"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ボウソウ横断してぶちかませ ~前編~ [探虫行]
前記事の冒頭に「今年の前半は、ほぼオサ・ゴミとイトトンボに没頭していました」と書きました。
今回はその締めくくりとも言えるプチ遠征の記事です。
遠征といっても行く先は外房で、メインテーマはイトトンボ。
日帰りも可能ですが、一泊することになったので、それならオサゴミのトラップも仕掛けようと。
思いがけない場所で今シーズン初対面。
この10日ほど前に、虫友のHくんからどっか行こうと連絡があり。
どこへ行くかいくつか案を出して、日帰りならお気楽に秩父方面にしようと仮決めしたのですが。
3日ほど前になって、天気予報をみると、北関東の予想気温は36~37℃で発雷注意報も出てる。
一方、ボウソウはというと、真夏日予想ではあるものの最高気温30℃くらいで、降水確率も低い。
これは予定変更した方がいいということになり、ついでに日帰りでなく一泊に変更になりました。
6月25日の朝、キミツ某所で待ち合わせして、まずはトラップを仕掛けに最近見つけたポイントへ。
各自持参したトラップとベイトを休耕田の中に設置していきます。
と、いきなり危険人物が地面をはっていました。
この人は体が柔らかく、うっかりつまんで潰して、毒の体液が皮膚につくと、炎症を起こします。
一度ひどい目に遭ってから絶対に素手で触ったり、採集したりすることはありません。
この時も証拠写真だけ撮って、さっさと移動しました。
さて、初日の一時限目、最初のイトトンボ観察ポイントへ。
ここも最近何度か記事化している、モノサシトンボを見つけた場所です。
現地に着くと、狭い農道の真ん中に軽トラが止まっていました。
こちら(バイク2台)にすぐ気が付いたおばさんが農道の奥へとバックさせてくれました。
バイクに乗ったまま近づいてお礼を言うと、案の定、何をしに来たのか問われました。
トンボを見に来たと言うと、どうやらここが小さなトンボの楽園であるという認識はないみたい。
「谷津田の奥に湧き水があるのでしょう、湿地になっていてトンボが何種類もいるんです」
「こんな所、地元の人もほとんど知らないと思うけど、よく見つけましたね」
「トンボがすきなので、地図で池とか堰を探して周っていて、ここももう何度か来ています」
「私はここでクレソン栽培をしているんだけど、湧水の位置ははっきり分からないのよね」
「そうなんですね、まあとにかく良い環境ですね」
「湧き水はいくつかあるみたい。いつもはチョウチョがたくさん飛んでいるんですけどね」
クレソンもアブラナ科なのでモンシロチョウがやってくるのでしょうけど、この日はあいにくの強風。
まったく姿は見られませんでしたが、トンボたちはどうかと、さっそく湿地の方へ向かいました。
ここではまずモノサシトンボを見てもらいたかったのですが、最初に見つけたのが扉の子だったのです。
周囲を探すと、すぐに複数頭見つけられ、メスもいました。
他のイトトンボたちよりも1か月ほど発生が遅いのでしょう、再訪してよかった。
これでキイトトンボのポイントが一つ増えました。
一方、他のイトトンボたちは強風のせいもあるのか、湿地の水面を飛び交う姿はほとんどない。
(シオカラトンボやオオシオカラは元気に活動していました)
数は少ないものの、林縁の葉陰に避難しているので撮影しやすくて助かりました。
なかなか止まってくれないこの子も。
本来の主役もピークを過ぎたのか、前回よりもかなり少なくなっていましたが無事発見。
メスが見当たらなかったのですがメス型オスも観察。
バイクまで戻ると軽トラはありませんでした。
最後に水路の方へカワトンボを見に行きましたが、やはり避難中なのかいなかった。
その代わりにこの子が休んでいました。
イトトンボ類とモノサシトンボとショウジョウトンボも観察できてHくんにも満足してもらえたかと。
一日目のトンボ観察の二時限目のポイントへ向けて、ベニシジミ号とキイロトラカミキリ号でGO!
