"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
虫展 [ Exhibition]
7月から開催されているこの展示会のことはいずれ記事にしたいと思っていました。
運よく初日の前日の内覧会に行けたのですが、時間に余裕がなくて心残りがあったのです。
それからずっと、もう一度行きたいとチャンスを待っていたところ、たまたまお誘いがあり。
先日(8日)、2度目だけど、いや、2度目だから、ワクワクして行ってきました。
会場はミッドタウンの 21_21 DESIGN SIGHT です。
チバからはちょっと遠い(ポンギ駅からも遠い)けど開場時刻前に到着。
高原の美術館のような外観。
1Fのエントランスホールでは書籍やグッズの販売をしています。
前回来たときは売ってなかったのではと思われるものも。(忘れただけかも)
初心者向けなので食指は伸びませんでした。
メイン会場の地下へ降りると、いきなりインパクトのある作品が待っています。
高さ3メートルくらい。
でも実は体長1センチもないゾウムシの脚なのです。
その跗節(フセツ)部分。
体が1ミリくらいに縮まったら、ゾウムシの脚はこんな風に見えるでしょう。(踏まれないよう注意)
フラッシュを使わなければほとんどの展示は撮影可です。
ただ、とても全作品(デザイン)は撮影できないので一部だけ紹介します。
これもゾウムシモチーフのデザイン・・というか、ナチュラルアートの一例であることの証明。
(後述しますが”虫はデザインではなく自然”だとY先生も宣っています)
全体を見ても分からないと思います。
上から順に。
水平展開していくとデザインが見えてくるということです。
時計回りに。
下のゾウムシはパターンが2つ。
左のは迷彩とも言える。
まだ他にもありました。
虫をモチーフにしたデザインではなく、虫そのものがアートだということを分かりやすく見せてくれます。
これは分かりやすい。
これも。
デザイナーならではの視点なのだと思います。
様々な昆虫をモチーフとした、様々な作品(デザイン)が展示されています。
これは工学的なデザイン。
コガネムシの翅の開き方(閉じ方)をシミュレーションしてロボティックにしたもの。
動画で紹介するといいのですが、サイボーグ化したコガネムシが飛び立つシーンを想像してください。
これはファーブル昆虫館での展示でもお世話になっている小檜山先生の新刊「TOBIKERA」のパネル。
トビケラの巣はそれそのものがまさに造形美と言えます。
内覧会のときに先生がいらしたので、撮影するのに泥や土などの掃除が大変ではなかったですか?
と尋ねたら、「ほとんど何も手を加えずにそのまま撮影しています」とのことでした。
ミュージアム的な展示もありました。
これもゾウムシ(チョッキリ)モチーフのオブジェ。
これは難題だらけでした。
昆虫のTaxonomy(分類)をデザインにした展示もあったのですが写真ではとても伝えられない。
(カミキリムシの種分類です)
キッズも楽しめるようなコンテンツもありました。
名前の付け方。
もしも新種を見つけ、命名する機会を得たとき、どんな名前にしますか?
