"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
寄り道ざんまい [探虫行]
不要不急の外出は控えていますが、ひとりフィールドワークは続けています。
4月4日の朝、ずいぶんとご無沙汰している外房方面を目指してベニシジミ号に乗りました。
前日地図を見ていて、谷津田だらけにみえるエリアを見つけたからです。
いつもまずはR16で南下するのですが、最近、土曜の朝の下りがとても混雑します。
都会や街中への外出は憚られるし、各種施設も休業なので皆郊外のアウトドアを目指すのでしょう。
この子は本編で紹介しますが、その谷津田の中の草原にいたお馴染みの子。
わさわさ出てました。
K14茂原街道で南東方向にボウソウを横断し、茂原からはR128で一宮町へ。
せっかく久しぶりに外房まで来たので九十九里浜まで出てみました。
ここは一宮海水浴場。
オリンピックのサーフィン会場として予定されている場所で、このときもサーファーが大勢いました。
でも、密集を避けるために現在では海岸の駐車場は閉鎖されています。
砂浜で探虫はせずにすぐ離脱。
しかしさらにこれもついでというか、せっかくなのでもう一か所寄り道することに。
何度か訪れているので大体の場所はわかるのですが、道が狭すぎて最後はスマホのナビで到着。
一宮の隣町、ここも海からほど近い場所、東浪見(とらみ)にある稲花酒造。
直販もしているので買い出しをします。
蔵の女将さんであり、(息子さんに譲ったかもですが)杜氏でもある方と再会できました。
酒蔵なので当たり前ですが、日本酒に対する信念と愛情にあふれている名物女将なのです。
雄町米の新酒があったので、つい造りについて聞いてしまい・・そうなると女将さんの話は長い。
かなり専門的な内容なのですが、なるほどと思うことばかりで興味が尽きることがない。
結局、純米吟醸を2種。以下はラベルには書いていない情報。
一本は八反錦をK10号系のM310酵母で醸したもの。
もう一本は備前雄町をK14号(金沢酵母)で醸したもの。
どちらも槽場汲みで寝かせていなくてフレッシュなおりがらみ。
槽場汲みとは独特の呼び方で、荒ばしりでもなく中汲みでもない・・以下割愛。
いくらでも日本酒談義したいところですが、まだこの日の目的地にもついていないので蔵を後に。
上総一ノ宮駅のすぐ近くの神社に到着。
出発時に仮の目的地としてナビに登録していたのですが、せっかくなのでお参りしました。
手水舎もコロナの影響が。
さてここからはナビに頼らず野生の勘で谷津田に突入です。(周辺の地図は頭に入れて)
まずは一本目の谷津田の最上流へ。下流側の眺めはいい様子です。
あ、今回は探虫行というよりも新規開拓のための偵察が目的なので様子を確認することが大事。
右手はこの谷津田用の溜池が。
もうすぐきっと、トンボや水生昆虫たちが現れるでしょう。
ベニシジミ号にまたがり次の谷津田へ向かおうとしたら、溜池のさらに上流がさらにいい様子でした。
水草に覆われた湿地。水の流入場所は人工的ですが、桜の花びらでいっぱいでした。
水草自体も見惚れるほどにキラキラとしていて、貴重な環境であるように思いました。
と、足元から何かがふわりと飛び立つことに気が付きました。
しかも一匹ではない。隣接する原っぱにみんな飛んでいきます。
もう何かはわかっていましたが、正体はこの子たち。
ベニシジミ号とツーショット。
原っぱにはたくさんいましたが、ゴミを燃やしたあとのあたりにいたのはカモフラージュタイプ。
よりによって黒い炭の上に乗ってるし。
この子が扉の写真の子です。
残念ながら派手なタイプのナミハンミョウはいませんでしたが、ここもハンミョウの聖地でしょう。
次の谷津田の最上流にも溜池がありました。
二段組みになっていて、手前の池には亀がたくさん浮いていたので亀池(仮)と呼ぼう。
奥の池は何と呼ぼうかと思いながら畔を歩いてみましたが名前に使える特徴がない。
石段があったので水際まで降りていくとアメンボだけはたくさん浮いていたのでアメンボ池かと・・
と、足元に何かいました。多分(前記事でも紹介した)トンボだと分かりましたが逃げられた。
水際は急斜面だったのですが、カニ歩きしてみること数分。やっとまた確認できたのですが遠い。
一旦土手の上へあがって少し時間をおいてからもう一度降りて、少し岸に近づいたときの写真。
