"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
虫の谷のハムシか (後編) [探虫行]
1日目は雨予報もはずれ、甲州の某所で運よくオオムラサキなどを採集できました。
2日目は虫の谷へ向かい、またもや雨に降られることもなく、スミナガシなどを採集できました。
松本のアルプス公園に寄り道してから諏訪へ移動し温泉に入って地元居酒屋で気分良く仮祝杯。
宿に戻ってこんなものを製作しながら作戦会議です。(虫屋さんなら何かわかるはず)

最終日はこれを使った虫取りの予定なのですが、どうやらHくんは虫の谷にちょっと未練がある様子。
谷の天気予報は曇り。
さあどうするか、それは起きてから考えようということにしましま。
果たして朝目覚めると、晴れてはいないけど薄曇り。
トラップ採集はまさに雨の日用のオプションなのですが、もちろん雨でなくてもできる。
ならば二兎を追うことにしようと提案しました。
つまり、虫の谷をリベンジして、その後トラップ採集。
ただし、トラップ採集は超ショートコースの一発勝負ということになります。
そうと決まればさっさと身支度して出発。山へ逆戻りです。
ただ、高速を使えば虫の谷まで1時間ちょっとで着くのです。

着いたのは前日とほぼ同じ時刻。
ただ、前日はゲートの外に車をとめたのですが、昨日出会った地元のカメラマンの方に倣いました。
そう、ゲートを入ってしばらく先の「これから先一般車両の通行禁止」の所まで入っていいとのこと。
前日はその場所には車が一台も止まっていなかったのですが、今日は4台止まっていました。

ところで、天気はというと、予報通り曇り。
ただ、雨が降りそうな気配もなし。
Hくんと以心伝心でひたすらチョウにターゲットを絞って谷沿いの道を登っていきます。
歩きながら気になったのは、夜のうちに谷には雨が降ったのでしょう、前日と路面が変わっていました。
チョウたちが給水に降りてきそうな湿った地面や路面を伝う水流があちこちにできているのです。
でもまだ朝といえる時間であること、陽射しがないことでチョウたちの姿はまったく見られませんでした。
ただし、逆に朝だから活動する子たちもいるのです。
うまく撮れなかったので写真を掲載できないのが残念ですが、前日もHくんがしばらく見惚れていた木。
ヤマハンノキの梢の宙で巴卍飛行をするのはおそらくアイノミドリシジミ。
実は前記事では割愛しましたが、地元カメラマンがテリを張っている子を見つけて教えてくれたのです。
運よく一頭採れたのです。
でもこの日のミドリちゃんたちは上空でのバトルに夢中でなかなか竿が届く高さまでは来てくれません。
Hくんもしばらく粘ったのですが、あきらめて他のチョウを探すことに。

今日の作戦はダブルヘッダーということもあり、勢い山道を歩くスピードがあがります。
前日のように道端の葉の上をチェックすることは省略。
ただ、2か所ほどあった良好な吸水ポイントはじっくり攻めたいと思っていました。
ところが・・いつの間にかマムシ広場に着いてしまいました。

前日は2時間半あまりかかってたどり着いたのに今日は1時間半でした。
歩くスピードが倍近くも変わるとポイントを見失うという実例です。
さらに、前述のとおり、山道の地面の様子がかなり変わったことも要因でしょう。
それはしょうがないとして、本日のお迎えはマムシではありませんでした。
脇目は振らずに歩いてきたけれど、これはさすがに目に止まりました。