しばらくひたすら東へ走り、辿り着いたのは中房の中山間部。
「虫屋の祝日」記事で紹介した湿地です。
さっそくHくんを湿地の入口まで案内して足を踏み入れると、ここでもいきなりの登場でした。
続けてすぐにオスも見つけ、しばし撮影タイム。
気が付いたらクツが水没していましたが、もうお構いなし。
成熟したメスも複数観察できました。
運よくペアのツーショットも撮れたのですが、足元が不安定で屈んだ姿勢だとブレブレでした。
ところで、ここはキイトトンボもいるはずで、前回訪問時はまだ発生前だったのだと思ったのですが。
モートンのいた周辺では見つけられず、隣の湿地へ移動することにしました。
歩きながら林縁や周囲にも気を付けたのですが現れず。
湿地の水辺も丹念に確認しましたが、とうとう見つけることはできませんでした。
一時限目で見つけたので時期は問題なく、過去に群れも見ているのでちょっと心配になりました。
逆に言うと、一時限目で想定外に観察できてよかったとも。
少しがっかりしながらバイクまで来た道を戻る途中、まあ元気出せよと微笑んでくれたのは・・
当面環境は変わりそうにないので、また次回に期待して再出発しました。
もうとっくにお昼を過ぎていましたが、外房を目指してツーリングのスタート。
途中の道沿いには飲食店やコンビニもないので、一気にイスミまで来たところで、ここにピットイン。
付近を通るときはスルーできないスーパーマーケット。
おにぎりや総菜を買って、店の前にあったイスを借りて昼食と水分補給タイム。
と、お店の人が「よかったら日陰にどうぞ」と事務所の入口の方を示してくれました。
でも、びしょびしょのクツを脱いで乾かしながらだったので、お礼を言って辞退しました。
食べ物は安くて美味しいし、地元の人たちは親切。これぞ正に、ふれあいショップです。
さあ、もう2か所行くつもりだったのですが、さすがに時間が足りなそう。
ヤンマかイトトンボ、どちらにするかHくんに聞いたら、どちらでもいいとのこと。
ならば、まず手前のヤンマ池の様子を見て、いなかったらイトトンボ池に行く作戦にしました。
ヤンマのいる堰まで来て、畔を少し歩きましたが、強風のせいかヤンマはおろかトンボの姿がない。
ということで、3時限目はイトトンボのいる池というか小さな堰に。
いつもより少ないものの、クロイトトンボたちは元気に飛び回っていましたが撮影はなかなか困難。
水際をゆっくり静かに歩き、四分の一周ほどしたところで、一瞬何だか分からない子が現れました。
色合いはオオイトトンボかセスジイトトンボのような鮮やかな青色。
いや、むしろ名前の通りと言えばそうなのですが、よく見るのはこのような色合いなのです。
こうして見比べると別種のようで、しばし複数の図鑑にあたって確認して同種とすることにしました。
ところが3時限目はもっと難問が出題されました。
いくらしつこく接写しても逃げずにじっとしているので、腰を据えて一人でしばらく撮影タイム。
アオモンイトトンボとアジアイトトンボは同属で、メスは外見で見分けるのが困難です。
でも結局全体の印象と、結果的にここではアジアイトトンボのオスを観察できなかったので。
蓋然性が高い本種という判定にしました。
陽が傾いてきたせいか、クロイトトンボも静止しはじめたので証拠写真を撮影。
Hくんとも合流し、林縁の日陰も見て回ると、ピットインしているイトトンボたちもいました。
3時限目の締めくくりはカミキリムシでした。
Hくんは林縁でイタドリハムシの黒化型を2頭も見つけたようでしたが、写真を撮り忘れました。
さあ、初日の最後のミッションは、もう一度オサゴミのトラップ設置。
陽が暮れる前に目的地にたどり着かねば。
と言っても、実はイスミエリアでトラップ採集をしたことがない。
予めアタリは付けておいたので、その周辺の適当な地点をナビにセットして発進。
