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"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

とんぼ探しと間違い探し [トンボ]

1か月半ほど前、寄り道ざんまいをした記事を上げました。(もうそんなに経ってるのかと驚きます)

その頃の外房はまだ少し季節が早かったようなので再訪しようと思っていました。

GWの最終日、相変わらず南房方面はウェルカムではないのでその宿題を実行に移すことに。

何の季節に早かったかというと・・

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トンボです。

ターゲットを定めていたわけではありませんが、そろそろ色々お出ましかと。

前回同様、K14茂原街道で茂原まで出てR128で一宮町方面へ。

今回はピンポイントで目的地を設定しているため、一宮市街には入らずに途中からK85へ入りました。

谷津田だらけのエリアに入って間もなく、右手に溜池というか堰が見えたので休憩がてら一旦停止。

路肩にベニシジミ号を止め、堰の方へ行こうとしたとき、足元にとても美麗な亡骸が。

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モンキアゲハ (アゲハチョウ科)


それほど傷んでいるようではなかったので、交通事故(車にぶつかった)ではないかと思います。

堰の様子を見ましたが、畔はごく狭く、コンチューターも無反応だったのでスルー扱いに。

再出発し数分進むと見覚えのある場所に出ました。

しかしそこは目的地より先にある場所のはず。GoogleMapでチェックするとやはり行き過ぎていた。

少し手前を左折するべくUターンしようとしたとき、ふと、脇の小さな谷津田が気になりました。

谷津田の奥の林まで見渡せて、あぜ道はバイクで入れそうだし、とにかく引き寄せられました。

これは一番奥からUターンしようとした入口の方向を眺めた図。

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まずは奥の林に向かう獣道に突入してみると稼働していないイノシシ罠が置いてある所で行き止まり。

杉林だったので藪漕ぎはせず、この子を撮影して引き返しました。

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ヒメキマダラセセリ (セセリチョウ科)


今度は田んぼの縁を歩いてみようと、足を踏み入れた瞬間、後ろから足元を通過していく黒い影。

ハエやアブよりは大きいし、黒いチョウにしては小さい。

見失わないようにするまでもなく、すぐ前方の下草の上にとまりました。

例によって、証拠写真を撮りながら忍び足で近寄ると・・大変にお久しぶりな子でした。

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ハラビロトンボ ♂ (トンボ科)


子供の頃、故郷ではシオカラトンボの次に多く見かけた気がします。(赤とんぼは別として)

そんな普通種のトンボが今では滅多に見られなくなり、千葉県では重要保護生物に指定されています。

この子はとても良い(鈍感な)子で、ボウソウでちゃんと写真が撮れたのははじめてだと思います。

成熟したオスは黒い体に、飛んでいると分からないですが、青い縞模様があしらわれていて美麗です。

また、顔にある同系色の紋はまるでエンブレムのようにピカピカしています。

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メスもいてくれないかなとしばらく粘りましたが、観察できたのはこの一頭だけでした。

思わぬ高額のUターンの駄賃に懐が温かく感じながら再出発。

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本来の目的地は前出の記事でたくさんのニワハンミョウを観察した草地と隣接した池。

原っぱにはまだちらほらとニワハンミョウたちがいましたが、撮影はせずに池へ向いました。

流入口の同じ所から撮影してみると、ずいぶん水草(オオフサモ?)が繁茂しているのがわかります。

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とにかくここには何かトンボがいるはずだと、池の縁に沿ってゆっくり忍び足で探索を開始。

間もなく、池の中のオオフサモにとまっているトンボが見えましたが、遠すぎて証拠写真も撮れない。

どこかへ移動してくれないかと、しばらく監視しましたが、待っていると動いてくれない。

池沿いの道路にバンが一台とまるのが見えました。

釣り客が降りてきましたが、気にせずに探虫いや探トンボを続行。

そして、池を半周ほどしたところで発見したのが扉の写真のトンボでした。

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ホソミオツネントンボ ♂ (アオイトトンボ科)


