"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
スプエフェに逢いに [日記]
今年はスプエフェを観察しに行くヒマというかタイミングがないのかと思っていました。
昆虫のスプエフェといえば、代表的なものはギフチョウ、スギタニルリシジミなどが挙げられます。
そんな希少種はともかく、シオヤトンボ、オツネントンボ、ツマキチョウ、コツバメ、ミヤマセセリなど。
普通種をまだ見ていないし、3月も終わり、種によってはすでに時機を逸している気もしていました。
これはスプエフェとはいえないかもしれませんが、もちろん昆虫だけでなく草花もさまざまな種が。

でもスミレの仲間は春開花が多いかと。
4月1日、ずいぶん久しぶりに訪れることになった裏高尾。
林道の入口の手前で迎えてくれたのは最近知った白花変異株でした。

林道に入ってすぐのところは沢に降りられます。

林道に戻って歩き始めるとすぐ、山側の斜面にぽつんと一つ、これも白い株がありました。
これは見たことないなと思い、腰をかがめてじっくり観察していると。
ちょうど林道を降りてきた女性が名前を教えてくれました。

「この先、こちら側(山側)を見ながら歩けばありますよ」とも教えてくれました。
でもその後見つけたのは扉の写真のスミレでした。

里山でも定番のスミレも現れ始めました。


お昼過ぎでしたが、沢沿いの林道は陽があまり射さず、半日陰を好む植物には適しているようです。
また、久しぶりにきた林道は、ところどころ崩れたのでしょう、コンクリート補修されていました。
逆に日向では、日光浴をしているルリタテハやテングチョウがぽつぽついました。
けれど、ことごとく近寄らせてくれず、追いかけると林や梢の中へ飛び去るばかり。
なので昆虫モードではなく、草花モードにして歩いていたからか、こういう株も見つけられました。

前出の株と違い、桃色なのが分かると思います。

しばらく歩いていると、テングチョウではないのが地面で給水しているのがわかりました。
しかし撮らせてくれない。
近寄ると飛び去って行きますが、しばらくすると戻ってくるので、待ち伏せすることに。
湿った土にとまるので地味な構図だけど、やっと昆虫のスプエフェが一枚だけ撮れました。

続けてテングも撮らせてくれた。

開帳したのも撮りたいところですが、深追いはせずに先へ進みました。

スミレの仲間が続いていましたが、やっとスプエフェらしい花も現れました。

リニンソウらしくない群落でしたが、これも春を実感する草花です。
白っぽい花ばかりでなく、ナガバノスミレサイシンと混生するビタミンカラーの群落もありました。

この地特産のタカオスミレがないかと目を凝らしましたが見つけられません。
先の女性の話では、これは花期のピークを過ぎているようでしたが見頃の株もちらほらと。

高尾は低山地ですが、ミヤマ(深山)とつくものが多い。
このタカバミも。

これはミヤマではないですが・・

別の女性グループが降りてきて、皆で林縁を見下ろして何かを撮影していました。
後ろを通り過ぎるときに花の名前が漏れ聞こえたので注意して先へ進むと・・ありました。

花期は初夏まで続くようです。

登山口の広場まできました。

明るく開けているので、チョウたちがたくさんいるかと思いましたが、とても静かなものでした。
それでもしばらく待っていると、頭上にちらちらと影が見え、地面に舞い降りる個体もいました。

山道は三方向へ分かれていきますが、この日はここで引き返しました。

下りでもいくつかチョウの姿を見ましたが、殺気を漂わせていたのか、どうしても近寄らせてもらえず。
撮れたのは証拠写真が一枚だけ。

これもナガバノでしょうか。
だとしたらこのスミレも色彩変異があるようです。

林道の入口まで降りてくると、陽は西の山の向こうへ隠れました。

ベニシジミ号まで戻ろうとしていると、頭上で二頭のチョウがドッグファイトをしていました。
追われていたのはルリタテハ。
追っていたのは見たかったスプエフェのコツバメでした。
まだ夕暮れまでには時間があったので、8年ぶりに長池公園へ寄り道して帰りました。
そこで見つけたスミレ。

距にも毛が生えているのが特徴とのこと。房総では見たことがない気がします。

翌日は引き籠るつもりだったのですが、買い物に行く用事ができたので、ついでにちょっとだけ。
久しぶりにHFへ行ってみました。

一番大事なハンノキ林は下草や水路が手入れされていてすっきり。

上流の丘の上の杉林は台風などによる倒木が多くなったせいでしょう、見事に伐採されてすっかり。

林の中へと引き返し、お目当ての方たちの安否を確認に。
少し群落が縮小しているように思いましたが、半日陰の林床にありました。
HFのスプエフェ。

花はこれからというところ。

ここには隣り合うように、もう一種の群落があります。

こちらもこれからが見頃のようでした。

昆虫は何一つ観察できなかったのがちょっと残念でしたが、群落がちゃんと残っていて安心しました。
考えてみれば、この花もスプエフェでしょう。
特に今春はあっという間に咲いて、あっという間に散り落ちていった気がします。