前記事と同じくテレコン付けてもこれが限界、というか池に落ちる。
トンボにかなり時間を費やしてしまったので、もう一か所だけ様子を見て一宮を離脱しました。
一宮町にはもっとたくさんの溜池や堰があります。
次に目指すのは例によってカモガワですが、もう少し南下するとトンボ沼があるので寄ることに。
トンボはまだ期待薄ですが、ひょっとしたらシオヤくらいは出ているかもしれないと淡い期待をして。
期待は予想通り裏切られました。
半周してみましたが、虫の影はまったくなく、ときどきウシガエルの声が聞こえるだけ。
山側の林縁の桜並木の眺めに癒されたのがせめてもの救いでした。
もうとっくにお昼は過ぎています。
一目散にカモガワを目指していましたが、途中のカツウラでちょっだけまた寄り道。
フィールドの様子だけ確認したかったのですが、ついでにキャンプ場の様子も確認。
にぎわっていました。
でもこんなに密接して割り当てなくてもいいのにと思いました。(空っぽのサイトもあった)
まんぼうで遅いお昼を食べながら、帰路の途中、最後にどこに寄ろうかと思案しました。
大福山経由で養老渓谷の様子をみようと一旦は決めたのですが・・
マスターとお喋りしていて時間が経ち、ベニシジミ号で走っているうちに陽が傾いてしまいました。
で、急きょ目的地を変更し、向かったのは旧月崎市民の森。
しかし、着いてみたら四時でクローズでした。(キャンプしている人はいますけどね)
ならばと近辺の山道に突入。
入口の様子からみて、通ったことがある道だと思ったのですが、進んでいくうちに見慣れない景色に。
オサホリには不適のようでしたが、延々と渓流沿いでボウソウジャングルルート。
手掘り隧道も出現。
まもなく現れた二つ目の隧道。
どこへ抜けるのだろうとワクワクしていたのですが、なんと抜けた地点で行き止まりでした。
おそらく市民の森へ通じる散策路の入口でしょうけど、土砂崩れの恐れありで進入禁止。
それはともかくとして、二つ目の隧道を掘った理由がわかりませんでした。
(隧道の手前を散策路の入口にすれば掘る必要ないから)
しようがないのでUターン。
小湊鉄道のこの駅も久しぶりだったので、ほんとに最後の寄り道をして帰路につきました。
満開のときに来たかった。いや、また来よう。
今回のまんぼうスペシャル麺は。
あまい春キャベツ。あまいカボチャ。そして、あまいニンジン。
菜花などの野菜たちとトンコツスープは実は相性がいいのでした。
メニューに加えるべきだとお願いしておきましたが、今は一人でやっているのでむずかしいかも。
と言うのも、昨今の騒ぎでお店も大変かなと思いきや、お客さんは減ることなく忙しいのだそう。
今日の湯加減
4月4日の朝、ずいぶんとご無沙汰している外房方面を目指してベニシジミ号に乗りました。
前日地図を見ていて、谷津田だらけにみえるエリアを見つけたからです。
いつもまずはR16で南下するのですが、最近、土曜の朝の下りがとても混雑します。
都会や街中への外出は憚られるし、各種施設も休業なので皆郊外のアウトドアを目指すのでしょう。
この子は本編で紹介しますが、その谷津田の中の草原にいたお馴染みの子。
わさわさ出てました。
K14茂原街道で南東方向にボウソウを横断し、茂原からはR128で一宮町へ。
せっかく久しぶりに外房まで来たので九十九里浜まで出てみました。
ここは一宮海水浴場。
オリンピックのサーフィン会場として予定されている場所で、このときもサーファーが大勢いました。
でも、密集を避けるために現在では海岸の駐車場は閉鎖されています。
砂浜で探虫はせずにすぐ離脱。
しかしさらにこれもついでというか、せっかくなのでもう一か所寄り道することに。
何度か訪れているので大体の場所はわかるのですが、道が狭すぎて最後はスマホのナビで到着。
一宮の隣町、ここも海からほど近い場所、東浪見(とらみ)にある稲花酒造。
直販もしているので買い出しをします。
蔵の女将さんであり、(息子さんに譲ったかもですが)杜氏でもある方と再会できました。
酒蔵なので当たり前ですが、日本酒に対する信念と愛情にあふれている名物女将なのです。
雄町米の新酒があったので、つい造りについて聞いてしまい・・そうなると女将さんの話は長い。
かなり専門的な内容なのですが、なるほどと思うことばかりで興味が尽きることがない。