前回訪れた際にも観察した種ですが、スルーはできないお気に入りのトンボです。

前回と違い、何頭かいて、足元にとまってくれるので接写も容易でした。

ただ見つかるのはオスばかりでメスは現れてくれません。

釣り客がルアーを投げだしたので、トンボたちを散らされる前に見つけねばと少し焦る。

ヘイキで人のいる方向へもルアーを投げるので、池の反対側に回りましたが見つけられませんでした。

仕方がないので釣り客たちのいる道路側へ戻りました。

とその時、タンデムになったペアを発見。

大きさは同じくらいですが、ホソミオツネントンボではない。

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このタイプのイトトンボの同定は困難なので、色々な角度から撮影をしました。

帰ってから矯めつ眇めつしたところ、セスジイトトンボかクロイトトンボではないかと思います。

判別点の一つは顔の前面に半円形の斑紋があるかどうか。

あるように見えるのですが・・

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セスジイトトンボ ペア (イトトンボ科)


なお、別の同定ポイントである、第二腹節の色が黒一色ではなく前方が青いんですけど・・

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でもこれはエゾイトトンボやルリイトトンボの特徴で、これらがボウソウにいるとは思えない。

ところで、釣り客もペアでしたがヒットすらしないようでした。

道糸の下をくぐって行くわけにはいかないので、一旦道路へ出て彼らの背後を回って元の場所へ。

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すると、さっき遠くに見えていた子でしょうか、少し近くの水草の上に一頭いるのを見つけました。

どうやら未成熟の個体のようで、体の色が薄くてキラキラしています。

が、まだちょっと遠い。

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セスジイトトンボ ♀ (イトトンボ科)


テレコンを付けて思いっきり片手を伸ばしてやっと。

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同上


ちょっと残念でしたが、これ以上ねばっても散らされるだけなので、河岸を変えることにしました。

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さてどうしたものかと思案の結果、前回は裏切られたトンボ沼へリベンジすることにしました。
(10数キロしか離れていないことが大きな理由でもあります)

その前にどこかでお昼を食べようと思い、もう一度GoogleMapを開いて検索。

一宮市街まで行けば何軒か飲食店があるのですが、道中に一軒だけ食堂があることが判明。

迷わずそこを目指してベニシジミ号を走らせ、周辺まで来ましたがそれらしき建物がない。

GoogleMapが示す地点への私道を入っていくとやっと看板を見つけましたが店はありませんでした。

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(看板のウラの犬小屋みたいなのがそうだったのか?)

途中にコンビニくらいはあるだろうと、そのままトンボ沼に向けて進むも田園地帯なので何もない。

到着する少し手前でやっと地元スーパーを見つけておにぎりと手作りの田作りを手に入れました。

さて、トンボ沼へ着き、いつものように道路とは反対側へベニシジミ号をとめて散策開始。

少し曇ってきたこともあり、辺りは寂しい雰囲気が漂い、シオカラトンボも弱々しく通り過ぎていく。

葦の生い茂る水面を見ながら木道を歩いていきますが、昆虫どころか生き物の気配がない。

池の真ん中のベンチでおにぎりを食べて休憩しているとウトウトしてきたので腰を上げました。

反対側へ渡り切り、ウシガエルの声をBGMにヒツジグサを眺めながら池の畔を歩いていきました。

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スイレンともいう


外周の木道を北の端まで来た時、水面に突き出た杭に着生したランを見つけました。

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ただのシラン?


