"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
虫ん木詣で [オサムシ]
1月6日、まだ松の内なので初詣・・ではなくてお年玉をあげに・・ではなくてもらいに。
年末の利根川パトロールはナリタ方面をローラーしたので、今回はノダ方面へ。
リベンジという意味もあり、気合は十分だったはずなのに・・
前日の新年会でマラソン飲みをしてしまい(タイムは8時間20分)、午前中は布団の中で仮死状態。
お昼に朝食を食べてからの出発となりました。
なので持ち時間は多くない。
第一ポイントは橋の下。
何度か訪れているのですが、ちょっと様子が変わっていました。
ゴミが撤去されているのはいいのですが、倒木もなくなっている。
それでも藪の中を丹念に調べていくと、小さい物件はありました。
ただこの物件は朽ちてはいなくて崩すことはできませんでした。
それでも土の上に横たわっっているのでひっくり返してみると・・
前回の南房の記事でも紹介した子です。
あまりお目にかからないのに見つけるときはこんなものです。
同じところから出た次の子は、現地では同定不可能でした。
昆虫館の図鑑で同定。
体長約10ミリ。写真でも分かると思いますが、前胸に四つのコブというか隆起があります。
次の物件は先客ありでした。
ほどよく朽ちていて優良物件だったのでしょう、身ぐるみはがされていて何も出ませんでした。
次はノイバラの藪の向こうに見つけた立ち枯れ。
これは手つかずの優良物件かと思いきや、いくら掘ってもテントウムシさえ出てきませんでした。
しかしその根元付近に小ぶりの倒木がいくつかあって、それらからはレギュラーメンバーが登場。
この子も朽ち木崩しの定番虫。
前回の記事でポロリしてちゃんと写せなかったので何枚かアップで撮影しました。
鞘翅は虹色ですが、顔はカミキリムシというかダースベイダー系。
たった一匹だけだったこともあり、埋め戻しておきました。
少し上流の運河方面へ、道の両側の藪を睨みながら(これがほんとのヤブにらみ)歩いていくと・・
とても小規模のワンドの畔というか、湿地の繁みの中にメラメラと怪しい気配を放つ木がありました。
これはまさに御神木かもしれないと、アプローチを探します。
枯れた葦やノイバラを足で踏み試し、踏み固めながら慎重に下っていくと、なんとか辿り着けました。
かなりアプローチが大変な場所なので先客もなし。
ただ、立ち枯れのように見えたのですが、御神木は生きていました。
でも割れた枝や落ちた枝があり、一部は朽ち木になった物件を周囲に発見。
これは見るからに優良物件。
何も出ないわけがない・・出ました。
団体さんです。
すぐに周囲はアオゴミ臭で満たされました。(決して悪臭ではありません)
折れた一本の太い枝もいい具合に朽ちていたので、これは本命出現確立がスーパーハイレベル。
ここにいなくてどこにいるんだという、駅近・角部屋・南向きの優良物件だと思ったのですが・・
出てきたのはカミキリムシの幼虫だけでした。
まあでも、これから御神木になってくれる可能性があるのであまり荒らさないようにしておくことに。
ブィーンと通過していくパラグライダーを見上げつつ御神木候補を後にしました。
さて、まだ本命が出ず、リベンジを果たせていません。
別のポイントへ移動ですが、何処へ行くか。
実績のあるエリアへ向かおうかと思いましたが、残り時間が乏しいためピンポイントで攻めることに。
今まで一度もはずしたことのない、超優良物件があるのです。
同伴者の車で移動すること十数分。
御神木ならぬ虫ん木(むしんぼく)はまだそこにありました。
そして、バチツルを3回ほど振り下ろすと・・
大当たり。
正確にはヒメマイマイカブリといいますが、子供の頃からの相性で通します。
写真では分かりづらいですが、利根川(北総)のマイマイはクビがブルー。
掘り出した集団はオスメス混ざって5頭以上だと思います。
(全部は出さずにおいたので見えたものだけ)
