"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
カブトムシの生る木 [日記]
逆走台風ジョンダリのおかげで一泊採集会が中止になり、ちょっと気が抜けてしまった先週末。
日曜日の朝にはもうチバから遠ざかっていたのですが、いわゆる台風一過という天気にはならず。
それでも雨風はなくなったので、何はともあれベニシジミ号のエンジンをかけました。
向かうは北総。次の採集会の下見に。
と、その前に。
一日空いていて時間はあるので、寄り道をすることにしました。
ずいぶん前に一度だけ訪れたことのある、とある公園のとある森。
ナビに連れてきたもらった入口にベニシジミ号をとめて園内の案内板で全体を確認しました。
その表示を見る前から怪しんでいたのですが、辺りは杉林だらけ。
クヌギやサクラがある反対側の入口へ移動することにしました。
杉林もそうでしたが木々が鬱蒼とし過ぎていて暗い。
曇っているし光が差し込まないにもかかわらず森の中はキョーレツな湿度でサウナのよう。
汗だくになりながらクヌギの木を一本一本調べて歩き回りました。
昨日の雨の影響もあるのでしょうけど、シデムシやキマワリやナナフシ以外は何も見つからない。
30分ほどローラーしてやっと見つけた虫らしい虫がこの子でした。
どうやらじわっと樹液がでているようで、この子が目ざとく見つけて独り占めしているのでした。
虫カゴとスコップを持った男の子と両親と出くわし、ママが
「クワガタを探しに来たのですがいますかね?」
とたずねてきたので、いると思いますが昨日の雨のせいかカブトムシすら見つかりません。
でもここにナナフシがいますよと案内しておきました。
それからまた探索を続けているとクヌギの木の根の洞の中に。
5センチ以上ある大型のカミキリムシ。
ウスバというとおり、鞘翅が柔らかいので、胸をつかみますが首を振って噛みつかれそうになります。
さっきの子にあげようと引き返したのですが、もうその家族の姿は見えなくなってました。
トイレのある東屋の方へ移動したのかなと、カミキリをつまんだまま行ってみましたが見当たらず。
徒労になりましたが、これが後に幸運を招くことになりました。
東屋から足の向くままもう一度森の中へ入っていくと・・またいました。
もう捕まえません。
ババババと足元から次々に飛び立つセミがさっきから気になります。
捕まえようとは思いませんが、種類が気になるところ。
すると幸運にも目の高さにとまったのがいました。しかも2匹。
2匹は別種のように思いました。
こちらはヒグラシのように見えましたが、その特徴である白い尾端がはっきりしない。
お腹の一部は白っぽいのですが尾端は黒っぽい。
もう一匹はメスか。
どちらも接写させてくれました。
さらに奥へと歩いていると、梢に浮かぶ黒い物体が。
セミでもないし、さっきのウスバカミキリのように細長いシルエットではない。
ゆっくりブブブと不器用に飛ぶ丸い影は、そう間違いなくカブトムシ。
目で追っているとすぐそばの木にとまりました。
その木に近寄り、見上げてみてびっくり。
それはカブトムシの生る木。見えている側だけで20匹は集まっていました。
低い位置にも何匹かいました。
あちこちでオス同士が樹液争いの相撲をとっていました。
負けた方はボタボタと落ちてくる。
この御神木はカブトムシ限定のようで、クワガタは出入り禁止なのか一匹も観察できませんでした。
この後、本来の目的の下見にも行きましたが、残念ながら虫影は少なく。
でも何種類かのトンボとチョウ、カマキリなどを見ることができました。
あとこのバッタ。
まさにクルマバッタとそっくりですが、胸が盛り上がっているかどうかで区別できます。
結局、ぐるりと見て回るもカブトムシは見つけることができませんでした。
その理由は公園の管理事務所に行って、イベント案内のポスターを見て分かりました。
公園のイベントとして、トラップを使った採集会が当日の午前中に開催されていたのです。
明日は現れてくれるかな・・
時間を巻き戻しますが、7月22日に東大の総合研究博物館で開催中の企画展へ。
所蔵中最古の江戸時代の標本や、有名な研究者のコレクション。
モルフォ蝶は両面ガラス張りの標本箱に入れられて表裏の違いがわかる展示になっていました。
何年か前にブータン展で公開されたブータンシボリアゲハとも再会。
