"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
高原の虫探し 2011秋 後編 [Wessay]
八島ケ原湿原を後にして・・と前回書きましたが、どこか宛てがあったわけではありませんでした。
ビジターセンターの方に聞いても、他の公園の観察状況は把握してないとのことでした。
車山の肩あたりに行ってみてはとのことでしたが、霧ケ峰の状況からすると期待できそうになかったので、
ここは持ち前の野生の勘にたよることにしました。
そこで思い出したのは、自然保護センターの中で見た八ケ岳中信高原国定公園の立体模型。
霧ケ峰よりも200メートルほど低い場所にある湿原が模型の中にポイントされていたのです。
道順も定かではなかったので、これまた脳内コンパスをたよりにそこらしき場所(トップの写真)にたどり着いたのですが、散策路の入口がわかりません。
湿原に向けて車が入れる場所があったのですが、どうやら私有地のようで勝手に入るのははばかられました。
仕方なくさらに道路を先に進むと、湿原の案内表示板の先に草むらの切れ目がありました。
人がひとり通れるくらいの幅で観察路というにはあまりにも自然のままでしたが、意を決して突入することに。
まるで藪の中に分け入っていくようなところでしたので、ここもあまり期待はできないなと思っていると、
入ってすぐに迎えてくれたのは・・
このフィールドのアキアカネは警戒心がうすいようで、いくらでも接写させてくれました。
それから、すぐ足元には・・
ひと目見た瞬間はイチリンソウかと思いましたが、いくら高原でもそんなわけはなく・・
さらにまもなくこんな光景も見られました。
平地でも普通に観察できる子たちですが、この時は”飢えて”いたのでほんとにうれしく思いました。
地面に転がっている岩の上にはキツネの糞とおぼしきものがあり、八島ケ原のようにフェンスもないので、
野生動物が突然現れはしないかと、実は内心ドキドキしていたのですが、虫や花が見られたことで、
単純にも”勇気百倍アンパンマン”の呪文にかかった子どもの心境に変わったのでした。
花にも近寄ってゆっくり撮影できます。
青い縞模様がとてもきれいなハナアブです。リンドウとのコーディネーションもバッチリ?
それとヒョウモンチョウも数頭観察できました。
この子はこの後、指にとまってくれたので弱っているのかなと思いましたが、元気に飛び立っていきました。
そして今回の旅で一番うれしかったのはこの昆虫に会えたことでした。
この子たちも近寄らせてくれました。
名前のとおり、アカトンボの仲間だそうですが、赤くならないのです。
もちろんオスもいました。
オスは赤くなるどころか、成熟するにつれて黒くなるのです。
アップで撮っているので少し大きく見えますが・・
とっても小さいトンボです。 体長はたったの3センチくらい。
立派な体格のヤンマもいいですが、この小さなアカトンボもかわいくてしようがありません。
ああそれにしても、どうしてこのフィールドの虫たちは皆こんなにフレンドリーなんでしょうか。
それからもちろん虫センサーは感度マックスにしたままなので、藪の中のこの子も見逃しません。
高原の冬は平地と比べると格段に厳しいでしょうに、こんなか細いカラダでこれから冬を越すのですね・・
後半の行程は藪が深くてほとんど何も現れてくれなかったので、歩きながら風景を眺めていました。
最後にあいさつにでてきてくれたのは、これはどこにでもいる虫ですが、
これははじめて見ました。
結果的には散策路はちゃんとつながっていて、約2時間かけてゆっくり湿原を一周できました。
欲を言えば、もう少し高原のチョウを観察できればよかったのですが、途中には森あり、せせらぎあり、
おいしい空気と水だけでお腹いっぱい(胸いっぱい)になりました。
野生動物も現れなかったので、この数時間、この湿原にいた動物はニンゲン一匹だけだったようです。
散策路の出口と入口は違っていたので、入口に戻ろうと道路を歩いていたら、こんな子も歩いていました。
日本にいる一番大きいゾウムシで甲殻がとても固いのですが、さすがに車にひかれてはイチコロなので、
道端に移動させて撮影しました。
これで高原巡りの旅はおわりです。
丸一日あってもこの国定公園をまわりきることはむずかしいでしょう。
でもまた(できれば来年)夏の八ケ岳中信をあらためて訪れてみたいものです。
これはある方のイメージ画像かもしれませんので謹んでお贈りします。(この湿原で咲いていました)
ビジターセンターの方に聞いても、他の公園の観察状況は把握してないとのことでした。
車山の肩あたりに行ってみてはとのことでしたが、霧ケ峰の状況からすると期待できそうになかったので、
ここは持ち前の野生の勘にたよることにしました。
そこで思い出したのは、自然保護センターの中で見た八ケ岳中信高原国定公園の立体模型。
霧ケ峰よりも200メートルほど低い場所にある湿原が模型の中にポイントされていたのです。
*
道順も定かではなかったので、これまた脳内コンパスをたよりにそこらしき場所(トップの写真)にたどり着いたのですが、散策路の入口がわかりません。
