"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
東の果てへ ~敗戦記録~ [オサムシ]
前回と同じく、今回も東総へ向かいました。
東総も広大ですが、もっとも遠いチョウシがターゲット。
空白の地ではないけれど、過去の成果はごくわずか。
前回の余波を買ってというところだったのですが・・惨敗でした。
この子は本命ではないのですが。
ちょっとレアなのでうれしい収獲でした。
3月2日、2月より寒かったけれどベニシジミ号にまたがりました。
旭市に入るまでは前回と同じルート(下道)をひたすら走りましたが、とにかく北風が強い。
旭市に入ると、だだっ広い田園地帯を横断する広域農道はまさに吹きっさらし。
しかも横風でバイクがあおられるし、体温はうばわれるしで、バツゲームの気分でした。
東の果てのチョウシも平坦ですが、段丘が多くあります。
おおきな段丘と段丘の間は谷というか巨大なクレパスのようになっていて、深くて進入は困難。
今回もエリア内で数少ない谷津を目的地にしていましたが、着いてみるとそこは平坦な畑地でした。
目的地を変更せざるを得なくて、一人作戦会議ついでにコンビニにピットインして暖とお昼をとりました。
総武本線の線路を渡ったりくぐったりしながら崖地を探しますが、よさそうな風景が現れない。
小さな谷津田の上流部分を横切ろうとしたとき、前方の丘の上に見えたのは。
そう、チョウシは漁業も盛んですが、台地が多くて吹きっさらしなので風車の地でもあります。
谷津田の林縁をトレースするも崖は見当たらなかったので、台地の上に行ってみました。
ダイコン畑の向こうに大きなプロペラがいくつも並んでいました。
畑の周囲も歩いてみたものの崖地はなく、台地の斜面には採れすぎたダイコンが山になってました。
次の目標地点を決めた上で、途中の谷津や林の周辺の様子も探っていきましたがコンチューターは無反応。
県道から離れて、もうすぐ目的地というところの道路沿いに、はじめて小崖を発見しました。
これはアタックするしかない。
全体的に乾き気味で、ふかふかでしたが、部分的に赤土の層が樹木の根回りにありました。
しばらくほじほじしていると、小さな黒いお尻が出た。
一瞬、親分かも思った瞬間、プシッという音とともに白い煙がうっすら出たので人違いです。
体調は約16mm。複数人で同居している共同住宅でした。
乾いている崖地で出ることが多いゴミムシですが、本命出土の期待は高まりました。
しかし、掘れども掘れども後が続きません。
掘れるところがなくなったので、少し前方に移動して2回戦に突入。
すると間もなく、オサゴミではないけれど、変わった子が顔を出しました。
体長は約28mm。土中越冬するコメツキムシ。オスの触角はまさにクシヒゲのよう。
さらに場所を変えつつ粘っているとオレンジ色のお尻を出したのが扉の写真のゴミムシです。
ゴミムシの仲間では珍しい樹上性の種ですが、越冬は木の上ではなく土中。
冒頭に書いたとおり、お気に入り虫なので、東総まで来た甲斐があったなと気分は持ち直しました。
それと、本命が生息する(していた)証拠だけは掘り出しました。
ちなみに小崖の上は畑が広がっていました。
第二目的地の谷津はキャベツ畑でした。
畑の奥へも行ってみましたが、崖地はなさそうで、地面がゆるくなってきたので無理せずUターン。
第三目的地は自然公園になっている谷津。
その外縁をトレースしていると、また道沿いに崖を発見。
ちょっと高低差がありましたが、垂直ではなかったのでなんとか壁面に取り付くことができた。
やや乾燥していたものの可能性はあると見込んだのですが、指標虫すら出ませんでした。
早々にあきらめて最後の目的地へと移動する途中、ここに寄ることは予定していなかったのですが・・
通りがかってしまったのでピットイン。
試飲ができないのでザンネンでしたが、お土産を買って先を急ぎました。
最後の目的地は、実は実績地。
谷津田ですが崖地がなく、掘れるポイントがほとんどないのですが、田と田をつなぐ土手から出しました。
全体の様子は変わってないようでしたが、土手は雑草が蔓延っていて土が露出しなくなっている。
田んぼの奥はかなりぬかるんでいて突っ込めなかったこともありましたがそれよりも。
寒さに心が折れ、敗戦を認めて帰路につきました。
酒の駅は博物館(資料館)でもあります。
お土産を買う前にちょっとだけ見学。
お土産はもちろん地元のお酒と、なぜか一宮の稲花が一本だけあったので迷わず購入。
今日の湯加減
東総も広大ですが、もっとも遠いチョウシがターゲット。
空白の地ではないけれど、過去の成果はごくわずか。
前回の余波を買ってというところだったのですが・・惨敗でした。
この子は本命ではないのですが。
ちょっとレアなのでうれしい収獲でした。
3月2日、2月より寒かったけれどベニシジミ号にまたがりました。
旭市に入るまでは前回と同じルート(下道)をひたすら走りましたが、とにかく北風が強い。
旭市に入ると、だだっ広い田園地帯を横断する広域農道はまさに吹きっさらし。
しかも横風でバイクがあおられるし、体温はうばわれるしで、バツゲームの気分でした。
東の果てのチョウシも平坦ですが、段丘が多くあります。
おおきな段丘と段丘の間は谷というか巨大なクレパスのようになっていて、深くて進入は困難。