結局、純米吟醸を2種。以下はラベルには書いていない情報。
一本は八反錦をK10号系のM310酵母で醸したもの。
もう一本は備前雄町をK14号(金沢酵母)で醸したもの。
どちらも槽場汲みで寝かせていなくてフレッシュなおりがらみ。
槽場汲みとは独特の呼び方で、荒ばしりでもなく中汲みでもない・・以下割愛。
いくらでも日本酒談義したいところですが、まだこの日の目的地にもついていないので蔵を後に。
上総一ノ宮駅のすぐ近くの神社に到着。
玉前神社(たまさきじんじゃ)
出発時に仮の目的地としてナビに登録していたのですが、せっかくなのでお参りしました。
手水舎もコロナの影響が。
さてここからはナビに頼らず野生の勘で谷津田に突入です。(周辺の地図は頭に入れて)
まずは一本目の谷津田の最上流へ。下流側の眺めはいい様子です。
あ、今回は探虫行というよりも新規開拓のための偵察が目的なので様子を確認することが大事。
右手はこの谷津田用の溜池が。
もうすぐきっと、トンボや水生昆虫たちが現れるでしょう。
ベニシジミ号にまたがり次の谷津田へ向かおうとしたら、溜池のさらに上流がさらにいい様子でした。
水草に覆われた湿地。水の流入場所は人工的ですが、桜の花びらでいっぱいでした。
水草自体も見惚れるほどにキラキラとしていて、貴重な環境であるように思いました。
と、足元から何かがふわりと飛び立つことに気が付きました。
しかも一匹ではない。隣接する原っぱにみんな飛んでいきます。
もう何かはわかっていましたが、正体はこの子たち。
ニワハンミョウ (オサムシ科)
ベニシジミ号とツーショット。
同上
原っぱにはたくさんいましたが、ゴミを燃やしたあとのあたりにいたのはカモフラージュタイプ。
よりによって黒い炭の上に乗ってるし。
同上 (黒化型)
この子が扉の写真の子です。
残念ながら派手なタイプのナミハンミョウはいませんでしたが、ここもハンミョウの聖地でしょう。
次の谷津田の最上流にも溜池がありました。
二段組みになっていて、手前の池には亀がたくさん浮いていたので亀池(仮)と呼ぼう。
奥の池は何と呼ぼうかと思いながら畔を歩いてみましたが名前に使える特徴がない。
石段があったので水際まで降りていくとアメンボだけはたくさん浮いていたのでアメンボ池かと・・
と、足元に何かいました。多分(前記事でも紹介した)トンボだと分かりましたが逃げられた。
水際は急斜面だったのですが、カニ歩きしてみること数分。やっとまた確認できたのですが遠い。
一旦土手の上へあがって少し時間をおいてからもう一度降りて、少し岸に近づいたときの写真。
ホソミオツネントンボ ♂ (アオイトトンボ科)
前記事と同じくテレコン付けてもこれが限界、というか池に落ちる。
トンボにかなり時間を費やしてしまったので、もう一か所だけ様子を見て一宮を離脱しました。
一宮町にはもっとたくさんの溜池や堰があります。
次に目指すのは例によってカモガワですが、もう少し南下するとトンボ沼があるので寄ることに。
トンボはまだ期待薄ですが、ひょっとしたらシオヤくらいは出ているかもしれないと淡い期待をして。
期待は予想通り裏切られました。
半周してみましたが、虫の影はまったくなく、ときどきウシガエルの声が聞こえるだけ。
山側の林縁の桜並木の眺めに癒されたのがせめてもの救いでした。
もうとっくにお昼は過ぎています。
一目散にカモガワを目指していましたが、途中のカツウラでちょっだけまた寄り道。
フィールドの様子だけ確認したかったのですが、ついでにキャンプ場の様子も確認。
にぎわっていました。
でもこんなに密接して割り当てなくてもいいのにと思いました。(空っぽのサイトもあった)
まんぼうで遅いお昼を食べながら、帰路の途中、最後にどこに寄ろうかと思案しました。
大福山経由で養老渓谷の様子をみようと一旦は決めたのですが・・
マスターとお喋りしていて時間が経ち、ベニシジミ号で走っているうちに陽が傾いてしまいました。
で、急きょ目的地を変更し、向かったのは旧月崎市民の森。
しかし、着いてみたら四時でクローズでした。(キャンプしている人はいますけどね)
ならばと近辺の山道に突入。
入口の様子からみて、通ったことがある道だと思ったのですが、進んでいくうちに見慣れない景色に。
オサホリには不適のようでしたが、延々と渓流沿いでボウソウジャングルルート。
手掘り隧道も出現。
まもなく現れた二つ目の隧道。