外房の里山と田園地帯の、少しだけ気温が下がった空気の中を、2台のトリッカーは南下しました。
ほどなく目的地に着いたところで、周辺の様子とGoogleMapの航空写真で作戦会議。
最寄りの谷津田の奥が休耕田のようだったので、そこへ入ってみることにしました。
道は分かりやすく、着いてみたら、奥の田んぼのそのまた奥は休耕田ではなく芦原でした。
これは良い方に見立て違い。つまり、オサゴミがわんさかいそうな環境。
さっそくトラップ一式を下ろして、仕掛けられる場所があるかどうか調査開始。
芦原は湿原でもあり、それに沿って山道が延々と続いていました。
ただし、地面は砂利交じりの固い土でとても掘れそうにない。
しばらく歩いていると林縁の梢にチョウがいました。
ムラサキシジミに似ていますが、こちらは一回り大きくて、元々は南方系の蝶。
でもチバの湾岸エリアでは越冬集団も観察できるため、すでに関東地方には定着していると思われます。
外房にも定着しているのかもしれません。
ずっと同じ環境が続くので、芦原の際に少し開けたところで進軍停止。
土が露出したところに仕掛けようとするも、すぐに石が出てきてなかなか手ごわい。
それでも何とか数個を設置。
バイクを停めた地点の周辺で設置中のHくんのところまで戻り、田んぼの反対側へ行ってみました。
林縁の湿った土の地面は掘りやすく、サクサクと数個仕掛け終わりました。
バイクの近くまで戻り、芦原側の縁にもいくつか仕掛けたところで打ち止め。
初日の活動も終了とし、宿のある海岸近くの町へ向かいました。
ここまで、かなり端折って書いてきたのですがちょっと長くなりました。
時間も足りなくなったので続きは後編で。
内陸ほどではなかったでしょうけど、丸一日探虫しまくって、暑さにもやられて二人とも疲労困憊。
汗を流したあと、軽く食事をして、近くのコンビニに部屋飲み用の買い出しに行きました。
そしたら自動ドアでコガネムシが挟まれて死んでいたので、ああ勿体ないと思っていたら。
買い物し終わって店を出たら、入口の前を歩いていました。
田舎のコンビニは昆虫採集ポイントです。
今日の湯加減
今回はその締めくくりとも言えるプチ遠征の記事です。
遠征といっても行く先は外房で、メインテーマはイトトンボ。
日帰りも可能ですが、一泊することになったので、それならオサゴミのトラップも仕掛けようと。
キイトトンボ ♂ (イトトンボ科)
思いがけない場所で今シーズン初対面。
この10日ほど前に、虫友のHくんからどっか行こうと連絡があり。
どこへ行くかいくつか案を出して、日帰りならお気楽に秩父方面にしようと仮決めしたのですが。
3日ほど前になって、天気予報をみると、北関東の予想気温は36~37℃で発雷注意報も出てる。
一方、ボウソウはというと、真夏日予想ではあるものの最高気温30℃くらいで、降水確率も低い。
これは予定変更した方がいいということになり、ついでに日帰りでなく一泊に変更になりました。
6月25日の朝、キミツ某所で待ち合わせして、まずはトラップを仕掛けに最近見つけたポイントへ。
各自持参したトラップとベイトを休耕田の中に設置していきます。
と、いきなり危険人物が地面をはっていました。
アオカミキリモドキ (カミキリモドキ科)
この人は体が柔らかく、うっかりつまんで潰して、毒の体液が皮膚につくと、炎症を起こします。
一度ひどい目に遭ってから絶対に素手で触ったり、採集したりすることはありません。
この時も証拠写真だけ撮って、さっさと移動しました。
さて、初日の一時限目、最初のイトトンボ観察ポイントへ。
ここも最近何度か記事化している、モノサシトンボを見つけた場所です。
現地に着くと、狭い農道の真ん中に軽トラが止まっていました。
