"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
空白を埋めろ Chal.18 ~トウソウ困難 ~ [オサムシ]
今シーズンはしつこいほど続くシリーズ。
北総を一旦離れ、難関の東総エリアへ行ってきたので記録しておきます。
複数日にわたる半日の隙間時間を使って設置と回収をするというなかなかのハードワーク。
東総は遠くて、ほとんどが移動時間にとられてしまいます。
昨冬のオサホリでは連戦連敗でしたが、トラップチャレンジはどうだったか・・
10月19日の朝、一路ナリタ方面へ。
東総の内でもやや西側のシバヤマ、タコ、ソウサの三市町をターゲットにしていました。
ナリタの東南隣のシバヤマから東へタコ、ソウサとつながっているので横串で刺したいところ。
シバヤマの北部で目を付けた谷津田はかなり広大でした。
しかし谷津田の周辺に広がる森や林に入る道がどこにもない。
というか、トラップ設置できそうな林床が見つかりませんでした。
谷津田から離脱して町境の県道をトレースしていると、畑へ進入するごく細い赤土の農道があった。
いつもならスルーしたかもしれないけれど、森へ続けと念じながら突入。
すると、一旦こんなバリケードで行き止まりになったのですが。
この左手が森の中へと続く、細くて急な坂道でした。
森はすぐに抜け、谷地とも言えないような、森と森に挟まれた狭い農地に出たので突き当りを左へ。
耕作放棄地のように見えたので、時間もないし一か所目はここに決定。
降りてみると、乾きかけた湿地、あるいは湿地化しつつある荒れ地。
どちらかというと後者と思われましたが、林縁に沿って設置していきました。
来た道を戻り、森の中の坂道を登っていると、林の中へ入れそうだったので、バリケードの所へ停車。
歩いて引き返し、林内へ突入。こちらの方が環境的によさそうでした。
(一か所目と二か所目はおそらく50メートルも離れていないが)
結局この日はこれ以上のトラップ設置も現場リサーチもできず。
つまり、タコやソウサには行けませんでした。
10月24日、GoogleMapでソウサ市の目を付けていた谷津田へ。
ナビでは2時間弱かかるとの予想でしたが、道がすいていたこともあり、10分ほど早着。
同じ市内でもオサホリで巡っていたエリアとは違う、北部の谷津田が密集する箇所。
この奥へと歩いていってみたのですが、延々とこの環境が続き、森へも入れず崖もなし。
その道中で遊んでくれたのが扉の写真のマユタテちゃんでした。
他の種類もいくつか見られましたが、ゆっくり観察・撮影する時間がなく、ベニシジミ号へと戻りました。
と、この奥にも暗い道が続いていたので様子を見てみることに。
暗い森はすぐ抜け、抜けてみると広い谷津田が広がっていました。
どこかに森の中へと続くアプローチはないかと、あぜ道をトコトコと進んでいきました。
林の中へと続きそうな入口もいくつかありましたが、どれも藪で行く手が阻まれています。
とうとう畦道自体が荒れて藪化してしまいました。
(あとで分かったのですがそこが市境だったようです)
仕方なく引き返し、谷津田から離脱し、県道まで戻り、西へと移動しているとこんな場所を発見。
この杉林の中は下草の少ない、湿潤な林床だったので設置してみることにしました。
ここから離脱しようとしたとき、ベニシジミ号の近くでイトトンボを発見。
これから越冬態勢に入るのでしょう。
エサ探しと捕食に夢中でした。
次にシバヤマの回収へ。
あの湿地化しつつある畑地に行ってみると、意外なことに草刈りが施されていました。
耕作放棄地ではなかったようで・・トラップの目印棒ごと何本か刈られてしまってた。
でもわざわざ刺し直してくれたものもあり、逆に動物によって抜き去られたものも多数あり・・
無事だったカップはゴミムシ祭りでした。
北総でも大漁だったやつです。
それとこんな子が一つ。
あとはセンチが一つだけという結果でした。
期待していた林の中はというと・・