湿原に向けて車が入れる場所があったのですが、どうやら私有地のようで勝手に入るのははばかられました。
仕方なくさらに道路を先に進むと、湿原の案内表示板の先に草むらの切れ目がありました。
人がひとり通れるくらいの幅で観察路というにはあまりにも自然のままでしたが、意を決して突入することに。
まるで藪の中に分け入っていくようなところでしたので、ここもあまり期待はできないなと思っていると、
入ってすぐに迎えてくれたのは・・
こんなとこによく来たね
このフィールドのアキアカネは警戒心がうすいようで、いくらでも接写させてくれました。
それから、すぐ足元には・・
ウメバチソウ
ひと目見た瞬間はイチリンソウかと思いましたが、いくら高原でもそんなわけはなく・・
さらにまもなくこんな光景も見られました。
イチモンジセセリ と ウラナミシジミ
平地でも普通に観察できる子たちですが、この時は”飢えて”いたのでほんとにうれしく思いました。
地面に転がっている岩の上にはキツネの糞とおぼしきものがあり、八島ケ原のようにフェンスもないので、
野生動物が突然現れはしないかと、実は内心ドキドキしていたのですが、虫や花が見られたことで、
単純にも”勇気百倍アンパンマン”の呪文にかかった子どもの心境に変わったのでした。
花にも近寄ってゆっくり撮影できます。
リンドウ と マルヒラタアブ
青い縞模様がとてもきれいなハナアブです。リンドウとのコーディネーションもバッチリ?
ヤマラッキョウ
それとヒョウモンチョウも数頭観察できました。
この子はこの後、指にとまってくれたので弱っているのかなと思いましたが、元気に飛び立っていきました。
そして今回の旅で一番うれしかったのはこの昆虫に会えたことでした。
ムツアカネ ♀
この子たちも近寄らせてくれました。
名前のとおり、アカトンボの仲間だそうですが、赤くならないのです。
もちろんオスもいました。
ムツアカネ ♂
オスは赤くなるどころか、成熟するにつれて黒くなるのです。
アップで撮っているので少し大きく見えますが・・
その指おいしいの?
とっても小さいトンボです。 体長はたったの3センチくらい。
立派な体格のヤンマもいいですが、この小さなアカトンボもかわいくてしようがありません。
ああそれにしても、どうしてこのフィールドの虫たちは皆こんなにフレンドリーなんでしょうか。
それからもちろん虫センサーは感度マックスにしたままなので、藪の中のこの子も見逃しません。
オツネントンボ
高原の冬は平地と比べると格段に厳しいでしょうに、こんなか細いカラダでこれから冬を越すのですね・・
後半の行程は藪が深くてほとんど何も現れてくれなかったので、歩きながら風景を眺めていました。
最後にあいさつにでてきてくれたのは、これはどこにでもいる虫ですが、
ツユムシ
これははじめて見ました。
ベッコウアメバチモドキ
結果的には散策路はちゃんとつながっていて、約2時間かけてゆっくり湿原を一周できました。
欲を言えば、もう少し高原のチョウを観察できればよかったのですが、途中には森あり、せせらぎあり、
おいしい空気と水だけでお腹いっぱい(胸いっぱい)になりました。
野生動物も現れなかったので、この数時間、この湿原にいた動物はニンゲン一匹だけだったようです。
このフィールドを独り占めしてしまいました
散策路の出口と入口は違っていたので、入口に戻ろうと道路を歩いていたら、こんな子も歩いていました。
オオゾウムシ
日本にいる一番大きいゾウムシで甲殻がとても固いのですが、さすがに車にひかれてはイチコロなので、
道端に移動させて撮影しました。
これで高原巡りの旅はおわりです。
丸一日あってもこの国定公園をまわりきることはむずかしいでしょう。
でもまた(できれば来年)夏の八ケ岳中信をあらためて訪れてみたいものです。
オマケ
これはある方のイメージ画像かもしれませんので謹んでお贈りします。(この湿原で咲いていました)
マツムシソウ
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
おはようございます^^
沢山色んない昆虫に出会えたのですね~
嬉しかったでしょ^^ 伝わってきます。
黒い赤とんぼは初めてだわ^^
by mimimomo (2011-10-10 05:59)
お早うございます。
フィールドを独り占め、素敵なお散歩となりましたネ。
「虫好き」の人にはちゃんと昆虫が目の前に現れるんですね〜 (^。^)
トンボは殆ど見分けがつきません。名前も知りません・・・(-。-;)
by yakko (2011-10-10 08:51)
トンボもチョウもめっきり少なくなりました。
by Silvermac (2011-10-10 10:16)
たっぷりと楽しませて頂きました♪
可愛い子たちに出会えて幸せそう。
シャッター押す手もなんだか楽しそうなのが
写真からも伺えます!ありがとうございました\(^○^)/
by kazykaz (2011-10-10 15:09)
>ぜふ さん
ムギワラトンボに似た赤とんぼですね!
