"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
スイゲンとスイセンとハイセン [探虫行]
1月の最後の週末、土曜日以外は天気がよくなさそうだったのでこの日に出かけることに決めていた。
出かける目的はもちろんオサホリだけど、今シーズン取れ高が少ないので、新規開拓に励むべく。
なんとなく南房を攻めようと、GoogleMapとにらめっこしていて気になった川の名前。
「温石川」
南房の和田浦と千倉の中間あたりが河口なのですが、もちろん気になるのは上流方面。
山道に沿う流れが道とともに地図から消えているのが決め手となりました。
まずは姉崎袖ヶ浦ICまでバビューン。
久留里街道の入口までK24を走り、三高からR410千葉鴨川線をひたすら南下。
クルリから久留里街道でカモガワへ向かうのが定番なのですが、今回の目的地へはR465で行く。
このルートは通り慣れていないのでナビのままに走るとちょっと遠回り。
次回は裏道を通るぞと頭に刻みながら、三島から再度R410へ乗ります。
清和の峠を越えて長狭街道を過ぎ、嶺岡帯を突っ切るとツーリングのランドマークになる場所が。
一言で紹介すると、日本の酪農発祥の地なのだそう。
ハイジがいそうな景色ですが、おんじもクララもペーターも誰もいません。
その代わりというのはおかしいのですが、地場野菜のマルシェがあります。(それについては後ほど)
ところで、前記事で冬じゃないと書いた途端に冬らしくなりました。
この日もバイクで走っていると手と鼻が悴むくらいには気温が低く、コーヒーで暖を取りました。
再出発してまもなく、お気に入りのビュースポットがあります。
この西側の鷹取山方面は少しだけ攻めたことがあり、さらに南西側の大日山はまた今度。
(これは自分へのメモ)
さらに少し南下して丸山川を渡ったところを左の脇道へ入りましたが、これもちょっと遠回りでした。
(これもメモ、もうちょっと手前からアプローチできる)
しばらく道なりに進むと温石川を渡りましたが、川沿いに登るには渡ってはいけなかった。
軌道修正していざ突入。
思いのほか様子のいい川で、山の中に入ると護岸もほぼなくなりました。
分岐点の景色もなかなかいい雰囲気。
ここからは徒歩。さあてどうしようか・・
本流は左なのですが、あえて険しそうな右手の支流の方へ入ってみることにしました。
落石もたくさんあり、すぐに倒木や土砂崩れで行き止まりになることを覚悟しました。
こんなのが廃れて放置されているくらいですから、何年も手つかずのようです。
まもなくまた分岐がありましたが、右側は廃道ですぐに行き止まりでした。
左を進みます。
辺りはほぼ杉林なのですが、林床に流れが続いているのはボウソウではなかなかない景色。
しかし、しばらく進むとこの流れは収束してしまいました。
ここが支流の水源と仮認定しておきます。
ところで、この歩いている道もおそらく廃道でしょう。
倒木や土砂崩れだらけでしたが、いずれも小規模。
木をくぐったり跨いだりしてどうにか登っていけます。
しかし、採集ポイントになりそうな崖はなし。
倒木はあるもののほとんど生木でカチンコチン。朽ち木や立ち枯れの優良物件もない。
そしてとうとう。
振り仰ぐともうすぐそこが山頂か尾根のようにも思えましたが、それは山道あるあるなので思い直す。
ポイントや物件はなさそうなので引き返すことにしました。
下り返すとすぐ、見慣れないというか、どっかで見たことのあるような花をみつけました。
一株だけ。
だとしたら狂い咲きでしょう、花期は6月と図鑑にありました。
虫には一匹も出くわさないまま、先ほどの橋のある分岐まで戻りました。
今度は本流側へ入ってみることに。
しかしすぐに。
ちょうど南房は水仙が見頃です。
徒歩で先の様子をみると・・
本流の水源探索はあきらめました。
温石川の中流にはいくつも堰があります。(それも行先に選択した理由)
そっちの様子も確認しに行きました。
一つ目の堰。
貯水池に沿って歩けそうでしたが、崖はなさそうだったので次へ。
しかしYダムは立ち入り禁止で様子をみることすらできませんでした。
次の堰も水辺までアプローチすることができなかったのですが、その近くでコンチューターが反応。