その内の3頭だけお連れして打ち止め。
虫ん木様をもうこれ以上崩せませんが、掘ったところからこんな子も出てきちゃいました。
寝ぼけているうちにパチリ。
まもなく同伴者も無事別の集団を掘り当ててめでたしめでたしでした。
記念にマイマイで乾杯。
このあと日没まで周辺を少し探虫しましたが、特に収獲なし。
満足して利根川を後にしました。
次回は南房のリベンジか・・・
アオゴミムシはとても芳しいし、色彩変異もあって見た目も楽しめるゴミムシです。
でもやはり見た目はこの子の方が一枚上手。
インザントラからお連れしました。
体長は約15ミリ。
アオゴミムシの仲間はたくさんいますが、美麗種と思うのは
オオキベリ、ツヤキベリ、アオヘリ、コキベリ
コンプリートしたいものです。
今日の湯加減
年末の利根川パトロールはナリタ方面をローラーしたので、今回はノダ方面へ。
リベンジという意味もあり、気合は十分だったはずなのに・・
前日の新年会でマラソン飲みをしてしまい(タイムは8時間20分)、午前中は布団の中で仮死状態。
お昼に朝食を食べてからの出発となりました。
なので持ち時間は多くない。
第一ポイントは橋の下。
何度か訪れているのですが、ちょっと様子が変わっていました。
ゴミが撤去されているのはいいのですが、倒木もなくなっている。
それでも藪の中を丹念に調べていくと、小さい物件はありました。
ただこの物件は朽ちてはいなくて崩すことはできませんでした。
それでも土の上に横たわっっているのでひっくり返してみると・・
オオアオモリヒラタゴミムシ (オサムシ科)
前回の南房の記事でも紹介した子です。
あまりお目にかからないのに見つけるときはこんなものです。
同じところから出た次の子は、現地では同定不可能でした。
昆虫館の図鑑で同定。
体長約10ミリ。写真でも分かると思いますが、前胸に四つのコブというか隆起があります。
ヨツコブゴミムシダマシ (ゴミムシダマシ科)
次の物件は先客ありでした。
ほどよく朽ちていて優良物件だったのでしょう、身ぐるみはがされていて何も出ませんでした。
次はノイバラの藪の向こうに見つけた立ち枯れ。
これは手つかずの優良物件かと思いきや、いくら掘ってもテントウムシさえ出てきませんでした。
しかしその根元付近に小ぶりの倒木がいくつかあって、それらからはレギュラーメンバーが登場。
コクワガタ ♀ (クワガタムシ科)
この子も朽ち木崩しの定番虫。
ナガニジゴミムシダマシ (ゴミムシダマシ科)
前回の記事でポロリしてちゃんと写せなかったので何枚かアップで撮影しました。
鞘翅は虹色ですが、顔はカミキリムシというかダースベイダー系。
同上
たった一匹だけだったこともあり、埋め戻しておきました。
少し上流の運河方面へ、道の両側の藪を睨みながら(これがほんとのヤブにらみ)歩いていくと・・
とても小規模のワンドの畔というか、湿地の繁みの中にメラメラと怪しい気配を放つ木がありました。
これはまさに御神木かもしれないと、アプローチを探します。
枯れた葦やノイバラを足で踏み試し、踏み固めながら慎重に下っていくと、なんとか辿り着けました。
かなりアプローチが大変な場所なので先客もなし。
ただ、立ち枯れのように見えたのですが、御神木は生きていました。
でも割れた枝や落ちた枝があり、一部は朽ち木になった物件を周囲に発見。
これは見るからに優良物件。
何も出ないわけがない・・出ました。
団体さんです。
アオゴミムシ (オサムシ科)
すぐに周囲はアオゴミ臭で満たされました。(決して悪臭ではありません)
折れた一本の太い枝もいい具合に朽ちていたので、これは本命出現確立がスーパーハイレベル。
ここにいなくてどこにいるんだという、駅近・角部屋・南向きの優良物件だと思ったのですが・・
出てきたのはカミキリムシの幼虫だけでした。
まあでも、これから御神木になってくれる可能性があるのであまり荒らさないようにしておくことに。
