"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ホリゾメ 2019 [探虫行]
虫ブロをはじめてからもう少しで満10年になります。
(前身のブログをはじめてからはちょうど満11年になりました)
10年前の虫ブロ以前の記事を紐解いてみようかと、記事管理機能で遡りましたが、記事の出だしから拙くて、それらを読み返そうという気持ちはすぐ消え失せました。
と、これもまた拙い書き出しになりそうなので・・
新年おめでとうございます。
探虫行の相棒、ベニシジミ(春型)号で今年も駆け巡ります。
扉の写真は年末にホリ納めをしに行ったときのもの。
年に何回か利根川パトロールと称して、主に利根水郷ライン沿線の様子を確認しに行っています。
しかし、ホリ納めどころか、掘ること自体ができませんでした。
過去に実績がある物件が見たらないのです。
造成や開発・建設でポイントがなくなっているわけではありません。(そういう所もありますが)
撤去・整備されたのか、物件そのものが見当たらないのです。(場所を間違っているかもですが)
河川敷はあいかわらず藪だらけ。でも朽ち木や倒木がありそうな林はとても少ない。
ここは一見よさそうでしたが、すぐに行き止まりで物件もなし。
ベニシジミ号で走りながら、延べ30km以上、河川敷の様子を見ていきました。
ところでこの日は寒波厳しく、オートバイ乗車体感気温は問答無用の氷点下。
あまりの寒さに心が折れ、いつもの粘り腰は我ながら何処かへ吹っ飛び、結局丸坊主でした。
というわけで、この日のことは記事化できず。
利根川リベンジはさておき、年明け早々の元旦、南房総へバキューン。
冬至は過ぎたというものの、陽は短い。活動時間は限られる。
時間を稼ぐため、珍しく東関道に乗ったのですが・・
もちろん完全防寒ですが、高速走行するとどんどん体温が削られていきました。
これはとてももたないと判断し、チバ市を通過したところで一般道へ。
(なぜかこの時、東関道の制限速度が80キロだったこともあります)
下道でも元日はさすがにすいていましたが、寒いから飛ばしません。
陽射しの温かさを感じられました。
11月に南房へ二度行ったときよりも今回はさらに南へ行きますが途中まで経路は同じ。
R127~R465~シイタケ街道で戸面原(*1)を通りがかったとき、道路脇の田んぼに動物の影。
緊急停車してオートバイにまたがったままカメラを出しました。
このすぐ近くの高宕山(*2)自然動物園にはサルがたくさんいますがこの群れは野生。
子ザルや若ザルが10頭くらいいました。
サルたちはあっという間に逃げ去ったので、すぐに出発・・と、道路の反対側に別の動物の群れが。
畜産農家の牛でした。
*1 チバは難読地名の宝庫ですが、これは「とづらはら」と読みます
*2 難読ではないかもしれませんが「たかごやま」と読みます
南房総市、保田鴨川ラインの南には低山地が広がりますが、街道沿いには住宅地や集落が多くあります。
未舗装の山道はなかなかない。
今回のエリアも初めて訪れましたが、低山とはいえずいぶん山の中まで半舗装されています。
人通りがないので荒れてはいますが。
こんなところでもベニシジミ号ならなんとか入って行けますが・・とうとう。
落石や崩落は放置されているのでこういう状態になります。
オサホリの装備を整え、歩いていくと確かに何か所も落石と谷側の崩落があり、オートバイでも危険。
そんな道をしばらく進むと、やっと物件を見つけました。
白く朽ちているところをほじほじすると、黒いつぶつぶが出ました。
体長6ミリくらい。10頭ほどの集団でした。
朽木を崩しているとよく出る、ニジゴミムシダマシではありません。
アオツヤキノコゴミムシダマシかもしれませんが、ツノが直線的でしたのでマルツヤとしておきます。
ニジも出ました。
こちらは10ミリ余りあって大きい。 木の上に乗せて撮り直そうとしたら指が滑ってポロリ。
見失ってしまいました。
真ん中付近の側面にも朽ちているところがあったのでザクッとしてみると・・
色と大きさ(約32ミリ)はウバタマムシのようですが、これはコメツキムシの仲間。
裏返すとコメツキムシらしく、ピョーンと腹筋ジャンプをしました。(動画はなし)
冬眠中の変温動物がすぐに動けることにおどろきました。
腹筋ジャンプは体温とは関係ないメカニズムの運動なのでしょう。
さらに進むと登山口の近くに二つ目の物件発見。
コケも生えていてほどよい湿り気と朽ち方をしていたので優良物件かと思いきや何も出ずでした。
