れてびっくり。

TG20210130_006.jpg


まさか道の上には仕掛けないよねと思いつつ先へ進んでいると、今度は遠くでピピッという発信音が。

何の音か分からずも、耳を澄ませて歩いていると、ピピッピピッと段々音が大きくなってきました。

と、傍の藪の奥からガサガサガサという音が。

ワナに獲物がかかって暴れ、かかった信号として発信音が出ているのではと想像した瞬間。

藪の中から突然、犬が飛び出してきて心臓が2秒ほど止まりました。

どうやら猟犬らしく、こっちには目もくれず、歩いている道を進行方向へダダダダッと一目散。

勘弁してほしいなと思いながらも、犬が走って行った方へ歩を進めました。

すると、今度はピーッピーッという違う発信音がかすかに聞こえてきた。

今度は何だ?と考えている間もなく、前方からまた猟犬がこちらに向けて走ってくるではないですか。

林の中の狭い道をまっしぐらに向かってくる。まさか獲物と間違えてはいないよね・・

軽く恐怖のどん底に落ちつつも、逃げ場もないので半身になって道の端へ避けました。

すると、2号犬もこちらには目もくれず、すぐ脇を走り過ぎて行きました。

さすがに写真を撮る余裕などなく、遠ざかる発信音に胸をなでおろすばかり。

scarabe.gif


もう引き返そうかとも思いましたが、引き返すとまた犬に出くわすかもしれないので却下。

ヤケクソで奥へ歩いていると・・なんと、まさかのクロスカブが止まっていました。

TG20210130_008.jpg


そうか猟犬の持ち主かと思い、挨拶して話しかけてみました。

「さっき猟犬に遭遇したのですが」

「ああ、今日は猟師が入っているようです」

「二匹いましたね、何を獲っているのですか」

「鳥を獲っているようです」

「猟師さんじゃないんですか」

「ワナの見回りに来ているんです」

「さっき標識がありましたが、あれですか」

色んな意味でびっくりしましたが、道の上にワナは仕掛けないとのことで少し安心。
(犬は藪の中を走り回っていたけど大丈夫なのか?)

「こんな里地にもイノシシやシカが増えているのですか」

「そうですね、でも最近増えているのはアライグマです」

「アライグマもロープ罠にかかるんですか」

「今年になってからもう6頭もかかりましたよ」

「へぇーそんなに」

「けっこう農作物に被害が出て、農家の方も困っているんですよ」

あなたは何をと聞かれたので、ゴミムシを採集に来たのですと答えると。

「じゃあトラップを仕掛けるんですか」

「いや、直接土を掘るんですが、ここは掘る場所がなさそうです」

ついでにこの道の先がどうなっているのか聞いてみると、丘を下ると田んぼに出るとのこと。

「そうですか、一応様子を見に行ってみます」

「お気をつけて」

猟犬に気を付けてという意味かは分かりませんでしたが、もう出くわさないようにと祈りました。

scarabe.gif


丘を下り、田んぼが見える場所まで出たけれど、やはり適当な採集ポイントは見つからず。

スマホで現在地を確認しても、この獣道は全行程がイチハラ市内のようなので撤収することに。

引き返す途中、藪の中でガサガサと作業している人影にもう一度挨拶してベニシジミ号へ急ぎました。

元の道を先へ進みましたが、里地のスギの疎林の中を辿っていくだけでした。

その途中、林の中に軽トラが何台か止まっていて、猟師さんたちが何人もいるのが見えました。
(全員が鳥撃ちなのかは不明)