ちょっと遠かったので柵をまたいで更に手を伸ばして写真を撮っていたら子供が一人近寄ってきて、

「何してるの?」

小さな魚網を持った小学高学年とおぼしき男の子で、すぐ目の前の家の子のようでした。

「えーとね、写真をとっているんだけど、君は何をとっているの?」

「ザリガニ」

「他には何かいないの?」

「ときどきコイがいるよ、池をのぞくとたまに見える」

なんと残念な回答だろうと思いましたが、実際そうなのでしょう。

その後もアブやハチ以外はほとんど何も見つけられず、唯一写真を撮ったのはこの子だけでした。

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ジョウカイボン (ジョウカイボン科)


放置しっぱなしでウシガエルだらけの池よりも周辺の田んぼや堰の方が生き物はいるということです。

scarabe.gif


なんだか色々とさびしい気持ちになってしまったので少し早いけれど帰路につくことに。

ナビに従って田園地帯を右左折を繰り返しながら北上し、いすみ市のはずれの交差点で信号待ち。

と、右手に伸びる谷津田がいい雰囲気を醸していたので、反射的に右折してしまいました。

交差点付近がもっとも上流で、田んぼの奥に見える堰堤に向けてさっそく散策開始。

草原化した休耕田に群生しているアザミに黒い影が見えました。

飛んでいるのはムリですが、吸蜜しているところならば撮れるかなと早歩きで近寄りました。

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ジャコウアゲハ ♂ (アゲハチョウ科)


しばらく付きまといながら撮りましたが、堰堤の斜面まできたら別の個体もいました。

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同上 ♀


この一枚しか撮れませんでしたがメスだと思います。

堰の畔まで登り、様子を確認していると木の幹にハチのようなものがとまりました。

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シリアゲムシの仲間 (シリアゲムシ科)


こんなに胴体が黄色いシリアゲムシははじめて見ました。
(プライアシリアゲは胴体が黄色いようですが平地にはいないらしい)

堰の周囲を歩くことは不可だったので、田んぼへ向けて降りているとまた黒い影が飛来しました。

朝ひろった子は伏線だったのでしょうか。

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モンキアゲハ (アゲハチョウ科)


関東まで分布を広げているチョウで、南方系の種ということもあり、立派な体格をしています。

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同上


今度は水生昆虫を探しに田んぼも見て回ります。

細い畦から水中を覗くと、ヒキガエルの子とおぼしきオタマが無数にいました。

何か丸っこいものが動くといちいち反応してしまいますが、それはオタマジャクシたち。

それでもコンチューターの感度を最大にして、前かがみの体勢で睨め付けながら歩き続けます。

30分以上は歩いたでしょうか、やっと間違い探しの一つが見つかりました。

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これはオタマではない。おそらくコシマゲンゴロウ。

その後、間違い探し二つ目のヒメゲンも見つけることができました。

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一株だけ咲いていた タツナミソウ


谷津田は延々と続きますが、そろそろ引き返そうと反対側へ横断し、今度は上流に向けて歩きます。

水が濁っていて水中の様子がまったく見えない田んぼはさておき、くまなく覗いていきます。

そして、コンチューターも電池切れ寸前のとき、超難問の間違い探しを見つけました。

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コシマゲンよりもさらに小さい。

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体長は約6ミリ。ゲンゴロウではないし、ミズムシでもないし、何だか不明でした。

こんな風に不安定な体勢で撮っていたら逃げられるんだよなーと思っていたらピョンとジャンプ。

しかし、落ちたところに網を入れたら運よくもう一度採れたところで撤収することに。

寄り道してよかったと思いつつ、帰ってからの同定が楽しみでさっきまでの寂しさが消えていました。




オマケ


帰宅してからの撮影会。

大きい方から。といっても12ミリほど。

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ヒメゲンゴロウ (ゲンゴロウ科)


やはりコシマちゃんでした。

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コシマゲンゴロウ (ゲンゴロウ科)


そして難問の子。

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手元の図鑑では、トゲバゴマフガムシにみえるのですが、やや大きいし後翅端のトゲがないのです。

トゲがないものはチビゴマフガムシと記載されていますが写真がない。

他をあたってみるとチビゴマフガムシの和名はホソゴマフガムシに変わったようでした。

また、ホソゴマフガムシは南方系で本州に分布するかは不明のようです。

ということで、やはり難問でしたので、ゴマフガムシの仲間としておきます。

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ゴマフガムシの仲間 (ガムシ科ゴマフガムシ亜科ゴマフガムシ属)


