"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
こてこて箕面山 ~うん娘隊長大活躍の巻~ [遠征]
前記事の湯加減で書いたとおり、先週末から二泊三日で大阪へ遠征してきました。
一日目は某研究会の年次総会&大会、二日目は単独探虫のあとTさんのトークイベントに参加。
そして三日目はTさんのお知り合いとゲストのグループ自然観察会(探虫会?)に参加しました。
その三日目の様子をレポートしようと思いますが、これはこの日の目玉的な虫です。

とにかく濃ゆい一日でした。
フィールドは箕面山を取り巻く箕面公園というエリア。
10月24日の朝9時に阪急電鉄(はじめて乗った)の箕面駅で待ち合わせ。
全員集まったところでいざ出発。
入口付近は商店やマンションなどの住宅もあるのですが、川沿いのイヌビワの木を観察していると。
Tさんがその実から面白いものを発見したので、こちらも先に穴が開いている実を採ってみました。
割ってみると、実の中にいたのは。

長い産卵管が目立つのはイヌビワオナガコバチのメス。
赤茶色のはイヌビワオナガコバチかイチジクコバチのオスだと思われます。
ところで、イヌビワを含むイチジクの仲間はイチジクコバチの仲間と共生関係にあります。
イチジクはこのハチがいないと受粉できなくて、イチジクコバチはイチジクの実の中でしか成長できない。
つまりお互いに欠かせない存在で、しかもそれぞれの種によって相手が違う(ほぼ一対一)そうです。
その詳しい生態はかなり複雑で説明困難なため、興味のある方は調べてみてください。
ただし、Webにある情報は分かりづらいものや間違いもあるようなので要注意。
一方、イヌビワオナガコバチはイチジクコバチに寄生します。
長い産卵管は、実の外から卵を産み付けるためで、イチジクと共生しているわけではありません。
ところが、写真のように実の中からイチジクオナガコバチが出てきたのはどういうことか。
それは、実の中で羽化したイチジクオナガコバチなのだと思います。
なので、茶褐色の個体はイチジクコバチかもしれないしイチジクオナガコバチかもしれないということ。
出発早々長い話になってしまい、これで本編終了にしてもいいかもですが、がんばって前へ進みましょう。

隊列の先頭の方を歩いていたのですが、突然後方から「アギトアリがいました」という声が。
脊髄反射的に踵を返して駆け寄ると、石垣の上を指さす隊長のKさん。
(以下Kさんのことは”うん娘隊長”と呼ぶことにします)
Tさんが観察し終わるのを待ち、かぶりつくようにカメラを向けました。

はじめて見ました。
元々は九州南部以南に分布していたアリですが、近年関西方面や関東の一部でも国内移入している模様。
Tさんもはじめて見たのか、嬉々として採集しようとしたとき、ぴょんと跳ねたのが分かりました。
そういう生態があるようで、どうやってジャンプするのか調べてみたら、その特徴的なアゴを使うらしい。
(ちなみに”アギト”とはアゴのこと)
珍しい虫の連続登場で俄然気分は上々となりつつ、植物も観察しつつ、一同は揚々と園路を進みます。

観光名所でもあるようで、箕面川に沿った道はきれいに整備されています。
川側の手すりは木ではないものの『手すりの虫観察ガイド』という本があるくらい格好の昆虫観察場所。

「手すりの虫」で一本記事を書けるくらいですが織り交ぜて紹介していきます。

また隊長のKさんがアギトアリを見つけてくれたり、他の虫も観察したりしながらしばらく進むと。

何故ここにあるのか、理由は明快でした。
見上げた先には楽しみにしていた施設が。

ただし、立ち寄るのは帰り道にするとのことで、一旦スルーして箕面の大滝を目指しました。

全く予習をしてこなかったので、大滝までの道程を知らなかったのですが、全行程4キロくらいのよう。
それなりに距離はあるので園路の途中に何か所かトイレがあり、そこで最初の小休止。
すると、女子トイレから出てきたうん娘隊長が「蛾がいます」と教えてくれる。
さすがに女子トイレに突撃するのは憚られましたが、大丈夫です誰もいませんと促されたので進入。
(中までは入っていませんのでご安心を)
現地では名前が出てこず、もどかしい限りでしたが、壁の色にぴったり合わせたような美麗種。

