"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ゴミトラのオマケ [探虫行]
前記事でふれたとおり、センチコガネ完封負けの顛末を記録しておきます。
ただ、センチは完封されたものの、オマケ的な成果と、幸運なことに新フィールド発見ができました。
それとセンチトラップはゴミムシトラップも兼ねていて、あわよくば某ゴミムシも狙っていたのですが。
これもオマケでしたが、お気に入りの虫です。

クワガタではありません。
5月25日、向かったのはセンチ実績地で、ここのところ頻回に通っているキサラヅのとある堰。
と、その前に、その近くのイノシシ広場にもいるので、まずはそちらへ。
山深くはないものの、かなりアプローチし辛い場所。でももう、もうナビなしでも来ることができる。

さっそくベイトトラップを設置しようと原っぱへ・・と、足元に地元民が。

相変わらず原っぱはイノシシたちの運動場のようで、あちこち土が掘られて凸凹しています。
外周に沿って平らなところにトラップをちゃっちゃと並べて設置したらメイン会場へ。
堰は満々と水を湛えていました。

冬とは違い、外周の道は草ぼうぼうで、土がちょっと掘りにくくなっていました。
それよりも、センチが誘因されても、トラップに到達し辛い気がしましたが致し方なし。
なるべく草の少ない箇所を選んで手早く設置。(ここは馬糞と蛹粉をベイトに)
後は時間をおくわけですが、お昼も近かったので腹ごしらえということにしました。

街道沿いにある、未訪問のラーメン屋さんに行ってみたら、あいにく定休日。
店の前でベニシジミ号に跨ったままスマホでラーメン屋検索。
しばらく直進した大きな交差点に一軒あるのですが、既訪店なので他の店を探しました。
そこからさらに2~3キロ先の住宅街の中に一軒あったのでレッツゴー。
ところが、到着してみるとそこは廃業してました。
実はトラップ放置の間に新規フィールドを開拓しようと思っていて、行きたいエリアがあり。
まずはそっちへ向けて移動しつつ、何かお店があれば入ろうという作戦に変更。
キミツ方面へ南下していったのですが、通ったことのない道なのでナビの示すままに走行。
と、意外なことに細い山道に入り、それが尾根道になり、峠を越して里に下りてくると。
何やらとても良い景色の小さな谷津田と休耕田があったので躊躇なく臨時停車。

さっそく突入して林縁を進むと、大好物の里の幸を発見。

お腹いっぱいにはなりませんが、おいしくいただきました。
さらに歩を進めると、なんとこんな垂涎の小崖も。

これは冬に再訪確実。
しかも、その先には小さな湿地もありました。

さらにさらに、雑草でぼうぼうの荒れた農道を詰めた奥は、ススキ原になりかけた荒れ地。

むうう、これはゴミムシのサンクチュアリに違いない。
そう判断し、ベニシジミ号に戻ってトラップのセットを出し、試しにいくつか休耕田に設置しました。

結局、さらに南下した旧街道沿いにあるラーメン屋さんをスルーし、そのしばらく先の未訪のお店へ。
カウンターで常連さんと思しき老夫婦がそろって食べていたので、間違いないだろうと注文。
看板メニューのようで、後から入店した客も同じものを頼んでいました。

広東麺風のあんかけ野菜ラーメンなのですが、醤油味でも塩味でもない。
最初はとにかく熱さで舌がしびれて味がわからなかったけれど、次第にシイタケ味ということが判明。
ニガテなんだよね・・

さて、気を取り直して目星を付けていたエリアへ向かいます。
ランドマークがなくてナビには設定しづらかったので、GoogleMapでアプローチを頭に入れて発進。
小さな谷の奥なので、入口を間違わなければ迷うことはなく。
着いてみると、これがまたとてもいい環境でした。

谷津田の奥の小規模な休耕田。
湧き水があるのでしょう、用水路の水は澄んでいて、たっぷりゆったり流れていました。
水路の奥には、いつ崩れてもおかしくないようなお社が沢の中に浮かぶように立っている。

