"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
オオムラサキはいづこ [ファーブル会]
毎年恒例のヤマナシでのオオムラサキ採集会。(昨年の記事を下書きに)
昨年と同様、ゲストもスタッフも参加人数を絞って企画しました。
昨年と同様、天気予報が微妙で昼過ぎまでは何とかもちそうだけど、雷が心配というところ。
ともかく、朝のチバは晴れていて、そそくさと電車でゴー。

現地で最初に見つけた昆虫はトンボでしたが、例によって解説は本編にて。
集合場所の駅から2キロほど歩き、採集場所のアプローチに着くと、何やら景色に違和感が。
森へと続く小道の両側がスカスカしています。
しばらく進むとそれはハッキリ分かりました。

この空間一帯は、プラム栽培を中心とした果樹園だったのです。
数年前から畑がなくなりつつあることには気づいていましたが、とうとう見るも無残な光景に。
メガソーラーでも敷設されてしまうのでしょうか・・
嘆いても仕方ないのですが、まさにオオムラサキも含め、果樹に誘われていた虫も多かったはず。

集合して注意事項などを確認したら、散開してさっそく探虫開始。
歩き始めてすぐ、林床に見つけたのが扉の写真のトンボでした。
採集会初心者が多いので、気が付かないだろうと、指さしていたら芋づるで見つけたのがこの子。

ゲストたちを先に行かせつつ、オオムラサキを見つけるために樹液の出ている木を探します。
と、いきなり前方の大きなクヌギの木の根元から、バサッとオオムラサキが飛び立ちました。
しまったと思ったのですが、先行していたゲストたちは気が付かなかったのかなと不思議に。
近寄ってみると、樹液が出ていたのは木の裏側で、そこに集まっていたようです。
この子たちと。

夏の昆虫採集を象徴するような光景。(カブトムシがいませんが)
なのですが、カナブンは何故か子供たちには人気がなく、初めて見る子以外はみんなスルー。
色鮮やかなアオカナブンはそんなことはないのですが、この日はまったく観察できず。
この後は林の中へ突入し、樹液を探しつつ、クヌギの木を蹴っ飛ばし続けましたが・・何も落ちず。
唯一見つけたオスはこんなところにいました。

なぜかオニグルミの木に。(カナブンもきていたので樹液が出ていたとは思います)
さらに林の中で百本ノックならぬ、百本キックをしましたが、落ちてきたクワガタはメス一匹だけでした。
しっかり獲物を捕らえたアブにご苦労さんとでも言われているように感じました。

集合時刻となり、集まって収獲を報告しあい、みんなでお弁当を食べながら休憩。
記念撮影をし、百本キックのクワガタも含め、スタッフの採集品を希望者に配付して解散となりました。

解散後もほとんどの家族はそれぞれ採集を続行。
数名の参加者と一緒に午前中とは反対の方角の林へ行ってみました。
時折、タマムシやオオムラサキが飛んでいるのを目撃しますが、高い梢の上から降りてきません。
もう一種、見たい虫がいたのですが、しばらくすると常連の男の子がしっかり見つけてくれました。

実は一旦ネットインしていたのですが、写真撮らせてと頼むとリリースしてくれたのです。
その男の子に、松林へ行ってみようと声をかけて突入してみました。
杉の倒木もたくさん転がっているので、クロホシタマムシやクロタマムシがいないかと探します。
過去何度も観察しているのにそれらも見つからず。
顔見知りはこの子だけ。

とその時、何かが目の前を横切りました。
男の子もしっかり反応し、すばやく追いかけて網を振り、みごとキャッチ。
何だった?と聞くと、首を傾げていましたが、入っていたのは・・

よく見かけるヨツスジハナカミキリとは明らかに違います。1.5倍くらいあるビッグサイズ。
ここでは初めて見ました。
他に何かいないかと林の中を探していると、最初に出くわした子の群れに遭遇しました。

今度は落ち着いて撮影しようと粘りましたが、木洩れ日が強くて、明るすぎてまともに撮れず。
あんまり撮影に付き合わせるのも心苦しいので複数アングルで撮れたところでやめました。

最後にトラップを回収に。
実はスタート直後にゲストたちを先に行かせたのは、トラップを仕掛けるためだったのです。
ただ、今回は設置時間も短くなるので試験的に3個だけにしました。
結果はどうだったかというと・・ちょっと意外なのが入っていました。

三つのトラップに2+1+1で計4頭(2ペア)の収獲でした。

最後まで居残ったスタッフ一同で帰路につきましたが、駅に着いたらちょうど電車が行ったところ。
(間に合うか微妙なことは予め分かっていたのですが、途中であきらめました)
次の電車まで50分ほどあったので、別のポイントの様子を見に行くことに。
片道15分ほどかかるので、ほぼ行って帰るだけだということは覚悟の上で。
しかしなんと、この日はじめてオオムラサキを撮影することができました。

電車に乗り遅れてよかった。
さすがにクワガタの蹴っ飛ばし採集をする余裕はなく、急いで駅に戻りました。
トラップ回収して、最後まで残っていたスタッフだけで連れだって林の中を歩いていたとき。
一人が頭上を見上げつつ、あっと呟いた瞬間、足元にポトリと着地した虫が。
網はもうしまっていたので、すかさず手づかみで捕まえました。

