"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
空白を埋めろ Chal.2 [オサムシ]
予告通り、アオオサムシの空白を埋めろシリーズの第二弾をお送りします。
といっても特別なことはなく、いつもの採集記ですし、全何弾になるかも不明です。
思い返せば昨年の今頃は、ムシヤ神社巡りにはまっていました。
ついでに新規ポイント探しもしたのですが、探索エリアはあくまで目的地の神社の周辺や通り道。
つまり、ほぼ行き当たりばったりだったということ。
前回は北総のナリタ方面にチャレンジし、幸いミッションコンプリートしました。
2回目のチャレンジエリアはチバ市。
チバ市ラベルの標本は一個体あるのみで、やはり市街地とその近郊はハードルがとても高い。
(チバ市に限らず開発された市街地や住宅地は採集困難でしょうけど)
なので谷津田が広がっている北東部を目指そうと思うのですが、そもそもチバ市はとても広い。
例によってGoogleMapの地形図モードで谷津田とその林縁を調べていきました。
そして選んだのは、サクラ市との市境の谷津田でした。
2月5日、立春を過ぎた途端にチバはむしろ寒くなりました。
最高気温はあまり変わらないものの、北寄りの冷たい風で体感温度が下がる。
朝から快晴でやる気は満々だった半面、腰が重くて(痛くて)ちょっと遅めの出発になりました。
おまけに、HF経由のルートでしたが、なぜかR126が大渋滞。(結局原因不明)
HFを過ぎた辺りから流れ出したとき、そういえばこの近くにも谷津田があったなと気が付きました。
HFから程ない距離なので何度か訪れたことはあるのですが、オサホリに来たことはなかったのです。
ということで、急遽予定を変更し、アプローチも分かっているその谷津田に突入。
林縁の農道に沿って進んでいると中流部の開けた場所に到着しました。
おそらく2年ぶりくらいだと思いましたが、ずいぶんきれいに休耕田が整備されていました。
HFのやり方と似ていて、ビオトープというより、湿地と沼地として保全しようとしているようです。
アカガエルの卵はないかなと水中を眺めながら谷津田を横断すると、部材や道具置き場がありました。
さらに作業場の奥はこんなみごとな崖が。
望外の発見に俄かにオサホリモードのスイッチオン。
まずは中央部に取りついてみると、砂交じりなのに見た目よりも固い。
でも湿り気はあるので期待が高まったのですが、しばらくして出たのは、親分ではない黒い子。
これは続々と出るだろうと高を括ったのが、写真の手抜き度でわかりますね。
脳内皮算用を始めたのがまずかったのか、次が続かないし指標虫も出ない。
しばらく掘って、やっとオオスナハラの2頭目が出ただけ。
中央部よりも土質がよかった両端も攻めてみたものの、何ということか何も出ず。
スジアオの親分のお尻を拝んだところで一旦退却。
道具置き場の裏の土壁の様子を確認して振り返ると、すぐそこに人が立っていてどっきりびっくり。
声を掛けてよと思いつつ「こんにちは」と挨拶すると、「何をしているんですか?」と誰何された。
まあ怪しまれるのは毎度のことで「ゴミムシを探しているんです」とオサビクの中身を見せました。
(オオスナハラが採れててよかった)
「へぇ、こんな季節におるんですか」
関西弁のイントネーションにも意表を突かれつつ「土の中で冬眠しているんです」と。
ゴミムシには全く興味を示してもらえないことも毎度のことで、完全にスルー。
関西弁だけど地元住民の方らしく、この谷津田の保全活動をしているとのことでした。
まさにアカガエルの卵がないか確認しに来たそうで、環境保全活動の説明をしてくれました。
月2回、数名で整備作業をしているそうです。
(活動メンバーはみな高齢者なので大変ともおっしゃっていました)