と、シマヘビが「ここに何かいるよ」とばかりに教えてくれたのがこの虫。

死んだふり。

休憩がてら記念写真を撮ってリスタート。下りにかけることにしました。
下り始めて早々、前日もぽつぽつ見かけたけど撮らせてくれなかった子の証拠写真がやっと。


降りてきてやっと、吸水ポイントのひとつがわかりました。
そこにはキツネの糞もあり、しばらく待ち伏せすることにしました。
さっきから、アゲハにしては小さく、セセリにしては大きい、茶色っぽいのがチラチラ横切る。
でもかなりの高速飛翔で、かつジクザクな飛び方をし、着地するわけでもないのでなかなか手ごわい。
それでもじっと待ち伏せていると、同じところを横切る子にじりじりと間合いを詰めて・・
ついにHくんがネットインしました。
こちらも網を構えていたので写真に撮ることはできませんでしたが、その瞬間の笑顔は最高でした。
ちょっと大げさだけど、時空を超えて少年の頃の純粋な嬉しさがそこに一瞬再現されていました。
一旦満足したのか、Hくんは、先に下っていますと言い残して行きました。
こちらはもう少し粘ろうと、じっと頭上の梢や中空を眺めながら、誰かが来るのを期待しながら・・・
と、地面に目を落とすと、いつの間にか団体さんがやってきていました。

キツネの糞で吸汁しています。
散らさないように静かに近寄って観察していると、さらに何かが舞い降りてきました。
わかりますか?

ベッコウヒラタだと思いながら撮影していましたが、後で写真で同定してびっくり。初対面でした。

結局、アゲハたちはひとつも降りてきてくれませんでした。
時間もなくなってきたし、Hくんと合流すべく歩いていきました。

その途中、何かおかしな影が行く手の地面にいます。
大きさと色は似ているけれど、セセリチョウではない。エルやヒオドシでもない。コムラサキでもない。
それは・・

この後、Hくんと合流すると開口一番、サカハチの春型を見かけた気がすると。
確かにいたいた、とこの写真を見せたのでした。(写真は撮ったけど振り逃がし)
そんなことを話ながら、また二人で歩いていると、ちょっと面白い光景が。

下にいるのはメスなのですが、腹部を直立させています。
これ実はシカトポーズなのです。
つまり交尾を拒否しているのです。
この体勢をとられるとオスは交尾体勢をとれないのです。
つまりペアではないということ。

二人並んでさらに下りながら、Hくんに他に何かとれた?と聞くと、「ヤマキチョウがとれた」と。
「それはひょっとしてスジボソヤマキチョウでは?」と言った瞬間、目の前を黄色いチョウが・・
条件反射のように網を振ると、運よくネットインしたので網の中から取り出して・・
「この子じゃない?」
ビンゴのようでした。
あと、前日から気になる子。

この子はちょっと胸が緑色っぽかった。

車をとめた場所は開けていて、前日はエルタテハやサカハチチョウもとれたので意外に好ポイント。
二人で地べたに座って、遅いお昼にしましたが、サンドイッチを食べながらもなんとなく気もそぞろ。
ここに滞在できるのもあと1時間ほどだから、悪あがきと思いつつももう一回少し戻ってみることに。
今回何度目でしょうか、またもやミヤマカラスアゲハが現れてくれたのですが、指をくわえるだけ。
ほんとにタイムアップになったので、駐車エリアまで戻ってきました。
そしたら、今度は崖の上から降ってくるようにミヤマカラスが飛んできた。
しかも2頭いて、二人がそれぞれを追っていきました。
こちらの方は山道の先に飛び去られてしまい、すごすごと戻ってきたのですが・・
戻ってきつつ、さっきの崖の下の木の梢に何にかいるのを見つけました。
確信はなかったけど、コンチューターの針は振り切っていました。
そろそろと近づいて、気持ちを落ち着け、逃がしてもいいから網を振る前に写真を撮ろうと。

葉の上で休もうとしていたのでしょうか、なんと運よく近接撮影をさせてくれました。
もう、ほぼ確信しました。このチョウは隠れ本命というか、会いたかった希少種。

観察・撮影できただけでも幸運でしたが、このあとネットインしてしまいました。

腰を下ろして三角紙にしまいつつ、クールダウンついでに水分補給をしていると。
黒っぽい影が地面すれすれに向かってきました。
ぶつかるかと思うほどまっすぐ向かってきつつも、あっという間に視界から消えました。
しかし、その影を追ってこちらに歩み寄ってきたHくんの表情を見た瞬間、もしかして・・
とまってる?

