"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
続 オオセンチ始動ならず [探虫行]
オオセンチが始動できないままでは困るので当然リトライしに行きました。
しかも前回採集した個体(オスばかりでした)がすべて★になったのです。
つまり、ゼロからのスタート。
続編なんて書くつもりはもちろんなかったのですが・・
4月11日、今回は朝自宅を出発。
天気は良いのですが、今月のチバはずっと強風つづき。
トコトコゆっくり同じポイントへと向かいますが平日のため混雑なし。
10時過ぎに現着。
この日は渓流の奥にある草原にトラップを仕掛けようと、ベニシジミ号で隧道の手前まで進入。
小さな橋の欄干にトビケラの仲間が止まっていました。(ちょっと見切れてしまった)
トラップセットを携え、歩き始めたらすぐ、こんな目立つ虫がいたので記録。
アカハネムシだと思って近寄りましたが違う、ベニボタルかなとカメラを向けました。
これらはベニボタルをモデルとしたベイツ型擬態だとしても、こんなに酷似しているのは少ないかも。
モデルの方の写真も載せておきます。
カミキリムシの仲間などにも赤黒ツートンがいますね。
道の上はこの日もこの子たちで大にぎわい。
黒タイプも一つだけ。
そして前々日は観察できなかったのもお出ましに。
ボウソウでは早いと3月下旬頃から現れますが、近年は少し遅くなっている気がします。
トラップを設置し終わったので、時間を空けるためにカモガワへ。
いつも通る、ショートカットする山道を走っていると、途中で通行止めの看板が。
山のど真ん中でなくて入口に立ててくれよと思いながらも、やむなく分岐を別ルートへ。
延々と尾根道を辿っていき、この辺りがもっとも標高のあるところだったかと。
かなり遠回りしてまんぼうに到着。
たまには基本に戻るべく、今回はシンプルにチャーシューメン。
あっさり醤油味で、食べ終わるまで箸が止まらない。(いや途中で一回コショウを振ったか)
勝負はこれからだし、お客さんもいたのでマスターとはおしゃべりもせずに現場へ戻りました。
ハンミョウたちには目もくれず、いそいそと山道を歩き、トラップを仕掛けた草原へ。
幸先よく、一つ目から入っていました。(トラップからつまんで出して撮影)
しかもメス。
他のトラップにもオスが一つ入っていて、1ペアできたと喜んだのですが・・
そのオスの足が痙攣しているのを見た瞬間、ハッと合点がいきました。
一昨日の個体が全滅したのはベイトの馬糞に原因があったのだと。
結局この日、オス3頭、メス2頭採れたのですが、内4頭は翌日までに★になりました。
トラップに飛来してすぐに捕獲した1頭は大丈夫でしたが残念なことにオスでした。
オオセンチに比べて、この子たちは駆虫剤耐性がかなり高いようです。
エンマコガネの仲間は多数飛来しましたが痙攣する個体もなく。
一部お連れした子たちもみんな元気でした。
少し陽が傾いてくるとこの方たちも現れます。
トラップに落ちる前に身柄確保しました。
数日後、いつもベイトの馬糞をいただいている乗馬クラブへ電話してみました。
するとやはり、今回のベイトをもらいに行った直前に駆虫剤が投与されていたとのこと。
シーズン初回ということもあり、確認することを忘れていたのが敗因でした。
ということで、翌週の16日に再々チャレンジ。
駆虫剤投与からまだ1週間ほどしか経っていないので、もらった馬糞は使えません。
この日は日曜だったこともあり、少し時間がかかり、11時頃に現着。
いつもの草原ではニワハンミョウたちが恋のフェスティバルを開催中。
渓流沿いの道を歩いて進んでみると、この子たちも増えてきており。
これはたまに現れる青っぽい色の個体。(前出の普通タイプと比較してください)
ハンミョウを採っていると、近くの繁みにキラリと光る物体を認めました。
体長11mm弱。小さくて滑りやすくて摘まむのが大変でピンボケ証拠写真しか撮れませんでした。
今回はトラップを仕掛けて、そのままそこでお弁当を食べながら待つことにしました。
真っ先に来るのはハエ、そしてエンマコガネ。
1時間ほど経って、やっと本命が飛来しました。
設置した場所が悪かったのか、追加がまったく得られず。
立ち尽くして待つこと、さらに1時間。
ハチかと思えた何かが飛来し、トラップの近辺で羽音もたてずに定位飛行をしました。
ちらりと赤い色が見えたのでオオスズメバチかと思ったけれど、それにしては小さい気もする。
とにかくセンチコガネやエンマコガネと違い、ホバリングもできるので飛翔能力がとても高い。
ワクワクしながら観察していると、とうとうトラップに定位してくれました。
