"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
梅雨晴れ [ファーブル会]
昨年は5月中旬に開催したカツヌマでの採集会、今年は6月16日に遠征してきました。
頑張って早起きして、あずさではなく、ずっと鈍行で。
ところでこの日の3日前までの天気予報は雨だったのです。しかも降水確率90%だったかと。
それが前々日からどんどん予報が好転し、前日にはなんと降水確率10%。
現地は風もなく快晴といっていいくらいの天気となりました。
スタッフを含めた参加者たちの執念が天に通じたか・・
さっそく採集地へ・・と、その前に。
参加者が集合するまで駅舎をチェック。(基本的ルーティーンです)
すると駅舎の裏の階段の壁に、見たことのない子が。
大きなガガンボですが、よくいる種類とは違って、腹部の幅がとてもひろい。
名前のクシヒゲというのはオスの触覚の特徴ですが、美しい翅の柄は共通。
ともかくガガンボの仲間の中では美麗種とされているようです。
突然ですがクイズ。
駅舎の入口の床の壁際にこんなものを見つけました。何だかわかりますか?
正解は後ほど。
フィールドまではかなり距離があるため、駅からタクシーに便乗して林道の入口まで。
イノシカゲートを開けるとすぐにオオセンチコガネが出迎えてくれたようで歓声があがりました。
(もう先を歩いていたので写真なし)
10時を過ぎ、開けた川側は陽射しが降り注ぎ、眩しいくらい。気温も上がってきました。
林道の行く手を斜めに横切ったり、存在をアピールするかのようにふと地面にとまる子は。
この子は現地では不明でした。
一見、ニジュウヤホシテントウと思いますが、虫屋のノウミソは違うと言う。
池田先生か養老先生が何かに書いていたと思いますが、この「何か違う」という感覚は説明できない。
はっきりと確信感はないのだけれど、はっきりと違和感があるというこの感覚。
何も虫屋だけではなくて、色々な分野のマニアに共通するものだと思います。
上流のゲートまで来てしまいましたが、ここで折り返すのがちょうど良い地点。
ちょっとだけゲートの先の様子を確認に。
と、すぐに足元に何かキラキラするものが舞い降りてきました。
あわてて跪いて撮れた写真は1枚だけ。
12ミリ前後かと。チビサクラコガネかもしれません。
目の高さの葉の上をチェックしていて見つけたのは大きなヒラタハナムグリ。
大きいとはいえ、たったの6ミリ。(ルーペケースで目検)
でも、よく見かけるのは4ミリくらいの個体なので、1.5倍大きいということになります。
ニンゲンでいうと、160センチの人と240センチの人の違い。
そう換算するとバカでかいと言えます。
そろそろお昼になるので下流に向かって引き返します。
ゲストたちは一足先に下りて行ったようで姿が見えません。
ミスジチョウと戯れていたスタッフに追いついたとき、目線の高さを追い抜くように飛ぶ黒い影。
反射的に帽子でインターセプトしました。
着地したところを見失わないように近づくと。
約15ミリ。ジョウカイボンの仲間は鞘翅が薄くて柔らくて甲虫らしくない。
でも、それ故に体が軽いからでしょうか、甲虫の中では飛ぶのが得意なような気がします。
集合場所まで行くとすでに皆お昼も食べ終わるような様子でした。
あわてておにぎりを頬張っていると、ゲストの一人が何かを捕まえて持って来てくれました。
メスでしょう。産卵管が反りかえっています。
お弁当を食べ終わって出発しようと立ち上がったときに頭上の梢の子と目が合いました。
ちょっと高かったので確認するため網で掬ってみました。
体長15ミリ(ノギスで計測、ハナを含めず)。ゾウムシにしては大きな部類。
オオゾウムシかと思いましたが、アナアキゾウムシじゃないかという声が。
お連れして同定することにしました。
木はクリではなかったですがたしかにブナ科でした。
さて、午後は別の谷へ向かいました。
あまり収穫はなかったのですが、ゲストたちはシロスジカミキリやオオトラフコガネを捕まえてました。
気温がぐっと上がってきたせいか、クロアゲハなどのチョウたちが顔を出し始めました。
アゲハの写真は撮れなかったので小さい子たちを。
セセリチョウの中では華やかな部類。
この子は華やかな蛾。
オスは見間違うことはないですが、メスはヨツボシノメイガとよく似ています。