この日、ヤマトタマムシは何頭も採れていましたが、ウバタマムシはこの一頭だけ。久しぶりでした。
ところでこの日、東京などはゲリラ雷雨が発生したり、所によっては雹が降ったりと荒天だったそうな。
チバに帰ってきたときには雨はあがっていたので、そんなことはまさに露知らずでした。
今日の湯加減
昨年と同様、ゲストもスタッフも参加人数を絞って企画しました。
昨年と同様、天気予報が微妙で昼過ぎまでは何とかもちそうだけど、雷が心配というところ。
ともかく、朝のチバは晴れていて、そそくさと電車でゴー。

現地で最初に見つけた昆虫はトンボでしたが、例によって解説は本編にて。
集合場所の駅から2キロほど歩き、採集場所のアプローチに着くと、何やら景色に違和感が。
森へと続く小道の両側がスカスカしています。
しばらく進むとそれはハッキリ分かりました。

この空間一帯は、プラム栽培を中心とした果樹園だったのです。
数年前から畑がなくなりつつあることには気づいていましたが、とうとう見るも無残な光景に。
メガソーラーでも敷設されてしまうのでしょうか・・
嘆いても仕方ないのですが、まさにオオムラサキも含め、果樹に誘われていた虫も多かったはず。

集合して注意事項などを確認したら、散開してさっそく探虫開始。
歩き始めてすぐ、林床に見つけたのが扉の写真のトンボでした。
採集会初心者が多いので、気が付かないだろうと、指さしていたら芋づるで見つけたのがこの子。

トビナナフシ (ナナフシモドキ科)
ゲストたちを先に行かせつつ、オオムラサキを見つけるために樹液の出ている木を探します。
と、いきなり前方の大きなクヌギの木の根元から、バサッとオオムラサキが飛び立ちました。
しまったと思ったのですが、先行していたゲストたちは気が付かなかったのかなと不思議に。
近寄ってみると、樹液が出ていたのは木の裏側で、そこに集まっていたようです。
この子たちと。

夏の昆虫採集を象徴するような光景。(カブトムシがいませんが)
なのですが、カナブンは何故か子供たちには人気がなく、初めて見る子以外はみんなスルー。
色鮮やかなアオカナブンはそんなことはないのですが、この日はまったく観察できず。
この後は林の中へ突入し、樹液を探しつつ、クヌギの木を蹴っ飛ばし続けましたが・・何も落ちず。
唯一見つけたオスはこんなところにいました。

ノコギリクワガタ (クワガタムシ科)
なぜかオニグルミの木に。(カナブンもきていたので樹液が出ていたとは思います)
さらに林の中で百本ノックならぬ、百本キックをしましたが、落ちてきたクワガタはメス一匹だけでした。
しっかり獲物を捕らえたアブにご苦労さんとでも言われているように感じました。

シオヤアブ (ムシヒキアブ科)
集合時刻となり、集まって収獲を報告しあい、みんなでお弁当を食べながら休憩。
記念撮影をし、百本キックのクワガタも含め、スタッフの採集品を希望者に配付して解散となりました。

解散後もほとんどの家族はそれぞれ採集を続行。
数名の参加者と一緒に午前中とは反対の方角の林へ行ってみました。
時折、タマムシやオオムラサキが飛んでいるのを目撃しますが、高い梢の上から降りてきません。
もう一種、見たい虫がいたのですが、しばらくすると常連の男の子がしっかり見つけてくれました。

ルリボシカミキリ (カミキリムシ科)
実は一旦ネットインしていたのですが、写真撮らせてと頼むとリリースしてくれたのです。
その男の子に、松林へ行ってみようと声をかけて突入してみました。
杉の倒木もたくさん転がっているので、クロホシタマムシやクロタマムシがいないかと探します。
過去何度も観察しているのにそれらも見つからず。
顔見知りはこの子だけ。

ウスバカゲロウ (ウスバカゲロウ科)
とその時、何かが目の前を横切りました。
男の子もしっかり反応し、すばやく追いかけて網を振り、みごとキャッチ。
何だった?と聞くと、首を傾げていましたが、入っていたのは・・

オオヨツスジハナカミキリ (カミキリムシ科)
よく見かけるヨツスジハナカミキリとは明らかに違います。1.5倍くらいあるビッグサイズ。
ここでは初めて見ました。
他に何かいないかと林の中を探していると、最初に出くわした子の群れに遭遇しました。

ホソミイトトンボ (イトトンボ科)
今度は落ち着いて撮影しようと粘りましたが、木洩れ日が強くて、明るすぎてまともに撮れず。
あんまり撮影に付き合わせるのも心苦しいので複数アングルで撮れたところでやめました。

同上
最後にトラップを回収に。
実はスタート直後にゲストたちを先に行かせたのは、トラップを仕掛けるためだったのです。
ただ、今回は設置時間も短くなるので試験的に3個だけにしました。
結果はどうだったかというと・・ちょっと意外なのが入っていました。