こちら(バイク2台)にすぐ気が付いたおばさんが農道の奥へとバックさせてくれました。
バイクに乗ったまま近づいてお礼を言うと、案の定、何をしに来たのか問われました。
トンボを見に来たと言うと、どうやらここが小さなトンボの楽園であるという認識はないみたい。
「谷津田の奥に湧き水があるのでしょう、湿地になっていてトンボが何種類もいるんです」
「こんな所、地元の人もほとんど知らないと思うけど、よく見つけましたね」
「トンボがすきなので、地図で池とか堰を探して周っていて、ここももう何度か来ています」
「私はここでクレソン栽培をしているんだけど、湧水の位置ははっきり分からないのよね」
「そうなんですね、まあとにかく良い環境ですね」
「湧き水はいくつかあるみたい。いつもはチョウチョがたくさん飛んでいるんですけどね」
クレソンもアブラナ科なのでモンシロチョウがやってくるのでしょうけど、この日はあいにくの強風。
まったく姿は見られませんでしたが、トンボたちはどうかと、さっそく湿地の方へ向かいました。
ここではまずモノサシトンボを見てもらいたかったのですが、最初に見つけたのが扉の子だったのです。
キイトトンボ ♂ (イトトンボ科)
周囲を探すと、すぐに複数頭見つけられ、メスもいました。
同上 ♀
他のイトトンボたちよりも1か月ほど発生が遅いのでしょう、再訪してよかった。
これでキイトトンボのポイントが一つ増えました。
一方、他のイトトンボたちは強風のせいもあるのか、湿地の水面を飛び交う姿はほとんどない。
(シオカラトンボやオオシオカラは元気に活動していました)
数は少ないものの、林縁の葉陰に避難しているので撮影しやすくて助かりました。
クロイトトンボ ♂ (イトトンボ科)
なかなか止まってくれないこの子も。
オオイトトンボ ♂ (イトトンボ科)
本来の主役もピークを過ぎたのか、前回よりもかなり少なくなっていましたが無事発見。
モノサシトンボ ♂ (モノサシトンボ科)
メスが見当たらなかったのですがメス型オスも観察。
同上
バイクまで戻ると軽トラはありませんでした。
最後に水路の方へカワトンボを見に行きましたが、やはり避難中なのかいなかった。
その代わりにこの子が休んでいました。
ハラビロトンボ ♂ (トンボ科)
イトトンボ類とモノサシトンボとショウジョウトンボも観察できてHくんにも満足してもらえたかと。
一日目のトンボ観察の二時限目のポイントへ向けて、ベニシジミ号とキイロトラカミキリ号でGO!
しばらくひたすら東へ走り、辿り着いたのは中房の中山間部。
「虫屋の祝日」記事で紹介した湿地です。
さっそくHくんを湿地の入口まで案内して足を踏み入れると、ここでもいきなりの登場でした。
モートンイトトンボ ♀ 未成熟 (イトトンボ)
続けてすぐにオスも見つけ、しばし撮影タイム。
同上 ♂
気が付いたらクツが水没していましたが、もうお構いなし。
成熟したメスも複数観察できました。
同上 ♀
運よくペアのツーショットも撮れたのですが、足元が不安定で屈んだ姿勢だとブレブレでした。
ところで、ここはキイトトンボもいるはずで、前回訪問時はまだ発生前だったのだと思ったのですが。
モートンのいた周辺では見つけられず、隣の湿地へ移動することにしました。
歩きながら林縁や周囲にも気を付けたのですが現れず。
湿地の水辺も丹念に確認しましたが、とうとう見つけることはできませんでした。
一時限目で見つけたので時期は問題なく、過去に群れも見ているのでちょっと心配になりました。
逆に言うと、一時限目で想定外に観察できてよかったとも。
少しがっかりしながらバイクまで来た道を戻る途中、まあ元気出せよと微笑んでくれたのは・・
アキアカネ (トンボ科)
当面環境は変わりそうにないので、また次回に期待して再出発しました。