実はこの日、一つお目にかかりたい虫がいました。それは一種ということではなく関西のオサムシ。
もし見つけられたら、まずそれはチバにはいない種だからです。
なので、側溝や法面に沿った園路の縁に積もった落ち葉を時々ひっくり返しながら歩いていました。
しかし結局この日は見つけられず、落ち葉の中から出てきた甲虫はゴミムシだけでした。

この写真では分かりにくいですが、前胸と鞘翅には虹光沢があります。
しつこく落ち葉をつつきながら歩いていきますが、Tさんは崩れてきた石もひっくり返していました。
するとその石の下から出てきたのは。

40センチくらいだったでしょうか、よく見るとこれも虹光沢がある美しいヘビです。
石の下やガレ場の間隙にいるミミズを食べるのだそう。

後方を歩いていたメンバーから「これなんですか?テントウムシみたいですけど」と質問が。
「テントウムシに見えてそうでない虫じゃないですかね」と引き返して見てみると案の定。

ウンカの仲間ですが、大きさといい模様といいテントウムシによく似ているものの前足が長い。
皆で見ていると、通りがかりの観光客たちも寄ってきて一緒に観察していました。
二回目のトイレ休憩のとき、またもやうん娘隊長がトイレから獲物をくわえて(手にして)出てきました。
なんとこれまた美麗種。

手の上に乗せていたのが飛び立ってしまったので、後を追っていき着地(着木)したところを撮りました。
そして再出発してまもなく「あ!いました!」と叫ぶうん娘隊長。
これは、いるはずだと予告していたので、期待を膨らませていた虫です。

翅がありませんが成虫です。久しぶりの対面でした。
さらに、ほとんど続けざまに見つけてくれたのが扉の写真の子でした。
手すりの隙間に体を突っ込んで身を乗り出すようにして撮影。

チバにもいますが数年前にボウソウで見たっきり。Tさんも大喜びでした。
そのTさんが落ち葉をひっくり返していて見つけたのは、またしても長いやつ。

無毒なのでTさんは手づかみして参加者たちに見せびらかしていました。皆も大興奮。

単に景色を楽しみながら登ってきたら1時間くらいでしょうけど、3時間半くらいかかってゴール。

休憩所や茶屋があり、おでんやお団子やアユの塩焼きなどが売られていました。
中でも名物はこれ。

葉っぱなので柔らかいかと思いきや、食感はカリントウ。しかもかなり固い。
皆それぞれ好きなものを買い食いして、小休止したら下山開始。

場所によっては落ち葉をつつきながら歩きますが、手すりの虫シリーズも継続。
最初に見つけたのは手すりの上でじっと動かないハチ。

後で写真を見返していてとても後悔しました。何故かというと。
じっとして動かなかったのは、ネジレバネという虫に寄生されているからかも知れないからです。
もっとちゃんと観察すればよかった。
次は金属の手すりを歩いているイモムシを見つけた参加者が「これ何の幼虫ですか?」と。

これはチョウの幼虫ではなくて、ハバチの仲間です。
しかも、かわいくて人気のあるやつですよと、角度を変えて撮影してプレビューして見せました。

撮影大会がはじまりました。
このハチも何故かじっとしていましたが、これは休んでいるだけだったのではと。

この後、往路とは違うルートを辿り、落ち葉をつつき続けながら下りましたが成果なし。
ただ、あまりにしつこく探すので参加者から”妖怪落ち葉返し”と呼ばれてしまいました。

かなり降りてきて、瀧安寺の境内に入りました。

そこでは手すり探索ではなく、石灯篭探索をしました。
また、これ何ですか?と聞かれましたが現場では名前が出てこず。

ミナミと付くくらいなので元々は南方系の虫ですがチバでも観察することがあります。
これは灯篭の傘の下のコケに絡まっているように見えましたが生きていました。

よく似たクチキムシとの違いは鞘翅の光沢の有無。オオクチキムシは艶消しです。
実は集合体恐怖症(食べ物は除く)なので、これを見つけたときは一瞬戸惑いました。
もし一人での探虫なら即スルーしたでしょうけど、せっかくなので皆に見てもらうことに。