この支線は何か匂うのでベニシジミ号をとめました。
林の中へ入ってすぐ、小崖があり、倒木もあり、朽ち木もありました。
しかし、叩けど崩せど何も出ない。
湿度もそこそこあるのですが、指標虫が出ないのは期待がしぼむばかりでした。
それでもなんとか掘り出したというか、出てくれたのが扉の子でした。
何回も登場しているご常連さんですが、この日の唯一の収獲になるかもしれないと、お連れしました。
(もうひとつ出ました)
酪農のさと方面まで戻り、嶺岡スカイラインでカモガワを目指しました。
(スカイラインとはいいつつ、車の離合が困難なほど狭くて半舗装の道でしかも見晴らしが悪い)
途中でナビがスカイラインを降りろというので素直に従い、K89鴨川富山線へ。
この日はつくづく”ちょっと遠回りの日”でした。
もちろん向かうはいつもの店でしたがそれは後ほど。
カモガワからの帰路、予定していたもう一か所は木更津方面。
ひたすらいつもの房スカを走り、ナビのなすままだったのでどこを通ったのか詳細忘れました・・
とにかく、かずさアカデミアパークを経由して、その先はまったく知らない道を辿り・・
目的の谷津田へたどり着きました。
市街地も近いのであまり期待はしていなかったのですが、こんなポイントに出くわしました。
道路からも崖が見えたのですぐわかったのですが、近づいてみると先客ありなのもすぐわかりました。
それでも数十メートル続いていたので、何か所か試掘してみました。
先客も相当あちこち崩しているわけで、土の方さや湿度がよくて、指標虫もたまに出る。
すると、ひとつ鉱脈を掘り当てました。
ゴミムシの集団で、プシッ、プシッと噴射するミイデラガスの方も何名かいます。
その中でちょっと珍しい子をピックアップ。
スジアオの親分ほどは大きくありませんが、アオゴミムシの中では大きい種類で17~18ミリ。
翅に毛が生えているので艶はありませんが、名前のとおりの星紋がいい。
この子だけお連れして撤収しようとしたとき、同じ穴からぽとりともう一匹落ちてきました。
これは親分に負けない体格で23ミリくらい。
ちょうど陽が暮れてきたので凍えないうちに帰路につきました。
実は酪農のさとのおばあちゃんマルシェで野菜を衝動買いました。
なにせ、小さいけどダイコンが2本で50円とか、小さいけどニンジンが10本で200円とかで。
それと、はじめて見たこの野菜。1束100円。
あとで調べてみると菜花(ナバナ)の仲間だそうです。(アブラナ科ということ)
生でかじってみたら、芥子菜のように辛味がきいていて大人の味でした。
まんぼうのマスターも知らなかったのでよかったらもらってと献上したら・・
おひたしにしてくれました。
ゆでると辛味がマイルドになって、菜の花のおひたしと言われたら誰も疑いはしないでしょう。
今日のスペシャルはもちろん。
アブラナ科の野菜とごま味噌は相性がいいですね。
今日の湯加減
出かける目的はもちろんオサホリだけど、今シーズン取れ高が少ないので、新規開拓に励むべく。
なんとなく南房を攻めようと、GoogleMapとにらめっこしていて気になった川の名前。
「温石川」
南房の和田浦と千倉の中間あたりが河口なのですが、もちろん気になるのは上流方面。
山道に沿う流れが道とともに地図から消えているのが決め手となりました。
まずは姉崎袖ヶ浦ICまでバビューン。
久留里街道の入口までK24を走り、三高からR410千葉鴨川線をひたすら南下。
クルリから久留里街道でカモガワへ向かうのが定番なのですが、今回の目的地へはR465で行く。
このルートは通り慣れていないのでナビのままに走るとちょっと遠回り。
次回は裏道を通るぞと頭に刻みながら、三島から再度R410へ乗ります。
清和の峠を越えて長狭街道を過ぎ、嶺岡帯を突っ切るとツーリングのランドマークになる場所が。
千葉県酪農のさと
一言で紹介すると、日本の酪農発祥の地なのだそう。
ハイジがいそうな景色ですが、おんじもクララもペーターも誰もいません。
その代わりというのはおかしいのですが、地場野菜のマルシェがあります。(それについては後ほど)
ところで、前記事で冬じゃないと書いた途端に冬らしくなりました。
この日もバイクで走っていると手と鼻が悴むくらいには気温が低く、コーヒーで暖を取りました。