内覧会のときは時間もなくて横目で見ただけだったのですが、やってみるととても面白かった。
子供じゃなくても楽しめる仕掛けでした。
他にはクラフトワークとして虫を捉えたデザインや種々の飛翔シーンを映像コンテンツにしたもの。
扉の写真はシアターで投影されているデザイン配置された昆虫写真ですが、虫の動き、構造、音(鳴き声)、あるいは上記のように文字として表現されたもの、ACO(Ant Colony Optimization)など、まさに多彩な展示の数々です。
つまり、昆虫というものをデザイナーやクリエイターが様々な手法で翻訳しているのだと理解しました。
ところで、この企画展示は養老孟司監修なんです。
会場内の其処此処に養老先生のコメントというかモノローグが掲示されていてそれが一々ピンとくる。
「虫のことについて何か書くよりも虫を見ている方がずっと面白い」(意訳)
「あらゆる問題を解いて生き延びてきたその解答が目の前にある。では問題はなんだったか」(意訳)
これは入口に掲げられている大きなパネル。
実はこの展示会のサブタイトルは「デザインのお手本」なのですが、監修者はこう言っています。
「虫はデザインではありません。自然です。それをお手本にしているんです。」
「アートとは何か。最近それを考えています。アートがなくても生きていけますが、ないとどうも具合が悪い。」
「この展示を見ているのはあなたです。デザインのお手本になるかどうか、感じるのも考えるのもすべてあなたなのです。でもその外には無限の世界があるんですよね。」
ぜひ会場で直にご覧ください。
(11/4まで開催中 ※火曜日は休館ですが10/22は開館)
せっかくお江戸に登ったので、会場のすぐ近くにあるラーメン屋さんへ。
乃木坂なんとかのメンバーの御用達の店なのだそうですが、意表を衝かれるおいしさでした。
テーブルにおいてある揚げたオニオンチップをトッピングすると違う風味も楽しめた。
ラーメンの多様性も無限ですね。
今日の湯加減
運よく初日の前日の内覧会に行けたのですが、時間に余裕がなくて心残りがあったのです。
それからずっと、もう一度行きたいとチャンスを待っていたところ、たまたまお誘いがあり。
先日(8日)、2度目だけど、いや、2度目だから、ワクワクして行ってきました。
会場はミッドタウンの 21_21 DESIGN SIGHT です。
チバからはちょっと遠い(ポンギ駅からも遠い)けど開場時刻前に到着。
高原の美術館のような外観。
1Fのエントランスホールでは書籍やグッズの販売をしています。
前回来たときは売ってなかったのではと思われるものも。(忘れただけかも)
イナゴのふりかけとコオロギのスナック
初心者向けなので食指は伸びませんでした。
メイン会場の地下へ降りると、いきなりインパクトのある作品が待っています。
高さ3メートルくらい。
でも実は体長1センチもないゾウムシの脚なのです。
その跗節(フセツ)部分。
体が1ミリくらいに縮まったら、ゾウムシの脚はこんな風に見えるでしょう。(踏まれないよう注意)
フラッシュを使わなければほとんどの展示は撮影可です。
ただ、とても全作品(デザイン)は撮影できないので一部だけ紹介します。
これもゾウムシモチーフのデザイン・・というか、ナチュラルアートの一例であることの証明。
(後述しますが”虫はデザインではなく自然”だとY先生も宣っています)
全体を見ても分からないと思います。
上から順に。
水平展開していくとデザインが見えてくるということです。
時計回りに。
下のゾウムシはパターンが2つ。
左のは迷彩とも言える。
まだ他にもありました。
虫をモチーフにしたデザインではなく、虫そのものがアートだということを分かりやすく見せてくれます。
これは分かりやすい。
これも。
デザイナーならではの視点なのだと思います。
様々な昆虫をモチーフとした、様々な作品(デザイン)が展示されています。
これは工学的なデザイン。
コガネムシの翅の開き方(閉じ方)をシミュレーションしてロボティックにしたもの。
動画で紹介するといいのですが、サイボーグ化したコガネムシが飛び立つシーンを想像してください。
これはファーブル昆虫館での展示でもお世話になっている小檜山先生の新刊「TOBIKERA」のパネル。
トビケラの巣はそれそのものがまさに造形美と言えます。
内覧会のときに先生がいらしたので、撮影するのに泥や土などの掃除が大変ではなかったですか?
と尋ねたら、「ほとんど何も手を加えずにそのまま撮影しています」とのことでした。
ミュージアム的な展示もありました。
これもゾウムシ(チョッキリ)モチーフのオブジェ。
これは難題だらけでした。
昆虫のTaxonomy(分類)をデザインにした展示もあったのですが写真ではとても伝えられない。
(カミキリムシの種分類です)
キッズも楽しめるようなコンテンツもありました。
名前の付け方。
もしも新種を見つけ、命名する機会を得たとき、どんな名前にしますか?