でも長池公園の桜は、木によってはまだ見頃でした。
今日の湯加減
昆虫のスプエフェといえば、代表的なものはギフチョウ、スギタニルリシジミなどが挙げられます。
そんな希少種はともかく、シオヤトンボ、オツネントンボ、ツマキチョウ、コツバメ、ミヤマセセリなど。
普通種をまだ見ていないし、3月も終わり、種によってはすでに時機を逸している気もしていました。
これはスプエフェとはいえないかもしれませんが、もちろん昆虫だけでなく草花もさまざまな種が。

エイザンスミレ
でもスミレの仲間は春開花が多いかと。
4月1日、ずいぶん久しぶりに訪れることになった裏高尾。
林道の入口の手前で迎えてくれたのは最近知った白花変異株でした。

ムラサキケマン
林道に入ってすぐのところは沢に降りられます。

林道に戻って歩き始めるとすぐ、山側の斜面にぽつんと一つ、これも白い株がありました。
これは見たことないなと思い、腰をかがめてじっくり観察していると。
ちょうど林道を降りてきた女性が名前を教えてくれました。

ナガバノスミレサイシン
「この先、こちら側(山側)を見ながら歩けばありますよ」とも教えてくれました。
でもその後見つけたのは扉の写真のスミレでした。

エイザンスミレ
里山でも定番のスミレも現れ始めました。

タチツボスミレ

お昼過ぎでしたが、沢沿いの林道は陽があまり射さず、半日陰を好む植物には適しているようです。
また、久しぶりにきた林道は、ところどころ崩れたのでしょう、コンクリート補修されていました。
逆に日向では、日光浴をしているルリタテハやテングチョウがぽつぽついました。
けれど、ことごとく近寄らせてくれず、追いかけると林や梢の中へ飛び去るばかり。
なので昆虫モードではなく、草花モードにして歩いていたからか、こういう株も見つけられました。

エイザンスミレ
前出の株と違い、桃色なのが分かると思います。

しばらく歩いていると、テングチョウではないのが地面で給水しているのがわかりました。
しかし撮らせてくれない。
近寄ると飛び去って行きますが、しばらくすると戻ってくるので、待ち伏せすることに。
湿った土にとまるので地味な構図だけど、やっと昆虫のスプエフェが一枚だけ撮れました。

ミヤマセセリ ♂ (セセリチョウ科)
続けてテングも撮らせてくれた。

テングチョウ ♂(テングチョウ科)
開帳したのも撮りたいところですが、深追いはせずに先へ進みました。

スミレの仲間が続いていましたが、やっとスプエフェらしい花も現れました。

ニリンソウ
リニンソウらしくない群落でしたが、これも春を実感する草花です。
白っぽい花ばかりでなく、ナガバノスミレサイシンと混生するビタミンカラーの群落もありました。

ミヤマキケマン
この地特産のタカオスミレがないかと目を凝らしましたが見つけられません。
先の女性の話では、これは花期のピークを過ぎているようでしたが見頃の株もちらほらと。

ナガバノスミレサイシン
高尾は低山地ですが、ミヤマ(深山)とつくものが多い。
このタカバミも。

ミヤマカタバミ
これはミヤマではないですが・・

ヤマルリソウ
別の女性グループが降りてきて、皆で林縁を見下ろして何かを撮影していました。
後ろを通り過ぎるときに花の名前が漏れ聞こえたので注意して先へ進むと・・ありました。

ヒトリシズカ
花期は初夏まで続くようです。

登山口の広場まできました。

明るく開けているので、チョウたちがたくさんいるかと思いましたが、とても静かなものでした。
それでもしばらく待っていると、頭上にちらちらと影が見え、地面に舞い降りる個体もいました。

ルリタテハ (タテハチョウ科)
山道は三方向へ分かれていきますが、この日はここで引き返しました。

下りでもいくつかチョウの姿を見ましたが、殺気を漂わせていたのか、どうしても近寄らせてもらえず。
撮れたのは証拠写真が一枚だけ。

ミヤマセセリ ♂ (セセリチョウ科)
これもナガバノでしょうか。
だとしたらこのスミレも色彩変異があるようです。

ナガバノスミレサイシン
林道の入口まで降りてくると、陽は西の山の向こうへ隠れました。

ベニシジミ号まで戻ろうとしていると、頭上で二頭のチョウがドッグファイトをしていました。
追われていたのはルリタテハ。
追っていたのは見たかったスプエフェのコツバメでした。
まだ夕暮れまでには時間があったので、8年ぶりに長池公園へ寄り道して帰りました。
そこで見つけたスミレ。