参加者全員に集合してもらい、チャタテムシ散らしショウを実施。
小枝でちょんと突くと、一瞬でまさにクモの子を散らすように、わらわらと散らばっていくと。
「ひえ~~!」「うわぁぁ!」「ひぃぃぃぃっ!」という悲鳴が上がりました。
しばらくすると、チャタテムシたちはまた集合しましたが我々は退散。

お寺の縁付近を歩いていた、うん娘隊長がまた見つけてくれました。
しかも今度は羽蟻の形態。

これは新生の女王だそうですが、不思議な態勢。
よく見ると、材に縦の線がついています。

もしかしたら巣材を齧り取っているのでしょうか。

さて楽しみだった昆虫館を訪問。(HPはこちら)

館内は写真撮影可なのですが、生で見る方がいいのでちょっとだけ紹介します。
様々な種類の昆虫の生体展示も多数あり、標本やパネルもそれぞれ工夫されています。

やはり一番の見どころは放蝶園(温室)でしょうか。

オオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラ、ツマムラサキマダラなど、南方系のチョウたちと遊べます。
ここで半日居ても飽きないと思うので、またゆっくり訪れたい。
後ろ髪を引かれながら退場し帰路につきましたが、またしても、うん娘隊長が見つけてくれた。

最後にこの日の主役にしめてもらって大満足の一行でした。

とにかく密度の濃い(関西風に言えばコテコテの)観察会(探虫会)でした。
またぜひ夏に行きたい。
解散前に公園の入口近くにあった酒屋さんに寄り道して地酒を購入しました。

地元の呉春が欲しかったのですが、さすがに一升瓶は辛いので諦め。(呉春は四合瓶がないのです)
女将さんが勧めてくれたこれを選びました。(しかも復刻版ラベル)

グラスは昆虫館で購入したゲンちゃんモチーフのロックグラス。
今日の湯加減
一日目は某研究会の年次総会&大会、二日目は単独探虫のあとTさんのトークイベントに参加。
そして三日目はTさんのお知り合いとゲストのグループ自然観察会(探虫会?)に参加しました。
その三日目の様子をレポートしようと思いますが、これはこの日の目玉的な虫です。

ちょっと珍しいカマキリです(解説は後ほど)
とにかく濃ゆい一日でした。
フィールドは箕面山を取り巻く箕面公園というエリア。
10月24日の朝9時に阪急電鉄(はじめて乗った)の箕面駅で待ち合わせ。
全員集まったところでいざ出発。
入口付近は商店やマンションなどの住宅もあるのですが、川沿いのイヌビワの木を観察していると。
Tさんがその実から面白いものを発見したので、こちらも先に穴が開いている実を採ってみました。
割ってみると、実の中にいたのは。

イヌビワオナガコバチ (オナガコバチ科)と イチジクコバチ (イチジクコバチ科)
長い産卵管が目立つのはイヌビワオナガコバチのメス。
赤茶色のはイヌビワオナガコバチかイチジクコバチのオスだと思われます。
ところで、イヌビワを含むイチジクの仲間はイチジクコバチの仲間と共生関係にあります。
イチジクはこのハチがいないと受粉できなくて、イチジクコバチはイチジクの実の中でしか成長できない。
つまりお互いに欠かせない存在で、しかもそれぞれの種によって相手が違う(ほぼ一対一)そうです。
その詳しい生態はかなり複雑で説明困難なため、興味のある方は調べてみてください。
ただし、Webにある情報は分かりづらいものや間違いもあるようなので要注意。
一方、イヌビワオナガコバチはイチジクコバチに寄生します。
長い産卵管は、実の外から卵を産み付けるためで、イチジクと共生しているわけではありません。
ところが、写真のように実の中からイチジクオナガコバチが出てきたのはどういうことか。
それは、実の中で羽化したイチジクオナガコバチなのだと思います。
なので、茶褐色の個体はイチジクコバチかもしれないしイチジクオナガコバチかもしれないということ。
出発早々長い話になってしまい、これで本編終了にしてもいいかもですが、がんばって前へ進みましょう。

隊列の先頭の方を歩いていたのですが、突然後方から「アギトアリがいました」という声が。
脊髄反射的に踵を返して駆け寄ると、石垣の上を指さす隊長のKさん。
(以下Kさんのことは”うん娘隊長”と呼ぶことにします)
Tさんが観察し終わるのを待ち、かぶりつくようにカメラを向けました。

