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"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

虫堀り [探虫行]

これからの季節、眺めているだけではなかなか虫に会えなくなるので、探虫の仕方を変えています。

前記事もそのポイント探しの一環だったのですが、成果はありませんでした。

しかし、一度や二度であきらめては虫道を進んでいくことはできません。(大げさ)

なので、またいそいそとスコップ持って出陣ですが、勝浦は遠いので原点に立ち戻り、第2HFへ。
(第1HFは採集禁止ですから)

そう、例の林縁です。

PB020174.jpg

オオアオイトトンボ ♂ (アオイトトンボ科)


たった一匹だけでしたが、まだ生き残っている子がいました。


ローラー作戦よろしく、移動しながら探っていきます。

草むらの中にも手を突っ込むので、ひょっこり色々な生き物が飛び出してきます。

ダンゴ虫やミミズはもちろん、このときはムカデやヤマカガシが出てきた。

こんな子も木の根の付近から現れました。

PB020169.jpg

ビロウドサシガメ (サシガメ科)


カメムシは樹上や草の葉の上、裏にいるものが多いですが、この子は石の下や木の根の周りに潜んでいて
同じ環境にいる他の虫や多足類を食べるのだそうです。
(ダンゴ虫も食べるのかはわかりません)

ゲジなどの多足類はちょっと、いやかなり苦手なのでこの子がいると嫌な予感がしてきます。

案の定、ゲジの子どもや小型のムカデが出てきました。(写真なし・・レンズを向ける気分にならない)

まあそれらはまだしも、マムシやスズメバチの巣には気をつけなくてはならないので、緊張感のある探虫です。

4~5箇所くらい掘ったでしょうか、やっとレンズを向けたくなる子が出てきてくれました。

PB020170.jpg

オオサカアオゴミムシ (オサムシ科)


が、この子に限らず、ゴミムシ(オサムシ)くんたちはちょこちょこと動き回るので撮影はなかなか大変。

しかも林縁の北側斜面なので暗い。

実際に目で見た様子に近い明るさで撮れるのは新機材のおかげです。

と、この子をなんとか撮り終えて付近も探っていると・・

もう少し大きな子が顔を出しました。

PB020176.jpg

「こんちは。おくつろぎのところ失礼します。」


土の中へ潜っていこうとするので、先回りして土をほじります。

全身が見えました。

ところで、この子は”屁ひり虫”という別名があります。

敵に襲われるとおしりからガス(正確には分泌液)を発射するのです。

毒ではないようですが、良い気分にはならないので、びっくりさせないようにしながらスーパーマクロ。

PB020185.jpg

ミイデラゴミムシ (オサムシ科)


ゴミムシ界のスカンクと呼ばれているとかいないとか。

この後、カメラを携えたご婦人が通りがかり、好奇の目で見られたので、怪しまれないようにこちらから挨拶。

すると興味を持ったのか話しかけてきてくれたので、撮った写真を見せ合いっこしました。

彼女の被写体は花でした。野の花がどれもすばらしく自然に撮れていました。

虫の写真もほめてくれましたが、興味はないようでしたので深くは語らず、ごきげんようと別れました。

*


さて、先週、久しぶりにHFの観察会に参加しました。

木の先生による樹木観察でしたが、どうしても虫を探してしまいます。(話もちゃんと聞いていますよ)

最初に見つけたのはカマキリ。

PB030187.jpg

オオカマキリ (カマキリ科)


カマキリは表情があっておもしろいですね。

しばらくにらめっこしてましたが、観察会は進んでいくのでサヨウナラ~。

田んぼにたどり着いて谷津田の話を聞いていると、「カエルがいるよ」と教えてくれるひとが。

PB030190.jpg

ニホンアカガエル


冬眠前の食いだめをしに来てたのでしょうか。 また来春もたくさん産んでね。

チョウはクロコノマチョウが一頭と遠くをキタキチョウらしきのが一頭飛んでいただけ。

赤とんぼ類はちらほらいて、参加者の子ども(木の先生のお子さん)がキャッチ&リリースしてました。

林の中へ入るとやっと次の子を見つけました。

PB030193.jpg

ヘラクヌギカメムシ (クヌギカメムシ科)


とまっていたのはクヌギではありませんでしたが、この虫はコナラやカシワなどナラ科の木にもくるそうです。

そこで、今回勉強したことをひとつ。

日本全国の松林の広さは40年前と比べて10分の1以下に減っているそうです。

その大きな原因は松食い虫(マツノザイセンチュウ)の蔓延による”松枯れ”です。

そして近年は、ミズナラ等が集団的に枯損する”楢(ナラ)枯れ”という現象が起きているそうです。

楢枯れはカシノナガキクイムシが媒介するナラ菌によっておきるそうです。

日本海側を中心に発生しているとのことですが、まだチバには被害はおよんでいないとか。
(詳しくは林野庁のページをご覧ください)

