"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
空白を埋めろ Chal.13 & 14 [オサムシ]
焦燥感が原動力になってしまっている「空白を埋めろシリーズ」も今シーズン最後だと思います。
ただ、もはや単なるフィールドワークログという体裁になりそう。
なので2回分まとめて投稿します。
本命の写真じゃないということは・・
3月9日のターゲットエリアは今シーズン一度空振りしたタコマチと未訪のシバヤママチ。
千葉東金道路で東金まで、さらにR126をひたすら走り、横芝光町からK79横芝下総線を北上。
田園風景を見ながらしばらくトコトコと走っていたら、左手に続く森が何気なく気になりました。
ちょうど森に向けて鋭角的に進入していく分岐があったので、寄り道して周辺の様子を探索することに。
坂を上がったり下ったり、森に入ったり集落を通過したりしましたが、崖地は見つかりませんでした。
あきらめてK79へ戻ろうと、入ってきた道とは違う農道を進むとT字路にぶつかりました。
そこには交通整理の人が立っていて、左折していると「バイク一台」とトランシーバーに話す声が。
どうやら道の先は道路工事をしているようで、作業車出入口の係と連絡をとっていると思われました。
しかし、その出入口に着く直前、左手に細い林道の入口を発見したので迷わず突入。
そこはこんな様子でした。
バイクが来ないので出入口係の人は首を傾げているだろうなと思いつつ、ベニシジミ号から降りました。
工事現場のすぐ近くというが気になったものの、なかなか良い小崖が続いていました。
入口付近は乾燥気味で木の根も蔓延っていましたが、数メートル進むと壁面に苔が生えている所も。
しかし、期待に反してゴミムシ類も出ないし指標虫すらまったく出ない。
県道や集落で周辺の里地と分断されているのかもしれないと悲観的に想像しながらも掘っていると。
デジャヴが起きました。
前々記事で紹介しましたが、この前々週に掘り当てたものがまたもや現れたのです。
今回は部屋の奥に坑道が続いているのかどうか確認してみましたが、それはないようでした。
前回のように、近くにお友達がいるかもしれないと、周辺を掘ってみたり、カニ歩きもしてみました。
しかし、かなりしつこく掘り続けてもゴミムシすら出ないので寄り道は終了としました。
今更工事現場の前を通るのもどうかと思い、そのまま細い林道を降りていきました。
多古町に入り、しばらく北上し、目的地の周辺まで辿り着いたらもうお昼時。
以前から気になっていた食堂にピットインして腹ごしらえ。
午後から本来目指していた里地の森の周辺へ。
周辺の環境を見ながらしばらく探索していると、こんな谷地がありました。
ベニシジミ号の横に根返りがあったのですが不発で、奥に進んでみることにしました。
林縁に沿っては崖地はなかったのですが、突き当りから森の中へと続く荒れた道を発見。
しばらく使われていない作業道のようで、こんな感じに荒れています。
林内は薄暗くて湿気が立ち込めていたので崖があれば最高と思われたものの見当たらず。
登り切ったところは台地の上の畑地でした。
失礼しましたと森の中へ逆戻り。
次の目を付けていた場所へ移動。
現場合わせで森の方へと続く道路に入るとすぐ、珍しい石材屋?があり、その先を林内へ向けて進入。
林の中の赤土の道をしばらく進むと、またしても広い畑地でした。
この北側の谷津田に出たいのですが道が見当たらず、やむなく引き返して南側の谷津田の方へ。
今度はすんなりアプローチできたものの林縁に崖はなく、一番上流まで辿り着いてしまいました。
そこには堰があり、ビビりながら桟橋の上まで行ってみると、大きな赤いコイが数匹見えただけ。
さらに周辺の谷津田を彷徨うも崖がない。
隣りに位置する谷津田の奥にも堰が。
ここはリフォームをしているようでしたが、いくら多古米が有名でも採算合うのかなと余計な心配。
多古町はオサホリにはきびしいエリアだと再認識することとなりました。
次はシバヤマ。
成田空港の東側に谷津田が広がるのですが、ここもきびしかった。
延々と谷津田をトレースし、やっと見つけた崖地。
しかし見た目よりも乾燥していて、掘れども掘れども何も出てこない。
さらに谷津田の奥、空港の方へと進むとこんな光景が。
