"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
明るいのがお好き [探虫行]
秋の実験シーズンの到来です。
秋が来たかどうかは不明なものの、虫暦はめくれているはずなので行動開始。
ある意味、季節労働者のような気分ですが、ライフワークの一つなので苦にはなりません。
勇んでサンプル採集に行ってきました。
春は完封負けと薬剤トラブルで散々でしたが、それでも期待に胸膨らませていました。
前々日、いつもの乗馬クラブに電話して駆虫剤投与について確認して翌日ボロをもらいに行きました。
9月16日の未明、石の発作で目が覚め、これはガマンできないと座薬ミサイル発射。
即効性があるので二度寝できたものの寝坊もしました。
起きてからどうしようかしばし悩みましたが、この日しか時間がとれないので強行。
しかもチバはどん曇りでしたが、トラップ用のボロをベニシジミ号に積み込んでいざゆかん。
三連休の初日にしては(天気がよくないためか)国道は空いていて、下道でもずっと渋滞なく進行。
10時過ぎにいつものポイントに到着。
AとB地点の2か所にトラップを設置し、少し離れたC地点に設置しに行く間にインターバルをとる作戦。
C地点ではいつもと少し設置場所を変えてみました。
そのあと周辺を探虫しましたが何にもいない。
ホソミイトを見つけたので撮ろうと、テレコンを出すのに目線を外した瞬間に見失ってしまいました。
A地点へと戻る帰りの駄賃ではないけれど、昆虫館での展示用の子の採集モードに切り替え。
今は新成虫のピーク。
この子たちだけはたくさん見ることができました。
以前書いたかもしれませんが、ボウソウのハンミョウは体格がいい。
そして元気もいい。
咬まれても痛くはありません。(素手だったとしても)
これも先日の記事で書きましたが、雌雄の同定ポイントをおさらいしておきます。
上のオスには肩に白い点がありますがメスにはありません。
アゴの白い部分の大きさや前脚の符節でも区別はつきますので合わせワザにすれば間違いないかと。
ハンミョウ以外、トンボやチョウなど、飛ぶ虫がまったくいなくて寂しい限りというか意気消沈気味。
でも最初の地点へと戻る途中、飛んではいませんでしたが、足元の下草に美麗な蛾を発見。
人面蛾というか、何かに似てるような気がするけど・・
ベニシジミ号の近くまで来たとき、道端の笹藪にコンチューターが反応しました。
何かが笹の葉下の狭い空間をチラチラと飛んでいる。
止まりそうで止まらず、しばらく後を追っていると、やっと定位してくれました。
産卵する葉を厳選していたのでしょうか。
一か所には長居することなく飛び立ちます。
どの葉も同じに見えるのに、しばらく迷った末にまた産み始めました。
あまり長く付き合ってはいられないので、このへんでトラップのチェックに行きました。
もうお昼はとっくに過ぎているので十分インターバルはとれたはずなのに本命の収獲はなし。
もう一度インターバルをとるべくC地点まで移動しましたが、相変わらず曇っているせいか虫影なし。
結局、C地点は無得点で回収することにし、とぼとぼとまた山道を戻っていきました。
最初の草原に着き、祈るような気持ちで(というか拝みながら)トラップの確認開始。
しかし、本命どころかほとんど何も来ていませんでした。(エンマコガネの仲間は一つ二つ)
あまりに成果がないので今回はあきらめようと、A地点とB地点のトラップも回収しました。
そしてベニシジミ号に戻り撤収の準備をしていた時。
俄かに空が明るくなってきたのです。
さらに間もなく、雲間から明るい陽射しが降り注いできました。
これはひょっとしたらワンチャンスあるかもしれない。
キャリアから捕虫網を取り出して、草原の中の見通しがいい所に陣取り、佇むことしばし。
10分ほどすると10メートルほど離れたところを低く飛ぶ影が見えました。
視線をロックオンしつつ走って行き、地面に降り立つやいなや土に潜ろうとするところを確保。
本命のオオセンチでした。
しかしザンネンながらオス。
でもこれは続きがあるぞと、また木の陰で待とうとするやいなや、今度はブーンという羽音が聞こえた。
さっと近づき網を振り無事ネットインしたのが扉の写真の子でした。
ところが扉の写真の子もオスだったのです。
ちょっとまた陽が陰ってきたのでもうダメかと思ったのですが、間もなくもう一頭現れました。
だがしかし、またしてもオスでした・・・
でもこれで逆に心が燃えてきました。
3連続はあっても4連続はないだろうと。
