"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
虫民の祝日 [ファーブル会]
今日、6月4日は国民の祝日ならぬ、虫民の祝日です。 各地で(ひそかに)虫屋たちが集まっていることでしょう。
ただ、ムシブロの時計はまだGWのまま。 5月8日、この日もファーブル会の観察・採集会でした。
今度は三浦半島へアゲハを目当てに。
それはあくまで参加者(採集者)の目当てで、網の代わりにカメラを手に持つこちらは観察と取材が中心。
狙いは定めずに、いる虫を撮っていたら、前記事と同じくハムシ撮影会の様相を呈することに・・
6ミリくらい。緑色の金属光沢があってつやつやしています。
ハムシの仲間は国内に約570種類いるそうです。(ちなみにチョウは約250種)
ハムシは”葉虫”で、その名の通り、葉っぱの上にとまっているのを観察することが多いのですが、もちろん茎や葉っぱのウラなど、いろんなところにとまって(隠れて)います。
これも青黒い色をしているハムシですが・・
コガタルリハムシにそっくりなのですが、第一印象で”違う”と感じます。
ところで動物を区別する能力について、養老猛さんが近著「虫の虫」でこう書いています。
(イヌとネコを見分けられるのは教えられたからではなくて、動物を識別する能力は先天的に備わっているという話のあとで)
”虫の場合には、ちょっと事情が違う可能性がある。(中略)
虫好きの人が虫を捕まえて、「これはちょっと違うんじゃないですか」といい出すことがよくある。
直感的に種の違いを見分けているのである。
あくまで「ちょっと違う」だけなので、じゃあ、なにが違うのか、それを追及すると、本人もはっきりとはわかっていない。”
そうなんです。はっきりとは分からないけれど、「ちょっと違う」んです。
テントウムシに擬態しているこの子も見た瞬間にテントウムシではないと分かります。
ナナホシテントウと大きさ、色合い、形もそっくりですがこうして横からのアングルだと全く違いますね。
このハムシはたくさん観察できました。
ズームで撮っているので大きく見えるかもしれませんが、実物は3ミリ弱。
葉っぱの上に黒い点があるような感じですが、よく見ると、これも名前の通り、つやつやの金属光沢があります。
この子はハムシに似ていますがハムシではないと思われる。
未同定なのですが、葉っぱの上ではなく桜の木の幹にいたということもあり、ゴミムシダマシの仲間かな・・・
これはジンガサハムシのように翅が透けているがジンガサハムシでもカメノコハムシでもない。
約5ミリ。ハムシだと思ってハンドブックで調べてもヒットせず、他のスタッフに聞いてもわかりませんでした。
詳細は後ほど。
観察した他の昆虫も紹介します。
これは鳥用の水飲み場の竹におそらく産卵にきたのでしょう。
15ミりくらい。枯れた竹に卵を産みますが、その後孵化・羽化して竹から出るのは3年後だそうです。
こちらはオトシブミの仲間。
8ミリくらい。大きさも色もよく似た、モモチョッキリというのがいますが、こちらはカエデの葉で揺籃をつくります。
その近くの朽ちた切り株を熱心に観察しているスタッフがいたので、何かいるんだなと近寄ってみると・・
羽蟻ですが、アリの種類はわかりません。 巣立ちの瞬間だったようで煙が立ち昇るように飛び立っていきました。
ちょっとお目直し。
ちょっと面白い虫を見つけることができました。
7ミリくらい。超ミニサイズのセミです。
少し拡大します。
国産のツノゼミの種類は多くないし数も多くはないので、見つけるとうれしい虫です。
この日の収穫はこんなところでしたが、次回以降もハムシは登場する予定です。 (乞うご期待?)
ナゾの虫の拡大。
ハムシではありませんでした。 ☆になってしまってから接写・拡大してみるとよくわかりました。
サングラスをかけたようなマンガチックな顔が面白い。
今日の湯加減
ただ、ムシブロの時計はまだGWのまま。 5月8日、この日もファーブル会の観察・採集会でした。
今度は三浦半島へアゲハを目当てに。
それはあくまで参加者(採集者)の目当てで、網の代わりにカメラを手に持つこちらは観察と取材が中心。
狙いは定めずに、いる虫を撮っていたら、前記事と同じくハムシ撮影会の様相を呈することに・・
クワハムシ (ハムシ科)
6ミリくらい。緑色の金属光沢があってつやつやしています。
ハムシの仲間は国内に約570種類いるそうです。(ちなみにチョウは約250種)
ハムシは”葉虫”で、その名の通り、葉っぱの上にとまっているのを観察することが多いのですが、もちろん茎や葉っぱのウラなど、いろんなところにとまって(隠れて)います。
これも青黒い色をしているハムシですが・・
未同定
コガタルリハムシにそっくりなのですが、第一印象で”違う”と感じます。
ところで動物を区別する能力について、養老猛さんが近著「虫の虫」でこう書いています。
(イヌとネコを見分けられるのは教えられたからではなくて、動物を識別する能力は先天的に備わっているという話のあとで)
”虫の場合には、ちょっと事情が違う可能性がある。(中略)
虫好きの人が虫を捕まえて、「これはちょっと違うんじゃないですか」といい出すことがよくある。
直感的に種の違いを見分けているのである。
あくまで「ちょっと違う」だけなので、じゃあ、なにが違うのか、それを追及すると、本人もはっきりとはわかっていない。”
そうなんです。はっきりとは分からないけれど、「ちょっと違う」んです。
テントウムシに擬態しているこの子も見た瞬間にテントウムシではないと分かります。
クロボシツツハムシ (ハムシ科)
ナナホシテントウと大きさ、色合い、形もそっくりですがこうして横からのアングルだと全く違いますね。
このハムシはたくさん観察できました。
ドウガネツヤハムシ (ハムシ科)