アギトアリ (アリ科)
はじめて見ました。
元々は九州南部以南に分布していたアリですが、近年関西方面や関東の一部でも国内移入している模様。
Tさんもはじめて見たのか、嬉々として採集しようとしたとき、ぴょんと跳ねたのが分かりました。
そういう生態があるようで、どうやってジャンプするのか調べてみたら、その特徴的なアゴを使うらしい。
(ちなみに”アギト”とはアゴのこと)
珍しい虫の連続登場で俄然気分は上々となりつつ、植物も観察しつつ、一同は揚々と園路を進みます。

観光名所でもあるようで、箕面川に沿った道はきれいに整備されています。
川側の手すりは木ではないものの『手すりの虫観察ガイド』という本があるくらい格好の昆虫観察場所。

ヒゲナガサシガメの幼虫 (サシガメ科)
「手すりの虫」で一本記事を書けるくらいですが織り交ぜて紹介していきます。

また隊長のKさんがアギトアリを見つけてくれたり、他の虫も観察したりしながらしばらく進むと。

突然現れた路傍の虫塚
何故ここにあるのか、理由は明快でした。
見上げた先には楽しみにしていた施設が。

箕面昆虫館
ただし、立ち寄るのは帰り道にするとのことで、一旦スルーして箕面の大滝を目指しました。

全く予習をしてこなかったので、大滝までの道程を知らなかったのですが、全行程4キロくらいのよう。
それなりに距離はあるので園路の途中に何か所かトイレがあり、そこで最初の小休止。
すると、女子トイレから出てきたうん娘隊長が「蛾がいます」と教えてくれる。
さすがに女子トイレに突撃するのは憚られましたが、大丈夫です誰もいませんと促されたので進入。
(中までは入っていませんのでご安心を)
現地では名前が出てこず、もどかしい限りでしたが、壁の色にぴったり合わせたような美麗種。

ツバメエダシャクの仲間 (シャクガ科)
実はこの日、一つお目にかかりたい虫がいました。それは一種ということではなく関西のオサムシ。
もし見つけられたら、まずそれはチバにはいない種だからです。
なので、側溝や法面に沿った園路の縁に積もった落ち葉を時々ひっくり返しながら歩いていました。
しかし結局この日は見つけられず、落ち葉の中から出てきた甲虫はゴミムシだけでした。

オオクロツヤヒラタゴミムシ (オサムシ科)
この写真では分かりにくいですが、前胸と鞘翅には虹光沢があります。
しつこく落ち葉をつつきながら歩いていきますが、Tさんは崩れてきた石もひっくり返していました。
するとその石の下から出てきたのは。

タカチホヘビ
40センチくらいだったでしょうか、よく見るとこれも虹光沢がある美しいヘビです。
石の下やガレ場の間隙にいるミミズを食べるのだそう。

後方を歩いていたメンバーから「これなんですか?テントウムシみたいですけど」と質問が。
「テントウムシに見えてそうでない虫じゃないですかね」と引き返して見てみると案の定。

キボシマルウンカ (マルウンカ科)
ウンカの仲間ですが、大きさといい模様といいテントウムシによく似ているものの前足が長い。
皆で見ていると、通りがかりの観光客たちも寄ってきて一緒に観察していました。
二回目のトイレ休憩のとき、またもやうん娘隊長がトイレから獲物をくわえて(手にして)出てきました。
なんとこれまた美麗種。

ヒメヤママユ ♂ (ヤママユガ科)
手の上に乗せていたのが飛び立ってしまったので、後を追っていき着地(着木)したところを撮りました。
そして再出発してまもなく「あ!いました!」と叫ぶうん娘隊長。
これは、いるはずだと予告していたので、期待を膨らませていた虫です。

ヒナカマキリ (カマキリ科)
翅がありませんが成虫です。久しぶりの対面でした。
さらに、ほとんど続けざまに見つけてくれたのが扉の写真の子でした。
手すりの隙間に体を突っ込んで身を乗り出すようにして撮影。

ヒメカマキリ ♀ (ヒメカマキリ科)
チバにもいますが数年前にボウソウで見たっきり。Tさんも大喜びでした。
そのTさんが落ち葉をひっくり返していて見つけたのは、またしても長いやつ。