一見、一面の赤土崖ですが、これはおそらく重機で林を切り開いた場所。
この奥に何かの用地を整備するのでしょう。
とにかく生き物の気配を感じられなかったので、このエリアからは離脱することにしました。
まだ日暮れまでは少し余裕があったので、帰り道すがらどこかを探索することに。
R296を西へと進み、どこから進入したのか忘れましたが、休耕田とおぼしき谷津田へ突入。
あいにく崖はありませんでしたが谷津田の最上流はこんな様子でした。
それからも日が傾くまで周辺探索しました。
しかし、よい物件というか崖は見つけられないまま、試合終了となりました。
終わってみればゴミムシすら採集していないという、完全ボウズという結果でした。
(センチコガネが観察できてよかった)
Chal.14 は3月12日、これまた難関のサンムとトウガネにチャレンジしてきました。
山武市は外房、九十九里町の北側に隣接しています。
海に面していて東半分は真っ平らですが、西側は“山武杉”という特産があるくらいなので森林が多い。
もちろん、いつも西部の森や谷地を目指すのですが、タコとヨコシバと同じく崖地がないのです。
目星を付けていた地点に着いたら、現場合わせで勘を頼りに周辺の探索。
間違って農家の敷地に入ったり、畑へ出たりしているうち、私道かもしれないが細い荒れた道を発見。
ベニシジミ号で行ける所まで行ってみようと突っ込みましたが、とうとう藪に行く手を阻まれた。
少し引き返して脇道を辿ると、今度は竹藪が通せんぼ。
さらに引き返していると、支道じゃなくて林業の作業道のようなルートがありました。
入口に丸太があってベニシジミ号では入れなかったので歩いて突入。
両側の木を切り開いてルートを作っているように見えました。
でも伐採したところに赤土が露出していたり、根返りなどもあったのでちょこちょこ試掘しながら進行。
乾燥はしていない代わりにふかふかの土質でしたが、場所によっては適度な固さもある。
そういうところから出てくるのはこんな子たち。
色がくすんでいるのは具合が悪いからではないと思います。
もう春で気温が高いため、いきなり翅を震わせていました。
眼が白いのは死んでいるからではありませんが、種類は不明。
生き物の気配がするだけいいのですが、とうとう谷津田に抜けてしまいました。
この谷津田をトレースすべくベニシジミ号に戻ってアプローチを探したのですが見つかりませんでした。
というのは気のせいだったことに後で気が付きました。
別の谷津田だと思っていた場所が実はこの谷津田で、上流側から下っていると分岐地点にこんな崖が。
人工かもしれないけれどかなりの規模。
数少ない物件の一つかもしれないのでトライするしかない。
大きなケーキの右側から食べようと、端っこまで進んでバチツルを振り下ろしましたが固かった。
陽当たりが良すぎてカラカラというかカチンカチンに固まっている。
それでも土塊の隙間にこんなのが挟まっていました。
そのまま放置してカニ歩きしますが、中央部はガッチガチなのでスルーして反対の左端にワープ。
湿気を含んでいそうな箇所をちょこちょこ崩していると久しぶりにゴミムシの顔が見られました。
せっかくなのでお連れし、さらに掘り続けていると土塊の隙間により大きい子が挟まっていました。
しかも二人連れでした。
これで少しやる気が出たので、頭上の穴ぼこへもよじ登ってみましたが全くの不発でした。
頭から土をいっぱいかぶって靴の中も土だらけになりました。
分岐の先は谷津田が広くなり、下流へ向けて少し進むと古墳の表示があったので寄り道。
森の中に山室姫塚古墳という説明板があり、その奥に土塁があるだけでした。
引き返して西隣の谷津田に向かいましたが崖は見つからず。
さらに西へと現場合わせでトレースしていると、荒れ果てた休耕田の細い谷津田を発見したので突入。
上流方向へと細い半舗装の道を辿って行くと、最深部の手前にこんな崖がありました。
若干乾き気味でしたが、一つの土塊をめくると出てきたのが扉の写真の集団でした。
ミイデラの仲間、つまりプープー虫なのでなるべく刺激しないように注意して観察しました。
本命は出なかったものの、途中に乾燥してそうな小崖はあったので引き返しつつ試掘。
何か所目かの崖からポツリと出たのは、お久しぶりの人でした。