再出発してまもなく、お気に入りのビュースポットがあります。
安房中央ダム
この西側の鷹取山方面は少しだけ攻めたことがあり、さらに南西側の大日山はまた今度。
(これは自分へのメモ)
さらに少し南下して丸山川を渡ったところを左の脇道へ入りましたが、これもちょっと遠回りでした。
(これもメモ、もうちょっと手前からアプローチできる)
しばらく道なりに進むと温石川を渡りましたが、川沿いに登るには渡ってはいけなかった。
軌道修正していざ突入。
思いのほか様子のいい川で、山の中に入ると護岸もほぼなくなりました。
分岐点の景色もなかなかいい雰囲気。
ここからは徒歩。さあてどうしようか・・
本流は左なのですが、あえて険しそうな右手の支流の方へ入ってみることにしました。
落石もたくさんあり、すぐに倒木や土砂崩れで行き止まりになることを覚悟しました。
こんなのが廃れて放置されているくらいですから、何年も手つかずのようです。
まもなくまた分岐がありましたが、右側は廃道ですぐに行き止まりでした。
左を進みます。
辺りはほぼ杉林なのですが、林床に流れが続いているのはボウソウではなかなかない景色。
しかし、しばらく進むとこの流れは収束してしまいました。
ここが支流の水源と仮認定しておきます。
ところで、この歩いている道もおそらく廃道でしょう。
倒木や土砂崩れだらけでしたが、いずれも小規模。
木をくぐったり跨いだりしてどうにか登っていけます。
しかし、採集ポイントになりそうな崖はなし。
倒木はあるもののほとんど生木でカチンコチン。朽ち木や立ち枯れの優良物件もない。
そしてとうとう。
振り仰ぐともうすぐそこが山頂か尾根のようにも思えましたが、それは山道あるあるなので思い直す。
ポイントや物件はなさそうなので引き返すことにしました。
下り返すとすぐ、見慣れないというか、どっかで見たことのあるような花をみつけました。
一株だけ。
ホナガタツナミソウ ?
だとしたら狂い咲きでしょう、花期は6月と図鑑にありました。
虫には一匹も出くわさないまま、先ほどの橋のある分岐まで戻りました。
今度は本流側へ入ってみることに。
しかしすぐに。
ちょうど南房は水仙が見頃です。
ニホンスイセン
徒歩で先の様子をみると・・
本流の水源探索はあきらめました。
温石川の中流にはいくつも堰があります。(それも行先に選択した理由)
そっちの様子も確認しに行きました。
一つ目の堰。
貯水池に沿って歩けそうでしたが、崖はなさそうだったので次へ。
しかしYダムは立ち入り禁止で様子をみることすらできませんでした。
次の堰も水辺までアプローチすることができなかったのですが、その近くでコンチューターが反応。
この支線は何か匂うのでベニシジミ号をとめました。
林の中へ入ってすぐ、小崖があり、倒木もあり、朽ち木もありました。
しかし、叩けど崩せど何も出ない。
湿度もそこそこあるのですが、指標虫が出ないのは期待がしぼむばかりでした。
それでもなんとか掘り出したというか、出てくれたのが扉の子でした。
ルイスオオゴミムシ (オサムシ科)
何回も登場しているご常連さんですが、この日の唯一の収獲になるかもしれないと、お連れしました。
(もうひとつ出ました)
酪農のさと方面まで戻り、嶺岡スカイラインでカモガワを目指しました。
(スカイラインとはいいつつ、車の離合が困難なほど狭くて半舗装の道でしかも見晴らしが悪い)
途中でナビがスカイラインを降りろというので素直に従い、K89鴨川富山線へ。
この日はつくづく”ちょっと遠回りの日”でした。
もちろん向かうはいつもの店でしたがそれは後ほど。
カモガワからの帰路、予定していたもう一か所は木更津方面。
ひたすらいつもの房スカを走り、ナビのなすままだったのでどこを通ったのか詳細忘れました・・
とにかく、かずさアカデミアパークを経由して、その先はまったく知らない道を辿り・・
目的の谷津田へたどり着きました。
市街地も近いのであまり期待はしていなかったのですが、こんなポイントに出くわしました。
道路からも崖が見えたのですぐわかったのですが、近づいてみると先客ありなのもすぐわかりました。
それでも数十メートル続いていたので、何か所か試掘してみました。
先客も相当あちこち崩しているわけで、土の方さや湿度がよくて、指標虫もたまに出る。