ジムグリ
無毒なのでTさんは手づかみして参加者たちに見せびらかしていました。皆も大興奮。

単に景色を楽しみながら登ってきたら1時間くらいでしょうけど、3時間半くらいかかってゴール。

箕面大滝
休憩所や茶屋があり、おでんやお団子やアユの塩焼きなどが売られていました。
中でも名物はこれ。

モミジのてんぷら
葉っぱなので柔らかいかと思いきや、食感はカリントウ。しかもかなり固い。
皆それぞれ好きなものを買い食いして、小休止したら下山開始。

場所によっては落ち葉をつつきながら歩きますが、手すりの虫シリーズも継続。
最初に見つけたのは手すりの上でじっと動かないハチ。

ヒメスズメバチ (スズメバチ科)
後で写真を見返していてとても後悔しました。何故かというと。
じっとして動かなかったのは、ネジレバネという虫に寄生されているからかも知れないからです。
もっとちゃんと観察すればよかった。
次は金属の手すりを歩いているイモムシを見つけた参加者が「これ何の幼虫ですか?」と。

ハバチの幼虫 (ハバチ科)
これはチョウの幼虫ではなくて、ハバチの仲間です。
しかも、かわいくて人気のあるやつですよと、角度を変えて撮影してプレビューして見せました。

ヨウロウヒラクチハバチ ? 幼虫
撮影大会がはじまりました。
このハチも何故かじっとしていましたが、これは休んでいるだけだったのではと。

ハラナガツチバチの仲間 ♂ (ツチバチ科)
この後、往路とは違うルートを辿り、落ち葉をつつき続けながら下りましたが成果なし。
ただ、あまりにしつこく探すので参加者から”妖怪落ち葉返し”と呼ばれてしまいました。

かなり降りてきて、瀧安寺の境内に入りました。

そこでは手すり探索ではなく、石灯篭探索をしました。
また、これ何ですか?と聞かれましたが現場では名前が出てこず。

ミナミトゲヘリカメムシ (ヘリカメムシ科)
ミナミと付くくらいなので元々は南方系の虫ですがチバでも観察することがあります。
これは灯篭の傘の下のコケに絡まっているように見えましたが生きていました。

オオクチキムシ (ゴミムシダマシ科)
よく似たクチキムシとの違いは鞘翅の光沢の有無。オオクチキムシは艶消しです。
実は集合体恐怖症(食べ物は除く)なので、これを見つけたときは一瞬戸惑いました。
もし一人での探虫なら即スルーしたでしょうけど、せっかくなので皆に見てもらうことに。

チャタテムシの仲間
参加者全員に集合してもらい、チャタテムシ散らしショウを実施。
小枝でちょんと突くと、一瞬でまさにクモの子を散らすように、わらわらと散らばっていくと。
「ひえ~~!」「うわぁぁ!」「ひぃぃぃぃっ!」という悲鳴が上がりました。
しばらくすると、チャタテムシたちはまた集合しましたが我々は退散。

お寺の縁付近を歩いていた、うん娘隊長がまた見つけてくれました。
しかも今度は羽蟻の形態。

アギトアリ (アリ科)
これは新生の女王だそうですが、不思議な態勢。
よく見ると、材に縦の線がついています。

同上
もしかしたら巣材を齧り取っているのでしょうか。

さて楽しみだった昆虫館を訪問。(HPはこちら)

館内は写真撮影可なのですが、生で見る方がいいのでちょっとだけ紹介します。
様々な種類の昆虫の生体展示も多数あり、標本やパネルもそれぞれ工夫されています。

やはり一番の見どころは放蝶園(温室)でしょうか。

オオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラ、ツマムラサキマダラなど、南方系のチョウたちと遊べます。
ここで半日居ても飽きないと思うので、またゆっくり訪れたい。
後ろ髪を引かれながら退場し帰路につきましたが、またしても、うん娘隊長が見つけてくれた。

ヒメカマキリ ♀ (ヒメカマキリ科)
最後にこの日の主役にしめてもらって大満足の一行でした。

とにかく密度の濃い(関西風に言えばコテコテの)観察会(探虫会)でした。
またぜひ夏に行きたい。
オマケ
解散前に公園の入口近くにあった酒屋さんに寄り道して地酒を購入しました。