お手伝いは難しいけれど、観察会などはやっていないのかと尋ねたら、年に2度ほどやってたらしい。
(ここ数年は開催できていないみたい)
一旦別れて湿地の周辺を探索しましたが、残念ながら適当な小崖は見つからず。
一周してきた時にまた先の方と出くわしたので、卵はあったか尋ねると、結局ゼロだったようです。
ところで、観察会をするときのルートを教えてくれて、その道の入口はなんとさっきの崖の脇らしい。
「単車なら入っていけますよ」とのことでしたが「せっかくなので歩いて行ってみます」と暇乞い。
さっき崖に近寄ったときには気付かなかったほど、分かりづらい入口でした。
林の中へと登る獣道を少し歩くと、なんと右手にまた小崖がありました。
(写真撮り忘れたので登り切った先の林道の様子を)
さっきの崖より小規模で、掘りやすくて、環境も申し分なし。
ちょっと掘るとムカデがぞろぞろ。
ここにいなければ、この谷津田にはいないだろうと心の中で叫びつつ、掘ることしばし。
掘り尽くしました・・・得点ゼロ。(親分さえいない)
この谷津田、アオオサ絶滅の可能性大です。
広い谷津田なのですが、深入りはせずに本来の目的地に向けて出発しました。
ナビに設定していた、谷津田の一番奥にもっとも近い(と思われる)地点の手前まで来たとき。
お昼はとっくに過ぎていたので、街道沿いにぽつんと一軒あるラーメン屋さんの駐車場にピットイン。
腹ごしらえしてからFW再開しようと思ったら、店の入口に臨時休業の張り紙が。
この近辺にはコンビニすらないので、とにかく探索を開始することにしました。
ところが、谷津田の最奥部へのアプローチが見つかりません。
大きな物流施設や建機会社の敷地に何度もぶつかってはUターン&再突入の繰り返し。
やや下流側になりましたが、やっと杉林の中の荒れた細い道を見つけ、枝葉を踏みながら進行。
しかししばらく進むと谷津田からはじかれるように林から出てしまい、広い畑が現れて行き止まり。
一旦アプローチをあきらめて、隣のやや大きい谷津田を目指すことにしました。
そちらの谷津田にはすんなり到達することができ、しかもトレースし始めてすぐにポイント発見。
かなりグレートな崖で、かつ切り立っていますが、とにかく突撃あるのみ。
少し湿気はあるものの、砂交じりの土は固くしまっていてディグパワーが必要でした。
最初に出たのはゴミムシ。
ぽつぽつと指標虫は出るものの、他のゴミムシは親分のみ、その他はスズメバチが出ただけ。
中央部はほぼ掘り尽くしましたが、最後にシダがちょろちょろと生えている垂直面を叩いたとき。
やっと出たのが扉の写真の子でした。
本命を確保して一安心。
よし、メスも出そうとバチツルの回転数を上げました。
すると出たのは真っ黒いお尻。
親分とは足の色が違う、午前中の谷津田で掘り出したゴミムシでした。
あまりに固くていので、端の少し黒土が混じって柔らかめの部分に移動するも意外に何も出ず。
赤土部分を掘りなおしていると、オオスナハラが続々と出てきました。
オオスナハラはアオオサよりも少し深く潜っているので、掘り進めると出てくることが多い。
とはいえ、オオスナハラしか出ない状況が続き、途中で写真を撮るのもやめたほど。
やっと違うのが出ましたが、とても特徴のある見慣れたお尻。
プシッとされる前に直ちに埋め戻しました。
その後もオオスナハラ祭りが続いたものの、粘ること約30分、やっとこさ2頭目。
残念ながらメスではなかったので、さらに粘りましたが、とうとう掘る場所がなくなりました。
これは堀り止めと、最後に落穂ひろいをしたら、落ちていたのは一番でかいオオスナハラでした。
お祭り会場を後にし、次のポイント探しに向かいました。
林縁の農道をそのまま進み、小さな支流の谷津へと右にぐるっと回りこんだとき。