そういえば今シーズンまったく出会っていないことに気付いてちょっと愕然としました。
今度は南へ移動し、元々目を付けていた谷津田へ行ってみました。
上流へとトレースしていくと谷津田の奥はこんな様子でした。
道の突き当りは湿地になっていて、トンボたちがいそうなので夏に再訪したい。
逆戻りになるけれど、北隣の谷津田へ移動。
これは途中で枝分かれした支流の奥の様子。
ベニシジミ号を停めたすぐ近くの藪の中にちょっとだけ土が露出している箇所を見つけたので試掘。
するととっても眠そうな人を誤爆してしまいました。
傷つけてはいなかったようなので、そっとナイナイしておきました。
本流の奥へ向かうと、中流付近から電気柵があって、それ以上はベニシジミ号では入れなくなりました。
歩いて入るか迷ったけれど、谷津田の奥を遠望しても崖地はなさそうだったのでUターンすることに。
第二の目的エリア、トウガネへ急行。
山武市と隣り合わせの東金市の最北部にある小さめの谷津田をトレースしましたが崖がまったくない。
さっさと見切り、また現場合わせで近くの谷津田へと移動。
しばらく田んぼに沿って走っていたら反対側に森の中へ登っていく細い道が見えました。
田んぼを突っ切って坂を登っていくと、魅力的な崖が現れました。
これは何か出るだろうと、勇んで土壁に取りついてみると固いけれどやや粘りのある赤土。
ただ、大きくほぼ垂直な崖なので踏ん張れる箇所がなかなかありません。
懸命に腕を伸ばし、なるべく湿り気のある箇所を叩いていると・・意外な指標虫?が出現。
しかも、どうやら一匹ではない。
周りの土を掘り返し、尻尾を握って引っこ抜いてみました。
手を近づけると口を開いて威嚇してきますが無毒で美しい。幼体と成体の中間という感じがしました。
同居者の一人はこの子。
シロ×2、アオ×2の都合4匹の集団越冬態でした。
取り付きにくい崖ではあるものの、土質はいいので期待を持ちつつ(ずりずり滑りながら)カニ歩き。
すると次に出たのも久しぶりの人でした。
大きいし、何度見ても異様な存在感がありますが、オレンジ色の部分は目ではなく触角の先です。
木の根際の少し乾燥したところからは、本命ではないけれど、この日二度目の登場。
残念ながら単独でした。
まだ掘れそうなところはありましたが、ここまでにしておきました。
(後で確認したらこの場所はサンムでした)
もう一か所目星を付けていた地点があるのですが、時間がおしてきたので、トウガネ北部へ戻ることに。
谷津田ではなく、とある川沿いを探索したかったのですが、かなり荒れているとはいえ環境は悪くない。
ここもトンボがいそうなので再訪地の候補。
護岸されていない支流(用水路)もありました。
それから南下し、別の谷地を上流から下流へと南東方向へトレースしていきました。
しかし崖地は見つからないまま、ここまで辿り着いたところでタイムアップ。
結局、サンムとトウガネという空白は埋められませんでしたが、副産物(副収獲物)の多い日でした。
シロマダラちゃんを一頭だけお連れしました。
飼育ケースの中で二度寝しています。
今日の湯加減
ただ、もはや単なるフィールドワークログという体裁になりそう。
なので2回分まとめて投稿します。
オオクビボソゴミムシ (オサムシ科)
本命の写真じゃないということは・・
3月9日のターゲットエリアは今シーズン一度空振りしたタコマチと未訪のシバヤママチ。
千葉東金道路で東金まで、さらにR126をひたすら走り、横芝光町からK79横芝下総線を北上。
田園風景を見ながらしばらくトコトコと走っていたら、左手に続く森が何気なく気になりました。
ちょうど森に向けて鋭角的に進入していく分岐があったので、寄り道して周辺の様子を探索することに。
坂を上がったり下ったり、森に入ったり集落を通過したりしましたが、崖地は見つかりませんでした。
あきらめてK79へ戻ろうと、入ってきた道とは違う農道を進むとT字路にぶつかりました。
そこには交通整理の人が立っていて、左折していると「バイク一台」とトランシーバーに話す声が。
どうやら道の先は道路工事をしているようで、作業車出入口の係と連絡をとっていると思われました。
しかし、その出入口に着く直前、左手に細い林道の入口を発見したので迷わず突入。
そこはこんな様子でした。