ツノコガネ (コガネムシ科)
三つのトラップに2+1+1で計4頭(2ペア)の収獲でした。

最後まで居残ったスタッフ一同で帰路につきましたが、駅に着いたらちょうど電車が行ったところ。
(間に合うか微妙なことは予め分かっていたのですが、途中であきらめました)
次の電車まで50分ほどあったので、別のポイントの様子を見に行くことに。
片道15分ほどかかるので、ほぼ行って帰るだけだということは覚悟の上で。
しかしなんと、この日はじめてオオムラサキを撮影することができました。

オオムラサキ ♂ (タテハチョウ科)
電車に乗り遅れてよかった。
さすがにクワガタの蹴っ飛ばし採集をする余裕はなく、急いで駅に戻りました。
オマケ
トラップ回収して、最後まで残っていたスタッフだけで連れだって林の中を歩いていたとき。
一人が頭上を見上げつつ、あっと呟いた瞬間、足元にポトリと着地した虫が。
網はもうしまっていたので、すかさず手づかみで捕まえました。

ウバタマムシ (タマムシ科)
この日、ヤマトタマムシは何頭も採れていましたが、ウバタマムシはこの一頭だけ。久しぶりでした。
ところでこの日、東京などはゲリラ雷雨が発生したり、所によっては雹が降ったりと荒天だったそうな。
チバに帰ってきたときには雨はあがっていたので、そんなことはまさに露知らずでした。
今日の湯加減
今日は久しぶりにボウソウしてきました。
朝の往路は市街地を脱出するまで、事故渋滞だとずっと思っていたほど国道は混雑していました。
ところで関東地方は昨日、出梅しました。(今日のボウソウはまさに夏全開でした)
ちなみに、近畿、東海地方は今日だったようです。(四国はまだ明けず)
今月中にまた山梨や長野方面にも遠征したいところですが、訳あって予定が立てられません。
(コロナとは関係ありません)
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
>シオヤアブ
最近虻に刺されることも全くなく、存在を忘れていました。
上にある、蠅を捉えた写真を見て、虻が何を餌にしているかしらなかったことに気づき、ネットでちょっと調べました。シオヤ虻は、カマキリやスズメバチまで捕食することがあると知り、驚きました。
by アヨアン・イゴカー (2021-07-17 23:39)
オオムラサキポイント、通うこと30年近く。長女の初記録はポイント入口左側の大クヌギ。カラス追いの空砲が鳴り響いていました。畑の持ち主さんとは「今年もお騒がせします」「子供さんの声で元気になるよ」。開かれてしまった辺りでムモンアカを採りました。ウバタマ、高和は好きです。集合ポイントの松林で見られますね。
by 高和です。 (2021-07-18 08:51)
お待ちしていますー^^
by よしころん (2021-07-18 16:14)
出梅のち、夏暑、全開です
ウバタマムシ、なかなか渋い子ですね。
さっとたもを振って、キャッチとは、さすがの男の子!
by engrid (2021-07-18 20:37)
ウスバカゲロウ、ほんとに儚げでやすね。
こんな身体でよく生きていられるなあと思いやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-07-19 20:52)
>アヨアン・イゴカーさん
シオヤアブは前記事で紹介のとおり、共喰いもしてしまいます。
見境ないようです^^;
畜産農家が身近でなくなってアブに刺されることがなくなりましたね。
>高和です。さん
空砲は相変わらずなのでカラスは減らないのでしょうね。
プラム畑が全くなくなったのはさすがにショックでした。
ウバタマムシも減りましたね・・
>よしころんさん
もし今シーズン行けたらよろしくお願いします!^^
>engridさん
過ごしやすい梅雨だなぁとよろこんでいたのに・・突然真夏です汗;
何につけ、子供の上達は早いですね♪
>ぼんぼちぼちぼちさん
飛び方も弱々しいのですが、翅の美しさは目を瞠ってしまいます。
大人ウケする昆虫ですね^^
by ぜふ (2021-07-19 21:57)
樹液に集まる昆虫の図、いいですね。ホント、夏っていう感じがします。
写真のせいでしょうか、ノコギリクワガタがものすごく大きく見えます。
立派な体格をしていて、流麗なこのフォルム、やっぱりカッコいいです。
ウバタマムシという虫を初めて知りました。あのキラキラと輝くタマムシと
違う種類もいたのですね。
by sakamono (2021-07-22 20:57)
>sakamonoさん
もう少しにぎやかだとよかったのですが。
森全体が年老いてきたかもしれません。
ウバタマムシの良さは子供の頃は分かりませんでした^^
by ぜふ (2021-07-23 22:26)
2日後の7月19日、同じポイントに入りました。
樹液にオオムラサキが次から次へと飛来し、息子と娘も初ネットイン出来ました。
2年前に初めて来たときは8月初だったので、オスはボロでしたが、今回は狙い通りフレッシュなオスが採れました。
クワガタはノコギリが数頭採れましたが、カブトムシはゼロ。
少し意外でした。
ウバタマムシ、いぶし銀のカッコ良さですね。
結構好きです。
by 山健父 (2021-08-31 21:59)