ところで、別の谷へ向けて出発しようとしたとき、右耳がチクッとしました。
思わず、イタタタと声が出てしまった。 蜂に刺されたかと思いきや、犯人はコロギスの子でした。
リリースしたのにいつの間にか足から体をよじ登ってきていたのでしょう。
幼虫なのに噛む力は強い。
ようちゅうい。
クイズその2。もうひとつの谷の入り口のクリの木におもしろいものを見つけました。
何でしょう。
答えはタグの中に。
クイズその1の答えはというと。
この写真でも判別は困難だと思いますが。
”エグリ”と名に付くだけあって翅の屋根の棟の部分が大きくえぐれているのが特徴なのですが。
(写真でも少しへこんでいるのが分かると思います)
ときによってはこのように直線的でかつ細身な態様になるようです。
今日の湯加減
頑張って早起きして、あずさではなく、ずっと鈍行で。
ところでこの日の3日前までの天気予報は雨だったのです。しかも降水確率90%だったかと。
それが前々日からどんどん予報が好転し、前日にはなんと降水確率10%。
現地は風もなく快晴といっていいくらいの天気となりました。
スタッフを含めた参加者たちの執念が天に通じたか・・
さっそく採集地へ・・と、その前に。
参加者が集合するまで駅舎をチェック。(基本的ルーティーンです)
すると駅舎の裏の階段の壁に、見たことのない子が。
ホリカワクシヒゲガガンボ ♀(ガガンボ科)
大きなガガンボですが、よくいる種類とは違って、腹部の幅がとてもひろい。
名前のクシヒゲというのはオスの触覚の特徴ですが、美しい翅の柄は共通。
ともかくガガンボの仲間の中では美麗種とされているようです。
突然ですがクイズ。
駅舎の入口の床の壁際にこんなものを見つけました。何だかわかりますか?
正解は後ほど。
フィールドまではかなり距離があるため、駅からタクシーに便乗して林道の入口まで。
イノシカゲートを開けるとすぐにオオセンチコガネが出迎えてくれたようで歓声があがりました。
(もう先を歩いていたので写真なし)
10時を過ぎ、開けた川側は陽射しが降り注ぎ、眩しいくらい。気温も上がってきました。
林道の行く手を斜めに横切ったり、存在をアピールするかのようにふと地面にとまる子は。
ミスジチョウ (タテハチョウ科)
この子は現地では不明でした。
一見、ニジュウヤホシテントウと思いますが、虫屋のノウミソは違うと言う。
ルイヨウマダラテントウ (テントウムシ科)
池田先生か養老先生が何かに書いていたと思いますが、この「何か違う」という感覚は説明できない。
はっきりと確信感はないのだけれど、はっきりと違和感があるというこの感覚。
何も虫屋だけではなくて、色々な分野のマニアに共通するものだと思います。
上流のゲートまで来てしまいましたが、ここで折り返すのがちょうど良い地点。
アオハムシダマシ (ハムシダマシ科)
ちょっとだけゲートの先の様子を確認に。
と、すぐに足元に何かキラキラするものが舞い降りてきました。
あわてて跪いて撮れた写真は1枚だけ。
ツヤスジコガネ (コガネムシ科)
12ミリ前後かと。チビサクラコガネかもしれません。
目の高さの葉の上をチェックしていて見つけたのは大きなヒラタハナムグリ。
ヒラタハナムグリ (コガネムシ科)
大きいとはいえ、たったの6ミリ。(ルーペケースで目検)
でも、よく見かけるのは4ミリくらいの個体なので、1.5倍大きいということになります。
ニンゲンでいうと、160センチの人と240センチの人の違い。
そう換算するとバカでかいと言えます。
そろそろお昼になるので下流に向かって引き返します。
ゲストたちは一足先に下りて行ったようで姿が見えません。
ミスジチョウと戯れていたスタッフに追いついたとき、目線の高さを追い抜くように飛ぶ黒い影。
反射的に帽子でインターセプトしました。
着地したところを見失わないように近づくと。
クロジョウカイ (ジョウカイボン科)
約15ミリ。ジョウカイボンの仲間は鞘翅が薄くて柔らくて甲虫らしくない。
でも、それ故に体が軽いからでしょうか、甲虫の中では飛ぶのが得意なような気がします。
集合場所まで行くとすでに皆お昼も食べ終わるような様子でした。
あわてておにぎりを頬張っていると、ゲストの一人が何かを捕まえて持って来てくれました。
コロギスの幼虫 (キリギリス科)
メスでしょう。産卵管が反りかえっています。
お弁当を食べ終わって出発しようと立ち上がったときに頭上の梢の子と目が合いました。