フラッシュを使わなければ撮影可だったのですが、スマホということもありダメダメな写真ばかり。
補助記憶としての写真と割り切って撮っていました。
この先生のコレクションは肉眼でじっくり見たかったのにルーペを持ってこなかったことを後悔。
『オサムシを分ける錠と鍵』でも有名なオサムシ研究者。
糞虫のコレクションもありました。
東京では絶滅してしまった昆虫、逆に近年分布を拡げている南方系の昆虫などは常設されています。
この日の夜はタバタのミニシアターへ。
『人生フルーツ』を観ました。
今日の湯加減
※裏庭のカネタタキが昨夜鳴き出しました・・♪ Ting Ting Ting ♪
日曜日の朝にはもうチバから遠ざかっていたのですが、いわゆる台風一過という天気にはならず。
それでも雨風はなくなったので、何はともあれベニシジミ号のエンジンをかけました。
向かうは北総。次の採集会の下見に。
と、その前に。
一日空いていて時間はあるので、寄り道をすることにしました。
ずいぶん前に一度だけ訪れたことのある、とある公園のとある森。
ナビに連れてきたもらった入口にベニシジミ号をとめて園内の案内板で全体を確認しました。
その表示を見る前から怪しんでいたのですが、辺りは杉林だらけ。
クヌギやサクラがある反対側の入口へ移動することにしました。
杉林もそうでしたが木々が鬱蒼とし過ぎていて暗い。
曇っているし光が差し込まないにもかかわらず森の中はキョーレツな湿度でサウナのよう。
汗だくになりながらクヌギの木を一本一本調べて歩き回りました。
昨日の雨の影響もあるのでしょうけど、シデムシやキマワリやナナフシ以外は何も見つからない。
30分ほどローラーしてやっと見つけた虫らしい虫がこの子でした。
クロカナブン (コガネムシ科)
どうやらじわっと樹液がでているようで、この子が目ざとく見つけて独り占めしているのでした。
虫カゴとスコップを持った男の子と両親と出くわし、ママが
「クワガタを探しに来たのですがいますかね?」
とたずねてきたので、いると思いますが昨日の雨のせいかカブトムシすら見つかりません。
でもここにナナフシがいますよと案内しておきました。
ナナフシ (ナナフシ科)
それからまた探索を続けているとクヌギの木の根の洞の中に。
ウスバカミキリ (カミキリムシ科)
5センチ以上ある大型のカミキリムシ。
ウスバというとおり、鞘翅が柔らかいので、胸をつかみますが首を振って噛みつかれそうになります。
さっきの子にあげようと引き返したのですが、もうその家族の姿は見えなくなってました。
トイレのある東屋の方へ移動したのかなと、カミキリをつまんだまま行ってみましたが見当たらず。
徒労になりましたが、これが後に幸運を招くことになりました。
東屋から足の向くままもう一度森の中へ入っていくと・・またいました。
同上
もう捕まえません。
ババババと足元から次々に飛び立つセミがさっきから気になります。
捕まえようとは思いませんが、種類が気になるところ。
すると幸運にも目の高さにとまったのがいました。しかも2匹。
2匹は別種のように思いました。
こちらはヒグラシのように見えましたが、その特徴である白い尾端がはっきりしない。
ヒグラシ? (セミ科)
お腹の一部は白っぽいのですが尾端は黒っぽい。
もう一匹はメスか。
ヒグラシ (セミ科)
どちらも接写させてくれました。
さらに奥へと歩いていると、梢に浮かぶ黒い物体が。
セミでもないし、さっきのウスバカミキリのように細長いシルエットではない。
ゆっくりブブブと不器用に飛ぶ丸い影は、そう間違いなくカブトムシ。
目で追っているとすぐそばの木にとまりました。
その木に近寄り、見上げてみてびっくり。
それはカブトムシの生る木。見えている側だけで20匹は集まっていました。
低い位置にも何匹かいました。
カブトムシ (コガネムシ科)
あちこちでオス同士が樹液争いの相撲をとっていました。
負けた方はボタボタと落ちてくる。
この御神木はカブトムシ限定のようで、クワガタは出入り禁止なのか一匹も観察できませんでした。
この後、本来の目的の下見にも行きましたが、残念ながら虫影は少なく。
でも何種類かのトンボとチョウ、カマキリなどを見ることができました。
あとこのバッタ。
クルマバッタモドキ (バッタ科)
まさにクルマバッタとそっくりですが、胸が盛り上がっているかどうかで区別できます。
