"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ボントンボとボーナスゴミ [トンボ]
お盆明けのこと、そういえばこの時期にHFへ行ったことがないかもしれないと思い。
特にターゲットはないけれど、お散歩がてら行ってきました。
つまり、行くのが目的。
これは別の日、別の場所にいた虫。
オオサカアオゴミムシといいます。
8月17日、仕事あがりで一旦帰宅してから出かけました。
しばらくラーメン絶ちをしていたので、途中チバ駅近くのお気に入りの店に寄り道。
お腹とベニシジミ号のガソリンタンクを満たしてレッツゴー。
まずは谷津田の真ん中の田んぼを見てみると、いつもと様子が違う。
今年は某大学による稲作実習が行われていないようで、コロナ禍も明けてアマビエの田んぼアートもない。
水草が茫々と繁茂していました。
その畔で出迎えてくれたのはレギュラー選手(トンボ)の中でもっとも小さい子。
テレコンを装着しているうちに一度見失いましたが、立ち止まったまま体をひねって再発見。
田んぼから出ようとしたらオスもいました。
湿地のままで数年経てば、トンボたちの楽園になるかもしれません。
次の巡回ポイントのハンノキ林へ行く途中、林縁の木陰で舞う黒いひらひら。
そっと近寄り、跪いて、プロキャプチャーモードで撮ってみました。
翅を開くのは、どこかに舞い降りた直後だけ。
しばらくすると閉じたままになるのでシャッタータイミングと画角の予測が大事ですが。
ちょっと寄り過ぎてはみ出してしまった。
お盆時期に多く見られ、喪服をまとった印象もあることから、”仏トンボ”とも呼ばれます。
とくにメスはシックなので、ぴったりの別名じゃないかと。
今度はフレーミングぴったり。
ハンノキ林を定点観測位置から撮影。
この時期だからということもあり、どこが田んぼでどこが畦道か分からないほど草ぼうぼうでした。
ちょっと荒れ気味の感もありましたが、林の中の水路に行くとボントンボに再会。今度はオス。
これもブロキャプチャーモードで。
オスは金属光沢の胴体が美しいですが、緑色のまじったおりんを彷彿とさせる気がします。
涼し気で見ていて飽きない。
少し上流の湧き水のあるところに行くと、そこも水面が浮き草で覆われていました。
畔に咲いている赤紫色のミソハギは”ボンバナ(盆花)”とも呼ばれますね。
さらに上流に向けて林縁を歩いていると、空中に小さなマシュマロが浮いていました。
クモの卵嚢だと思ったのですが、よく見てみると意外なものでした。
糸でぐるぐる巻きになったセンチコガネでした。
固くて食べられないから放置されているのかもしれません。
いつもの巡回ルートを周りましたが、ザンネンながらこれという虫には会えず。
ベニシジミ号を停めたところの田んぼまで戻ってきたら、今度はお見送り担当の方が。
ご丁寧なことにオスも。
ちょっと物足りなかったので、もう一か所谷津田に寄ってみましたがシオカラくらいしかいませんでした。
暑すぎるせいもあるだうけど、それにしても虫影が薄い。
翌日、ふと思い立って仕事の後にまた出かけてきました。
HFではなく、北総のとある場所、冬にゴミホリに行ったところですが、トラップをかけてみようと。
夕方だったので最高気温時間帯ではなかったけれど、とても蒸し暑いし、平日ゆえに道が混んでいた。
それでもGoogleMapナビは道路の混雑状況を考慮してルート選択してくれるようで。
所々裏道を案内してくれ、はじめて通る道を走っていると、右手の森というか里地が気になりました。
森を通り過ぎるとそれに続いて狭い谷津田があり、軽トラしか入れないようなアプローチがあった。
躊躇なく突入し、狭くて荒れた細い農道を辿って行くと、藪にぶつかって行き止まりに。
しかし、湿地化した休耕田がその手前にあり、コンチューターの針が振り切れました。
リアキャリアからトラップセットを出し、湿地の縁に沿って設置していきました。
掛け終わると急いで本来の目的に向かいましたが、着いたときには暗くなってしまっていました。
(もうかなり陽が短くなっていることを実感)
しかも藪漕ぎしなくてはならないほど草ぼうぼうだったので、トラップ設置はあきらめました。
そのまた翌日、19日の朝、トラップの回収に向かいました。
最初のカップにはゴミムシも入っていましたが、何故かバッタも。
順に見ていると、どのカップもゴミムシアソート。
