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"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

むしや詣で [オサムシ]

虫神様のお導きにより、偶然の再会を果たしたあと、予定の逆順で東へ向かいました。

逆順なので、ナビが執拗に誘導していた南回りの高速は使わずに下道でトコトコと。

途中でお昼を食べて、HFの下流側のアプローチから入り田んぼに到着。

田んぼアートはちゃんとそのままでした。

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何が目的だったか・・。

目いっぱい背伸びをしてアマビエ様を。これなら分かりますかね。

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さて、HFを訪れた目的は、ニホンアカガエルの産卵の確認です。

例年だと、1月下旬頃からはじまるのですが、この日はまだ16日なので早いかもとは思いました。

しかし、今冬は暖かいし、この前日に少し雨も降ったのでもしかしてと期待していました。

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田んぼの中の畔をジクザグに、下流から中流まで歩いてみましたが、卵塊は見つけられませんでした。

ちょっとまだ見に来るのが早かったようです。

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せっかく久しぶりにHFに来たので、林縁も歩いてみることにしました。

ハンノキ林の南向きの明るい林縁からスタートすると、いきなり目にも鮮やかな色が光りました。

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ムラサキシジミ ♂ (シジミチョウ科)


これは幸先がいいなと気分が上がり、(心はスキップしながら)歩を進めていると何かが横切った。

見失わないように目線で後を追いかけ、枝にとまったのを確認し、テレコンを付けながら接近。

今冬まだ観察していない子でした。

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ホソミオツネントンボ (アオイトトンボ科)


しかし痛恨のピンボケ。

撮りなおそうと、さらに近寄ったら飛び立ち、林の中へ消えていきました。

他の個体もいるだろうと楽観していたけど結局見つけられず。

ムラサキシジミも見かけはしたものの遠くて撮影できない個体ばかりでした。

scarabe.gif


すでに書いたとおり、この日の主たる目的地は成東方面。

東金道へ出て、東へ向かいますが、実は他にもミッションを設定していました。

それは初もうで。もちろん、普通の神社の参拝ではなく。「六社神社」をお参りします。

”ろくしゃじんじゃ”が正しい読み方でしょうけど、勝手に”むしやじんじゃ”と読むことにしてます。

つまり、虫神様参りがこの日の目的だったのです。(前記事の通りご利益先取りでしたが)

ところで、GoogleMapによると、チバにはなんと、六社神社が8社もあるようなのです。
(6社でないのがザンネン・・)

その内の、成東へ行く途中にある1社へ向かいました。

HFからベニシジミ号で15~20分ほどの距離。

小さな神社につき、案内板などありませんが、訪れたことがあるのですんなり到着。

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人とすれ違うことすらなく、虫運と安全と息災を祈願してのお参りは終了。

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六社神社(1)


ということで、初もうで終わり・・ではなく。

他の「むしや神社」にも行ってみようと思います。

ナビにセットしたのは、なんとここから直線距離だと2キロもない所。

と、途中の左手に谷津田が広がっているのが見えたのでちょっと寄り道。

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先を急ぐわけでもないので、周辺の様子を見ながら谷津田に沿ってしばらく走りました。

いつの間にか西に向けて走っていることに気が付いたので方向転換。

ここも案内板などないのでちょっと迷いましたが、ほどなく到着した2社目。

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石段を登ると・・社じゃなくて小屋?

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六社神社(2)


賽銭箱もないし、どこが本殿なのか分かりませんでしたが・・これか?

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扉の前に小銭が落ちていたので、お参りして隙間からお賽銭を投げました。

scarabe.gif


さあ、いよいよ本来の目的地へと、東へ向かいます。

そこは未踏の新規開拓地で、ターゲットはゴミムシ(あわよくばオサムシ)。

Googleの航空写真で見る限り、荒れた林道だとは想定していましたが・・

林道というよりは藪でした。

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ベニシジミ号を降り、装備を整え、いざジャングルへ突入。

車両の通行跡はないので、Googleカーも入っていないはずなのにどうしてMapに道があるのか・・。

それはともかく、道の両側は踏み込むことができないような、まさに藪がひたすら続きました。

ところが突然、崖が現れました。

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高さは3~4メートル。やや固いですが、よだれが出そうな粘土質の赤土です。

さっそく端から取り付いてみました。

しばらく何も出なくて期待に膨らんだ胸がしぼみかけましたが、やっとゴミムシが。

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クロモリヒラタゴミムシ (オサムシ科)


体長は約12.5mm。計3頭出ました。

バチツルをピッケル代わりにして上部に登り、土から飛び出た根っこにつかまりながらカニ歩き。

やっと次に出たのはちょっと美麗な小さい子。

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クビアカツヤゴモクムシ (オサムシ科)