おそらく汗のにおいに誘引されたのだと思います。
Hくんの視線をたよりに自撮りしてみたらたまたま写っていました。
帽子ごと採集しようかと二人で相談しつつ・・

網で受ける体勢になったので、このあと、帽子ごと網の中へ投げ込みました。
が、見事に逃げられました。
でもカメラのプレビューで写真を見て大満足でした。

さあ、虫の谷にお別れをして、二兎目を追いに行きます。
前日と同じく松本経由で、車を借りた韮崎までまっしぐら。
そこは未踏の地だったのですが、位置だけははっきりしていました。
しかし、途中は意外にも砂利道だったり、離合が困難な細い箇所があったりとなかなかの道のり。
谷を出発して2時間半後に着いた場所は、山の中に埋もれるように潜む名もなき池。


さあ、昨夜クラフトワークした道具の登場です。

もう長靴に履き替えていますが、池の縁までいって仕掛けを投入。

実は池はふたつありました。下の池はこんな様子。

こっちの池にもドブンとして、しばし放置します。
狙いはゲンゴロウ。
でもこんな子があちこちに浮いています。


双子池の近くに、松林を伐採したような丘があり、間伐材が積み上げられていてとても魅力的でした。
ヒマをつぶすならここしかないと、はげ山を探索しましたが、ほとんど何もいませんでした。
(ウバタマムシが湧いていてもおかしくなかったのですがタイミングが悪かったかと)
それでも切り株の隙間にこんな子が。
オサホリや朽ち木崩しの際のレギュラーです。

それと山の中ならではのトンボが出てくれました。

涼し気な装いのトンボですが、実際は無風でものすごい湿度でした。

そろそろ1時間ほど過ぎたので頃合いということで回収に向かいます。
いよいよこの旅も9回裏。

果たして、仕掛けにかかっていたのは・・

なぜだか仕掛けひとつにイモリが2匹ずつ入っていました。
ひとつだけ1匹しか入っていなかったのですが、代わりにこんなのが。

ざんねんながら9回裏に点は入りませんでしたが、虫捕りというのは永遠の引き分けなのかと。
どうしようか迷ったのですが、イモリーズがあまりにかわいくて3匹だけお連れしました。
車に戻ったとき、屋根の上にいた子。

荷物の整理をしつつ帰り支度を整えて山を下り、車を返して電車に乗って帰りました。
あずさの車中で旅のあらすじを振り返りながら飲むビールはおいしかった。
オトナでよかった。
ゆかいなイモリーズ3兄弟。
力を合わせて逃亡をはかります。



ということで、またまたお世話する子が増えてしまいました。
今日の湯加減
2日目は虫の谷へ向かい、またもや雨に降られることもなく、スミナガシなどを採集できました。
松本のアルプス公園に寄り道してから諏訪へ移動し温泉に入って地元居酒屋で気分良く仮祝杯。
宿に戻ってこんなものを製作しながら作戦会議です。(虫屋さんなら何かわかるはず)

最終日はこれを使った虫取りの予定なのですが、どうやらHくんは虫の谷にちょっと未練がある様子。
谷の天気予報は曇り。
さあどうするか、それは起きてから考えようということにしましま。
果たして朝目覚めると、晴れてはいないけど薄曇り。
トラップ採集はまさに雨の日用のオプションなのですが、もちろん雨でなくてもできる。
ならば二兎を追うことにしようと提案しました。
つまり、虫の谷をリベンジして、その後トラップ採集。
ただし、トラップ採集は超ショートコースの一発勝負ということになります。
そうと決まればさっさと身支度して出発。山へ逆戻りです。
ただ、高速を使えば虫の谷まで1時間ちょっとで着くのです。

着いたのは前日とほぼ同じ時刻。
ただ、前日はゲートの外に車をとめたのですが、昨日出会った地元のカメラマンの方に倣いました。
そう、ゲートを入ってしばらく先の「これから先一般車両の通行禁止」の所まで入っていいとのこと。
前日はその場所には車が一台も止まっていなかったのですが、今日は4台止まっていました。