内覧会のときは時間もなくて横目で見ただけだったのですが、やってみるととても面白かった。
子供じゃなくても楽しめる仕掛けでした。
他にはクラフトワークとして虫を捉えたデザインや種々の飛翔シーンを映像コンテンツにしたもの。
扉の写真はシアターで投影されているデザイン配置された昆虫写真ですが、虫の動き、構造、音(鳴き声)、あるいは上記のように文字として表現されたもの、ACO(Ant Colony Optimization)など、まさに多彩な展示の数々です。
つまり、昆虫というものをデザイナーやクリエイターが様々な手法で翻訳しているのだと理解しました。
ところで、この企画展示は養老孟司監修なんです。
会場内の其処此処に養老先生のコメントというかモノローグが掲示されていてそれが一々ピンとくる。
「虫のことについて何か書くよりも虫を見ている方がずっと面白い」(意訳)
「あらゆる問題を解いて生き延びてきたその解答が目の前にある。では問題はなんだったか」(意訳)
これは入口に掲げられている大きなパネル。
実はこの展示会のサブタイトルは「デザインのお手本」なのですが、監修者はこう言っています。
「虫はデザインではありません。自然です。それをお手本にしているんです。」
「アートとは何か。最近それを考えています。アートがなくても生きていけますが、ないとどうも具合が悪い。」
「この展示を見ているのはあなたです。デザインのお手本になるかどうか、感じるのも考えるのもすべてあなたなのです。でもその外には無限の世界があるんですよね。」
ぜひ会場で直にご覧ください。
(11/4まで開催中 ※火曜日は休館ですが10/22は開館)
オマケ
せっかくお江戸に登ったので、会場のすぐ近くにあるラーメン屋さんへ。
やさい満載ラーメン(820円)
乃木坂なんとかのメンバーの御用達の店なのだそうですが、意表を衝かれるおいしさでした。
テーブルにおいてある揚げたオニオンチップをトッピングすると違う風味も楽しめた。
ラーメンの多様性も無限ですね。
今日の湯加減
養老語録には「虫について調べることに特に意味なんてないんです」というのもありました。
ファーブルはこんなようなことも言っています。
「虫について何か一つわかると、わからないことがもっと増える」
だけど、どんな底なし沼であっても惹きつけて止まない魅力があります。
魅力じゃなくて魔力かもしれません。
明後日は年に一度のインセクトフェアが開催されます。
虫の魔力に導かれ、今年も大勢の来場者でごった返すことでしょう。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
全体写真では、分かりませんでしたが、1つ1つの虫の写真を
感心して眺めてしまいました。おもしろいですねぇ。
甲虫の背中の模様を、こんなふうに作品にしてしまうなんて。
by sakamono (2019-09-26 11:01)
よく考えられた展覧会っぽいなーって思って読んでいたら
養老先生監修だったのですか。
>虫のことについて何か書くよりも虫を見ている方がずっと面白い
なんかとっても分かります。
フーコちゃんの動きを唯々観てる時間、面白かったです。今は幼虫がケースの中で動いてるのを見るとわくわくしてますww
by リュカ (2019-09-26 14:18)
模様を巧く使ったアートですね。
初心者向けのスナックすらまだ挑戦したことないです。
by 響 (2019-09-26 18:01)
>sakamonoさん
展開させるという発想はデザイナーならではでしょうね。
説明がいらない^^
>リュカさん
ブログ書くのも楽しいですが、やっぱり観察のほうが面白い^^
語録を見に行くだけでも価値があると思います。 ぜひ。
>響さん
お手本なんですね。虫たちが。
クラッカーや粉状になっているものは何も抵抗ないと思いますよ。
ぜひ。
by ぜふ (2019-09-27 20:45)