バイクが来ないので出入口係の人は首を傾げているだろうなと思いつつ、ベニシジミ号から降りました。
工事現場のすぐ近くというが気になったものの、なかなか良い小崖が続いていました。
入口付近は乾燥気味で木の根も蔓延っていましたが、数メートル進むと壁面に苔が生えている所も。
しかし、期待に反してゴミムシ類も出ないし指標虫すらまったく出ない。
県道や集落で周辺の里地と分断されているのかもしれないと悲観的に想像しながらも掘っていると。
デジャヴが起きました。
前々記事で紹介しましたが、この前々週に掘り当てたものがまたもや現れたのです。
センチコガネ ♀ (センチコガネ科)
今回は部屋の奥に坑道が続いているのかどうか確認してみましたが、それはないようでした。
同上
前回のように、近くにお友達がいるかもしれないと、周辺を掘ってみたり、カニ歩きもしてみました。
しかし、かなりしつこく掘り続けてもゴミムシすら出ないので寄り道は終了としました。
今更工事現場の前を通るのもどうかと思い、そのまま細い林道を降りていきました。
多古町に入り、しばらく北上し、目的地の周辺まで辿り着いたらもうお昼時。
以前から気になっていた食堂にピットインして腹ごしらえ。
午後から本来目指していた里地の森の周辺へ。
周辺の環境を見ながらしばらく探索していると、こんな谷地がありました。
ベニシジミ号の横に根返りがあったのですが不発で、奥に進んでみることにしました。
林縁に沿っては崖地はなかったのですが、突き当りから森の中へと続く荒れた道を発見。
しばらく使われていない作業道のようで、こんな感じに荒れています。
林内は薄暗くて湿気が立ち込めていたので崖があれば最高と思われたものの見当たらず。
登り切ったところは台地の上の畑地でした。
失礼しましたと森の中へ逆戻り。
次の目を付けていた場所へ移動。
現場合わせで森の方へと続く道路に入るとすぐ、珍しい石材屋?があり、その先を林内へ向けて進入。
林の中の赤土の道をしばらく進むと、またしても広い畑地でした。
この北側の谷津田に出たいのですが道が見当たらず、やむなく引き返して南側の谷津田の方へ。
今度はすんなりアプローチできたものの林縁に崖はなく、一番上流まで辿り着いてしまいました。
そこには堰があり、ビビりながら桟橋の上まで行ってみると、大きな赤いコイが数匹見えただけ。
さらに周辺の谷津田を彷徨うも崖がない。
隣りに位置する谷津田の奥にも堰が。
ここはリフォームをしているようでしたが、いくら多古米が有名でも採算合うのかなと余計な心配。
多古町はオサホリにはきびしいエリアだと再認識することとなりました。
次はシバヤマ。
成田空港の東側に谷津田が広がるのですが、ここもきびしかった。
延々と谷津田をトレースし、やっと見つけた崖地。
しかし見た目よりも乾燥していて、掘れども掘れども何も出てこない。
さらに谷津田の奥、空港の方へと進むとこんな光景が。
一見、一面の赤土崖ですが、これはおそらく重機で林を切り開いた場所。
この奥に何かの用地を整備するのでしょう。
とにかく生き物の気配を感じられなかったので、このエリアからは離脱することにしました。
まだ日暮れまでは少し余裕があったので、帰り道すがらどこかを探索することに。
R296を西へと進み、どこから進入したのか忘れましたが、休耕田とおぼしき谷津田へ突入。
あいにく崖はありませんでしたが谷津田の最上流はこんな様子でした。
それからも日が傾くまで周辺探索しました。
しかし、よい物件というか崖は見つけられないまま、試合終了となりました。
終わってみればゴミムシすら採集していないという、完全ボウズという結果でした。
(センチコガネが観察できてよかった)
Chal.14 は3月12日、これまた難関のサンムとトウガネにチャレンジしてきました。
山武市は外房、九十九里町の北側に隣接しています。
海に面していて東半分は真っ平らですが、西側は“山武杉”という特産があるくらいなので森林が多い。
もちろん、いつも西部の森や谷地を目指すのですが、タコとヨコシバと同じく崖地がないのです。
目星を付けていた地点に着いたら、現場合わせで勘を頼りに周辺の探索。
間違って農家の敷地に入ったり、畑へ出たりしているうち、私道かもしれないが細い荒れた道を発見。