ちなみに日本には76種類のガムシが生息しており、2016年には新種も見つかっているとのこと。

ガムシの沼も深い。




今日の湯加減

PCが突然お亡くなりになってからも1か月半。
PCも需要が多く、人気の機種や普及機は納期3か月以上や納期未定の場合が多いようです。
注文したものを一旦キャンセルして別の機種にして、運よく1か月ちょっとで(昨日)届きました。
最近の機種は光学ドライブやLANポートが付いていないものが主流といってもいいほど。
この際だから時代に合わせようとも考えましたが、両方ついているものにしました。
バックアップデータも戻し、一日かけてやっとブログを編集できるような環境にはできました。
フルSSDではないけれど、起動ドライブはSSDなので快適です。(10秒で起動)
ブログ作成で一番気になっていたのがディスプレイのカラー調整。
古いPCは明るさと発色が劣化したせいで写真の画質調整がどうしてもビビッド寄りになってたかと。
そのためご覧いただいている方の環境によっては不自然さを感じる写真があったかもしれません。
遡ってそれを調整するのは無理ですが、今後は写真のテクスチャがより自然になることを期待します。
給付金はまだ振り込まれてはいないけれど、PC代金のクレジット決済には間に合うかな・・


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コメント 7

よしころん

やはりトンボは難しい~~~
どれも同じに見えてしまいます^^;
あ、先日オサムシ(ちょっと青っぽい?)に会いました\(^o^)/

ディスプレイのカラー調整…そうなのです。
本当は色々カスタマイズしてみたいのですが、先立つものも知識もなくて…^^;
by よしころん (2020-05-24 08:17) 

高和です。

モンキアゲハ、豪華ですね。ツツジがないときはアザミですか。素敵です。最近お見えになるナガサキ様もよいですが、どちらかといえばモンキアゲハ様に1票。トンボはよくわかりません。が、羽化したての翅の美しさは忘れられません。「1点の曇りもない」とはこのことだと思いました。ガムシ様にこれほどご親類が多いことも初めて知りました。学習させていただきありがとうございます。
by 高和です。 (2020-05-24 10:15) 

リュカ

トンボちゃん、ターコイズ色で綺麗!
by リュカ (2020-05-24 20:16) 

ぜふ

>よしころんさん
ちょっと青っぽいオサムシ!?気になる^^
色温度も気になるところですが仕事ではないので自己満足の世界です。
特別給付金では足りないですし^^;

>高和です。さん
今年のチバはモンキが目立ちますね。ナガサキは押され気味?
トンボも悩ましかったですが、このガムシは難問でした。
どんな種もそうですが図鑑に載っている種数は一部なんですよね^^

>リュカさん
こういうちょっとマットな空色はまさにそうですね♪
ターコイズブルーをイメージして色調整?それはヒミツです^^;
by ぜふ (2020-05-24 22:36) 

響

コシマさんの艶ツヤ感が良いですね。
トンボはしっかりハートだ。
あの水草はよく見るけど綺麗なので積んで
綺麗なコップに浮かべて食卓に置きたい。
by (2020-05-29 18:05) 

sakamono

ずい分と昔のコトですが、オオフサモ?と言われている写真の
ような光景を見たコトがあります。あの水草、なんだろうと当時
思った覚えがあります。30年近くの時を経て、その疑問が解決
されるとは^^;。
小さなゲンゴロウの写真も、堪能しました。
by sakamono (2020-05-29 22:25) 

ぜふ

>響さん
コシマくんは観察するごとにうま味が増す虫ですね^^
オオフサモはキレイですが侵略的外来種なんですよね。。^^;

>sakamonoさん
外来種ですが、100年くらい前に移入されたようです。
やはり強いんでしょうね。繁茂すると他の水草がなくなるみたい・・
ゲンちゃんずは見ていてあきないですね♪

by ぜふ (2020-05-30 21:51) 

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