"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
害蟲展 2 [蝶]
9月の半ば、Hくんから一緒に見に行かないかとお誘いがありました。
足立区生物園で開催された企画展「害蟲展 season 2 ~ワルモノにされたイキモノたち~」です。
昨年の開催に続く第二弾ということですが、残念ながら第一弾は行けませんでした。
また今年は東京だけでなく、大阪(箕面公園昆虫館)でも開催されるとのことです。
このポスターを見たF会スタッフの一人曰く「害虫展なのになんでGの卵鞘の写真なんだ?」
さすがツワモノです。
ともかく、害虫はワルモノにされているが、生命力と繁殖力の高さからするとツワモノでもある。
なので、Season 3 の副題は「~ ワルモノにされたツワモノたち ~」がいいかなと思います。
さて、展示は生物園の2階フロアーで開催されていました。
オープンスペースなので出入り自由。入園料以外に観覧代は不要。
趣旨が書かれたパネルを紹介します。主催者が害虫駆除会社を経営しているというのが面白い。
展示は小規模ながら、作品は絵、彫刻、木工、オブジェ、漆芸、映像など、モチーフの多様性が高い。
東京での会期は終わってしまいましたが、大阪方面の方はぜひ見に行ってください。オススメです。
さて、本編では生物園のチョウたちを紹介します。
足立区生物園は、動物、魚、鳥、爬虫類、昆虫など、まさに様々な生き物が展示されています。
もう何度も訪れていますが、初めてのときは半日費やしても足りず、数日後にまた行った記憶が。
就中、滞在時間が長くなるのは、チョウたちを放し飼いにしている温室。
ガラスの扉を二つ通過するとそこはまさにバタフライ・パラダイス。
今回まず目に付いたのは、入ってすぐ、足元にとまって出迎えてくれたこの子。
モドキと付いていますが南西諸島に棲息する立派なタテハチョウ。
しかもモデルポーズをとってくれることが多いので撮りやすい。
もう一頭足元にいました。このチョウは平らなところに止まることが多い種。
これはモデルポーズというよりも、この種が周囲の景色に溶け込むための戦略的動作でしょう。
この温室にいるのはほとんどが南方系の種で、このチョウの翅の青はまさにオーシャンブルー。
ただ、とまる時に翅は閉じ気味でモデルポーズは苦手のようです。
さて、それでなくても頭の中もパラダイスになっているところへコンチューターがピクリと反応。
何か見覚えのある、小さな白いのがチラチラと視界をかすめていきました。
園のHPでは掲載されていなかったのですが、また生体展示をしていたのです。
そう、このチョウは絶滅危惧種のため、この園で人工繁殖させて自然に戻そうとしているのです。
ちょうど4年前、生体展示するからということで見に来たときは、これがおそらく最後だとのことでした。
(そのときの記事はこちら)
まさか再会できるとは・・
この個体は斑紋変異ではなく、マーキングしているのです。
しかも、飼育員さんが自然交尾にトライしているところに遭遇。
メスを木の枝に(飛ばないように)とまらせて、放しているオスがやってくるのを待っています。
やってきたところも見ることができました。
なんてラッキーなタイミング。
小さくて煌びやかさもないけれど、なんとも言えぬ可憐さを感じます。
こちらは同じモノトーンでも、正反対にとても大きく、優雅に舞い、トップクラスの存在感。
温室の中の個体数も多く、鈴なりにとまってることも。
いくつか設置してある給蜜場は、オオゴマダラの花束になることも。
この子はオオゴマダラより小型で、ほんのりと浅黄色に染まる上品な色合い。
こちらはリュウキュウアサギマダラとタテハモドキの詰め合わせ。
いや、盛り合わせか。
このチョウは自然における生態のとおり、温室の中でもなかなか下へ降りてきてくれません。
なので接写がなかなかできないのですが、このときは給蜜場に来ているのを見ました。
国内最大のシロチョウで世界的に見ても最大級。
上記のチョウたちと比べるとどうしても地味に見えますが、やはり南方系のアゲハ。
温室を出る直前の給蜜場で、ここでも今まで見かけなかったと思われるチョウがいました。
オオゴマダラに交じって一頭だけいるのは、一見、リュウキュウアサギマダラかアサギマダラ。
でもコンチューターは違うという。
Hくんに聞いてみたら即座に答えてくれました。
モノトーンに見えますが、よく見ると、うっすらと浅黄色をしているのがわかります。
温室を出て、屋外の昆虫ドームにも行ってみました。
園芸ハウスのような施設で、主に虫たちの食草が植えられています。
ハナムグリやゾウムシなど、昆虫も何種類かいましたが、数も多くて目立ったのはこのバッタ。