もうとっくにお昼を過ぎていましたが、外房を目指してツーリングのスタート。
途中の道沿いには飲食店やコンビニもないので、一気にイスミまで来たところで、ここにピットイン。
付近を通るときはスルーできないスーパーマーケット。
おにぎりや総菜を買って、店の前にあったイスを借りて昼食と水分補給タイム。
と、お店の人が「よかったら日陰にどうぞ」と事務所の入口の方を示してくれました。
でも、びしょびしょのクツを脱いで乾かしながらだったので、お礼を言って辞退しました。
食べ物は安くて美味しいし、地元の人たちは親切。これぞ正に、ふれあいショップです。
さあ、もう2か所行くつもりだったのですが、さすがに時間が足りなそう。
ヤンマかイトトンボ、どちらにするかHくんに聞いたら、どちらでもいいとのこと。
ならば、まず手前のヤンマ池の様子を見て、いなかったらイトトンボ池に行く作戦にしました。
ヤンマのいる堰まで来て、畔を少し歩きましたが、強風のせいかヤンマはおろかトンボの姿がない。
ということで、3時限目はイトトンボのいる池というか小さな堰に。
いつもより少ないものの、クロイトトンボたちは元気に飛び回っていましたが撮影はなかなか困難。
水際をゆっくり静かに歩き、四分の一周ほどしたところで、一瞬何だか分からない子が現れました。
色合いはオオイトトンボかセスジイトトンボのような鮮やかな青色。
アオモンイトトンボ ♂ (イトトンボ科)
いや、むしろ名前の通りと言えばそうなのですが、よく見るのはこのような色合いなのです。
同上
こうして見比べると別種のようで、しばし複数の図鑑にあたって確認して同種とすることにしました。
ところが3時限目はもっと難問が出題されました。
いくらしつこく接写しても逃げずにじっとしているので、腰を据えて一人でしばらく撮影タイム。
アオモンイトトンボとアジアイトトンボは同属で、メスは外見で見分けるのが困難です。
でも結局全体の印象と、結果的にここではアジアイトトンボのオスを観察できなかったので。
アオモンイトトンボ ♀ (イトトンボ科)
蓋然性が高い本種という判定にしました。
陽が傾いてきたせいか、クロイトトンボも静止しはじめたので証拠写真を撮影。
クロイトトンボ ♂ (イトトンボ科)
Hくんとも合流し、林縁の日陰も見て回ると、ピットインしているイトトンボたちもいました。
3時限目の締めくくりはカミキリムシでした。
ヒメヒゲナガカミキリ (カミキリムシ科)
Hくんは林縁でイタドリハムシの黒化型を2頭も見つけたようでしたが、写真を撮り忘れました。
さあ、初日の最後のミッションは、もう一度オサゴミのトラップ設置。
陽が暮れる前に目的地にたどり着かねば。
と言っても、実はイスミエリアでトラップ採集をしたことがない。
予めアタリは付けておいたので、その周辺の適当な地点をナビにセットして発進。
外房の里山と田園地帯の、少しだけ気温が下がった空気の中を、2台のトリッカーは南下しました。
ほどなく目的地に着いたところで、周辺の様子とGoogleMapの航空写真で作戦会議。
最寄りの谷津田の奥が休耕田のようだったので、そこへ入ってみることにしました。
道は分かりやすく、着いてみたら、奥の田んぼのそのまた奥は休耕田ではなく芦原でした。
これは良い方に見立て違い。つまり、オサゴミがわんさかいそうな環境。
さっそくトラップ一式を下ろして、仕掛けられる場所があるかどうか調査開始。
芦原は湿原でもあり、それに沿って山道が延々と続いていました。
ただし、地面は砂利交じりの固い土でとても掘れそうにない。
しばらく歩いていると林縁の梢にチョウがいました。
ムラサキツバメ (シジミチョウ科)
ムラサキシジミに似ていますが、こちらは一回り大きくて、元々は南方系の蝶。
でもチバの湾岸エリアでは越冬集団も観察できるため、すでに関東地方には定着していると思われます。