その沢の畔の丸太に腰かけて休憩。
沢に自生するクレソンの上ではカワトンボたちが休憩していました。

クレソンの花と白さを競うように、何頭ものモンシロチョウが飛び交っているし。
シオカラトンボの他にも、中空を行き交う赤や黄色のトンボの姿もちらほら見えます。

きっとここはトンボたちのサンクチュアリに違いないと思い、谷津田の奥まで登ってみました。
するとそこは湧き水の水源でしょう、小さな湿地もあったのです。

湿地の外縁の木陰では、あるトンボたちの群れも見つけましたが、それはまた改めて紹介します。
真っ赤で目立つのはショウジョウトンボですが、パトロールに忙しくてなかなか止まってくれない。
少し遠いけど、着地したところの証拠写真。

こちらもオスだと思いますが、未成熟のため下草にとまって休んで(体を作って)います。

こちらは似た色ですが、一回り小さな成熟した別種。

ここにも試しにいくつかトラップを設置し、翌日回収に来ることにしました。

もう少し時間をおきたいので、さらに南下したエリアにある、いつもの場所へ移動。
ただし、いつもの草原はスルーして林道の奥へ直行。

ひょっとしたらお気に入りのコガネムシが出てるかもしれないと思いながら歩いていきました。
しかし、コガネムシ類の姿はまったくなく、代わりにいたのは細かくウネウネした子でした。

警戒態勢なのでしょう、近寄ってもじっとしたままでしたが、カメラを近づけると尻尾を振るわせました。
シマヘビもガラガラヘビのような行動をすることを知りました。
しばらく探索しましたが、これといった虫に会うこともできず、ベニシジミ号へ戻りました。
そろそろ頃合いなので回収に向けて出発したとき、前方に道教えが見えたので降りて撮影。

もう最後の残党というところでしょうね。観察したのはこの一頭だけでした。

まずはキサラヅの堰まで戻ったのですが、既述のとおり完封負けでした。
昼間のトラップということもありますが、ゴミムシすら入っていないというのは意外。

その次はイノシシ草原へ。
ここでも本命はゼロだったのですが、扉の写真のゴミムシが入っていたカップがありました。

場合によりますが、トラップは2~3メートル間隔で設置します。
なのに、ゴミムシはあるカップにだけ集中して入ることがままあります。
このカップはキンナガフィーバー。

ほかのカップは入っていても一頭だけだったのに、団体さんが落ちているのもあるのが不思議。
集合フェロモンを発しているせいかもしれません。
というわけで、本命のセンチコガネの収穫はゼロでしたが、新規フィールドを二か所開拓できて満足。
しばらく通うことになりそうです。
その新規フィールドのトラップの結果も書いておきます。
翌日の夜に回収に行ったのですが、ザンネンながらちょっと拍子抜け。
一か所目で唯一採れた大物は、お気に入りのゴミムシでしたがたったの一頭だけでした。

二か所目で採れたのはコキベリアオゴミムシやアオゴミムシくらい。(写真なし)
真っ暗な中、ヘッドランプに飛来してきて目の前に着地した子はあまりお見掛けしない顔でした。

夜行性のため、日中出会うことはまずないようです。道理で。
昨日の湯加減
ただ、センチは完封されたものの、オマケ的な成果と、幸運なことに新フィールド発見ができました。
それとセンチトラップはゴミムシトラップも兼ねていて、あわよくば某ゴミムシも狙っていたのですが。
これもオマケでしたが、お気に入りの虫です。

ナガヒョウタンゴミムシ (オサムシ科)
クワガタではありません。
5月25日、向かったのはセンチ実績地で、ここのところ頻回に通っているキサラヅのとある堰。
と、その前に、その近くのイノシシ広場にもいるので、まずはそちらへ。
山深くはないものの、かなりアプローチし辛い場所。でももう、もうナビなしでも来ることができる。

さっそくベイトトラップを設置しようと原っぱへ・・と、足元に地元民が。

相変わらず原っぱはイノシシたちの運動場のようで、あちこち土が掘られて凸凹しています。
外周に沿って平らなところにトラップをちゃっちゃと並べて設置したらメイン会場へ。
堰は満々と水を湛えていました。

冬とは違い、外周の道は草ぼうぼうで、土がちょっと掘りにくくなっていました。
それよりも、センチが誘因されても、トラップに到達し辛い気がしましたが致し方なし。
なるべく草の少ない箇所を選んで手早く設置。(ここは馬糞と蛹粉をベイトに)
後は時間をおくわけですが、お昼も近かったので腹ごしらえということにしました。