資材置き場のような場所があり、その後ろに幅5~6メートルほど赤土が露出していました。
林縁の根回りが崩れ、えぐれてオーバーハングしたアゴからは根っこがたくさんぶら下がっています。
(写真撮り忘れたので詳細に説明しています)
しかも、取りついてみると、かなり乾燥してガッチガチに固い。
うっかり頭上にぶら下がる根っこに触ると、ザーッと細かい土砂が降ってきて、首筋から服の中へも。
赤土シャワーを浴びたり、茨をくぐったりしつつアタックしましたが、出たのはムカデくらい。
ここも掘るところがなくなり、最後に一番端のアゴを掘ったら突然。
ヘッピリ虫の大集団が。
目視で数えただけで12頭。(過去みた最大の集団)
プシップシッと白いガスを噴射しながらぽろぽろ落ちてくるのを後目にしながら退散しました。
再発進して間もなく、なんとまたしてもポイント発見。
もうほとんど握力が終わってましたが、これを目の前にしてスルーはできない。
ここもやや乾燥はしていましたが、ヘッピリ祭り会場ほどではない。
ムカデやヤスデだけだけど、ちょこちょこと指標虫も出る。
しかしゴミムシ類が出ない。オオスナハラも出ない。
右端から15分ほどカニ歩きしながら掘り続けたときに出たのは、ちょっと見慣れない子でした。
体長はアトボシアオゴミムシより一回り小さくて約12mm。
また、アトボシやオオアトボシとは違い、アオゴミらしく前胸が緑色に輝いています。
希少種ではないと思いますが、チバ市で記録できたことは意味があるかも。
握力もついになくなり、FWもクロージングしようとしたとき、最後にボーナスが落ちてきました。
ヒラタゴミムシが特にそうですが、ゴミムシ類は崖のカタよりもアゴから出るように思います。
しかもメスで、気分良くチャレンジ2回目を終えることができました。
握力には余裕はなくなりましたが、日没までの時間にはまだまだ余裕がありました。
なので、谷津田のトレースを続けることに。(またポイントがあったらどうしようと思いつつ)
そのまま林縁の農道を進むにつれて谷津田は段々狭くなり、道も徐々に荒れてきました。
そしてとうとう新たなポイントは見つからないまま、最奥部の行き止まりに到達。
谷津田の対岸に渡ることもできません。
これでケリがついたので、お腹はペコペコでしたが、疲れ果ててどこにも寄らずに帰りました。
疲れ果ててはいたものの、帰宅後に収獲のチェックをしたところ。
うっかりオオスナハラゴミムシがつばなれをしてしました。
現地でオオゴミムシと誤認したのが数匹あったためです。(全部オオスナハラでした)
マイルール違反なので、どうしようかとしばし悩みましたが・・
現地にリリースしに行くことにしました。
というわけで、チャレンジは翌日も続く・・。
今日の湯加減
といっても特別なことはなく、いつもの採集記ですし、全何弾になるかも不明です。
思い返せば昨年の今頃は、ムシヤ神社巡りにはまっていました。
ついでに新規ポイント探しもしたのですが、探索エリアはあくまで目的地の神社の周辺や通り道。
つまり、ほぼ行き当たりばったりだったということ。
前回は北総のナリタ方面にチャレンジし、幸いミッションコンプリートしました。
2回目のチャレンジエリアはチバ市。
チバ市ラベルの標本は一個体あるのみで、やはり市街地とその近郊はハードルがとても高い。
(チバ市に限らず開発された市街地や住宅地は採集困難でしょうけど)
なので谷津田が広がっている北東部を目指そうと思うのですが、そもそもチバ市はとても広い。
例によってGoogleMapの地形図モードで谷津田とその林縁を調べていきました。
そして選んだのは、サクラ市との市境の谷津田でした。
2月5日、立春を過ぎた途端にチバはむしろ寒くなりました。
最高気温はあまり変わらないものの、北寄りの冷たい風で体感温度が下がる。