ドームの中にいるのは、赤っぽい個体が多かったのですが、普通の色の子もいました。
天敵もいないし、食草はあるし、皆すくすくと育つでしょう。
ところで、実は9月11日と19日の二度訪れていて、紹介した写真は両日のものが混じっています。
二度目は企画展の関係者でもあるTさんと三人で、閉園時間近くまでかけて全館見て回りました。
最後にもう一度この子の写真を。
斑紋変異ではなく、マーキングされているため星三つ。
はるかな島の生息数が回復することを願いつつ・・現地にも行きたいという願いが膨らむばかり。
水生昆虫たちの展示ブースに初対面のゲンちゃんがいたので掲載しておきます。
見た目はホンゲンゴロウとそっくりですが、南西諸島にしかいないとのこと。
前回紹介した、うちのゲンゴロウの子はまだ土の中です。
今日の湯加減
足立区生物園で開催された企画展「害蟲展 season 2 ~ワルモノにされたイキモノたち~」です。
昨年の開催に続く第二弾ということですが、残念ながら第一弾は行けませんでした。
また今年は東京だけでなく、大阪(箕面公園昆虫館)でも開催されるとのことです。
このポスターを見たF会スタッフの一人曰く「害虫展なのになんでGの卵鞘の写真なんだ?」
さすがツワモノです。
ともかく、害虫はワルモノにされているが、生命力と繁殖力の高さからするとツワモノでもある。
なので、Season 3 の副題は「~ ワルモノにされたツワモノたち ~」がいいかなと思います。
さて、展示は生物園の2階フロアーで開催されていました。
オープンスペースなので出入り自由。入園料以外に観覧代は不要。
趣旨が書かれたパネルを紹介します。主催者が害虫駆除会社を経営しているというのが面白い。
展示は小規模ながら、作品は絵、彫刻、木工、オブジェ、漆芸、映像など、モチーフの多様性が高い。
東京での会期は終わってしまいましたが、大阪方面の方はぜひ見に行ってください。オススメです。
さて、本編では生物園のチョウたちを紹介します。
足立区生物園は、動物、魚、鳥、爬虫類、昆虫など、まさに様々な生き物が展示されています。
もう何度も訪れていますが、初めてのときは半日費やしても足りず、数日後にまた行った記憶が。
就中、滞在時間が長くなるのは、チョウたちを放し飼いにしている温室。
ガラスの扉を二つ通過するとそこはまさにバタフライ・パラダイス。
今回まず目に付いたのは、入ってすぐ、足元にとまって出迎えてくれたこの子。
タテハモドキ (タテハチョウ科)
モドキと付いていますが南西諸島に棲息する立派なタテハチョウ。
しかもモデルポーズをとってくれることが多いので撮りやすい。
同上
もう一頭足元にいました。このチョウは平らなところに止まることが多い種。
これはモデルポーズというよりも、この種が周囲の景色に溶け込むための戦略的動作でしょう。
イシガケチョウ (タテハチョウ科)
この温室にいるのはほとんどが南方系の種で、このチョウの翅の青はまさにオーシャンブルー。
ツマムラサキマダラ (タテハチョウ科)
ただ、とまる時に翅は閉じ気味でモデルポーズは苦手のようです。
さて、それでなくても頭の中もパラダイスになっているところへコンチューターがピクリと反応。
何か見覚えのある、小さな白いのがチラチラと視界をかすめていきました。
園のHPでは掲載されていなかったのですが、また生体展示をしていたのです。
ツシマウラボシシジミ (シジミチョウ科)
そう、このチョウは絶滅危惧種のため、この園で人工繁殖させて自然に戻そうとしているのです。
ちょうど4年前、生体展示するからということで見に来たときは、これがおそらく最後だとのことでした。
(そのときの記事はこちら)
まさか再会できるとは・・
同上
この個体は斑紋変異ではなく、マーキングしているのです。
同上
しかも、飼育員さんが自然交尾にトライしているところに遭遇。
メスを木の枝に(飛ばないように)とまらせて、放しているオスがやってくるのを待っています。
やってきたところも見ることができました。
なんてラッキーなタイミング。
同上
小さくて煌びやかさもないけれど、なんとも言えぬ可憐さを感じます。
こちらは同じモノトーンでも、正反対にとても大きく、優雅に舞い、トップクラスの存在感。
オオゴマダラ (タテハチョウ科)
温室の中の個体数も多く、鈴なりにとまってることも。
同上
いくつか設置してある給蜜場は、オオゴマダラの花束になることも。
この子はオオゴマダラより小型で、ほんのりと浅黄色に染まる上品な色合い。
リュウキュウアサギマダラ (タテハチョウ科)
こちらはリュウキュウアサギマダラとタテハモドキの詰め合わせ。
いや、盛り合わせか。
このチョウは自然における生態のとおり、温室の中でもなかなか下へ降りてきてくれません。