林を抜け、広い畑地に出たところで一人作戦会議。

GoogleMapで別のルートはないかと探すと、やや北側(チバ市内)に南西へ向かう道がある。

突入してみると、また猟場の方へと向かう道でしたが、様子はさっきの道と同じでついに行き止まり。

TG20210130_009.jpg


畑の端には犬小屋があって、ワンワン吠えられたので、奥へ突入する気は起きませんでした。

それよりもうお昼をとっくに過ぎていたので、近くにはないだろうと思いつつもお店を探すことに。

GoogleMapで最寄りのラーメン屋さんを検索すると、住宅街の真ん中にぽつんと一軒。

対抗馬がなさそうだったので決定。住所をナビにセットして出発。

一応幟はでていましたが、住宅の並びに埋もれているので、単に通りかかっても見過ごす可能性大。

ラーメン屋さんですが、メニューや店内表示を見ると、明らかにカレーを強力に勧めている。

ならばと、思い切ってミニカレーが付くセットを注文。

DSC_0377.jpg


ラーメンもカレーもなかなかのハイレベル。特に気に入ったのは自家製の炙りチャーシューでした。
(道理で単品の販売もしているわけだ)

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土気(トケ)方面まで来てしまったこともあり、せっかくなので、むしや詣でに行くことにしました。

向かった先(大網白里市の某所)は、はじめて「六社神社」に出くわした場所。

その時はこの調整池が気になって訪れたのでした。

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ぐるっと一周して様子を確認しましたが、肝心の神社がどこにあったか思い出せない。

なので、ひとまず前回(6年前の記事はこちら)も試掘した土崖に突撃することに。

その時はクロシデムシやゴミムシがいくつか出たと記憶していたので、何かは出るだろうと。

ところが掘れども掘れども、ゴミムシどころか指標虫すら出てこない。

やっと何か出たと思ったら。

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ビロウドコガネの仲間 (コガネムシ科)


ちょっと場所を変えながら、あちこち掘り続けた結果、やっと出たゴミムシが扉の子だったのです。

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ヒメキベリアオゴミムシ (オサムシ科)


その後もしばらく頑張りましたが、なんと何も出ず。

掘れる場所は少ないながらも、土の状態は悪くないのに・・指標虫も出ないということは・・

そうだ、環境が改善されるよう、むしや神社にお参りしなくては。

scarabe.gif


調整池へのアプローチとは違うルートだったのかもと、一旦県道まで戻ってみても他にルートなし。

再度調整池を周回してみると、藪の中へ突っ込んでいくような獣道を見つけました。

そうだ、前回もこの藪が気になって侵入してみたら、その先に偶然神社を見つけたのだと思い出す。

ありました。

TG20210130_023.jpg

六社神社(4)


鳥居の手前は急坂なので、失礼ながら境内にベニシジミ号をとめさせていただきました。

scarabe.gif


さて、まだ陽は高いのでルイスチャレンジの再開。

今度は分かりやすく、市境を辿ってみることにしました。

さっきのエリアまで戻り、外房有料道路の板倉ICをスタート地点にして、北西方向へ・・道がない。

仕方なく、前回掘り出した地点を目的地に設定して、チバ市内側を辿る作戦に。

しかし、いや、案の定、チバ側は企業のセンターなどがある産業団地で、里地はまったくありません。

目的地付近まで来て、やっと里地に抜けたところにラジコンカーのサーキットがありました。

TG20210130_025.jpg


駐車場には東京や埼玉ナンバーの車も止まっていました。(都会にはないのか、チバが田舎なのか)