結局、ぐるりと見て回るもカブトムシは見つけることができませんでした。
その理由は公園の管理事務所に行って、イベント案内のポスターを見て分かりました。
公園のイベントとして、トラップを使った採集会が当日の午前中に開催されていたのです。
明日は現れてくれるかな・・
オマケ
時間を巻き戻しますが、7月22日に東大の総合研究博物館で開催中の企画展へ。
「珠玉の昆虫標本」
所蔵中最古の江戸時代の標本や、有名な研究者のコレクション。
モルフォ蝶は両面ガラス張りの標本箱に入れられて表裏の違いがわかる展示になっていました。
何年か前にブータン展で公開されたブータンシボリアゲハとも再会。
フラッシュを使わなければ撮影可だったのですが、スマホということもありダメダメな写真ばかり。
補助記憶としての写真と割り切って撮っていました。
この先生のコレクションは肉眼でじっくり見たかったのにルーペを持ってこなかったことを後悔。
石川良輔先生のコレクション
『オサムシを分ける錠と鍵』でも有名なオサムシ研究者。
糞虫のコレクションもありました。
東京では絶滅してしまった昆虫、逆に近年分布を拡げている南方系の昆虫などは常設されています。
この日の夜はタバタのミニシアターへ。
『人生フルーツ』を観ました。
今日の湯加減
平成最後の夏。
その7月は西日本豪雨や逆走台風という災害もあり、災害と認定される酷暑もあり、まさに異常でした。
気象庁の発表では関東地方の7月の気温は平年より2.8度も高かったそうです。
”平年”が過去30年の平均だとすると、今年の記録だけで平年の気温が約0.1度上がったことに。
ジョンダリが大きな二次災害を招かなかったことは幸いでしたが、まだ夏の本番はこれから。
油断してはいけないとよく言われますが、天候や気温はどうしようもありません。
ましてや野生動物にとっては・・
でも彼らは気象に対する予知能力があり、どこかに隠れたり、早めに子孫を残したりするでしょう。
そう、思い起こせば今年の春の訪れと虫の発生は半月ほども早かったのでした。
その時点から虫たちは異常気象を予知していたかもしれません。
8月20日にはまたカブちゃんの昆虫教室があります!
※裏庭のカネタタキが昨夜鳴き出しました・・♪ Ting Ting Ting ♪
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
カブトムシがこんなに?
都会っ子が見たら金の成木に見えちゃう?
わたしも探しますが暑すぎるのかなかなか見つかりません。
by 響 (2018-08-04 20:48)
ヒグラシの翅、うつくしいな、夏の涼やかなお召のようですもの
ウスバカミキリ、なかなかの面構え
そして、カブトムシ限定の御神木、すごいですね
そんな木があるのね、、まさに生る木、、
相撲まで見せてくれるなんて、すばらしい
by engrid (2018-08-05 00:50)
おはようございます。
カブトムシの生る木にはビックリ!( ゚Д゚)
何がそんなに人気なのでしょうかね。
by よしころん (2018-08-05 07:25)
カブトムシすごい!!!
こんなにいるなんて・・・あああ。。。手が伸びそうです(笑)
by リュカ (2018-08-06 10:50)
>響さん
500円玉がいっぱいついている?^^
樹液が出ていると匂いでわかりますね。
>engridさん
そう、絣の着物のようですよね。
カブトムシ大相撲も盛大でした^^
>よしころんさん
人気の理由はひとつだけ。樹液!
この木はまるでチョコレートタワーのようでしたね^^
>リュカさん
こんな集団ははじめて見ました。
さすがに興奮しました^^
by ぜふ (2018-08-06 22:18)
カブトムシの木にカブちゃんは・・・いるわけないか。
by あさぎいろ (2018-08-06 22:57)
カブトムシ、いい色ですねぇ。カブトムシやクワガタは、
夏休みのイメージです^^;。
クワガタは、カブトムシに追い出されちゃったのかなぁ。
by sakamono (2018-08-10 00:31)
>あさぎいろさん
カブちゃんにも飛んできてほしかったです。
後日会いましたが^^
>sakamonoさん
チョコレート色のいわゆる”アカカブ”ですね。
遠かったのでクワガタは見えなかっただけかもしれません。
by ぜふ (2018-08-10 22:05)