陽が射してくるのをじっと待ちました。
すると天に祈りが通じたのか、再びさぁっと草むらが明るくなったと思ったら・・ブーンと現れました。
着地したところを見逃さず確保したのは・・メスでした。
ああよかったと胸をなでおろしながら収納ケースにお入りいただきました。
ちょっとだけ場所を変えようとしたのが幸いし、今度は地面を歩いている子を発見。
しかもメスでした。
さらに10分後にもう一頭追加できました。
これで都合メスが3頭と最初に採ったオスだけ確保しました。
午後2時を過ぎたのでここで打ち止め。
数は乏しいものの、なんとかサンプル採集できてよかったと喜びながら帰路につきました。
トラップは一体何だったのかとも思いつつ・・
その後リトライする時間もなかったこともあり、実はフェアでも購入をしました。
毎年出店されている方のブースで(いつもの価格)500円で売ってました。
この子たちは滋賀県産で、通称”ミドリセンチ”と呼ばれる美しい個体群です。
静内のミドリ色の子たちも懐かしい・・
ということで秋の実験は一応スタートできました。
今日の湯加減
秋が来たかどうかは不明なものの、虫暦はめくれているはずなので行動開始。
ある意味、季節労働者のような気分ですが、ライフワークの一つなので苦にはなりません。
勇んでサンプル採集に行ってきました。
春は完封負けと薬剤トラブルで散々でしたが、それでも期待に胸膨らませていました。
前々日、いつもの乗馬クラブに電話して駆虫剤投与について確認して翌日ボロをもらいに行きました。
9月16日の未明、石の発作で目が覚め、これはガマンできないと座薬ミサイル発射。
即効性があるので二度寝できたものの寝坊もしました。
起きてからどうしようかしばし悩みましたが、この日しか時間がとれないので強行。
しかもチバはどん曇りでしたが、トラップ用のボロをベニシジミ号に積み込んでいざゆかん。
三連休の初日にしては(天気がよくないためか)国道は空いていて、下道でもずっと渋滞なく進行。
10時過ぎにいつものポイントに到着。
AとB地点の2か所にトラップを設置し、少し離れたC地点に設置しに行く間にインターバルをとる作戦。
C地点ではいつもと少し設置場所を変えてみました。
そのあと周辺を探虫しましたが何にもいない。
ホソミイトを見つけたので撮ろうと、テレコンを出すのに目線を外した瞬間に見失ってしまいました。
A地点へと戻る帰りの駄賃ではないけれど、昆虫館での展示用の子の採集モードに切り替え。
今は新成虫のピーク。
この子たちだけはたくさん見ることができました。
ハンミョウ ♂ (オサムシ科)
以前書いたかもしれませんが、ボウソウのハンミョウは体格がいい。
そして元気もいい。
同上
咬まれても痛くはありません。(素手だったとしても)
これも先日の記事で書きましたが、雌雄の同定ポイントをおさらいしておきます。
上のオスには肩に白い点がありますがメスにはありません。
同上 ♀
アゴの白い部分の大きさや前脚の符節でも区別はつきますので合わせワザにすれば間違いないかと。
ハンミョウ以外、トンボやチョウなど、飛ぶ虫がまったくいなくて寂しい限りというか意気消沈気味。
でも最初の地点へと戻る途中、飛んではいませんでしたが、足元の下草に美麗な蛾を発見。
オオウンモンクチバ ♂ (ヤガ科)
人面蛾というか、何かに似てるような気がするけど・・
ベニシジミ号の近くまで来たとき、道端の笹藪にコンチューターが反応しました。
何かが笹の葉下の狭い空間をチラチラと飛んでいる。
止まりそうで止まらず、しばらく後を追っていると、やっと定位してくれました。
ゴイシシジミ ♀ (シジミチョウ科)
産卵する葉を厳選していたのでしょうか。
一か所には長居することなく飛び立ちます。
どの葉も同じに見えるのに、しばらく迷った末にまた産み始めました。
同上
あまり長く付き合ってはいられないので、このへんでトラップのチェックに行きました。
もうお昼はとっくに過ぎているので十分インターバルはとれたはずなのに本命の収獲はなし。
もう一度インターバルをとるべくC地点まで移動しましたが、相変わらず曇っているせいか虫影なし。
結局、C地点は無得点で回収することにし、とぼとぼとまた山道を戻っていきました。
最初の草原に着き、祈るような気持ちで(というか拝みながら)トラップの確認開始。
しかし、本命どころかほとんど何も来ていませんでした。(エンマコガネの仲間は一つ二つ)
あまりに成果がないので今回はあきらめようと、A地点とB地点のトラップも回収しました。