ベニシジミ号で行ける所まで行ってみようと突っ込みましたが、とうとう藪に行く手を阻まれた。
少し引き返して脇道を辿ると、今度は竹藪が通せんぼ。
さらに引き返していると、支道じゃなくて林業の作業道のようなルートがありました。
入口に丸太があってベニシジミ号では入れなかったので歩いて突入。
両側の木を切り開いてルートを作っているように見えました。
でも伐採したところに赤土が露出していたり、根返りなどもあったのでちょこちょこ試掘しながら進行。
乾燥はしていない代わりにふかふかの土質でしたが、場所によっては適度な固さもある。
そういうところから出てくるのはこんな子たち。
シュレーゲルアオガエル
色がくすんでいるのは具合が悪いからではないと思います。
モンスズメバチ (スズメバチ科)
もう春で気温が高いため、いきなり翅を震わせていました。
セミの幼虫
眼が白いのは死んでいるからではありませんが、種類は不明。
生き物の気配がするだけいいのですが、とうとう谷津田に抜けてしまいました。
この谷津田をトレースすべくベニシジミ号に戻ってアプローチを探したのですが見つかりませんでした。
というのは気のせいだったことに後で気が付きました。
別の谷津田だと思っていた場所が実はこの谷津田で、上流側から下っていると分岐地点にこんな崖が。
人工かもしれないけれどかなりの規模。
数少ない物件の一つかもしれないのでトライするしかない。
大きなケーキの右側から食べようと、端っこまで進んでバチツルを振り下ろしましたが固かった。
陽当たりが良すぎてカラカラというかカチンカチンに固まっている。
それでも土塊の隙間にこんなのが挟まっていました。
ゴモクムシの仲間
そのまま放置してカニ歩きしますが、中央部はガッチガチなのでスルーして反対の左端にワープ。
湿気を含んでいそうな箇所をちょこちょこ崩していると久しぶりにゴミムシの顔が見られました。
コキベリアオゴミムシ (オサムシ科)
せっかくなのでお連れし、さらに掘り続けていると土塊の隙間により大きい子が挟まっていました。
オオキベリアオゴミムシ (オサムシ科)
しかも二人連れでした。
これで少しやる気が出たので、頭上の穴ぼこへもよじ登ってみましたが全くの不発でした。
頭から土をいっぱいかぶって靴の中も土だらけになりました。
分岐の先は谷津田が広くなり、下流へ向けて少し進むと古墳の表示があったので寄り道。
森の中に山室姫塚古墳という説明板があり、その奥に土塁があるだけでした。
引き返して西隣の谷津田に向かいましたが崖は見つからず。
さらに西へと現場合わせでトレースしていると、荒れ果てた休耕田の細い谷津田を発見したので突入。
上流方向へと細い半舗装の道を辿って行くと、最深部の手前にこんな崖がありました。
若干乾き気味でしたが、一つの土塊をめくると出てきたのが扉の写真の集団でした。
オオクビボソゴミムシ (オサムシ科)
ミイデラの仲間、つまりプープー虫なのでなるべく刺激しないように注意して観察しました。
本命は出なかったものの、途中に乾燥してそうな小崖はあったので引き返しつつ試掘。
何か所目かの崖からポツリと出たのは、お久しぶりの人でした。
オオスナハラゴミムシ (オサムシ科)
そういえば今シーズンまったく出会っていないことに気付いてちょっと愕然としました。
今度は南へ移動し、元々目を付けていた谷津田へ行ってみました。
上流へとトレースしていくと谷津田の奥はこんな様子でした。
道の突き当りは湿地になっていて、トンボたちがいそうなので夏に再訪したい。
逆戻りになるけれど、北隣の谷津田へ移動。
これは途中で枝分かれした支流の奥の様子。
ベニシジミ号を停めたすぐ近くの藪の中にちょっとだけ土が露出している箇所を見つけたので試掘。
するととっても眠そうな人を誤爆してしまいました。
シュレーゲルアオガエル
傷つけてはいなかったようなので、そっとナイナイしておきました。
本流の奥へ向かうと、中流付近から電気柵があって、それ以上はベニシジミ号では入れなくなりました。
歩いて入るか迷ったけれど、谷津田の奥を遠望しても崖地はなさそうだったのでUターンすることに。
第二の目的エリア、トウガネへ急行。
山武市と隣り合わせの東金市の最北部にある小さめの谷津田をトレースしましたが崖がまったくない。
さっさと見切り、また現場合わせで近くの谷津田へと移動。