ブィーンと通過していくパラグライダーを見上げつつ御神木候補を後にしました。
さて、まだ本命が出ず、リベンジを果たせていません。
別のポイントへ移動ですが、何処へ行くか。
実績のあるエリアへ向かおうかと思いましたが、残り時間が乏しいためピンポイントで攻めることに。
今まで一度もはずしたことのない、超優良物件があるのです。
同伴者の車で移動すること十数分。
御神木ならぬ虫ん木(むしんぼく)はまだそこにありました。
そして、バチツルを3回ほど振り下ろすと・・
大当たり。
マイマイカブリ (オサムシ科)
正確にはヒメマイマイカブリといいますが、子供の頃からの相性で通します。
写真では分かりづらいですが、利根川(北総)のマイマイはクビがブルー。
掘り出した集団はオスメス混ざって5頭以上だと思います。
(全部は出さずにおいたので見えたものだけ)
その内の3頭だけお連れして打ち止め。
虫ん木様をもうこれ以上崩せませんが、掘ったところからこんな子も出てきちゃいました。
寝ぼけているうちにパチリ。
カナヘビ
まもなく同伴者も無事別の集団を掘り当ててめでたしめでたしでした。
記念にマイマイで乾杯。
このあと日没まで周辺を少し探虫しましたが、特に収獲なし。
満足して利根川を後にしました。
次回は南房のリベンジか・・・
オマケ
アオゴミムシはとても芳しいし、色彩変異もあって見た目も楽しめるゴミムシです。
でもやはり見た目はこの子の方が一枚上手。
インザントラからお連れしました。
コキベリアオゴミムシ (オサムシ科)
体長は約15ミリ。
アオゴミムシの仲間はたくさんいますが、美麗種と思うのは
オオキベリ、ツヤキベリ、アオヘリ、コキベリ
コンプリートしたいものです。
今日の湯加減
今日は特にイベントはなかったのですが、天気もよくなかったので昆虫館にいます。
新年初の開館日でしたが、都内は初雪も観測されたこともあり来館者は少な目でした。
それでも電話で「ハンミョウはいますか?」という問い合わせもあり。
越冬させるのに失敗したので今シーズンの展示は終了しましたが、やはり人気のようです。
大昆虫展で展示したスカラベも最後の一頭が風前の灯火状態。
インキュベーターとはいえ、やはり日本の冬はきびしいでしょうね。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ツルハシ常備しなくちゃ(≧▽≦)
宝ザクザクですね。
こちら田舎のくせになかなか自由に探せる山が無いです。
by 響 (2019-01-16 17:32)
マラソン飲みって、スゴイですね。タイムが8時間20分とは...。
正月ならでは、ですね^^;。
アオゴミムシの団体写真がいいなぁ。
朽ち木の中で、一斉にわさわさと動き出したところでしょうか。
芳しい匂いがするのですか?
by sakamono (2019-01-17 23:30)
>響さん
正確にはバチツルといいます。キャリアに忍ばせてください^^
探せる山がないとは・・意外です。
>sakamonoさん
飲みっぱなしではなく、休み休みですからね^^;
アオゴミたちは集団越冬します。その匂いで仲間を呼ぶのでしょう。
香しいですよ^^
by ぜふ (2019-01-19 08:34)
ぜふさん、始めまして、ふじたいらと申します。
私は以前「昆虫フィールド」にて四コマや採集記、昆虫館探訪等
を書いていたものです。主にクワガタ記事です。
実は先日千葉県鴨川の低山ハイク取材の一環で「まんぼう」ラーメン
も取材させてもらいました。
そこでマスターからぜふさんのページを知りまして、
おっ、これはご挨拶しなければと思った次第です。
ぜふさんは、色々な昆虫に詳しいし、フィールドワークも盛んに
行なっているんですね。すごいと思います。
記事中の物件という言葉がとても新鮮で笑えました。
これからも時々拝見させてもらい刺激を頂けたらと思います。
よろしくお願いします。
by ふじたいら (2019-01-19 18:53)