トンボにも花にも詳しくて、
驚くだけです。
by みほ (2011-10-10 16:52)
>mimimomoさん
黒いのに”アカトンボ”っておもしろいでしょ^^
普段なかなか会えない子たちを観察できてしあわせでした~
p.s. アイコンはマツムシソウではなかったでしたっけ?
>yakkoさん
今回は虫運もつきたかと思ってましたが、どっこい残ってましたね^^
ここを独り占めしちゃったのは少し畏れ多い気もしました・・
でもまぁ、しちゃったものはしょーがないですよね^^
>Silvermacさん
アカトンボはこれからむしろ増えるのではないかと思いますが・・
アキアカネがまだ山から降りてきてないのですかね。
>kazykazさん
最後のフィールドの撮影は楽しかったですね^^
みなフレンドリーであわてずに撮れる、散策路にはいつくばったままでも誰もいないので自由に撮れる、でもさすがに後半は歩きつかれて体力的にしんどかったです^^;
>みほさん
ムツアカネのメスの色はムギワラトンボそっくりですね^^
ほんとにトンボの細かい種類を見分けるのはとてもむずかしいです。
まだまだ初級編しかわからないので図鑑がお友達です^^;
by ぜふ (2011-10-10 22:18)
赤くならないのに、アカトンボの仲間っていうのも面白いですね(^_^)
by sasasa (2011-10-10 23:01)
フィールド独り占めとは羨ましいです。
先日、阿蘇山でヤマラッキョウを探しましたが
まだ蕾でした。
by 響 (2011-10-11 21:28)
>さささん
DNA的にはアカトンボなんでしょうね。
クロトンボでもいいと思いますが^^
>響さん
RSSがちゃんと表示してくれなくてご無沙汰してしまいました^^;
独り占めはぜいたくでしたが、他の動物がでてはこないかとドキドキでした。
阿蘇の独り占めはさすがに広すぎてムリでしょうね・・
ヤマラッキョウまだですか。 蕾はボールみたいでおもしろいですよね^^
by ぜふ (2011-10-11 23:20)
青い縞模様のアブって初めて見ました。
きれいですね。
by うえいぱうわ (2011-10-12 00:58)
>うえいぱうわさん
最初はルリモンハナバチ(これも青縞模様のきれいなハチ)かと思いました。
図鑑で調べてマルヒラタアブだとわかったのですが、
「丸いのか平たいのかどっちなんだよ」って思わずつぶやいたのはココだけの話です^^
by ぜふ (2011-10-12 06:46)
再び~こんにちは^^
そうですよ、マツムシソウに蜂・・・
ぜふさんもマツムシソウを写してくださったのですよね^^
それにわたくしが使っているアイコンも確かここで写したものだと思います。
by mimimomo (2011-10-12 15:10)
>mimimomoさん
ハチとのツーショットは撮れませんでしたが、mimimomoさんのアイコンだなぁと思いながら撮りました。
そうですか~まさか同じロケーションとは・・
すてきな偶然ですね。
by ぜふ (2011-10-13 06:13)
ゾウムシって見つけたことないんですよ~ どんな場所探せば見つけやすいんですかね?^ ^
僕もゾウムシ撮りたいっす~!!!
by やまべぇ (2011-10-15 18:29)
我が家の近くでよく見かけるのはヤンマなので可愛らしい小さなアカトンボ
に癒されました♪(▰╹◡╹▰)警戒心の薄いアキアカネさん、私にも撮らせ
てくださいな。。。(笑)
ひとり占めしたお写真の景色もとても素晴らしいですね♪こんな場所に一度
は訪れてみたいです。
by ちゃと。 (2011-10-15 21:36)
>やまべぇさん
ゾウムシは色んなとこにいると思います。(答えになってないですね^^;)
草にとまっていたり木にとまっていたり、道路を歩いていたり・・^^
でもこれからの時期は見つけにくいと思いますので、また来年~ですね。
>ちゃと。さん
はい、独り占めした証拠写真はきちんと撮っておきました^^
トンボは意外に真正面から近づいたほうがいいかもしれません。
途中で首傾げても焦らずゆっくり近寄ればきっと。。
by ぜふ (2011-10-15 23:03)