街道沿いにある、未訪問のラーメン屋さんに行ってみたら、あいにく定休日。
店の前でベニシジミ号に跨ったままスマホでラーメン屋検索。
しばらく直進した大きな交差点に一軒あるのですが、既訪店なので他の店を探しました。
そこからさらに2~3キロ先の住宅街の中に一軒あったのでレッツゴー。
ところが、到着してみるとそこは廃業してました。
実はトラップ放置の間に新規フィールドを開拓しようと思っていて、行きたいエリアがあり。
まずはそっちへ向けて移動しつつ、何かお店があれば入ろうという作戦に変更。
キミツ方面へ南下していったのですが、通ったことのない道なのでナビの示すままに走行。
と、意外なことに細い山道に入り、それが尾根道になり、峠を越して里に下りてくると。
何やらとても良い景色の小さな谷津田と休耕田があったので躊躇なく臨時停車。

さっそく突入して林縁を進むと、大好物の里の幸を発見。

お腹いっぱいにはなりませんが、おいしくいただきました。
さらに歩を進めると、なんとこんな垂涎の小崖も。

これは冬に再訪確実。
しかも、その先には小さな湿地もありました。

さらにさらに、雑草でぼうぼうの荒れた農道を詰めた奥は、ススキ原になりかけた荒れ地。

むうう、これはゴミムシのサンクチュアリに違いない。
そう判断し、ベニシジミ号に戻ってトラップのセットを出し、試しにいくつか休耕田に設置しました。

結局、さらに南下した旧街道沿いにあるラーメン屋さんをスルーし、そのしばらく先の未訪のお店へ。
カウンターで常連さんと思しき老夫婦がそろって食べていたので、間違いないだろうと注文。
看板メニューのようで、後から入店した客も同じものを頼んでいました。

広東麺風のあんかけ野菜ラーメンなのですが、醤油味でも塩味でもない。
最初はとにかく熱さで舌がしびれて味がわからなかったけれど、次第にシイタケ味ということが判明。
ニガテなんだよね・・

さて、気を取り直して目星を付けていたエリアへ向かいます。
ランドマークがなくてナビには設定しづらかったので、GoogleMapでアプローチを頭に入れて発進。
小さな谷の奥なので、入口を間違わなければ迷うことはなく。
着いてみると、これがまたとてもいい環境でした。

谷津田の奥の小規模な休耕田。
湧き水があるのでしょう、用水路の水は澄んでいて、たっぷりゆったり流れていました。
水路の奥には、いつ崩れてもおかしくないようなお社が沢の中に浮かぶように立っている。

その沢の畔の丸太に腰かけて休憩。
沢に自生するクレソンの上ではカワトンボたちが休憩していました。

ニホンカワトンボ ♂ (カワトンボ科)
クレソンの花と白さを競うように、何頭ものモンシロチョウが飛び交っているし。
シオカラトンボの他にも、中空を行き交う赤や黄色のトンボの姿もちらほら見えます。

きっとここはトンボたちのサンクチュアリに違いないと思い、谷津田の奥まで登ってみました。
するとそこは湧き水の水源でしょう、小さな湿地もあったのです。

湿地の外縁の木陰では、あるトンボたちの群れも見つけましたが、それはまた改めて紹介します。
真っ赤で目立つのはショウジョウトンボですが、パトロールに忙しくてなかなか止まってくれない。
少し遠いけど、着地したところの証拠写真。

ショウジョウトンボ ♂ (トンボ科)
こちらもオスだと思いますが、未成熟のため下草にとまって休んで(体を作って)います。

同上
こちらは似た色ですが、一回り小さな成熟した別種。

ハラビロトンボ ♀ (トンボ科)
ここにも試しにいくつかトラップを設置し、翌日回収に来ることにしました。

もう少し時間をおきたいので、さらに南下したエリアにある、いつもの場所へ移動。
ただし、いつもの草原はスルーして林道の奥へ直行。

ひょっとしたらお気に入りのコガネムシが出てるかもしれないと思いながら歩いていきました。
しかし、コガネムシ類の姿はまったくなく、代わりにいたのは細かくウネウネした子でした。