ところで、天気はというと、予報通り曇り。
ただ、雨が降りそうな気配もなし。
Hくんと以心伝心でひたすらチョウにターゲットを絞って谷沿いの道を登っていきます。
歩きながら気になったのは、夜のうちに谷には雨が降ったのでしょう、前日と路面が変わっていました。
チョウたちが給水に降りてきそうな湿った地面や路面を伝う水流があちこちにできているのです。
でもまだ朝といえる時間であること、陽射しがないことでチョウたちの姿はまったく見られませんでした。
ただし、逆に朝だから活動する子たちもいるのです。
うまく撮れなかったので写真を掲載できないのが残念ですが、前日もHくんがしばらく見惚れていた木。
ヤマハンノキの梢の宙で巴卍飛行をするのはおそらくアイノミドリシジミ。
実は前記事では割愛しましたが、地元カメラマンがテリを張っている子を見つけて教えてくれたのです。
運よく一頭採れたのです。
でもこの日のミドリちゃんたちは上空でのバトルに夢中でなかなか竿が届く高さまでは来てくれません。
Hくんもしばらく粘ったのですが、あきらめて他のチョウを探すことに。

今日の作戦はダブルヘッダーということもあり、勢い山道を歩くスピードがあがります。
前日のように道端の葉の上をチェックすることは省略。
ただ、2か所ほどあった良好な吸水ポイントはじっくり攻めたいと思っていました。
ところが・・いつの間にかマムシ広場に着いてしまいました。

前日は2時間半あまりかかってたどり着いたのに今日は1時間半でした。
歩くスピードが倍近くも変わるとポイントを見失うという実例です。
さらに、前述のとおり、山道の地面の様子がかなり変わったことも要因でしょう。
それはしょうがないとして、本日のお迎えはマムシではありませんでした。
脇目は振らずに歩いてきたけれど、これはさすがに目に止まりました。

シマヘビ
と、シマヘビが「ここに何かいるよ」とばかりに教えてくれたのがこの虫。

マダラアシゾウムシ(ゾウムシ科)
死んだふり。

休憩がてら記念写真を撮ってリスタート。下りにかけることにしました。
下り始めて早々、前日もぽつぽつ見かけたけど撮らせてくれなかった子の証拠写真がやっと。

イカリモンガ ♂ (イカリモンガ科)

降りてきてやっと、吸水ポイントのひとつがわかりました。
そこにはキツネの糞もあり、しばらく待ち伏せすることにしました。
さっきから、アゲハにしては小さく、セセリにしては大きい、茶色っぽいのがチラチラ横切る。
でもかなりの高速飛翔で、かつジクザクな飛び方をし、着地するわけでもないのでなかなか手ごわい。
それでもじっと待ち伏せていると、同じところを横切る子にじりじりと間合いを詰めて・・
ついにHくんがネットインしました。
こちらも網を構えていたので写真に撮ることはできませんでしたが、その瞬間の笑顔は最高でした。
ちょっと大げさだけど、時空を超えて少年の頃の純粋な嬉しさがそこに一瞬再現されていました。
一旦満足したのか、Hくんは、先に下っていますと言い残して行きました。
こちらはもう少し粘ろうと、じっと頭上の梢や中空を眺めながら、誰かが来るのを期待しながら・・・
と、地面に目を落とすと、いつの間にか団体さんがやってきていました。

コチャバネセセリ (セセリチョウ科)
キツネの糞で吸汁しています。
散らさないように静かに近寄って観察していると、さらに何かが舞い降りてきました。
わかりますか?

クロボシヒラタシデムシ (シデムシ科)
ベッコウヒラタだと思いながら撮影していましたが、後で写真で同定してびっくり。初対面でした。

結局、アゲハたちはひとつも降りてきてくれませんでした。
時間もなくなってきたし、Hくんと合流すべく歩いていきました。

その途中、何かおかしな影が行く手の地面にいます。
大きさと色は似ているけれど、セセリチョウではない。エルやヒオドシでもない。コムラサキでもない。
それは・・

サカハチチョウ (春型)(タテハチョウ科)
この後、Hくんと合流すると開口一番、サカハチの春型を見かけた気がすると。
確かにいたいた、とこの写真を見せたのでした。(写真は撮ったけど振り逃がし)
そんなことを話ながら、また二人で歩いていると、ちょっと面白い光景が。

スジグロシロチョウ (シロチョウ科)
下にいるのはメスなのですが、腹部を直立させています。
これ実はシカトポーズなのです。
つまり交尾を拒否しているのです。
この体勢をとられるとオスは交尾体勢をとれないのです。
つまりペアではないということ。