一つ残さず抜かれていました。
10月26日、ソウサの回収に行ってきました。
マユタテちゃんたちに挨拶するヒマもなく、市境の谷津田へまっしぐら。
田んぼ脇のこの林の中(入口付近)に仕掛けていました。
奥側はほぼ空っぽで、抜かれたカップも一つありました。
手前のカップはこんな感じで、ゴミムシフェスティバル状態。
二三頭だけつまんで他はリリースしました。
谷津田を離脱し、とっとと移動。期待するはこちらの林。
結果はというと、抜かれてはいなかったものの成果もなし。
ゴミムシすらほぼゼロ。
でもなんとなく延長してみようと思い、ベイトを追加しておきました。
ということで現時点では完封負けですが、延長戦でどうなるか。
あ、帰り道にタコのポイントに少しだけ設置したので、それも含めて再訪するつもり。
シバヤマの谷津田の風景をもう一枚。
コンクリート護岸されていないようにみえる用水路が里地の環境と景観を上質にしてくれています。
今日の湯加減
北総を一旦離れ、難関の東総エリアへ行ってきたので記録しておきます。
複数日にわたる半日の隙間時間を使って設置と回収をするというなかなかのハードワーク。
マユタテアカネ ♂ (トンボ科)
東総は遠くて、ほとんどが移動時間にとられてしまいます。
昨冬のオサホリでは連戦連敗でしたが、トラップチャレンジはどうだったか・・
10月19日の朝、一路ナリタ方面へ。
東総の内でもやや西側のシバヤマ、タコ、ソウサの三市町をターゲットにしていました。
ナリタの東南隣のシバヤマから東へタコ、ソウサとつながっているので横串で刺したいところ。
シバヤマの北部で目を付けた谷津田はかなり広大でした。
しかし谷津田の周辺に広がる森や林に入る道がどこにもない。
というか、トラップ設置できそうな林床が見つかりませんでした。
谷津田から離脱して町境の県道をトレースしていると、畑へ進入するごく細い赤土の農道があった。
いつもならスルーしたかもしれないけれど、森へ続けと念じながら突入。
すると、一旦こんなバリケードで行き止まりになったのですが。
この左手が森の中へと続く、細くて急な坂道でした。
森はすぐに抜け、谷地とも言えないような、森と森に挟まれた狭い農地に出たので突き当りを左へ。
耕作放棄地のように見えたので、時間もないし一か所目はここに決定。
降りてみると、乾きかけた湿地、あるいは湿地化しつつある荒れ地。
どちらかというと後者と思われましたが、林縁に沿って設置していきました。
来た道を戻り、森の中の坂道を登っていると、林の中へ入れそうだったので、バリケードの所へ停車。
歩いて引き返し、林内へ突入。こちらの方が環境的によさそうでした。
(一か所目と二か所目はおそらく50メートルも離れていないが)
結局この日はこれ以上のトラップ設置も現場リサーチもできず。
つまり、タコやソウサには行けませんでした。
10月24日、GoogleMapでソウサ市の目を付けていた谷津田へ。
ナビでは2時間弱かかるとの予想でしたが、道がすいていたこともあり、10分ほど早着。
同じ市内でもオサホリで巡っていたエリアとは違う、北部の谷津田が密集する箇所。
この奥へと歩いていってみたのですが、延々とこの環境が続き、森へも入れず崖もなし。
その道中で遊んでくれたのが扉の写真のマユタテちゃんでした。
他の種類もいくつか見られましたが、ゆっくり観察・撮影する時間がなく、ベニシジミ号へと戻りました。
と、この奥にも暗い道が続いていたので様子を見てみることに。
暗い森はすぐ抜け、抜けてみると広い谷津田が広がっていました。
どこかに森の中へと続くアプローチはないかと、あぜ道をトコトコと進んでいきました。
林の中へと続きそうな入口もいくつかありましたが、どれも藪で行く手が阻まれています。
とうとう畦道自体が荒れて藪化してしまいました。
(あとで分かったのですがそこが市境だったようです)
仕方なく引き返し、谷津田から離脱し、県道まで戻り、西へと移動しているとこんな場所を発見。