その先に土砂に覆われた林縁があったので崖崩しも。
状態がよくて掘れるところはもれなく試掘するも、指標虫も出ずあまり期待ができない様子。
やっとこさゴミムシが一匹だけ出ました。
体長は12~3ミリ。鞘翅が青っぽくて胴体が明るい褐色なのが目立ちます。
三つ目の物件は朽ちてはいましたが、かなり水分を含んでいて何も出ず。
周りの崖もかなり水分が多くてあまりいい状態ではありません。
でもこんなのがぽろりと出ました。
潜っているうちに水没してしまったのでしょう、すでに☆になっていましたが2頭出ました。
この先で林道は行き止まり。やむなく引き返しました。
先ほどの登山口は滝の上部でもあることが分かったので、滝の縁まで行ってみました。
写真では伝わりにくいと思いますが、足の1メートル先は断崖。
高所恐怖症なのでほんとの縁に足を乗せることはムリ。
滝つぼに降りる階段があったので下からも撮ってみました。
さて、この場所は見切って次へ行くことにします。
あらかじめアタリを付けておいた山道で、きっと民家などなく、未舗装の林道だと思ってましたが・・
途中に民家が点々とあり、山道はなんとお不動さんの参道でした。
しかも山道はここで行き止まりで探虫ができる場所ではありませんでした。
でもこれも何かの縁ということで、図らずも初詣は南房のお不動さんということになりました。
さあ次へ急がねば。日が暮れる前に帰らないと凍えます。
さらに南側の山間の、訪れたことのないダムを目指しました。
集落を過ぎ、ダムへのアプローチは未舗装路でいい様子だったのですが・・
ダムの奥へ向かう山道はすぐに倒木のバリケードで閉ざされていました。
付近に崖もなし、倒木も生木ばかりだったので次へ。
このダムの隣の峰の登山道を目指しましたが、登山口のゲートが閉まっていて侵入できず。
そのまま峠を越えて北側の荒れた道を下った時点でまだ2時過ぎでしたが、ここで試合終了としました。
帰り道にどこかの海岸でビーチコーミングして、ムサシのお家を探す時間を残したかったのです。
ということで、内房の岩井海岸へ出ました。
しかし、お家は見つかりませんでした。
海水浴場だからか、貝殻自体が少ないので、勝山や保田の海岸にも寄りましたが物件なし。
こうなったら近所まで戻って探そうと思いましたが、着いたときには日没サスペンデッドでした。
というわけで、ボウマイ探しの長い旅はまだまだ続きそうです。
年末にオサ部の中学生からメールがあり、採集物を渡したいとの由。
たまたまその日は昆虫館へ行く用事があったのですが、わざわざ横浜から持って来てくれました。
それはオサムシ。
前日にシズオカでオサホリした成果とのこと。
この種は本編のアワカズサオサムシと色と形が似ていますが全く別種。
写真では分からないと思いますが、鞘翅が銅メダル色にキラキラと輝きます。
持って来てくれた少年はもちろん金メダル。
今日の湯加減
(前身のブログをはじめてからはちょうど満11年になりました)
10年前の虫ブロ以前の記事を紐解いてみようかと、記事管理機能で遡りましたが、記事の出だしから拙くて、それらを読み返そうという気持ちはすぐ消え失せました。
と、これもまた拙い書き出しになりそうなので・・
新年おめでとうございます。
神崎大橋
探虫行の相棒、ベニシジミ(春型)号で今年も駆け巡ります。
扉の写真は年末にホリ納めをしに行ったときのもの。
年に何回か利根川パトロールと称して、主に利根水郷ライン沿線の様子を確認しに行っています。
しかし、ホリ納めどころか、掘ること自体ができませんでした。
過去に実績がある物件が見たらないのです。
造成や開発・建設でポイントがなくなっているわけではありません。(そういう所もありますが)
撤去・整備されたのか、物件そのものが見当たらないのです。(場所を間違っているかもですが)
河川敷はあいかわらず藪だらけ。でも朽ち木や倒木がありそうな林はとても少ない。
ここは一見よさそうでしたが、すぐに行き止まりで物件もなし。
ベニシジミ号で走りながら、延べ30km以上、河川敷の様子を見ていきました。
ところでこの日は寒波厳しく、オートバイ乗車体感気温は問答無用の氷点下。
あまりの寒さに心が折れ、いつもの粘り腰は我ながら何処かへ吹っ飛び、結局丸坊主でした。
というわけで、この日のことは記事化できず。
利根川リベンジはさておき、年明け早々の元旦、南房総へバキューン。
冬至は過ぎたというものの、陽は短い。活動時間は限られる。
時間を稼ぐため、珍しく東関道に乗ったのですが・・