外房にも定着しているのかもしれません。
ずっと同じ環境が続くので、芦原の際に少し開けたところで進軍停止。
土が露出したところに仕掛けようとするも、すぐに石が出てきてなかなか手ごわい。
それでも何とか数個を設置。
バイクを停めた地点の周辺で設置中のHくんのところまで戻り、田んぼの反対側へ行ってみました。
林縁の湿った土の地面は掘りやすく、サクサクと数個仕掛け終わりました。
バイクの近くまで戻り、芦原側の縁にもいくつか仕掛けたところで打ち止め。
初日の活動も終了とし、宿のある海岸近くの町へ向かいました。
ここまで、かなり端折って書いてきたのですがちょっと長くなりました。
時間も足りなくなったので続きは後編で。
オマケ
内陸ほどではなかったでしょうけど、丸一日探虫しまくって、暑さにもやられて二人とも疲労困憊。
汗を流したあと、軽く食事をして、近くのコンビニに部屋飲み用の買い出しに行きました。
そしたら自動ドアでコガネムシが挟まれて死んでいたので、ああ勿体ないと思っていたら。
買い物し終わって店を出たら、入口の前を歩いていました。
シロスジコガネ ♀ (コガネムシ科)
田舎のコンビニは昆虫採集ポイントです。
今日の湯加減
今週末は遠征ではありませんが、”友遠方より来る”で予約投稿。前日に書いています。
あるアーチストの来日ライブを見るため、高校時代からの音楽仲間が上京するのです。
実はすでに昨日、初日の公演を見てきました。
なので、”今日の湯加減”は温度計の針が振り切れています。
明日(今日)は針が吹き飛ぶかもしれません。
しかも明日(今日)、一時限目と二時限目の補習をしに行くことにもなったし。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
こんにちは^^
キイトトンボ、黄色いイトトンボがいるとはちょっと驚きです^^
モートンイトトンボ、頭の辺りも色が変わっていくのですね。
やはり覚えられないです。
それでもクロイトトンボが好きになりそうです^^
コガネムシが生きてて良かったですね。
by いろは (2022-07-10 16:02)
イトトンボいっぱいですね。
わたしのカメラはなかなかピントが合ってくれない難しい対象です。
シロスジコガネは始めて見ました。
by 響 (2022-07-10 19:39)
ムラツバ、20年近く前、Uさんにルーミス採集に同行させてもらったときのことUさんの竿が一閃。突如飛来したムラツバに反応したのでしょうが、「ここまで来てたのか」と嬉しそうなUさんの表情が忘れられません。今では拙宅周辺のマテバシイにも群がり、お散歩ネットの相手をしてくれています。
by 高和です。 (2022-07-11 18:53)
>いろはさん
クロイトトンボがお気に入りとは渋いですね^^
シロスジコガネは別個体です^^;
>響さん
普通のコンデジのマクロモードでは難しいでしょうね。
シロスジコガネはオスも見たかった・・^^;
>高和です。さん
南方系の種も、近年どんどん北上していますね。
次はイシガケチョウあたりがお出ましでしょうか^^
by ぜふ (2022-07-12 20:50)
直前に予定を日帰りから1泊に変更するフットワークの軽さ。
1泊2日のバイク探虫旅行、道中も含めてとても楽しそうです。
キイトトンボを見せていただくのは初めてかな。
黄色と緑で、他のイトトンボと色合いが違いますね。
by sakamono (2022-07-14 16:26)
>sakamonoさん
フットワークの軽さは虫屋の信条ですね。
相手はもっと軽いので^^
キイトトンボは何度か掲載したと思いますが、今回はうれしい新規ポイントとなりました♪
by ぜふ (2022-07-15 21:39)