コキベリアオゴミがもっとも多く、コガシラアオゴミ、ヨリトモナガゴミ、コホソクビゴミなども。
湿地の奥へと仕掛けた順に、何個目かのカップを覗き込んだとき、思わず”おっ!”と声が出ました。
特徴的な赤い胸、緑の頭。
アオゴミの四天王(ツヤキベリ、アオヘリ、オオサカ、クマガイクロ)の一つ、オオサカアオゴミムシ。
そして一番奥のエリアにかけたカップの一つは、なんと満塁ホームランでした。
こんな多産地に巡り合うとは思ってもみなかったし、そういう環境が残っていたことがうれしかった。
体長約12mmと大きくはありませんが、美しい配色で上翅の後端の黄色い縁取りもカッコイイ。
オオサカアオがつばなれするとは嬉しくも辛いところでしたがやむを得ず。
このあと、北総のとある公園へ、T大のK先生のいらっしゃる定点調査に参加すべく急ぎました。
ピンボケ写真ばかりだったので本編では割愛しましたが、このゴミムシの多産地でもありました。
オサホリでも集団で出たことはないような気がします。
体長約9mm。クビボソゴミムシの仲間で、小さいけれどレッキとした?ヘッピリ虫。
昨日の湯加減
特にターゲットはないけれど、お散歩がてら行ってきました。
つまり、行くのが目的。
これは別の日、別の場所にいた虫。
オオサカアオゴミムシといいます。
8月17日、仕事あがりで一旦帰宅してから出かけました。
しばらくラーメン絶ちをしていたので、途中チバ駅近くのお気に入りの店に寄り道。
お腹とベニシジミ号のガソリンタンクを満たしてレッツゴー。
まずは谷津田の真ん中の田んぼを見てみると、いつもと様子が違う。
今年は某大学による稲作実習が行われていないようで、コロナ禍も明けてアマビエの田んぼアートもない。
水草が茫々と繁茂していました。
その畔で出迎えてくれたのはレギュラー選手(トンボ)の中でもっとも小さい子。
テレコンを装着しているうちに一度見失いましたが、立ち止まったまま体をひねって再発見。
アジアイトトンボ ♀ (イトトンボ科)
田んぼから出ようとしたらオスもいました。
同上 ♂
湿地のままで数年経てば、トンボたちの楽園になるかもしれません。
次の巡回ポイントのハンノキ林へ行く途中、林縁の木陰で舞う黒いひらひら。
そっと近寄り、跪いて、プロキャプチャーモードで撮ってみました。
翅を開くのは、どこかに舞い降りた直後だけ。
しばらくすると閉じたままになるのでシャッタータイミングと画角の予測が大事ですが。
ちょっと寄り過ぎてはみ出してしまった。
ハグロトンボ ♀ (カワトンボ科)
お盆時期に多く見られ、喪服をまとった印象もあることから、”仏トンボ”とも呼ばれます。
とくにメスはシックなので、ぴったりの別名じゃないかと。
今度はフレーミングぴったり。
同上
ハンノキ林を定点観測位置から撮影。
この時期だからということもあり、どこが田んぼでどこが畦道か分からないほど草ぼうぼうでした。
ちょっと荒れ気味の感もありましたが、林の中の水路に行くとボントンボに再会。今度はオス。
これもブロキャプチャーモードで。
同上 オス
オスは金属光沢の胴体が美しいですが、緑色のまじったおりんを彷彿とさせる気がします。
同上
涼し気で見ていて飽きない。
少し上流の湧き水のあるところに行くと、そこも水面が浮き草で覆われていました。
畔に咲いている赤紫色のミソハギは”ボンバナ(盆花)”とも呼ばれますね。
さらに上流に向けて林縁を歩いていると、空中に小さなマシュマロが浮いていました。
クモの卵嚢だと思ったのですが、よく見てみると意外なものでした。
糸でぐるぐる巻きになったセンチコガネでした。
固くて食べられないから放置されているのかもしれません。
いつもの巡回ルートを周りましたが、ザンネンながらこれという虫には会えず。
ベニシジミ号を停めたところの田んぼまで戻ってきたら、今度はお見送り担当の方が。
アジアイトトンボ ♀ (イトトンボ科)
ご丁寧なことにオスも。
同上 ♂
ちょっと物足りなかったので、もう一か所谷津田に寄ってみましたがシオカラくらいしかいませんでした。
暑すぎるせいもあるだうけど、それにしても虫影が薄い。
翌日、ふと思い立って仕事の後にまた出かけてきました。
HFではなく、北総のとある場所、冬にゴミホリに行ったところですが、トラップをかけてみようと。
夕方だったので最高気温時間帯ではなかったけれど、とても蒸し暑いし、平日ゆえに道が混んでいた。