ズームで撮っているので大きく見えるかもしれませんが、実物は3ミリ弱。
葉っぱの上に黒い点があるような感じですが、よく見ると、これも名前の通り、つやつやの金属光沢があります。
この子はハムシに似ていますがハムシではないと思われる。
未同定 (約10ミリ)
未同定なのですが、葉っぱの上ではなく桜の木の幹にいたということもあり、ゴミムシダマシの仲間かな・・・
これはジンガサハムシのように翅が透けているがジンガサハムシでもカメノコハムシでもない。
このときはナゾの虫
約5ミリ。ハムシだと思ってハンドブックで調べてもヒットせず、他のスタッフに聞いてもわかりませんでした。
詳細は後ほど。
観察した他の昆虫も紹介します。
これは鳥用の水飲み場の竹におそらく産卵にきたのでしょう。
ベニカミキリ (カミキリムシ科)
15ミりくらい。枯れた竹に卵を産みますが、その後孵化・羽化して竹から出るのは3年後だそうです。
こちらはオトシブミの仲間。
イタヤハマキチョッキリ (オトシブミ科)
8ミリくらい。大きさも色もよく似た、モモチョッキリというのがいますが、こちらはカエデの葉で揺籃をつくります。
その近くの朽ちた切り株を熱心に観察しているスタッフがいたので、何かいるんだなと近寄ってみると・・
羽蟻ですが、アリの種類はわかりません。 巣立ちの瞬間だったようで煙が立ち昇るように飛び立っていきました。
ちょっとお目直し。
ちょっと面白い虫を見つけることができました。
7ミリくらい。超ミニサイズのセミです。
少し拡大します。
マルツノゼミ (ツノゼミ科)
国産のツノゼミの種類は多くないし数も多くはないので、見つけるとうれしい虫です。
この日の収穫はこんなところでしたが、次回以降もハムシは登場する予定です。 (乞うご期待?)
オマケ
ナゾの虫の拡大。
ハムシではありませんでした。 ☆になってしまってから接写・拡大してみるとよくわかりました。
マルウンカ (マルウンカ科)
サングラスをかけたようなマンガチックな顔が面白い。
今日の湯加減
冒頭にも書きましたが今日は虫民の祝日。
各地でも昆虫イベントが開催されたり昆虫関係の本が出版されたりしていると思います。
実は本日、文京区の図書館で奥本先生の記念講演が開催される予定だったのですが、
残念なことに体調を崩されたため急きょ中止となってしまいました。
その代わりというわけではないのですが、奥本先生とやましたこうへいさんのコラボによるこの本が本日発売。
朝日小学生新聞で連載中の『ファーブル先生の昆虫教室』の単行本化です。
2014年4月2日〜2015年9月30日の77回分に加筆、新たに写真・図版などが増補されています。
『昆虫記』の幼年版ともいうべきものですがオトナが読んでも楽しめます。
立ち読みを推奨するわけではありませんが、ぜひ。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
64の世界もまっこと奥深いですねぇ。
by よしころん (2016-06-05 07:19)
ハネアリ、翅だけ数多く残っていたのを見たことがありますが
これなんでしょう? マルウンカ、カブトムシの格好をしていて
これが斑点があればテントウムシのようですね。
by g_g (2016-06-05 07:58)
クロボシツツハムシ、
パッと見、てんとう虫ですね(^_^;)
擬態ってすごいなぁ。
こちらでも、アゲハをちらほらと見かけるようになってきました。
by sasasa (2016-06-05 20:42)
>よしころんさん
底なし沼でございます^^;
>g_gさん
たしかに形はテントウムシに似ていますね。 でも顔がまったく別人です^^
>sasasaさん
イタドリハムシにも似ているんですよね・・
春ですね、見かけるのは何アゲハですか?
by ぜふ (2016-06-05 22:57)
そういわれれば でもパット見はと
虫の世界、観察力、瞬間の判断力が、半端ないですね
もちろん知識も、、
いつも説明に、そうなのの驚きがいっぱいですもの
アルツノセミ こんなに小さなセミがいるのですね、
by engrid (2016-06-06 18:35)
虫の日。おめでとうございます。
我が地元にツノゼミがいたなんてうれしいかぎりです。
カブちゃんの本、横浜そごうにある紀伊国屋書店で平積みされていましたので、さっそく購入しました。
奥本先生の本も・・・
by アサギいろ (2016-06-07 23:06)
>engridさん
動態視力ならぬ生態視力とでもいうのでしょうかね^^
セミは大きくはカメムシの仲間でして、この虫もカメムシの仲間ということです。
>アサギいろさん
意外になかなか見つけられないですが運よく観察できました♪
本買っていただいてありがとうございました! 拙ブログの写真も何枚か・・
わからないかもですが^^;
by ぜふ (2016-06-08 07:26)
ハムシ祭り歓迎です。
小さいのにちゃんと種類がわかる違いがあるのがおもしろいです。
でも名前がわからないのが多いですけろ。
by 響 (2016-06-09 09:55)
金属光沢のあるハムシ、とてもキレイですね。
1枚目のクワハムシなんか、じっくりと、しばらく眺めていられそうです。
ドウガネツヤハムシも美しいですが、3ミリだと、肉眼で見ても私の視力では、
この光沢が分からないかな^^;?
by sakamono (2016-06-09 23:16)
>響さん
ハムシのちっこいのは見つけるのも大変ですが、同定はもっと大変ですね。
祭りはまだ続くかもしれません^^;
>sakamonoさん
クワハムシはほとんどボツ写真なんですが、虫自体はいい虫なのでアップしました^^
ドウガネツヤのツヤは肉眼では分からないです^^;
by ぜふ (2016-06-10 21:55)