すると、ひとつ鉱脈を掘り当てました。
ゴミムシの集団で、プシッ、プシッと噴射するミイデラガスの方も何名かいます。
その中でちょっと珍しい子をピックアップ。
オオアトボシアオゴミムシ (オサムシ科)
スジアオの親分ほどは大きくありませんが、アオゴミムシの中では大きい種類で17~18ミリ。
翅に毛が生えているので艶はありませんが、名前のとおりの星紋がいい。
この子だけお連れして撤収しようとしたとき、同じ穴からぽとりともう一匹落ちてきました。
オオクビボソゴミムシ(オサムシ科)
これは親分に負けない体格で23ミリくらい。
ちょうど陽が暮れてきたので凍えないうちに帰路につきました。
オマケ
実は酪農のさとのおばあちゃんマルシェで野菜を衝動買いました。
なにせ、小さいけどダイコンが2本で50円とか、小さいけどニンジンが10本で200円とかで。
それと、はじめて見たこの野菜。1束100円。
かき菜
あとで調べてみると菜花(ナバナ)の仲間だそうです。(アブラナ科ということ)
生でかじってみたら、芥子菜のように辛味がきいていて大人の味でした。
まんぼうのマスターも知らなかったのでよかったらもらってと献上したら・・
おひたしにしてくれました。
ゆでると辛味がマイルドになって、菜の花のおひたしと言われたら誰も疑いはしないでしょう。
今日のスペシャルはもちろん。
かき菜入り味噌ラーメン
アブラナ科の野菜とごま味噌は相性がいいですね。
今日の湯加減
ブルーマーチでもないのに、訳あって心がメルトダウンしかかっています。
今朝起きても、というかなかなか起きられず、やっと起きても出かける気分にはならず。
本でも読もうかと読みかけのを開いても話が頭に入ってこないので放り出し。
何もする気がしないので、録画した番組をぼんやりながめていました。
でもたまたま日本酒の蔵が出てくる番組を見ていたら、小さい家族経営の酒造だったこともあり、
とても若い杜氏さんが登場し、番組にくさい演出がまったく感じられなかったこともあったのか、
家族はもとより、蔵人たちとのチームワークというか一体感が伝わってきました。
タンジュンでゲンキンなもので、見終わると出かける元気が出てきました。
ということで、今日も少しだけですがフィールドワークすることができました。
来週記事を書けるか、書ける気分であるかはなはだ不明ですが、また次回をお楽しみに。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
あんれ、大丈夫ですか(><)
無理にがんばらないで、ゆるゆるゆっくり♪
この時期は本当に寒いだけで何もありませんがよろしければのんびりしにいらしてくださいませ^^
by よしころん (2020-02-01 21:02)
かき菜、十字花植物、モンシロさまもお召し上がりですか?初めてお目にかかりました。
水源探訪は愉しいですね。私が住んでいる玉川上水は武蔵野台地の分水嶺なんです。上水の南側は多摩川に、北側は隅田川に流れます。雲取山など、雨の一滴が落ちる場所で、流れ込む先が駿河湾と東京湾に別れてしまうんですから想像するだけで楽しくなります。
by 高和です。 (2020-02-03 11:05)
>よしころんさん
お気遣いありがとうございます。
かならず伺います^^
できれば、元気に、温かく、チョウチョが飛ぶころに♪
>高和さん
かき菜は美味でしたのでモンシロチョウもきっと気に入るでしょう^^
房総は分水嶺は少ないかもしれませんが、水源は意外に深いですね。
by ぜふ (2020-02-05 22:03)
山道って、使わないでいると、こんなスゴイことになってしまう
んですね。こういう探検ツーリング記事も好きです^^;。
かき菜って、スーパーで見たコトがありましたが、食べたコトは
ありません。菜の花みたいな感じならば、今度買ってみようと
思います。
by sakamono (2020-02-06 22:29)
>sakamonoさん
怪しい探検隊記事が続いてますが愉しんでいただけて何よりです^^;
かき菜は生でも野趣があっていいですが、さっと湯がくとまた滋味があふれました♪ お酒のあてにも^^
by ぜふ (2020-02-07 23:10)