今回もエリア内で数少ない谷津を目的地にしていましたが、着いてみるとそこは平坦な畑地でした。
目的地を変更せざるを得なくて、一人作戦会議ついでにコンビニにピットインして暖とお昼をとりました。
総武本線の線路を渡ったりくぐったりしながら崖地を探しますが、よさそうな風景が現れない。
小さな谷津田の上流部分を横切ろうとしたとき、前方の丘の上に見えたのは。
そう、チョウシは漁業も盛んですが、台地が多くて吹きっさらしなので風車の地でもあります。
谷津田の林縁をトレースするも崖は見当たらなかったので、台地の上に行ってみました。
ダイコン畑の向こうに大きなプロペラがいくつも並んでいました。
畑の周囲も歩いてみたものの崖地はなく、台地の斜面には採れすぎたダイコンが山になってました。
次の目標地点を決めた上で、途中の谷津や林の周辺の様子も探っていきましたがコンチューターは無反応。
県道から離れて、もうすぐ目的地というところの道路沿いに、はじめて小崖を発見しました。
これはアタックするしかない。
全体的に乾き気味で、ふかふかでしたが、部分的に赤土の層が樹木の根回りにありました。
しばらくほじほじしていると、小さな黒いお尻が出た。
一瞬、親分かも思った瞬間、プシッという音とともに白い煙がうっすら出たので人違いです。
オオホソクビゴミムシ (オサムシ科)
体調は約16mm。複数人で同居している共同住宅でした。
乾いている崖地で出ることが多いゴミムシですが、本命出土の期待は高まりました。
しかし、掘れども掘れども後が続きません。
掘れるところがなくなったので、少し前方に移動して2回戦に突入。
すると間もなく、オサゴミではないけれど、変わった子が顔を出しました。
ヒゲコメツキ ♂(コメツキムシ科)
体長は約28mm。土中越冬するコメツキムシ。オスの触角はまさにクシヒゲのよう。
さらに場所を変えつつ粘っているとオレンジ色のお尻を出したのが扉の写真のゴミムシです。
ヤホシゴミムシ (オサムシ科)
ゴミムシの仲間では珍しい樹上性の種ですが、越冬は木の上ではなく土中。
冒頭に書いたとおり、お気に入り虫なので、東総まで来た甲斐があったなと気分は持ち直しました。
それと、本命が生息する(していた)証拠だけは掘り出しました。
アオオサムシのエリトラ
ちなみに小崖の上は畑が広がっていました。
第二目的地の谷津はキャベツ畑でした。
畑の奥へも行ってみましたが、崖地はなさそうで、地面がゆるくなってきたので無理せずUターン。
第三目的地は自然公園になっている谷津。
その外縁をトレースしていると、また道沿いに崖を発見。
ちょっと高低差がありましたが、垂直ではなかったのでなんとか壁面に取り付くことができた。
やや乾燥していたものの可能性はあると見込んだのですが、指標虫すら出ませんでした。
早々にあきらめて最後の目的地へと移動する途中、ここに寄ることは予定していなかったのですが・・
通りがかってしまったのでピットイン。
試飲ができないのでザンネンでしたが、お土産を買って先を急ぎました。
最後の目的地は、実は実績地。
谷津田ですが崖地がなく、掘れるポイントがほとんどないのですが、田と田をつなぐ土手から出しました。
全体の様子は変わってないようでしたが、土手は雑草が蔓延っていて土が露出しなくなっている。
田んぼの奥はかなりぬかるんでいて突っ込めなかったこともありましたがそれよりも。
寒さに心が折れ、敗戦を認めて帰路につきました。
オマケ
酒の駅は博物館(資料館)でもあります。
お土産を買う前にちょっとだけ見学。
お土産はもちろん地元のお酒と、なぜか一宮の稲花が一本だけあったので迷わず購入。
今日の湯加減
遠出はできるようになったものの、まだ本調子ではありません。
訳あって色々と片付け事があり、探虫の頻度は低いままです。
彼岸も過ぎ、このままオサホリシーズンも閉幕かなと寂しい気分でもありますが。
このままブルーマーチが来なければ良しとしよう。
2024-03-23 20:00
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コメント(5)
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
コメツキは地中越冬なんですね!ヒゲコメツキは高和も好きな虫です。標本づくりはヒゲの先がうまくひろがらず、かなり難しかった記憶。うれしかったけど。
遠征が可能になってよかったですね。
by 高和です。 (2024-03-25 11:15)
ヒゲコメツキ、見事な触覚ですね。土の中ではジャマそうです^^;。
「酒の駅」なんて、魅力的な名称ですね。私も思わず寄ってしまい
そうです。お酒は眺めるのも楽しいです。
by sakamono (2024-03-28 23:46)
>高和です。さん
材の中で越冬するのもいますね。
標本にするときのヒゲの開き方は悩みますね・・・
>sakamonoさん
よく折れたり欠けたりしないものだと思います
酒の駅はゆっくりしたいところですが、試飲できないのが・・・^^;
by kon(昆) (2024-03-29 23:11)
凄い触覚。
ヘラジカもビックリですね。
by 響 (2024-04-05 12:29)
>響さん
国産のコメツキムシの中でも特異的に立派です
なぜこの種だけがというところもビックリです^^
by kon(昆) (2024-04-05 19:56)