朝から快晴でやる気は満々だった半面、腰が重くて(痛くて)ちょっと遅めの出発になりました。
おまけに、HF経由のルートでしたが、なぜかR126が大渋滞。(結局原因不明)
HFを過ぎた辺りから流れ出したとき、そういえばこの近くにも谷津田があったなと気が付きました。
HFから程ない距離なので何度か訪れたことはあるのですが、オサホリに来たことはなかったのです。
ということで、急遽予定を変更し、アプローチも分かっているその谷津田に突入。
林縁の農道に沿って進んでいると中流部の開けた場所に到着しました。
おそらく2年ぶりくらいだと思いましたが、ずいぶんきれいに休耕田が整備されていました。
HFのやり方と似ていて、ビオトープというより、湿地と沼地として保全しようとしているようです。
アカガエルの卵はないかなと水中を眺めながら谷津田を横断すると、部材や道具置き場がありました。
さらに作業場の奥はこんなみごとな崖が。
望外の発見に俄かにオサホリモードのスイッチオン。
まずは中央部に取りついてみると、砂交じりなのに見た目よりも固い。
でも湿り気はあるので期待が高まったのですが、しばらくして出たのは、親分ではない黒い子。
オオスナハラゴミムシ (オサムシ科)
これは続々と出るだろうと高を括ったのが、写真の手抜き度でわかりますね。
脳内皮算用を始めたのがまずかったのか、次が続かないし指標虫も出ない。
しばらく掘って、やっとオオスナハラの2頭目が出ただけ。
中央部よりも土質がよかった両端も攻めてみたものの、何ということか何も出ず。
スジアオの親分のお尻を拝んだところで一旦退却。
道具置き場の裏の土壁の様子を確認して振り返ると、すぐそこに人が立っていてどっきりびっくり。
声を掛けてよと思いつつ「こんにちは」と挨拶すると、「何をしているんですか?」と誰何された。
まあ怪しまれるのは毎度のことで「ゴミムシを探しているんです」とオサビクの中身を見せました。
(オオスナハラが採れててよかった)
「へぇ、こんな季節におるんですか」
関西弁のイントネーションにも意表を突かれつつ「土の中で冬眠しているんです」と。
ゴミムシには全く興味を示してもらえないことも毎度のことで、完全にスルー。
関西弁だけど地元住民の方らしく、この谷津田の保全活動をしているとのことでした。
まさにアカガエルの卵がないか確認しに来たそうで、環境保全活動の説明をしてくれました。
月2回、数名で整備作業をしているそうです。
(活動メンバーはみな高齢者なので大変ともおっしゃっていました)
お手伝いは難しいけれど、観察会などはやっていないのかと尋ねたら、年に2度ほどやってたらしい。
(ここ数年は開催できていないみたい)
一旦別れて湿地の周辺を探索しましたが、残念ながら適当な小崖は見つからず。
一周してきた時にまた先の方と出くわしたので、卵はあったか尋ねると、結局ゼロだったようです。
ところで、観察会をするときのルートを教えてくれて、その道の入口はなんとさっきの崖の脇らしい。
「単車なら入っていけますよ」とのことでしたが「せっかくなので歩いて行ってみます」と暇乞い。
さっき崖に近寄ったときには気付かなかったほど、分かりづらい入口でした。
林の中へと登る獣道を少し歩くと、なんと右手にまた小崖がありました。
(写真撮り忘れたので登り切った先の林道の様子を)
さっきの崖より小規模で、掘りやすくて、環境も申し分なし。
ちょっと掘るとムカデがぞろぞろ。
ここにいなければ、この谷津田にはいないだろうと心の中で叫びつつ、掘ることしばし。
掘り尽くしました・・・得点ゼロ。(親分さえいない)
この谷津田、アオオサ絶滅の可能性大です。
広い谷津田なのですが、深入りはせずに本来の目的地に向けて出発しました。