二人並んでさらに下りながら、Hくんに他に何かとれた?と聞くと、「ヤマキチョウがとれた」と。
「それはひょっとしてスジボソヤマキチョウでは?」と言った瞬間、目の前を黄色いチョウが・・
条件反射のように網を振ると、運よくネットインしたので網の中から取り出して・・
「この子じゃない?」
ビンゴのようでした。
あと、前日から気になる子。

セマダラコガネ (コガネムシ科)
この子はちょっと胸が緑色っぽかった。

車をとめた場所は開けていて、前日はエルタテハやサカハチチョウもとれたので意外に好ポイント。
二人で地べたに座って、遅いお昼にしましたが、サンドイッチを食べながらもなんとなく気もそぞろ。
ここに滞在できるのもあと1時間ほどだから、悪あがきと思いつつももう一回少し戻ってみることに。
今回何度目でしょうか、またもやミヤマカラスアゲハが現れてくれたのですが、指をくわえるだけ。
ほんとにタイムアップになったので、駐車エリアまで戻ってきました。
そしたら、今度は崖の上から降ってくるようにミヤマカラスが飛んできた。
しかも2頭いて、二人がそれぞれを追っていきました。
こちらの方は山道の先に飛び去られてしまい、すごすごと戻ってきたのですが・・
戻ってきつつ、さっきの崖の下の木の梢に何にかいるのを見つけました。
確信はなかったけど、コンチューターの針は振り切っていました。
そろそろと近づいて、気持ちを落ち着け、逃がしてもいいから網を振る前に写真を撮ろうと。

葉の上で休もうとしていたのでしょうか、なんと運よく近接撮影をさせてくれました。
もう、ほぼ確信しました。このチョウは隠れ本命というか、会いたかった希少種。

オオミスジ (タテハチョウ科)
観察・撮影できただけでも幸運でしたが、このあとネットインしてしまいました。

腰を下ろして三角紙にしまいつつ、クールダウンついでに水分補給をしていると。
黒っぽい影が地面すれすれに向かってきました。
ぶつかるかと思うほどまっすぐ向かってきつつも、あっという間に視界から消えました。
しかし、その影を追ってこちらに歩み寄ってきたHくんの表情を見た瞬間、もしかして・・
とまってる?

おそらく汗のにおいに誘引されたのだと思います。
Hくんの視線をたよりに自撮りしてみたらたまたま写っていました。
帽子ごと採集しようかと二人で相談しつつ・・

サカハチチョウ (夏型)(タテハチョウ科)
網で受ける体勢になったので、このあと、帽子ごと網の中へ投げ込みました。
が、見事に逃げられました。
でもカメラのプレビューで写真を見て大満足でした。

さあ、虫の谷にお別れをして、二兎目を追いに行きます。
前日と同じく松本経由で、車を借りた韮崎までまっしぐら。
そこは未踏の地だったのですが、位置だけははっきりしていました。
しかし、途中は意外にも砂利道だったり、離合が困難な細い箇所があったりとなかなかの道のり。
谷を出発して2時間半後に着いた場所は、山の中に埋もれるように潜む名もなき池。


さあ、昨夜クラフトワークした道具の登場です。

もう長靴に履き替えていますが、池の縁までいって仕掛けを投入。

実は池はふたつありました。下の池はこんな様子。

こっちの池にもドブンとして、しばし放置します。
狙いはゲンゴロウ。
でもこんな子があちこちに浮いています。


双子池の近くに、松林を伐採したような丘があり、間伐材が積み上げられていてとても魅力的でした。
ヒマをつぶすならここしかないと、はげ山を探索しましたが、ほとんど何もいませんでした。
(ウバタマムシが湧いていてもおかしくなかったのですがタイミングが悪かったかと)
それでも切り株の隙間にこんな子が。
オサホリや朽ち木崩しの際のレギュラーです。