シマヘビ
警戒態勢なのでしょう、近寄ってもじっとしたままでしたが、カメラを近づけると尻尾を振るわせました。
シマヘビもガラガラヘビのような行動をすることを知りました。
しばらく探索しましたが、これといった虫に会うこともできず、ベニシジミ号へ戻りました。
そろそろ頃合いなので回収に向けて出発したとき、前方に道教えが見えたので降りて撮影。

ハンミョウ (オサムシ科)
もう最後の残党というところでしょうね。観察したのはこの一頭だけでした。

まずはキサラヅの堰まで戻ったのですが、既述のとおり完封負けでした。
昼間のトラップということもありますが、ゴミムシすら入っていないというのは意外。

その次はイノシシ草原へ。
ここでも本命はゼロだったのですが、扉の写真のゴミムシが入っていたカップがありました。

ナガヒョウタンゴミムシ (オサムシ科)
場合によりますが、トラップは2~3メートル間隔で設置します。
なのに、ゴミムシはあるカップにだけ集中して入ることがままあります。
このカップはキンナガフィーバー。

キンナガゴミムシの仲間 (オサムシ科)
ほかのカップは入っていても一頭だけだったのに、団体さんが落ちているのもあるのが不思議。
集合フェロモンを発しているせいかもしれません。
というわけで、本命のセンチコガネの収穫はゼロでしたが、新規フィールドを二か所開拓できて満足。
しばらく通うことになりそうです。
オマケ
その新規フィールドのトラップの結果も書いておきます。
翌日の夜に回収に行ったのですが、ザンネンながらちょっと拍子抜け。
一か所目で唯一採れた大物は、お気に入りのゴミムシでしたがたったの一頭だけでした。

オオゴミムシ (オサムシ科)
二か所目で採れたのはコキベリアオゴミムシやアオゴミムシくらい。(写真なし)
真っ暗な中、ヘッドランプに飛来してきて目の前に着地した子はあまりお見掛けしない顔でした。

ヒメカンショコガネ (コガネムシ科)
夜行性のため、日中出会うことはまずないようです。道理で。
昨日の湯加減
今日は虫の日でした。
実は数日前に久しぶりに腰痛火山が爆発し、靴下がはけなくなりました。
なので無理せずに大人しくしているか、虫に因んだ催事でも見に行こうかと考えていましたが。
昨日から靴下もはけるし顔も洗えるようになり、今日は天気もまずまずなので。
やっぱりフィールドワークすることにしました。
またちょっと書くことが溜まってきてますが、また後日記事にしようと思います。
いい出会いもあったし。
5月26日に『ソロ沼のものがたり』(舘野鴻 著)が発刊されました。
児童書と分類されていますが、ある意味オトナ向きとも言えます。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
今月号の「むし」にスジアオゴミムシの報文(最近はチョウチョ以外にも反応するようになりました)があり、ゼフさんが参加しているのでは、と目を向けると、みつけましたよ高弟K.T.君の名前。 すっかり研究者ですね。
ボーソーは変化に富むフィールドに恵まれ、羨ましい限りです。
by 高和です。 (2022-06-05 08:48)
いいスポット見つけられたようですね。
シマヘビが道でのんびりしてるくらい人も来ないいい環境なのもいい。
by 響 (2022-06-05 09:13)
あら、地元民さん、可愛い!
うっかり轢いてしまわなくて良かったでやすね!
by ぼんぼちぼちぼち (2022-06-07 09:14)
>高和です。さん
ボウソウはゴミムシパラダイスだとよく言われますね。
彼と一緒にオサホリに行ったことを記事にしたこともありますね。
ついこの前のことのように思います。
>響さん
シマヘビがいたフィールドはもはや庭のような感じです。
まさにヘビロテ^^
>ぼんぼちぼちぼちさん
実は、いたところを過ぎてからバイクを方向転換させています。
でも止めてから気が付いたので、ほんと踏まなくてよかった^^;
by ぜふ (2022-06-07 21:24)
子供の頃、これクワガタかなぁ? と思いつつ捕まえてたのが、
もしかすると、このナガヒョウタンゴミムシだったのかもしれません^^;。
キイチゴ、もうひさしく食べていません。これ、おいしいですよねぇ。
by sakamono (2022-06-08 15:08)
>sakamonoさん
もし地面を這っていたところを捕まえたのなら可能性大ですね^^
モミジイチゴは野イチゴの中で一番おいしいと言われてますからね♪
by ぜふ (2022-06-11 15:04)