もちろん完全防寒ですが、高速走行するとどんどん体温が削られていきました。
これはとてももたないと判断し、チバ市を通過したところで一般道へ。
(なぜかこの時、東関道の制限速度が80キロだったこともあります)
下道でも元日はさすがにすいていましたが、寒いから飛ばしません。
陽射しの温かさを感じられました。
11月に南房へ二度行ったときよりも今回はさらに南へ行きますが途中まで経路は同じ。
R127~R465~シイタケ街道で戸面原(*1)を通りがかったとき、道路脇の田んぼに動物の影。
緊急停車してオートバイにまたがったままカメラを出しました。
このすぐ近くの高宕山(*2)自然動物園にはサルがたくさんいますがこの群れは野生。
子ザルや若ザルが10頭くらいいました。
サルたちはあっという間に逃げ去ったので、すぐに出発・・と、道路の反対側に別の動物の群れが。
畜産農家の牛でした。
*1 チバは難読地名の宝庫ですが、これは「とづらはら」と読みます
*2 難読ではないかもしれませんが「たかごやま」と読みます
南房総市、保田鴨川ラインの南には低山地が広がりますが、街道沿いには住宅地や集落が多くあります。
未舗装の山道はなかなかない。
今回のエリアも初めて訪れましたが、低山とはいえずいぶん山の中まで半舗装されています。
人通りがないので荒れてはいますが。
こんなところでもベニシジミ号ならなんとか入って行けますが・・とうとう。
落石や崩落は放置されているのでこういう状態になります。
オサホリの装備を整え、歩いていくと確かに何か所も落石と谷側の崩落があり、オートバイでも危険。
そんな道をしばらく進むと、やっと物件を見つけました。
白く朽ちているところをほじほじすると、黒いつぶつぶが出ました。
マルツヤキノコゴミムシダマシ ?(ゴミムシダマシ科)
体長6ミリくらい。10頭ほどの集団でした。
朽木を崩しているとよく出る、ニジゴミムシダマシではありません。
アオツヤキノコゴミムシダマシかもしれませんが、ツノが直線的でしたのでマルツヤとしておきます。
ニジも出ました。
ナガニジゴミムシダマシ(ゴミムシダマシ科)
こちらは10ミリ余りあって大きい。 木の上に乗せて撮り直そうとしたら指が滑ってポロリ。
見失ってしまいました。
真ん中付近の側面にも朽ちているところがあったのでザクッとしてみると・・
色と大きさ(約32ミリ)はウバタマムシのようですが、これはコメツキムシの仲間。
フタモンウバタマコメツキ (コメツキムシ科)
裏返すとコメツキムシらしく、ピョーンと腹筋ジャンプをしました。(動画はなし)
冬眠中の変温動物がすぐに動けることにおどろきました。
腹筋ジャンプは体温とは関係ないメカニズムの運動なのでしょう。
さらに進むと登山口の近くに二つ目の物件発見。
コケも生えていてほどよい湿り気と朽ち方をしていたので優良物件かと思いきや何も出ずでした。
その先に土砂に覆われた林縁があったので崖崩しも。
状態がよくて掘れるところはもれなく試掘するも、指標虫も出ずあまり期待ができない様子。
やっとこさゴミムシが一匹だけ出ました。
オオアオモリヒラタゴミムシ ? (オサムシ科)
体長は12~3ミリ。鞘翅が青っぽくて胴体が明るい褐色なのが目立ちます。
三つ目の物件は朽ちてはいましたが、かなり水分を含んでいて何も出ず。
周りの崖もかなり水分が多くてあまりいい状態ではありません。
でもこんなのがぽろりと出ました。
アワカズサオサムシ (オサムシ科)
潜っているうちに水没してしまったのでしょう、すでに☆になっていましたが2頭出ました。
この先で林道は行き止まり。やむなく引き返しました。
先ほどの登山口は滝の上部でもあることが分かったので、滝の縁まで行ってみました。
写真では伝わりにくいと思いますが、足の1メートル先は断崖。
高所恐怖症なのでほんとの縁に足を乗せることはムリ。
滝つぼに降りる階段があったので下からも撮ってみました。
某滝
さて、この場所は見切って次へ行くことにします。
あらかじめアタリを付けておいた山道で、きっと民家などなく、未舗装の林道だと思ってましたが・・
途中に民家が点々とあり、山道はなんとお不動さんの参道でした。
吊り橋の向こうがお不動さん
しかも山道はここで行き止まりで探虫ができる場所ではありませんでした。
でもこれも何かの縁ということで、図らずも初詣は南房のお不動さんということになりました。
さあ次へ急がねば。日が暮れる前に帰らないと凍えます。
さらに南側の山間の、訪れたことのないダムを目指しました。