scarabe.gif


ところで、現在地を確認するとイチハラになっていたのでもう一度一人作戦会議。

GoogleMapを見ると、坂を下ったところの脇道を右に入った先の林の辺りはチバ市になるよう。

そこを最後にしようと行ってみましたが、林縁の片隅にちょこっと土肌が出たところがあっただけ。

TG20210130_026.jpg


なんと、収獲はゴミムシ1頭だけという・・まあ、こんな日もあります。




オマケ


実は一昨日、2回目のチャレンジに行ってきました。

獣道の手前を東へ下って行く道にも入ってみましたが、やはり畑地で行き止まりでした。

TG20210211_073.jpg


果たして結果は・・・またのお楽しみ。




今日の湯加減

今日はまさに春のような陽気でした。(九州方面は最高気温20℃以上とか)
ですが所用があってフィールドワークには行かずに大人しくしていました。
音楽を聴きながら少し標本を作ったり、ヌマエビたちをぼんやり眺めたり。
そうそう、ミナミヌマエビやメダカをゲンちゃんズと同居させています。
ヌマエビは勝手に繁殖しますが、産まれた傍からメダカたちのエサになります。
(そうでないとどんどん増えてしまいます)
でも最近、稚エビたちを何匹かすくって、ボトルアクアリウムを作って楽しんでいます。


TG20210213_002.jpg

ミナミヌマエビの子

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高和です。

ゼフさん、
そういう日もありますって。
だから昨年末のような夢心地の探虫ツアーにも巡り合えるんじゃあないですか?坊主の回数なんて虫屋の勲章です!
さて、チバのフィールドは見るからにうらやましい環境ですね。武蔵野は水が全くなかった大地に人工水路を通して新田開発されたところなので、自然な水たまりがほとんどありません。台地の上なので崖もありません。それでも団地のわずかな人工池で最近はいろんな昆虫たちが湧きだしました。啓蟄近しですね。ご自愛くださいね。
by 高和です。 (2021-02-14 17:42) 

よしころん

ヒメキベリアオゴミムシ、とても綺麗な色をした64ですねぇ♪
そしてラーメンとミニーカレーセット炙りチャーシューも見るからに美味しそうで…
今の私には絶対に食べられないな組み合わせなのですがー^^;
半年もすればまた食べられることでしょう!

>そちらも風が強いのでしょうか・・
ほぼ無風です、重い雪は降りましたが~
>ワナ猟でもいいかと
なるほど~! でもいずれにせよ別荘地内では無理なのですよ~
by よしころん (2021-02-15 19:14) 

よしころん

あ、腰痛火山要注意で!
こちら胃痛火山は沈静化に向かいつつ~^^;
by よしころん (2021-02-15 21:24) 

ぜふ

>高和です。さん
ボウズが怖くてオサホリはできません。
チバも東葛地区は新田が多いですが、ボウソウは自然がまだあります。
(メガソーラーと最終処分場だらけでもありますが)
とにかく人工でもニッチが整備されれば来てくれます♪

>よしころんさん
胃痛が寛解されたら食べにおいでください^^
(間違いなくオススメではあります)
ワナもムリなら銃器は論外ですね^^;
腰痛対策は色々しているのに、コロナ禍の影響の方が大きいです・・
by ぜふ (2021-02-15 22:36) 

ぼんぼちぼちぼち

突然の発信音に猟犬、怖いでやすねー。
猟犬に獲物と間違われて襲われなくて何よりでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-02-18 21:27) 

sakamono

他に誰もいない山の中だと、犬が相手でも、ちょっと怖いですよねぇ。
わなもコワイ^^;。そして、このラーメンとカレー、うまそう
ですね。この写真からでもチャーシューのうまそうな感じが
伝わってきます。
by sakamono (2021-02-19 22:49) 

ぜふ

>ぼんぼちぼちぼちさん
ちゃんと訓練されていれば大丈夫なのでしょうけど・・
飛び掛かってくることを想定し身構えて・・スルーされました^^;

>sakamonoさん
たしかにワナの前振りが効いていましたね^^;
たまたま入って当たりをひくと嬉しいですね。ほんと美味しかった。
リピートすると思います♪
by ぜふ (2021-02-19 23:05) 

響

狩られないでよかった。
いきなり藪から猟犬はびっくりですね。
アライグマは天敵がいないので増えまくってますね。
by (2021-02-20 18:50) 

ぜふ

>響さん
ヤブヘビならぬ・・ヤブイヌ。
アライグマの天敵はスターリングしかいない^^;
by ぜふ (2021-02-20 22:48) 

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