アカネスミレ
距にも毛が生えているのが特徴とのこと。房総では見たことがない気がします。

翌日は引き籠るつもりだったのですが、買い物に行く用事ができたので、ついでにちょっとだけ。
久しぶりにHFへ行ってみました。

一番大事なハンノキ林は下草や水路が手入れされていてすっきり。

上流の丘の上の杉林は台風などによる倒木が多くなったせいでしょう、見事に伐採されてすっかり。

林の中へと引き返し、お目当ての方たちの安否を確認に。
少し群落が縮小しているように思いましたが、半日陰の林床にありました。
HFのスプエフェ。

イチリンソウの群落
花はこれからというところ。

イチリンソウ
ここには隣り合うように、もう一種の群落があります。

ニリンソウの群落
こちらもこれからが見頃のようでした。

ニリンソウ
昆虫は何一つ観察できなかったのがちょっと残念でしたが、群落がちゃんと残っていて安心しました。
オマケ
考えてみれば、この花もスプエフェでしょう。
特に今春はあっという間に咲いて、あっという間に散り落ちていった気がします。

でも長池公園の桜は、木によってはまだ見頃でした。
今日の湯加減
去年の今頃は気温が乱高下したり、台風が発生したりとハチャメチャな気候でした。
昨日は西から前線が移動してきて、太平洋側は大雨。
チバも朝から強風、昼前には暴風、夜は雨でしたが、用事があってお江戸へ出かけてきました。
そして今朝はセンちゃんたちのエサをもらいに行ってきました。
そう、いよいよ今年も実験開始です。
明日は試料の採集に行くつもり。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
美しい渓流、幾種類ものスミレやイチリンソウ、ニリンソウ・・
清々しい気分になりました。
by アヨアン・イゴカー (2023-04-09 10:04)
こんにちは^^
裏高尾はスミレの宝庫ですね。
ナガバノスミレサイシン、私もここで初めて見る事が出来ました。色の少し違うお花もありますね(一緒に行った息子に教わりました)
エイザンスミレは葉が特徴的。でも園芸種でヒラツカスミレというのもありますけど...^^
お花は少しピンクがかっていますね。
ヤマルリソウは大好きなお花です。
一輪草の花びらの後ろ側がピンクで素敵ですね。
もう訪れる事は出来ないと思います。
懐かしく拝見させて頂きました^^
by いろは (2023-04-09 18:44)
ナガバノスミレサイシンさま、
お名前の雰囲気からウスバサイシンさまとご親戚か、と。裏高尾といえば、その昔ギフがいらっしゃった場所。高和はお目にかかることは叶いませんでしたが、ナガバノスミレサイシンから昔日を想像してしまいました。
by 高和です。 (2023-04-11 13:29)
ムラサキケマンの白花、というのもおもしろいですね^^;。
山野草は公園などで見るより、山の中で見る方がやっぱりいいですね。
2枚目のエイザンスミレ、じっくり見て、うっすらピンク色がかって
いることが分かりました。
by sakamono (2023-04-12 17:34)
ニリンソウに一輪そう、数々のスミレ、楽しまさせていただきました、可憐ですもの、殺気の一言に、思わずそうなの蝶も敏感に察するにかもと、、愛好で、観察者で、保護者なのにね
by engrid (2023-04-13 23:36)
かたばみはわたしのおもちゃ。
猫パンチで種をはじかせ追っかける。
なんどもなんども。
そのうち増えて困るとお母さんに引っこ抜かれる。
お庭を出て高尾のお山に行ってみたい。
知らない草花を見てみたい。
わたしのパンチでお花を増やしてあげる。
そばにいるのにわたしはお山を知らない。
by clara (2023-04-14 10:33)
>アヨアン・イゴカーさん
春の醍醐味というか花を愛でる季節ですね♪
>いろはさん
裏高尾はスミレだけでなく、山野草の宝庫でもありますね♪
チバから遠いのがツライところです・・^^;
>高和です。さん
カンアオイはまだあるのでしょうかね・・
高尾の生物多様性も心配ですが、スミレたちはまだ大丈夫そうです
>sakamonoさん
ムラサキケマンの白花があること知ってすぐに実物を見られました^^
エイザンスミレは葉っぱも特異ですが、カラバリも魅力でした♪
>engridさん
サンリンソウに見えるニリンソウの群落もありました^^
殺気の原因は薄々わかっていました。
なっとくでした^^;
>claraさん
誌的というか、絵本の中のセリフのよう。
一緒にお山に行けるといいのにね・・・
by kon(昆) (2023-04-14 23:05)