ちょっと高かったので確認するため網で掬ってみました。
体長15ミリ(ノギスで計測、ハナを含めず)。ゾウムシにしては大きな部類。
オオゾウムシかと思いましたが、アナアキゾウムシじゃないかという声が。
お連れして同定することにしました。
クリアナアキゾウムシ (ゾウムシ科)
木はクリではなかったですがたしかにブナ科でした。
さて、午後は別の谷へ向かいました。
あまり収穫はなかったのですが、ゲストたちはシロスジカミキリやオオトラフコガネを捕まえてました。
気温がぐっと上がってきたせいか、クロアゲハなどのチョウたちが顔を出し始めました。
アゲハの写真は撮れなかったので小さい子たちを。
ヒメキマダラセセリ (セセリチョウ科)
セセリチョウの中では華やかな部類。
この子は華やかな蛾。
キンモンガ ♀ (アゲハモドキガ科)
オスは見間違うことはないですが、メスはヨツボシノメイガとよく似ています。
ところで、別の谷へ向けて出発しようとしたとき、右耳がチクッとしました。
思わず、イタタタと声が出てしまった。 蜂に刺されたかと思いきや、犯人はコロギスの子でした。
リリースしたのにいつの間にか足から体をよじ登ってきていたのでしょう。
幼虫なのに噛む力は強い。
ようちゅうい。
オマケ
クイズその2。もうひとつの谷の入り口のクリの木におもしろいものを見つけました。
何でしょう。
答えはタグの中に。
クイズその1の答えはというと。
この写真でも判別は困難だと思いますが。
オオエグリシャチホコ (シャチホコガ科)
”エグリ”と名に付くだけあって翅の屋根の棟の部分が大きくえぐれているのが特徴なのですが。
(写真でも少しへこんでいるのが分かると思います)
ときによってはこのように直線的でかつ細身な態様になるようです。
今日の湯加減
風邪はやっと収まりました。
それにしても毎年毎年、手を変え品を変え、異常気象が続くものです。
真夏のような5月の後は梅雨寒なんていうのは生易しいくらいの冷たい6月。
そして西日本は観測史上もっとも遅い梅雨入り。(6月26日)
これから梅雨本番ということでしょうか、7月は雨が多いという長期予想。
7月は昆虫のトップシーズンなのに・・。
日頃の行いに気を付けるようにしなくては。
ファーブル昆虫館監修「昆虫知育ぶっく」※印税は一切入ってきません
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
おはようございます。
ガガンボ、山の家の近所でも見かけました。
一瞬ハチか!とひるんでしまって撮ってはいません^^;
チョウかガを何枚か撮れたので、次回載せますね^^v
お天気に恵まれての遠征なによりでしたー♪
by よしころん (2019-06-30 07:31)
>よしころんさん
ホリカワならオスをぜひ~^^
山の家もこれからのシーズンは避暑もできていいですね♪
by ぜふ (2019-06-30 10:48)
ぜふ先生、添削ありがとうございました^^
ウスバシロチョウはとても綺麗で撮りながらウットリ眺めてしまいました♪
by よしころん (2019-07-02 20:34)
>よしころんさん
低くゆっくり飛んで優雅ですよね。とまってもくれるし。
採りやすいとも言えますが^^
by ぜふ (2019-07-02 23:41)
完全に風で折れた木の破片ですね。
化け方が巧妙だ。
コブはクヌギでも見かけるけどいつもお菓子に似てると
思っちゃいます。
by 響 (2019-07-03 18:10)
コロギスと聞いて、コオロギ+キリギリス? という単純な
ネーミングを思い浮かべてしまいました^^;。
虫こぶというと、木の枝が変形してふくれているようなモノを
想像してしまいますが、これはキレイですねぇ。
by sakamono (2019-07-04 22:47)
>響さん
木片だと思いました^^
このゴールはおいしそうですよね。
>sakamonoさん
まさにその通りの由来なんです^^
この虫こぶはピンクに色づいていくんです、きれいです。
by ぜふ (2019-07-05 23:38)
コロギスの幼虫、なんだかカエルみたいな感じに見えやす。
黄緑色が初々しいでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-07-06 13:59)