それでもGoogleMapナビは道路の混雑状況を考慮してルート選択してくれるようで。
所々裏道を案内してくれ、はじめて通る道を走っていると、右手の森というか里地が気になりました。
森を通り過ぎるとそれに続いて狭い谷津田があり、軽トラしか入れないようなアプローチがあった。
躊躇なく突入し、狭くて荒れた細い農道を辿って行くと、藪にぶつかって行き止まりに。
しかし、湿地化した休耕田がその手前にあり、コンチューターの針が振り切れました。
翌日撮った写真
リアキャリアからトラップセットを出し、湿地の縁に沿って設置していきました。
掛け終わると急いで本来の目的に向かいましたが、着いたときには暗くなってしまっていました。
(もうかなり陽が短くなっていることを実感)
しかも藪漕ぎしなくてはならないほど草ぼうぼうだったので、トラップ設置はあきらめました。
そのまた翌日、19日の朝、トラップの回収に向かいました。
最初のカップにはゴミムシも入っていましたが、何故かバッタも。
ヒメギス ♂(キリギリス科)
順に見ていると、どのカップもゴミムシアソート。
コキベリアオゴミがもっとも多く、コガシラアオゴミ、ヨリトモナガゴミ、コホソクビゴミなども。
湿地の奥へと仕掛けた順に、何個目かのカップを覗き込んだとき、思わず”おっ!”と声が出ました。
特徴的な赤い胸、緑の頭。
アオゴミの四天王(ツヤキベリ、アオヘリ、オオサカ、クマガイクロ)の一つ、オオサカアオゴミムシ。
そして一番奥のエリアにかけたカップの一つは、なんと満塁ホームランでした。
こんな多産地に巡り合うとは思ってもみなかったし、そういう環境が残っていたことがうれしかった。
体長約12mmと大きくはありませんが、美しい配色で上翅の後端の黄色い縁取りもカッコイイ。
オオサカアオゴミムシ ♀ (オサムシ科)
オオサカアオがつばなれするとは嬉しくも辛いところでしたがやむを得ず。
このあと、北総のとある公園へ、T大のK先生のいらっしゃる定点調査に参加すべく急ぎました。
オマケ
ピンボケ写真ばかりだったので本編では割愛しましたが、このゴミムシの多産地でもありました。
コホソクビゴミムシ ♀ (オサムシ科)
オサホリでも集団で出たことはないような気がします。
体長約9mm。クビボソゴミムシの仲間で、小さいけれどレッキとした?ヘッピリ虫。
昨日の湯加減
味を占めたというわけではないけれど、実は昨日も仕事帰りにトラップ仕掛けに行きました。
今朝回収してきましたが成果はまた別途。(ボウズではなかったけれど大漁でもなかった)
もう少し涼しくなったら、もっと頻回にトラップ採集したいと思います。
一方、虫採りが目的ではないのですが、明日から一泊で信州方面へ行ってきます。
今夏は忙しくて全然遠征できていないですが、できないまま夏が終わりそう・・・
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
望外の大漁、おめでとうございます。
1974年5月、福岡県柳川市でミカドアゲハ3頭をネットインした日のことを思い出しました。
採れた獲物もさることながら、環境の発掘がうれしいですよね。
by 高和です。 (2023-08-27 08:24)
ハグロトンボ、優美です。
押し競饅頭状態のトラップ、見事に集まりましたのね
by engrid (2023-08-27 20:08)
喪服をまとった印象。言われてみれば真っ黒でそんな雰囲気がありますね。
オスとメスを見比べると確かにメスは体も真っ黒ですね。
センチコガネ、固くて食べられず放置とは...何とも^^;。
by sakamono (2023-08-30 09:09)
>高和です。さん
ミカドアゲハは今や夢の話ですが今回の虫もいずれ同じ状況になるかもしれないですね・・
>engridさん
シックな虫はなかなか撮るのがむずかしいですが優美さが伝わったとしたらよかったです
>sakamonoさん
飛び方もふわふわとゆったりなので実物の方がより印象的です
センチコガネはその後どうなったのか気になりますね・・
by kon(昆) (2023-08-30 10:06)
湿地がある環境っていいですね。
トンボにいつでも会えるしミソハギには
ブルービー来そうだし。
by 響 (2023-09-02 07:04)
>響さん
それが来ないんですよ~ チバはTT
でも湿地は大事です♪
by kon(昆) (2023-09-02 17:53)