この杉林の中は下草の少ない、湿潤な林床だったので設置してみることにしました。
ここから離脱しようとしたとき、ベニシジミ号の近くでイトトンボを発見。
ホソミイトトンボ ♂ (イトトンボ科)
これから越冬態勢に入るのでしょう。
エサ探しと捕食に夢中でした。
次にシバヤマの回収へ。
あの湿地化しつつある畑地に行ってみると、意外なことに草刈りが施されていました。
耕作放棄地ではなかったようで・・トラップの目印棒ごと何本か刈られてしまってた。
でもわざわざ刺し直してくれたものもあり、逆に動物によって抜き去られたものも多数あり・・
無事だったカップはゴミムシ祭りでした。
オオクロナガゴミムシ (オサムシ科)
北総でも大漁だったやつです。
それとこんな子が一つ。
ヨツボシモンシデムシ (シデムシ科)
あとはセンチが一つだけという結果でした。
期待していた林の中はというと・・
一つ残さず抜かれていました。
10月26日、ソウサの回収に行ってきました。
マユタテちゃんたちに挨拶するヒマもなく、市境の谷津田へまっしぐら。
田んぼ脇のこの林の中(入口付近)に仕掛けていました。
奥側はほぼ空っぽで、抜かれたカップも一つありました。
手前のカップはこんな感じで、ゴミムシフェスティバル状態。
オオクロナガゴミムシ (オサムシ科)
二三頭だけつまんで他はリリースしました。
谷津田を離脱し、とっとと移動。期待するはこちらの林。
結果はというと、抜かれてはいなかったものの成果もなし。
ゴミムシすらほぼゼロ。
でもなんとなく延長してみようと思い、ベイトを追加しておきました。
ということで現時点では完封負けですが、延長戦でどうなるか。
あ、帰り道にタコのポイントに少しだけ設置したので、それも含めて再訪するつもり。
オマケ
シバヤマの谷津田の風景をもう一枚。
コンクリート護岸されていないようにみえる用水路が里地の環境と景観を上質にしてくれています。
今日の湯加減
昔のままと思われる、里地の風景が広がるシバヤマの広大な谷津田。
実は成田空港の滑走路の新設・延伸計画があり、2029年までに消えてしまうのだそうです。
(谷津田はC滑走路と呼ばれることになります)
工事が始まってしまえば近寄れなくなるでしょうから、こういう写真が撮れるのも今のうち。
シバヤマで採れるとしても今のうちなんですが・・景色を見るだけでもまた来ようかな。
千葉日報 2023.10.28 朝刊
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
こんばんは^^
我が家のキタキチョウの幼虫が羽化しました。
お時間があるときに...^^
by いろは (2023-10-30 18:27)
「護岸されてない」ように見える用水路
って素晴らしいです。谷戸と谷津田、どう使い分けてますか?
by 高和です。 (2023-11-01 19:23)
3枚目と最後の写真、とてもいい風景です。
ゴミムシフェスティバルの写真もよいですね。
ポーズをとっているような...フェスティバルの喧噪が
感じられるようです^^;。
by sakamono (2023-11-01 22:40)
>いろはさん
葉っぱは食べられたでしょうけど、無事羽化してよかったですね。
>高和です。さん
谷戸と谷津田は同意語だと思いますが、チバでは後者で呼ばれるようです。
>sakamonoさん
今の空港がある場所も元はこんな景色だったのだと思います。
オサムシフェスも開催してほしかった・・^^;
by kon(昆) (2023-11-03 18:17)
自然が豊かで虫たちもいっぱいですね。
抜かれるって「人」の仕業なのでしょうか?
by 響 (2023-11-03 18:29)
>響さん
いや、トンボやチョウなど、総じて異様なほど少ないです ><
カップには咬み跡がついているのでヒトではないですね^^
by kon(昆) (2023-11-04 19:00)