"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
デンエンの東の東 [探虫行]
前回のあらすじ。
6月12日、早起きしてHFへゼフの観察に行ったのですが、すでに閉店間近でほぼ空振り。
トンボ観察をするべく、東総方面のとある湿地帯へ移動するも、特に何も見られずこちらも空振り。
しかし偶然、ハンノキ林にミドリシジミの大群を発見し、粘った結果メスの写真が撮れて喜ぶ。
すると、藪の中に見慣れない子が・・
コガネムシではない・・
湿地帯の中のメガソーラーの毒気に当たり、歩くにつれてHPが減り、残りゼロになる寸前。
道沿いの草むらの葉の上にいた2頭のミドリシジミに導かれてハンノキ林に突入すると・・
そこはゼフの楽園でした。
林の中にじっと立ち尽くし、シャッターチャンスを待って、メスたちの御開帳写真を撮っていると・・
藪の奥の葉の上に、扉の写真の子がいるのに気が付きました。
遠目では判定できずにいました。
ゼフ撮影モードを一旦解除して、周りの葉の上をよく見てみると・・別の個体も発見。
随分前に福島遠征したときに、五色沼で観察して以来の再会でした。
チバでは初めてですが、実は知り合いからの情報でチバ市郊外にいることを最近知ったところで。
(詳しい場所は不明)
見たいなあと思っていた矢先だったのです。午後もまた戻ってきて正解でした。
地域に寄って体色に変異があり、磐梯で見た個体は全体的に緑色でしたが、こちらは赤褐色ベース。
大きい個体は15mmほどもあり、国内のハムシでは最大級。
空は曇ってくるばかりなので、ミドリシジミはそっちのけでオオルリハムシ撮影にモードチェンジ。
周りをよく見ると、オオルリハムシにも囲まれていることが分かり、再度びっくり。
食草はシロネ、ヒメシロネなどの湿地に生えるシソ科植物。
おいしそうに食べていました。
卵も観察しました。
ハッカかシソかは分かりませんでしたが、こんなハムシも観察できました。
オオルリハムシより一回り小さいですが、これもハムシの中では大型の部類。
体色変異はなく、ガンメタリックでまさに金属製のようでカッコイイ。
これでこの場所での撮影に満足し、砂利道の反対側の様子を見て撤収したのでした。
ただ、東総まで来て全然トンボを撮ってないというのは寂しくて、さらに東を目指しました。
そこはGWに訪れてほぼ収獲ゼロだった、横芝光町にある湿原。
湿地の中の道も頭の中に入っているので、前回やっとのことでアオイトトンボを見つけた場所へ直行。
周辺の環境に似つかわしくない植物があったので、そこへベニシジミ号を停めて記念撮影。
トンボ撮影態勢を整えて、いざ出発。
と10メートルも進まないうちにコンチューターの針が振り切れました。
シオカラでもノシメでもアカネでもない、変わった配色のトンボが頭上を横切ったのです。
眼で追っていると、虫神様の思し召しか、幸運なことにデイゴの花の近くの枝に舞い降りました。
飛ぶな飛ぶなと念じながら、ベニシジミ号へ戻るようににじり寄る。
とりあえずは遠目でも証拠写真を撮りながら・・接写させてくれました。
翅にミヤマアカネのような斑紋がありますが、コフキトンボのメスの一部に現れる個体変異です。
ボウソウではコフキトンボを見ること自体なかなかなくて、いつ以来の再会か定かではないほど。
”オビトンボ型”と呼ばれていて、何故か北海道のコフキトンボのメスは皆オビトンボ型なのだそうです。
モデルさんのような良い子だったので、色んな角度から撮れました。
いきなりレアものに会えて興奮しつつも、メインステージの池へと向かいました。
時刻はまだ2時半くらいだったのですが、曇っているせいか、水面を見渡してもトンボの影がない。
池の縁にピントを合わせて歩いていくと、やっとヤンマを発見。
分類としてはヤンマではなく、サナエなのですが、名前はヤンマだし体格もいいトンボ。
テリトリーを張っているのでオスでしょう。追い払われていたのはこの子たち。
この種も縄張り争いが激しくてパトロール飛行しっぱなしですが、もう疲れたのかとまってくれた。
この日はなぜか釣り客を見かけませんでした。(メダカを採りに来たというご夫婦がいただけ)
メインステージのパトロールが終わったのでどうしようかなと思いながら歩いていると。
湿地の奥へと続くアヤシイ小道を発見。