林の中の炭焼き窯跡の近くで見つけた虫。

PB030198.jpg

キドクガの幼虫 (ドクガ科)


成虫の翅の白黒コントラストも特徴的ですが、幼虫の黄と黒コントラストも工作機械やユンボ並みです。

その近くに、これまた色鮮やかな実がなっていました。

PB030196.jpg

ハダカホオズキ


観察指導員の方が名前を教えてくれたのに忘れてしまってたのですが、読者の方に教えて頂きました。

最後に木材を使ったプチ実験をして解散となりました。




オマケ


花を撮りに来ていた女性が教えてくれた花。

PB020161.jpg

ツタバウンラン


(こっちの名前は覚えてた)




今日の湯加減

虫堀りのターゲットはオサムシでした。なのでゴミムシは魚釣りでいうところの外道。
でも結局オサムシは見つからなかったこともあり、ミイデラゴミムシは(慎重に)お持ち帰りしました。
ところが。 ゴミムシ、オサムシに限らず、まだまだ虫道を駆け出したばかりの故なのですが、
いつものように、見つけた子を後から調べていてガックリ。
お連れするべきはその前に見つけたオオサカアオゴミムシだったのです。
ちょっとした希少種だったのです。
まぁ、でもこの子のいるポイントはわかったので良しとしますか・・



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Silvermac

先日の牧野植物園は、アサギマダラが撮り放題でした。
by Silvermac (2013-11-10 05:54) 

barbie

京都でトンボを見かけることはなくなりましたが、温暖な和歌山にいくと、飛んでました。種類は?ですけど(^_^;)
by barbie (2013-11-10 07:59) 

mimimomo

おはようございます^^
赤い実はハダカホオズキではないでしょうか。
by mimimomo (2013-11-10 08:00) 

moz

スコップを持ってってすごいですね @@;
この季節になると、虫たちも活動が少なくなるし数も少なくなるからなのですね。11月中旬、秋もいよいよ終わりで冬ですものね。
カエルたちも食いだめ? 笑
ムカデやヤマカガシ、マムシは、ちょっと勘弁してほしいですよね。
オオサカアオゴミムシは貴重なのですね、見せて頂けて良かったです。^^
by moz (2013-11-10 08:17) 

ぜふ

>Silvermacさん
乱舞してたのでしょうか。 ぜひアップしてください♪

>barbieさん
京都は暑さも寒さも少しきびしいでしょうからね。
逆に和歌山は温暖ですね・・・ずいぶん遠いでしょうけど^^

>mimimomoさん
正解です!^^
というよりも、思い出させていただき感謝です♪ あとで追記します。

>mozさん
ミニスコップですよ^^ ポッケに入ります。
みんな冬眠の準備に忙しいところをジャマしているわけですが、
ヘビのジャマだけはしないように気をつけています^^;
オオサカアオは・・・再会しに行こうかな。
by ぜふ (2013-11-10 08:35) 

yakko

お早うございます。
ゴミムシとゾウムシは似ていますか?
牧野植物園のフジバカマに3頭のアサギマダラが乱舞していました。
撮り放題 ! σ(^◇^;)
by yakko (2013-11-10 09:03) 

sitasen

ゴミムシの仲間って良く見ると皆カッコ良いですね。
最近はデイパックにスコップを忍ばせているんですが、なかなか出番もなく・・・。
雨が降る前に小石川植物園に行こうかな?・・・
by sitasen (2013-11-10 10:03) 

g_g

毛虫って大嫌いですが、ホタルガの幼虫は色合いがキレイですね。
カメムシ、今年も多いと感じます雅堂なんでしょう・・・
by g_g (2013-11-10 13:51) 

sasasa

これからの時期は探すのにも一苦労ですね。
カマキリって、本当に表情がありますよね(^_^)
by sasasa (2013-11-10 18:20) 

響

山芋掘りのシーズンで虫掘りとは初めて聞きました。
長い奴とは是非とも出会いたくないなぁ。
でも普段は見ない虫が見れて面白いですね。
by (2013-11-10 18:39) 

ぜふ

>yakkoさん
似ているといえば似ていますが、ヒゲの長さが違います。
ゾウムシのヒゲはゴミムシよりも短く、くの字に曲がっているのが多いです。
Silvermacさんのコメントのとおりなんですね。うらやましい^^

>sitasenさん
そうなんです。最近それに気づいてしまったのです^^
そのスコップ欲しいです。どこで手に入るんでしたっけ?