しばらく田んぼに沿って走っていたら反対側に森の中へ登っていく細い道が見えました。
田んぼを突っ切って坂を登っていくと、魅力的な崖が現れました。
これは何か出るだろうと、勇んで土壁に取りついてみると固いけれどやや粘りのある赤土。
ただ、大きくほぼ垂直な崖なので踏ん張れる箇所がなかなかありません。
懸命に腕を伸ばし、なるべく湿り気のある箇所を叩いていると・・意外な指標虫?が出現。
しかも、どうやら一匹ではない。
周りの土を掘り返し、尻尾を握って引っこ抜いてみました。
シロマダラ
手を近づけると口を開いて威嚇してきますが無毒で美しい。幼体と成体の中間という感じがしました。
同居者の一人はこの子。
アオダイショウの幼体
シロ×2、アオ×2の都合4匹の集団越冬態でした。
取り付きにくい崖ではあるものの、土質はいいので期待を持ちつつ(ずりずり滑りながら)カニ歩き。
すると次に出たのも久しぶりの人でした。
クロシデムシ (シデムシ科)
大きいし、何度見ても異様な存在感がありますが、オレンジ色の部分は目ではなく触角の先です。
木の根際の少し乾燥したところからは、本命ではないけれど、この日二度目の登場。
オオキベリアオゴミムシ (オサムシ科)
残念ながら単独でした。
まだ掘れそうなところはありましたが、ここまでにしておきました。
(後で確認したらこの場所はサンムでした)
もう一か所目星を付けていた地点があるのですが、時間がおしてきたので、トウガネ北部へ戻ることに。
谷津田ではなく、とある川沿いを探索したかったのですが、かなり荒れているとはいえ環境は悪くない。
ここもトンボがいそうなので再訪地の候補。
護岸されていない支流(用水路)もありました。
それから南下し、別の谷地を上流から下流へと南東方向へトレースしていきました。
しかし崖地は見つからないまま、ここまで辿り着いたところでタイムアップ。
結局、サンムとトウガネという空白は埋められませんでしたが、副産物(副収獲物)の多い日でした。
オマケ
シロマダラちゃんを一頭だけお連れしました。
飼育ケースの中で二度寝しています。
今日の湯加減
春雨が続くチバです。
今日はお江戸の西の方へ出かけてきましたが、彼の地は春雨というよりも氷雨という印象でした。
ともかく、記録的に早く咲いた関東の桜花は、記録的な速さで散り落ちてしまいそうです。
開花時間はこんなに短かったかと首を傾げるほど。
春は来ているというのに、今年は姿をちらりと見せただけで通り過ぎてしまうのでしょうか。
少しだけでいいから立ち止まっておくれ。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
マダラさんまでお持ち帰りなのですね。
あまりじっくり見たことにない蛇ですが
綺麗な模様なのですね。
by 響 (2023-03-26 09:11)
こんにちは^^
画面上なので平気で見られましたが、蛇はやはり恐怖を感じます^^
白マダラちゃん綺麗ですね♪
何を餌にしているのでしょう?
by いろは (2023-03-26 16:07)
>響さん
かなり迷いましたが、魅力に負けました^^;
>いろはさん
写真では伝えられない美しさがあります♪
ハチュ食いのようです。
by kon(昆) (2023-03-27 21:46)
今年がダメなら、来年?
いや、来年はないかもしれない。
多摩ニュータウン開発の頃、次の年に再訪したら、山ごと失くなっていた。
いまでも、列車から断ち割られた尾根筋でポイントだった場所が判ります。
来シーズンが幸運に恵まれますよう。
by 高和です。 (2023-03-29 11:42)
カエルの目つきが本当に眠そうで。冬眠していたのですね^^;。
クロシデムシ、確かに存在感がありますね。
漆黒って感じの色合いとか、特徴的な背中の形とか。
by sakamono (2023-03-29 16:15)
>高和です。さん
環境が復原することはありえないですからね。
来年に期待はできないですが、お願いだからいてくれというところ・・
>sakamonoさん
カエルも少なくなりました。
虫が少なくなれば当然ということですね・・
クロシデはまさに暗黒からの使者です^^;
by kon(昆) (2023-03-29 21:59)