トラップに入ったり出たりしていて、歩くのも速くて撮影が困難でしたが、やっと捉えられた。
森の掃除屋さん。
するとすぐに本命も飛来しました。
しかし、またしてもオス。
続けて飛来したのが扉の写真の子でした。
午後2時を過ぎるとこの子たちも現れます。
この個体は定位が上手で、トラップから5センチの位置に着地しました。
もう本命の営業時間は過ぎたので、仕方なく撤収することにしました。
つまり、収獲できたのはすべてオス。
心が折れそうでした。
がっくり肩を落としながらベニシジミ号へと引き返す道中も探虫はしました。
先週来たときから観察していたものの撮らせてくれなかったトンボを撮れたのはほんのお慰み。
昆虫館での展示用にハンミョウも採集しました。
写真を撮ったハンミョウはなぜか全てメスという・・
ベニシジミ号まで辿り着き、収獲物や荷物を整理して帰り支度を整えている様子を見つめていた子。
また行くしかない。
この4月、近くのキャナルに珍しい鳥が現れました。
この3羽はその後も留まってくれています。
朝の散歩中に観察できるのはうれしい。
今日の湯加減
しかも前回採集した個体(オスばかりでした)がすべて★になったのです。
つまり、ゼロからのスタート。
オオセンチコガネ (センチコガネ科)
続編なんて書くつもりはもちろんなかったのですが・・
4月11日、今回は朝自宅を出発。
天気は良いのですが、今月のチバはずっと強風つづき。
トコトコゆっくり同じポイントへと向かいますが平日のため混雑なし。
10時過ぎに現着。
この日は渓流の奥にある草原にトラップを仕掛けようと、ベニシジミ号で隧道の手前まで進入。
小さな橋の欄干にトビケラの仲間が止まっていました。(ちょっと見切れてしまった)
未同定
トラップセットを携え、歩き始めたらすぐ、こんな目立つ虫がいたので記録。
アカハネムシだと思って近寄りましたが違う、ベニボタルかなとカメラを向けました。
ベニコメツキ (コメツキムシ科)
これらはベニボタルをモデルとしたベイツ型擬態だとしても、こんなに酷似しているのは少ないかも。
モデルの方の写真も載せておきます。
カクムネベニボタル ♂ (ベニボタル科)2017.4 撮影
カミキリムシの仲間などにも赤黒ツートンがいますね。
道の上はこの日もこの子たちで大にぎわい。
ニワハンミョウ (オサムシ科)
黒タイプも一つだけ。
同上
そして前々日は観察できなかったのもお出ましに。
ハンミョウ ♀(オサムシ科)
ボウソウでは早いと3月下旬頃から現れますが、近年は少し遅くなっている気がします。
トラップを設置し終わったので、時間を空けるためにカモガワへ。
いつも通る、ショートカットする山道を走っていると、途中で通行止めの看板が。
山のど真ん中でなくて入口に立ててくれよと思いながらも、やむなく分岐を別ルートへ。
延々と尾根道を辿っていき、この辺りがもっとも標高のあるところだったかと。
かなり遠回りしてまんぼうに到着。
たまには基本に戻るべく、今回はシンプルにチャーシューメン。
あっさり醤油味で、食べ終わるまで箸が止まらない。(いや途中で一回コショウを振ったか)
勝負はこれからだし、お客さんもいたのでマスターとはおしゃべりもせずに現場へ戻りました。
ハンミョウたちには目もくれず、いそいそと山道を歩き、トラップを仕掛けた草原へ。
幸先よく、一つ目から入っていました。(トラップからつまんで出して撮影)
しかもメス。
オオセンチコガネ ♀ (センチコガネ科)
他のトラップにもオスが一つ入っていて、1ペアできたと喜んだのですが・・
そのオスの足が痙攣しているのを見た瞬間、ハッと合点がいきました。
一昨日の個体が全滅したのはベイトの馬糞に原因があったのだと。
結局この日、オス3頭、メス2頭採れたのですが、内4頭は翌日までに★になりました。
トラップに飛来してすぐに捕獲した1頭は大丈夫でしたが残念なことにオスでした。
オオセンチに比べて、この子たちは駆虫剤耐性がかなり高いようです。
クロマルエンマコガネ ♂ (コガネムシ科)
エンマコガネの仲間は多数飛来しましたが痙攣する個体もなく。
一部お連れした子たちもみんな元気でした。
少し陽が傾いてくるとこの方たちも現れます。
センチコガネ (センチコガネ科)
トラップに落ちる前に身柄確保しました。
数日後、いつもベイトの馬糞をいただいている乗馬クラブへ電話してみました。
するとやはり、今回のベイトをもらいに行った直前に駆虫剤が投与されていたとのこと。
シーズン初回ということもあり、確認することを忘れていたのが敗因でした。
ということで、翌週の16日に再々チャレンジ。
駆虫剤投与からまだ1週間ほどしか経っていないので、もらった馬糞は使えません。
この日は日曜だったこともあり、少し時間がかかり、11時頃に現着。