どこへ抜けるのだろうとワクワクしていたのですが、なんと抜けた地点で行き止まりでした。
おそらく市民の森へ通じる散策路の入口でしょうけど、土砂崩れの恐れありで進入禁止。
それはともかくとして、二つ目の隧道を掘った理由がわかりませんでした。
(隧道の手前を散策路の入口にすれば掘る必要ないから)
しようがないのでUターン。
小湊鉄道のこの駅も久しぶりだったので、ほんとに最後の寄り道をして帰路につきました。
月崎駅
満開のときに来たかった。いや、また来よう。
オマケ
今回のまんぼうスペシャル麺は。
トンコツ春きゃべつラーメン
あまい春キャベツ。あまいカボチャ。そして、あまいニンジン。
菜花などの野菜たちとトンコツスープは実は相性がいいのでした。
メニューに加えるべきだとお願いしておきましたが、今は一人でやっているのでむずかしいかも。
と言うのも、昨今の騒ぎでお店も大変かなと思いきや、お客さんは減ることなく忙しいのだそう。
今日の湯加減
緊急事態宣言をうけて、外出は控えるようにとのことですが。
チバは貧乏県なので協力金が払えないので自粛要請範囲がゆるい。
何か基準を間違っている気がします。当たり前ですが命とお金は天秤にかけられません。
いずれにしても、理美容院は自粛要請しないとのことなので散髪に行ってきました。
それと、今日の夜から天気が崩れ、明日のチバは雨のようなので、午後は少しFWしてきました。
それとそれと、また真冬並みに寒くなるそうです。
虫たちはそれをわかっているようで、今日はほとんど収獲なしでした。
今年の春は早いのか遅いのか、よく分からなくなってきましたね。
それよりも早く終息の兆しが見えてきますように。
できればマスクが届く前に。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
真っ黒のハンミョウ、格好いいけどパッと見るとゴキに見えそう^^;
月崎駅♪ 踏切からの1枚ですね^^
もうツバメも来ているでしょうね。
懐かしい景色をありがとうございます。
by よしころん (2020-04-11 21:07)
高和です。
ボウソウは手掘りのトンネルがそこかしこですね。2つ目はよく掘ったものだと思います。一瞬、ちょっと掘り方を間違えたら天井が落っこちそうですもんね。
小湊鉄道はよく保ちますねえ、小湊ファンに支えられているんでしょうか?
by 高和です。 (2020-04-12 14:51)
うっかりして送信してしまいました。
清酒「稲花」、すっきりと格調高いラベルですね。きっと中身も同じようにすっきりしたのど越しなんでしょう。次の例会を楽しみにしています。ご馳走様!
by 高和です。 (2020-04-12 14:54)
ニワハンミョウの悪人顔がかっこいいです。
トンネルも滑らかな掘り方でいい仕事してますね。
by 響 (2020-04-13 13:58)
>よしころんさん
黒い子はよく見るとカッコイイのですけどね^^;
月崎駅は子供の頃の故郷を彷彿とさせます。あの踏切です。
ツバメ、来ましたよ。
>高和です。さん
二つ目のトンネルはノリで掘ったような気がします。
小湊鉄道はさまざまな企業努力があるのでしょうね。
稲花はざんねんながらすでに・・^^;
>響さん
ハンミョウたちは顔と美しさが反比例ですね^^
ボウソウの手掘り隧道は匠の技だと思います。
by ぜふ (2020-04-13 22:18)
寄り道も楽しい、、
残念もあっても、出会いもあるから
手彫りのトンネル、雰囲気良いな
月崎駅、美しい眺めです
by engrid (2020-04-14 01:11)
アップで見ると、とてもコワイ顔をしてますね、ハンミョウ^^;。
今回は偵察だったので、いろんなところを訪ねているんですね。
酒蔵もいい感じですが、溜池の上流の様子や、月崎駅もとても
よい感じです。
by sakamono (2020-04-16 21:08)
>engridさん
基本的には無計画で出会いを楽しんでいます♪
ボウソウはトンネルざんまい、無人駅ざんまいでもあります^^
>sakamonoさん
悪人顔なので毒があると思われてしまいますね^^;
酒蔵もなぜ里山の水源ではなく、海岸近くにあるのかフシギです・・
どちらでも水質はいいのでしょうけど。
by ぜふ (2020-04-16 22:14)