体長は約10mm。崖にぶら下がりながらなので撮影も雑になりがち・・逆シュワッチしそうだし。

親分もいました。

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スジアオゴミムシ (オサムシ科)


思ったより数は出ませんでした(土くれと共に崖下へ落ちていった個体もあると思います)が。

みたらし団子のようなツヤツヤの子は出ました。

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オオヨツアナアトキリゴミムシ (オサムシ科)


体長は約12.5mm。鞘翅に四対の点刻があります。

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同上


チバではあまり見かけませんが、クワゴマダラヒトリやアメリカシロヒトリの幼虫を捕食する普通種。

また誤曝したところで試掘終了としました。

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ベニシジミ号に戻ろうとしたとき、バチツルのカバー(非売品)がないことに気が付きました。

掘っている途中、落としたのでしょうけど、崖はほぼ垂直なのでどの辺まで落ちているか不明。

しかも、カバーは茶色なので落ち葉の中に紛れると保護色?になってしまう。

30分以上探し、陽が傾いて足元が見えなくなる直前、やっとこさ見つけました。

予定外に時間が経ちましたが、ベニシジミ号で藪道を走破してみることに。

倒木もあって大変でしたが、多分1キロくらいの道のりを10分以上かけて里まで下りられました。

scarabe.gif


林を出るとまだ明るかったので、もう一か所、いやもう1社クリアしたくなりました。

実は外房(山武市)にもあるのです。

ぎりぎり日没前にたどり着けました。

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六社神社 (3)


日が暮れてからの帰路となりましたが、それよりもこの日はすごい強風に悩まされました。

特に外房の里地エリアは真っ平で吹きっ曝し。

横からの突風でハンドルをとられ、反対車線にはみ出しそうになってヒヤリとした瞬間も。

危ないのであえて高速道路は使わずに、下道をトコトコ走って帰りました。




オマケ


今日また、HFへ様子を見に行ってみたら・・あちこちに目印が立っていました。

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全部で30本くらいでしょうか。

ちょっと少ないかもしれませんが、多い年もあれば少ない年もあります。

まだこれから産むかもしれないしと考えていたら、足元で”ぽちゃん”と、カワズ飛び込む水の音。

田んぼの中を覗き込み、じいっと水が澄むのを待っていたら・・

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見つけました。今朝産みに来た母蛙でしょうか。

せっかくなので顔を見せてもらいました。

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ニホンアカガエル


多分これから二度寝(再冬眠)すると思います。




今日の湯加減

立春を過ぎた途端に春一番が吹いた関東地方。
そしたら今日は春のような陽気です。
寒暖差は激しいものの、やはり今年は暖冬とのことです。
そう言えばマフラーや手袋は仕舞いっぱなしだし。
テレビでアナウンサーが「春本番の陽気です」と変な言い方してましたが。
今年は三寒四温を省略してはどうでしょうか。(お天気の神様へ)
雨が少ないのがちょっと気になりますが、バイクに乗るには好都合。


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コメント 6

ぼんぼちぼちぼち

わ!この蛙さん、腕がすごくたくましいでやすね!
by ぼんぼちぼちぼち (2021-02-07 14:28) 

高和です。

一日ごとに陽光が力強くなってきました。
虫の季節が近づいてきましたね。
そうは言うものの、大寒の最中(ですよね)にピカピカの新成虫!
昨秋の羽化でしょうか。
ムラサキシジミ、素敵ですね。

by 高和です。 (2021-02-07 16:53) 

ぜふ

>ぼんぼちぼちぼちさん
たしかに、たぶんオスですね^^

>高和です。さん
ムラサキシジミは冬に色を添える貴重な存在ですね。

by ぜふ (2021-02-08 22:31) 

響

九州にもある六社神社をこれからむしや神社と呼ぶようにします。
カエルの卵は無事にオタマになってほしいですね。
by (2021-02-09 11:24) 

sakamono

2枚目の写真でアマビエ様が分かりました^^;。
言われてみれば、寒暖差が激しかったものの、ワリと暖かい日が
多かったように思います。今年の冬。
オオヨツアナアトキリゴミムシの2枚目の写真を見て、
琥珀を連想しました。
by sakamono (2021-02-11 17:23) 

ぜふ

>響さん
全国にありますよね。ひょっとして八幡神社より多かったりして。
ぜひお参りの記事を。
サギたちもオタマになるのを待っています^^;

>sakamonoさん
雪も降らなかったですしね。(今後も降らないことを祈ります)
オオヨツアナが琥珀の中に閉じ込められたら保護色でしょうね^^
by ぜふ (2021-02-11 20:59) 

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