ナビに設定していた、谷津田の一番奥にもっとも近い(と思われる)地点の手前まで来たとき。
お昼はとっくに過ぎていたので、街道沿いにぽつんと一軒あるラーメン屋さんの駐車場にピットイン。
腹ごしらえしてからFW再開しようと思ったら、店の入口に臨時休業の張り紙が。
この近辺にはコンビニすらないので、とにかく探索を開始することにしました。
ところが、谷津田の最奥部へのアプローチが見つかりません。
大きな物流施設や建機会社の敷地に何度もぶつかってはUターン&再突入の繰り返し。
やや下流側になりましたが、やっと杉林の中の荒れた細い道を見つけ、枝葉を踏みながら進行。
しかししばらく進むと谷津田からはじかれるように林から出てしまい、広い畑が現れて行き止まり。
一旦アプローチをあきらめて、隣のやや大きい谷津田を目指すことにしました。
そちらの谷津田にはすんなり到達することができ、しかもトレースし始めてすぐにポイント発見。
かなりグレートな崖で、かつ切り立っていますが、とにかく突撃あるのみ。
少し湿気はあるものの、砂交じりの土は固くしまっていてディグパワーが必要でした。
最初に出たのはゴミムシ。
ヒラタゴミムシの仲間 (未同定)
ぽつぽつと指標虫は出るものの、他のゴミムシは親分のみ、その他はスズメバチが出ただけ。
中央部はほぼ掘り尽くしましたが、最後にシダがちょろちょろと生えている垂直面を叩いたとき。
やっと出たのが扉の写真の子でした。
アオオサムシ ♂ (オサムシ科)
本命を確保して一安心。
同上
よし、メスも出そうとバチツルの回転数を上げました。
すると出たのは真っ黒いお尻。
親分とは足の色が違う、午前中の谷津田で掘り出したゴミムシでした。
オオスナハラゴミムシ (オサムシ科)
あまりに固くていので、端の少し黒土が混じって柔らかめの部分に移動するも意外に何も出ず。
赤土部分を掘りなおしていると、オオスナハラが続々と出てきました。
同上
オオスナハラはアオオサよりも少し深く潜っているので、掘り進めると出てくることが多い。
同上
とはいえ、オオスナハラしか出ない状況が続き、途中で写真を撮るのもやめたほど。
やっと違うのが出ましたが、とても特徴のある見慣れたお尻。
ミイデラゴミムシ (オサムシ科)
プシッとされる前に直ちに埋め戻しました。
その後もオオスナハラ祭りが続いたものの、粘ること約30分、やっとこさ2頭目。
アオオサムシ ♂ (オサムシ科)
残念ながらメスではなかったので、さらに粘りましたが、とうとう掘る場所がなくなりました。
これは堀り止めと、最後に落穂ひろいをしたら、落ちていたのは一番でかいオオスナハラでした。
お祭り会場を後にし、次のポイント探しに向かいました。
林縁の農道をそのまま進み、小さな支流の谷津へと右にぐるっと回りこんだとき。
資材置き場のような場所があり、その後ろに幅5~6メートルほど赤土が露出していました。
林縁の根回りが崩れ、えぐれてオーバーハングしたアゴからは根っこがたくさんぶら下がっています。
(写真撮り忘れたので詳細に説明しています)
しかも、取りついてみると、かなり乾燥してガッチガチに固い。
うっかり頭上にぶら下がる根っこに触ると、ザーッと細かい土砂が降ってきて、首筋から服の中へも。
赤土シャワーを浴びたり、茨をくぐったりしつつアタックしましたが、出たのはムカデくらい。
ここも掘るところがなくなり、最後に一番端のアゴを掘ったら突然。
ヘッピリ虫の大集団が。
ミイデラゴミムシ (オサムシ科)
目視で数えただけで12頭。(過去みた最大の集団)
プシップシッと白いガスを噴射しながらぽろぽろ落ちてくるのを後目にしながら退散しました。
再発進して間もなく、なんとまたしてもポイント発見。
もうほとんど握力が終わってましたが、これを目の前にしてスルーはできない。