ナガニジゴミムシダマシ (ゴミムシダマシ科)
それと山の中ならではのトンボが出てくれました。

ミヤマアカネ (トンボ科)
涼し気な装いのトンボですが、実際は無風でものすごい湿度でした。

そろそろ1時間ほど過ぎたので頃合いということで回収に向かいます。
いよいよこの旅も9回裏。

果たして、仕掛けにかかっていたのは・・

アカハライモリ
なぜだか仕掛けひとつにイモリが2匹ずつ入っていました。
ひとつだけ1匹しか入っていなかったのですが、代わりにこんなのが。

ドジョウ
ざんねんながら9回裏に点は入りませんでしたが、虫捕りというのは永遠の引き分けなのかと。
どうしようか迷ったのですが、イモリーズがあまりにかわいくて3匹だけお連れしました。
車に戻ったとき、屋根の上にいた子。

ゴミムシの仲間(未同定)
荷物の整理をしつつ帰り支度を整えて山を下り、車を返して電車に乗って帰りました。
あずさの車中で旅のあらすじを振り返りながら飲むビールはおいしかった。
オトナでよかった。
オマケ
ゆかいなイモリーズ3兄弟。
力を合わせて逃亡をはかります。

おーい、もっと押してくれー

もうちょっとやでー、きばりやー

お、おもい、おもいもりー!
ということで、またまたお世話する子が増えてしまいました。
今日の湯加減
この旅では捕まえられませんでしたが、7月の初めに強制上陸させたゲンゴロウの幼虫。
土の中で蛹になって、羽化するまでは1か月ほどかかると思っていましたが。
3週間あまりで羽脱してきました。♀でした。
少しあとで自然に上陸した子はまだ出てきません。
さて、明日からまたヤマナシへ遠征です。
韮崎や八ヶ岳あたりは日帰りもできるので遠征というほどでもないのですが一泊してきます。
ベニシジミ号で行くので、余力があれば、霧ヶ峰まで駆け上ってきたい。
またしても天気がやや心配。
ということで予約投稿です。
熱中症に気を付けて行ってきます。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
スジグロシロチョウがメスにシカトされる瞬間!?
オスが降られた決定的瞬間^^v(笑)
アカハライモリが水中を漂う姿はとても可愛く癒やされて時間を忘れて眺めることがあります♪
そうそう山の家の玄関前のリョウブの花が満開になっていたのですが、ものすごい昆虫レストラン状態でした( ゚Д゚)!!
ヒョウモンチョウやガをはじめ色々な64が朝から晩まで乱舞してましたよ~^^
by よしころん (2019-08-04 06:46)
>よしころんさん
オスである身としては哀愁を感じざるを得ません^^;
夢の山の家、ぜひいつか見学をさせてください♪
by ぜふ (2019-08-04 21:37)
山の家、ホント涼しいですよ~♪(今日はチバ…)
冬は極寒ですが…^^;
夏でも冬でもぜひぜひ^^v
>7月の遠征で2、3度見ました^^
そういえばヤマナシではわりと見かけるかも♪
by よしころん (2019-08-06 13:55)
ええっ!糞の水分を吸う蝶がいるのでやすか。びっくりでやす。
アカハライモリは可愛いでやすね。
あっしも以前、飼ってやした。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-08-06 14:33)
>よしころんさん
夏でお願いします!^^
>ぼんぼちぼちぼちさん
タテハチョウやセセリチョウの仲間はよく寄ってきますね^^
イモリーズの他にもサンショウズもいて・・^^;
by ぜふ (2019-08-07 19:48)
虫にもやっぱり好みがあるというのか...交尾を拒否する
ケースもあるのですね^^;。
マダラアシゾウムシ、何がどうなっているのかわかりません^^;。
トカゲの皮みたいな表皮の質感と模様ですね。
by sakamono (2019-08-08 21:34)
>sakamonoさん
好みというよりも、間に合ってますということでしょうね。
ゾウムシはゴツゴツしたウロコのような質感です。何に擬態しているのか・・していないのか。
by ぜふ (2019-08-08 23:17)
きゃ〜〜〜!アカハライモリだーーー!!!
可愛いなあ〜〜〜♪♪
逃亡をはかってる姿笑いましたww
by リュカ (2019-08-09 10:45)
>リュカさん
なんでしょうね、この癒しパワーは。
3匹つながってて小芝居を見ているようでした^^
by ぜふ (2019-08-09 22:46)