>g_gさん
ホタルガの幼虫はまちがいなく美麗でしょう。
でもいつも”工事中”って感じですね^^;
こちらでは特別カメムシ多発という印象はないですね。

>さささん
今年も越冬個体探しを頑張ろうと思います。
カマキリは見ててあきないですねー^^

>響さん
虫堀シーズンはこれからが本番です。今は準備運動^^
冬眠前のニョロには会いたくないですね・・寝てればすぐには起きないですから^^;

by ぜふ (2013-11-10 23:24) 

sitasen

コールマンのマルチスコップっていう奴です。
私はヤフオクで中古品を600円+送料340円で購入しました。
今出ているのは1,380円と送料740円か・・・。ちょっと高い気がするので、気長に探してみては?
http://page18.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w88798971

by sitasen (2013-11-11 17:21) 

うえいぱうわ

虫を探すには厳しい季節になってきましたね。
というか、地中というのは考えてませんでしたけど、
考えてみれば土の中も彼らのテリトリーですね(笑)
by うえいぱうわ (2013-11-12 10:03) 

Rita

おはようございます。
プランプラン揺れた赤い実が、すごくかわいいですね(∩.∩)
紫のお花(ツタバウンラン)は、優しげですね~☆
ほふく性のようですか^^
by Rita (2013-11-13 09:14) 

ぜふ

>sitasenさん
アウトレット品が出てくるのを待ちます。

>うえいぱうわさん
ダンゴムシやヤスデはいっぱいいますね。
ミミズは少なくなりました・・

>Ritaさん
あ、教えてもらった名前を記載するの忘れてました^^;
ツタバウンランは元は園芸種らしいですね。
そう。匍匐性です、さすがお詳しい^^
by ぜふ (2013-11-13 22:59) 

aidesu

同じ趣味の人同士の撮影会って楽しいですよね。
僕は撮影する楽しみ半分。飲みの楽しみ半分です^^
by aidesu (2013-11-14 21:33) 

ぜふ

>aidesuさん
同じ趣味の人同士の撮影会・・そういえばこのところ全然してない・・
いいですね~
反省会もまた楽しからずや^^
by ぜふ (2013-11-15 06:56) 

miya_gon

探虫(たんちゅうとおよびして宜しいのでしょうか?^^;)、勿論たんちゅうと入力して全く変換は出て来ませんでしたが(笑)この季節の探虫は
たいへんなのですね。ゴミムシは全部同じように見えていた
ゴミムシ知らずのアタクシ。そうなんですね、ゴミムシにも色々。
本当に勉強になります。九州・福岡ではまだトンボ飛んでいます。
種類が何かいまだにわかりませんが(--;
by miya_gon (2013-11-15 10:51) 

ぜふ

>miya_gonさん
はい、たんちゅうです。こちらの虫PCは一発で変換されますよ^^
これからの季節は大変ですが、見つけたときのうれしさは倍増します♪
トンボは何でしょうかね・・そちらだと12月になっても見られると思うのでぜひ!^^

by ぜふ (2013-11-15 23:10) 

yakko

お早うございます。
アサギマダラが遅れております。19日にあげる予定ですσ(^◇^;)
by yakko (2013-11-16 08:38) 

sakamono

土の中に虫がいる、というイメージがなかったのでビックリです。
土の中に住んでいる虫もいるんですね。
オオサカアオゴミムシは、やっぱり大阪の方に多いのだろうか^^;?
by sakamono (2013-11-16 13:54) 

ぜふ

>yakkoさん
楽しみにしています♪

>sakamonoさん
セミやカブトムシも幼虫時代は地中暮らしですし、地中越冬する虫も多いですね。
オオサカアオは本州、四国に分布しているようですが、ごく局所的らしいです。
もちろん大阪近辺にも^^
by ぜふ (2013-11-17 07:35) 

mipoko

こんにちは♪ 蕎麦屋情報を書いたので見てください♪
お蕎麦屋さんで遭遇したりして(^^)

イトトンボ好き♪(^v^)
by mipoko (2013-11-17 18:00) 

ぜふ

>mipokoさん
見ました! ヒントというより、そのまんまじゃないですか^^
もし見かけたら声かけてくださいね。
あ、イトトンボずきでしたね♪ また近いうちに出ますよ。
by ぜふ (2013-11-18 06:53) 

albireo

カマキリは、偽瞳孔のせいで、常に観察者の方を見ているように見えるので、被写体としてはなかなか面白いですね。
最後のツタバウンランは、普通4月~5月頃に咲くと思っていましたが、この時期にも咲いたりするのですね~
by albireo (2013-11-18 19:24) 

ぜふ

>albireoさん
カマキリはいい遊び相手です^^
ツタバウンランはそのとおりで、初夏の花とのことですが、どうなってるんでしょね・・
by ぜふ (2013-11-18 23:36) 

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