集落を過ぎ、ダムへのアプローチは未舗装路でいい様子だったのですが・・
ダムの奥へ向かう山道はすぐに倒木のバリケードで閉ざされていました。
付近に崖もなし、倒木も生木ばかりだったので次へ。
このダムの隣の峰の登山道を目指しましたが、登山口のゲートが閉まっていて侵入できず。
そのまま峠を越えて北側の荒れた道を下った時点でまだ2時過ぎでしたが、ここで試合終了としました。
帰り道にどこかの海岸でビーチコーミングして、ムサシのお家を探す時間を残したかったのです。
ということで、内房の岩井海岸へ出ました。
しかし、お家は見つかりませんでした。
海水浴場だからか、貝殻自体が少ないので、勝山や保田の海岸にも寄りましたが物件なし。
こうなったら近所まで戻って探そうと思いましたが、着いたときには日没サスペンデッドでした。
というわけで、ボウマイ探しの長い旅はまだまだ続きそうです。
オマケ
年末にオサ部の中学生からメールがあり、採集物を渡したいとの由。
たまたまその日は昆虫館へ行く用事があったのですが、わざわざ横浜から持って来てくれました。
それはオサムシ。
シズオカオサムシ ♀ (オサムシ科)
前日にシズオカでオサホリした成果とのこと。
シズオカオサムシ ♂ (オサムシ科)
この種は本編のアワカズサオサムシと色と形が似ていますが全く別種。
写真では分からないと思いますが、鞘翅が銅メダル色にキラキラと輝きます。
持って来てくれた少年はもちろん金メダル。
今日の湯加減
年末らしくない年末に続き、新年らしくない新年を迎えています。
掘り初めはある意味正月らしいといえばそうなのですが。
お年玉を掘り出すことは今年もできませんでした。
そういえば元日に南シナ海で台風1号が発生しましたね。
今年も先が思いやられますが、気候も穏やかであってほしいと思います。
「イノムシ年」も虫多き一年でありますように。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
おぉ~!虫ブロまもなく満10年!!
私も昨年10月山ブロ?満10年でした。
ほぼ同時期のブログはじめだったのですね。
わたしも最初のころ記事や写真は恐ろしくて振り返れません^^;
64はじめはまずまずだったのかしら。
崖っぷちコワ~~^^;
安全探虫、よろしくお願いいたします♪
by よしころん (2019-01-05 22:13)
>マルツヤキノコゴミムシダマシ ?
美しい楕円で、つい見入ってしまいました。
ラグビーボールは感動しないけれど、この楕円形は、神ってる感じです^^
冬、バイクは寒いでしょうね。
by アヨアン・イゴカー (2019-01-05 23:02)
あけましておめでとうございます
知らない世界のお話、、見たことあるけれど名前が・・・
知るってことは楽しいです、学ばさせていただいています、
自然環境って、少しのことで大幅に変わってしまうことも。。
今年もよろしくお願いします
by engrid (2019-01-06 10:44)
遅ればせながら、今年もよろしくお願いしますね(^_^)
by sasasa (2019-01-06 21:16)
>よしころんさん
いつか山と虫のコラボできるといいですねー^^
滝つぼは柵も何もなくて・・落ち放題でした^^;
>アヨアン・イゴカーさん
たしかに美しい楕円でもありますね!
オートバイは晴れた日中限定です^^
>engridさん
知的好奇心はいつまでも持っていたいですね。
環境保全は叫ばれて久しいですが、環境修復も必要ですね。
>sasasaさん
新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
by ぜふ (2019-01-06 22:36)
虫ブロ以前の記事を書いていたときがあるのですね!
あ、そういえばわたしも今月ブログを始めて13年目に突入か?
何日に始めたんだっけ・・・調べなくちゃ(笑)
by リュカ (2019-01-08 11:27)
ベニシジミ号はどんな道も入れて楽しそう。
寒くてもしっかり見つけて凄い。
遅くなりましたがどうぞ今年もよろしくお願いいたします。
by 響 (2019-01-09 19:45)
>リュカさん
虫ブロ以前は昔ブロを書いていました^^
はじめた日はもう覚えていませんね・・
>響さん
オフローダー装備ではないので本気のダートはムリです^^;
お年玉は見つかりませんでしたが、今年もよろしくお願いいたします。
by ぜふ (2019-01-11 22:58)