ここもやや乾燥はしていましたが、ヘッピリ祭り会場ほどではない。
ムカデやヤスデだけだけど、ちょこちょこと指標虫も出る。
しかしゴミムシ類が出ない。オオスナハラも出ない。
右端から15分ほどカニ歩きしながら掘り続けたときに出たのは、ちょっと見慣れない子でした。
ムナビロアトボシアオゴミムシ (オサムシ科)
体長はアトボシアオゴミムシより一回り小さくて約12mm。
また、アトボシやオオアトボシとは違い、アオゴミらしく前胸が緑色に輝いています。
希少種ではないと思いますが、チバ市で記録できたことは意味があるかも。
握力もついになくなり、FWもクロージングしようとしたとき、最後にボーナスが落ちてきました。
オオキベリアオゴミムシ (オサムシ科)
ヒラタゴミムシが特にそうですが、ゴミムシ類は崖のカタよりもアゴから出るように思います。
同上
しかもメスで、気分良くチャレンジ2回目を終えることができました。
握力には余裕はなくなりましたが、日没までの時間にはまだまだ余裕がありました。
なので、谷津田のトレースを続けることに。(またポイントがあったらどうしようと思いつつ)
そのまま林縁の農道を進むにつれて谷津田は段々狭くなり、道も徐々に荒れてきました。
そしてとうとう新たなポイントは見つからないまま、最奥部の行き止まりに到達。
谷津田の対岸に渡ることもできません。
これでケリがついたので、お腹はペコペコでしたが、疲れ果ててどこにも寄らずに帰りました。
オマケ
疲れ果ててはいたものの、帰宅後に収獲のチェックをしたところ。
うっかりオオスナハラゴミムシがつばなれをしてしました。
現地でオオゴミムシと誤認したのが数匹あったためです。(全部オオスナハラでした)
マイルール違反なので、どうしようかとしばし悩みましたが・・
現地にリリースしに行くことにしました。
というわけで、チャレンジは翌日も続く・・。
今日の湯加減
それにしても獲れ高の意外な少なさに驚きました。
正直、地元のアオオサなんていつでもとれるだろうと高をくくっていたわけです。
休耕田や耕作放棄地が増加しても、生き物たちが増えるとは限らない、生き物たちにとっての環境が良くなるとは限らないということだと思います。
むしろ農薬やゴミの不法投棄による環境ホルモンの影響の拡散による悪化の方がひどいかも。
開発との競争なんていうのは、悠長な話なのかもしれないと思い始めました。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
大漁ですね。
大きな木に囲まれた林道は歩くだけでも気持ち良さそう。
by 響 (2022-02-13 18:10)
有名なアワカズサオサムシとアオオサムシの境界線はどの辺りなんですか?因みに、高和はアオオサムシしか自身で採集したことはありません。
by 高和です。 (2022-02-15 19:43)
>響さん
チバ市は都会でもあり田舎でもあるので小規模だけどこういう景観はたくさんあります。(生き物たちにとっていい環境かどうかは別として)
>高和です。さん
それらはそもそも別種なので境界線はありませんね。
アワカズサはルイスの南房亜種ではありますが。
珍しいアオオサとれたら教えてください^^
by ぜふ (2022-02-16 22:52)
ミイデラゴミムシの集団が土の中から...これの噴射の様子って、
迫力ありそうですね。ちょっとコワい感じも分かります^^;。
時々、こうした場所で出会う人との交流もおもしろいです。
by sakamono (2022-02-18 00:16)
>sakamonoさん
さすがにキケンを感じました^^;
最初は当然不審者扱いですが自然環境の話をするとすぐに打ち解けます♪
by ぜふ (2022-02-18 22:47)