いつもの草原ではニワハンミョウたちが恋のフェスティバルを開催中。
ニワハンミョウ ペア (オサムシ科)
渓流沿いの道を歩いて進んでみると、この子たちも増えてきており。
これはたまに現れる青っぽい色の個体。(前出の普通タイプと比較してください)
ハンミョウ ♀ (オサムシ科)
ハンミョウを採っていると、近くの繁みにキラリと光る物体を認めました。
体長11mm弱。小さくて滑りやすくて摘まむのが大変でピンボケ証拠写真しか撮れませんでした。
キスジコガネ (コガネムシ科)
今回はトラップを仕掛けて、そのままそこでお弁当を食べながら待つことにしました。
真っ先に来るのはハエ、そしてエンマコガネ。
1時間ほど経って、やっと本命が飛来しました。
オオセンチコガネ ♂ (センチコガネ科)
設置した場所が悪かったのか、追加がまったく得られず。
立ち尽くして待つこと、さらに1時間。
ハチかと思えた何かが飛来し、トラップの近辺で羽音もたてずに定位飛行をしました。
ちらりと赤い色が見えたのでオオスズメバチかと思ったけれど、それにしては小さい気もする。
とにかくセンチコガネやエンマコガネと違い、ホバリングもできるので飛翔能力がとても高い。
ワクワクしながら観察していると、とうとうトラップに定位してくれました。
トラップに入ったり出たりしていて、歩くのも速くて撮影が困難でしたが、やっと捉えられた。
森の掃除屋さん。
ベッコウヒラタシデムシ (シデムシ科)
するとすぐに本命も飛来しました。
しかし、またしてもオス。
オオセンチコガネ ♂ (センチコガネ科)
続けて飛来したのが扉の写真の子でした。
午後2時を過ぎるとこの子たちも現れます。
この個体は定位が上手で、トラップから5センチの位置に着地しました。
センチコガネ (センチコガネ科)
もう本命の営業時間は過ぎたので、仕方なく撤収することにしました。
つまり、収獲できたのはすべてオス。
心が折れそうでした。
がっくり肩を落としながらベニシジミ号へと引き返す道中も探虫はしました。
先週来たときから観察していたものの撮らせてくれなかったトンボを撮れたのはほんのお慰み。
シオヤトンボ (トンボ科)
昆虫館での展示用にハンミョウも採集しました。
ハンミョウ ♀ (オサムシ科)
写真を撮ったハンミョウはなぜか全てメスという・・
ベニシジミ号まで辿り着き、収獲物や荷物を整理して帰り支度を整えている様子を見つめていた子。
カナヘビ
また行くしかない。
オマケ
この4月、近くのキャナルに珍しい鳥が現れました。
カンムリカイツブリ
この3羽はその後も留まってくれています。
朝の散歩中に観察できるのはうれしい。
今日の湯加減
実は今日も再々々トライをしにボウソウしてきました。
コンディションが悪く(とても気温が低く)、結果は見事な完封負け。
ほんと心が折れそうだけど、最善を尽くしたので悔いはなし。
記事ネタにはなりそうにないのですが、想定外の収穫があったのでそれは載せたい。
とにかく今日は寒かった!!
2023-04-22 20:00
nice!(14)
コメント(4)
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
似ているけれど、違う、遠目には見分けがつきにくい、赤色が目に止まり触覚の形状同じようで、自然界のマジックですね、駆虫剤で足が痺れてる個体、なんだか辛いな、、、
by engrid (2023-04-24 19:51)
恐るべし、駆虫剤!
はるかさんが糞虫にハマっていた頃、千春ママは、安全なフンを貰いに府中の農工大まで電車で通ったそうです。顔見知りになった学生がタッパにあふれるほど詰めてくれるのは嬉しいんだけど、臭いも車内に立ち込めて…と塾ニュースに投稿してくれました(笑)。
by 高和です。 (2023-04-25 09:38)
冒頭のオオセンチコガネの、赤紫っぽい色合いがとてもキレイです。
それとベニコメツキは、ベニボタルにそっくり。コメツキムシは、
たまに家の中でも見ますが、赤いものは今まで出会ったことがありません。
by sakamono (2023-04-26 16:43)
>engridさん
遠目で見分けがつくくらいなら擬態じゃないのでしょうね^^
痙攣している様子はさすがにかわいそうでした・・
>高和です。さん
かのイベルメクチンも駆虫剤として使用されています。
糞虫はなぜか大型種ほど敏感なようです。
>sakamonoさん
オオセンチの胸の色合いは深みがあって吸い込まれる深みがあります。
ベニコメツキはコメツキムシの中では珍しい色合いですね。
by kon(昆) (2023-04-26 22:22)