なので接写がなかなかできないのですが、このときは給蜜場に来ているのを見ました。
ツマベニチョウ (シロチョウ科)
国内最大のシロチョウで世界的に見ても最大級。
上記のチョウたちと比べるとどうしても地味に見えますが、やはり南方系のアゲハ。
シロオビアゲハ (アゲハチョウ科)
温室を出る直前の給蜜場で、ここでも今まで見かけなかったと思われるチョウがいました。
オオゴマダラに交じって一頭だけいるのは、一見、リュウキュウアサギマダラかアサギマダラ。
でもコンチューターは違うという。
Hくんに聞いてみたら即座に答えてくれました。
ヒメアサギマダラ (タテハチョウ科)
モノトーンに見えますが、よく見ると、うっすらと浅黄色をしているのがわかります。
温室を出て、屋外の昆虫ドームにも行ってみました。
園芸ハウスのような施設で、主に虫たちの食草が植えられています。
ハナムグリやゾウムシなど、昆虫も何種類かいましたが、数も多くて目立ったのはこのバッタ。
ツチイナゴ 幼虫 (イナゴ科)
ドームの中にいるのは、赤っぽい個体が多かったのですが、普通の色の子もいました。
同上
天敵もいないし、食草はあるし、皆すくすくと育つでしょう。
ところで、実は9月11日と19日の二度訪れていて、紹介した写真は両日のものが混じっています。
二度目は企画展の関係者でもあるTさんと三人で、閉園時間近くまでかけて全館見て回りました。
最後にもう一度この子の写真を。
ツシマウラボシシジミ (シジミチョウ科)
斑紋変異ではなく、マーキングされているため星三つ。
はるかな島の生息数が回復することを願いつつ・・現地にも行きたいという願いが膨らむばかり。
オマケ
水生昆虫たちの展示ブースに初対面のゲンちゃんがいたので掲載しておきます。
ヒメフチトリゲンゴロウ (ゲンゴロウ科)
見た目はホンゲンゴロウとそっくりですが、南西諸島にしかいないとのこと。
前回紹介した、うちのゲンゴロウの子はまだ土の中です。
今日の湯加減
秋分の日を過ぎたということは・・気を確かにしなくてはなりません。
ちゃんと覚悟をしておかないと、ある日急に愕然とすることになる。
ともあれ、今日のチバは夏日でしたが湿度が違いました。
何とか宣言も解除され、清々しい気持ちでベニシジミ号に乗ってボウソウしてきました。
でも帰宅したときは日没後で真っ暗。
ああ、釣瓶落としのはじまりだ。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
こんにちは^^
今回の蝶はオオゴマダラ以外、全部初見です。
ツマムラサキマダラは、オオムラサキとアサギマダラを
混ぜたような...^^
オオゴマダラは、雅子さまの頭にとまったシーンを思い出します。
ツチイナゴの模様がお洒落ですね。
by いろは (2021-10-03 16:06)
「これからの時代に求められる自然の捉え方、調和の仕方」って難しいですね。よく目にする「手付かずの自然」「里山の自然」ん?人の手が入るのが里山のはず。ならば「里山の」の次にくるのは「営み」か「なりわい」か?緑化を謳い文句に行われる街路樹の広範囲な移植やガーデニングは生態系の破壊に荷担していませんか。
by 高和です。 (2021-10-04 12:49)
>いろはさん
たしかに。オオムラサキは系統的にはマダラチョウに近縁なんです。
この温室でも来館者の子供たちの頭にオオゴマダラとまってました♪
>高和です。さん
かなりテーマが大きいので回答はむずかしいです^^;
ただ、”害虫”というのは、あくまでニンゲン視点の定義ですよね。
また、地球(自然)にとっての唯一の”害獣”はニンゲンでしょうね。
by ぜふ (2021-10-04 20:11)
普段なかなか出会えない蝶にいっぱい出会えていいですね。
ポスターは知らない人はあれですが
知ってると部屋の中では見たくないやつです。
by 響 (2021-10-04 20:45)
冒頭のポスター、インパクトがありました。もうずい分長く、ウチには
出なかったのですが、最近、頻繁に出るようになって^^;。
チョウの盛り合わせ、すごいですね。これだけきらびやかなチョウが
たくさんいると宝石のよう。
足立区に、こんなところがあったんですね。
by sakamono (2021-10-07 20:58)
>響さん
知らない人は小豆に見えるでしょうかね^^
イシガケチョウとツマベニチョウが見られてラッキーでした。
そちらもツマベニチョウは見られないですよね?
>sakamonoさん
引っ越してきたのかもしれませんね^^;
南方系のチョウたちはまさに花のようです。
足立区の一角は南の国です♪
by ぜふ (2021-10-08 22:59)