地元の呉春が欲しかったのですが、さすがに一升瓶は辛いので諦め。(呉春は四合瓶がないのです)
女将さんが勧めてくれたこれを選びました。(しかも復刻版ラベル)

グラスは昆虫館で購入したゲンちゃんモチーフのロックグラス。
今日の湯加減
とにかくとても濃い遠征でした。
粉もんも食べまくりました。
うどん、お好み焼き、焼きそば、とん平焼き、たこ焼き。
箕面大滝の茶屋にあった”はし焼き”という、手で持てるお好み焼きははじめて食べました。
多くの方々にお世話にもなりました。
本編では紹介できませんでしたが、”絵本のアトリエ”を営む、絵本エバンジェリストのふわはねさん、コーディネートありがとうございました。
アトリエショップもステキな空間でした。HPはこちら
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
本日はカレハカマキリの標本作り、ありがとうございました!
ご指導のおかげであんなに上手くできるとは感激でした。
にしても難しかったです(汗)
箕面、懐かしいです。
近くの某国立大に通ってまして、学部と大学院まで6年間、箕面に暮らしていました。
箕面大滝は数回行った程度で、昆虫館も行かずじまいで勿体無い限りです。
能勢のほうにもいってましたが、専らバイクで峠を攻めにいってました(汗)
いまなら捕虫網片手に散策なんですが。
by 山健父 (2022-10-30 16:36)
みのおは手塚治虫さんのホームフィールドでしたね。関東では稀なウラジロミドリシジミをモチーフに描いたゼフィルス、思い出します。アギトアリ、ハバチの幼虫からヒメヤママユまで歓迎のおでましとは。さぞや関西弁が賑やかなご一行様だったでしょう(笑)。地酒は鉄道唱歌に「池田、伊丹と名に聞きし」と謳われた酒の産地ですからね。
by 高和です。 (2022-10-31 09:52)
>山健父さん
標本教室おつかれさまでした。
スタッフも手探りだったので、終わった後で皆つかれたぁと・・^^;
ところで元箕面人だったとは!でも昆虫館に行ってないとはびっくり。
今度案内しましょうか?笑
>高和です。さん
その肝心のオサムシに会えなかったのがざんねんでした・・
でもやはり大勢で探すと発見数が断然違いますね。
とくにうん娘隊長の大活躍によるところが大きかったです♪
by ぜふ (2022-10-31 19:05)
いちじく、そうなんですね、受粉してもらう蜂が特定されてるなんて、よく庭の隅っこなんかに植えられてましたよね 。アギトアリ、頭が重そうなのにジャンプ!バランス難しそうなのにな、青虫のお顔がおとぼけで可愛らしいです、長いものはスルーさせていただきました、蛾の翅がいずれも美しいです、放蝶園は魅力的ですね
by engrid (2022-11-02 18:34)
記事をずっと拝見して、なるほど濃い、と私も思いました^^;。
アリなんて、そのヘンでよく見かけますが、こんな種類のアリも
いるんですね。噛まれたら痛そう。カマキリもちょっと寸詰まりと
いうか、小っちゃくてかわいい。
by sakamono (2022-11-03 16:44)
>engridさん
売っているイチヂクを割ってもハチは出てきませんのでご安心を。
アギトアリのアゴは秒速60m以上で閉じるようです。マッハです^^
ハバチの幼虫はもっとうまく(かわいく)撮っていた方がいました♪
>sakamonoさん
本編はあくまでダイジェストです。ほぼ丸一日歩いていたので^^
アギトアリは会えてよかったです。興奮してしまいました^^;
カマキリたちは参加者たちの興味をひいていました。
by ぜふ (2022-11-04 23:26)
モミジの天ぷら、あっしは、昔、修学旅行先の奈良で、食べやした。
モミジそのものに味があるわけではないけど、秋をいただいてる雰囲気を満喫できて、楽しいでやすよね!
by ぼんぼちぼちぼち (2022-11-05 09:36)
>ぼんぼちぼちぼちさん
奈良でも有名なのですね。
味ではなく食感と、なんといっても形がいいですね♪
by ぜふ (2022-11-05 21:15)