そしてベニシジミ号に戻り撤収の準備をしていた時。
俄かに空が明るくなってきたのです。
さらに間もなく、雲間から明るい陽射しが降り注いできました。
これはひょっとしたらワンチャンスあるかもしれない。
キャリアから捕虫網を取り出して、草原の中の見通しがいい所に陣取り、佇むことしばし。
10分ほどすると10メートルほど離れたところを低く飛ぶ影が見えました。
視線をロックオンしつつ走って行き、地面に降り立つやいなや土に潜ろうとするところを確保。
本命のオオセンチでした。
オオセンチコガネ ♂ (センチコガネ科)
しかしザンネンながらオス。
でもこれは続きがあるぞと、また木の陰で待とうとするやいなや、今度はブーンという羽音が聞こえた。
さっと近づき網を振り無事ネットインしたのが扉の写真の子でした。
ところが扉の写真の子もオスだったのです。
ちょっとまた陽が陰ってきたのでもうダメかと思ったのですが、間もなくもう一頭現れました。
だがしかし、またしてもオスでした・・・
でもこれで逆に心が燃えてきました。
3連続はあっても4連続はないだろうと。
陽が射してくるのをじっと待ちました。
すると天に祈りが通じたのか、再びさぁっと草むらが明るくなったと思ったら・・ブーンと現れました。
着地したところを見逃さず確保したのは・・メスでした。
オオセンチコガネ ♀ (センチコガネ科)
ああよかったと胸をなでおろしながら収納ケースにお入りいただきました。
ちょっとだけ場所を変えようとしたのが幸いし、今度は地面を歩いている子を発見。
しかもメスでした。
同上
さらに10分後にもう一頭追加できました。
同上
これで都合メスが3頭と最初に採ったオスだけ確保しました。
午後2時を過ぎたのでここで打ち止め。
数は乏しいものの、なんとかサンプル採集できてよかったと喜びながら帰路につきました。
トラップは一体何だったのかとも思いつつ・・
オマケ
その後リトライする時間もなかったこともあり、実はフェアでも購入をしました。
毎年出店されている方のブースで(いつもの価格)500円で売ってました。
オオセンチコガネ
この子たちは滋賀県産で、通称”ミドリセンチ”と呼ばれる美しい個体群です。
静内のミドリ色の子たちも懐かしい・・
ということで秋の実験は一応スタートできました。
今日の湯加減
昨日受診した結果、来週一泊入院して施術することになりました。
ただ週明けの事前検査をクリアすることが条件。
新型コロナのPCR検査も含まれていて、朝唾液を採取して持って行かなくてはなりません。
ちなみに石は一つではなく二つありました。
いっぺんには処置できないみたい・・・
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
自分の身体にメスが入るのは嫌なものですよね。まして、一回で終わらないとなると…ご無事と成功を祈ります。
ハンミョウさま、雌雄の識別方法をありがとうございました。早速標本箱を開けてみます。
ゴイシシジミさまは、久しぶりにお目にかかりました。高和の初採集は1960年ですから、もう60年も前、JR中野駅前にあった集合住宅の敷地(旧むし社の右隣)。あんなところにもいたんです!
オオセンチさまは、新旧の個体が混在するんですね。チョウは翅が擦れてしまいますから高和にもわかりますが…
晴れ間が覗いただけでどこからか湧いて出てくるのは、コガネムシもチョウもおなじですね。
by 高和です。 (2023-10-03 07:31)
ハンミョウはあんなに大きなアゴなのに
痛くないってビックリ。
センチコガネは集まるとジュエリーみたい。
by 響 (2023-10-03 21:45)
>高和です。さん
ハンミョウの雌雄判別方法は意外に知られていないようですね。
笹はあるのにゴイシシジミも見かけなくなりましたね・・・
センチコガネよりオオセンチが光好きですね。
>響さん
アゴは鋭いですが、噛む力が強くないです。
オオセンチはRGBタイプがあり美しいです♪
by kon(昆) (2023-10-03 21:55)
最後のオオセンチコガネの写真を見て、思わずうなりました。
美しいですねー。こんな色合いのものもいるのですね。
紫がかっている方も美しいですが...。
by sakamono (2023-10-05 23:41)
>sakamonoさん
オオセンチはRGBタイプがあります♪
Gタイプは近畿の他、北海道、九州にも分布しています。
by kon(昆) (2023-10-07 18:01)