おそらく獣道ならぬ”釣り人道”なのだろうとは思いつつ突入してみました。
すると間もなく、デビュー前の未成熟個体なのでしょう、コシアキのメスたちが何頭も。
まだ飛ぶ力が弱いので、こういう藪の中で身を潜めているのだと思います。
ずんずん奥へ進むにつれて、まさに獣道のように細くなってきました。
三叉路になったり交差したりと迷路のようで、迷ったらどうしようとちょっと不安に。
水面が見える場所に出ると、そこは釣り座だということが分かります。
迷子にならないうちに引き返しました。
メインステージの池の北側にある、メガソーラーの隣の池にも行ってみました。
しかし、陽も傾いてきて、風も強くなってきたせいか、どこにもトンボの姿は見えません。
それでもしばらく畔を歩いていると、やっと一頭発見。
遠くてテレコン&フルズーム、しかも風でグイングイン揺れていましたが、根性で腕の振るえを制止。
もうこれ以上粘っても成果は上がりそうにないと諦め、ベニシジミ号へ戻りました。
その途中、さっきウチワヤンマがいた所までたどり着くと、本日の営業終了したトンボたちが大勢。
コシアキトンボ、コフキトンボたちも疲れたのでしょう、静かにクールダウンしているよう。
すぐ近くにライバルがいても、もうスクランブルはかけません。
午前はゼフの女性チーム、午後はトンボの男性チーム(混合)に逢えたデンエンの東でした。
アジサイラミーのナゾが解けました。
解けたというか、やっと気が付きました。
この翌日、また様子を見に公園へ行き、例のアジサイに静かに近寄っていると。
何かが顔にぶつかってきたので、反射的に手で払うと、それは進行方向の上空へ飛び立ちました。
後ろ姿は明らかにラミーカミキリ。
見失わないように後を付ける・・といってもほんの数メートルですが、着地した枝はなんと。
ムクゲの木だったのです。
まさに虫に教えられました。
というか、あきれられたか・・・
今日の湯加減
6月12日、早起きしてHFへゼフの観察に行ったのですが、すでに閉店間近でほぼ空振り。
トンボ観察をするべく、東総方面のとある湿地帯へ移動するも、特に何も見られずこちらも空振り。
しかし偶然、ハンノキ林にミドリシジミの大群を発見し、粘った結果メスの写真が撮れて喜ぶ。
すると、藪の中に見慣れない子が・・
コガネムシではない・・
湿地帯の中のメガソーラーの毒気に当たり、歩くにつれてHPが減り、残りゼロになる寸前。
道沿いの草むらの葉の上にいた2頭のミドリシジミに導かれてハンノキ林に突入すると・・
そこはゼフの楽園でした。
ミドリシジミ (シジミチョウ科)
林の中にじっと立ち尽くし、シャッターチャンスを待って、メスたちの御開帳写真を撮っていると・・
同上
藪の奥の葉の上に、扉の写真の子がいるのに気が付きました。
遠目では判定できずにいました。
ゼフ撮影モードを一旦解除して、周りの葉の上をよく見てみると・・別の個体も発見。
オオルリハムシ (ハムシ科)
随分前に福島遠征したときに、五色沼で観察して以来の再会でした。
チバでは初めてですが、実は知り合いからの情報でチバ市郊外にいることを最近知ったところで。
(詳しい場所は不明)
見たいなあと思っていた矢先だったのです。午後もまた戻ってきて正解でした。
地域に寄って体色に変異があり、磐梯で見た個体は全体的に緑色でしたが、こちらは赤褐色ベース。
同上
大きい個体は15mmほどもあり、国内のハムシでは最大級。
空は曇ってくるばかりなので、ミドリシジミはそっちのけでオオルリハムシ撮影にモードチェンジ。
周りをよく見ると、オオルリハムシにも囲まれていることが分かり、再度びっくり。
食草はシロネ、ヒメシロネなどの湿地に生えるシソ科植物。
おいしそうに食べていました。
同上
卵も観察しました。
オオルリハムシの卵
ハッカかシソかは分かりませんでしたが、こんなハムシも観察できました。
ハッカハムシ (ハムシ科)
オオルリハムシより一回り小さいですが、これもハムシの中では大型の部類。
体色変異はなく、ガンメタリックでまさに金属製のようでカッコイイ。
これでこの場所での撮影に満足し、砂利道の反対側の様子を見て撤収したのでした。
ただ、東総まで来て全然トンボを撮ってないというのは寂しくて、さらに東を目指しました。
そこはGWに訪れてほぼ収獲ゼロだった、横芝光町にある湿原。
湿地の中の道も頭の中に入っているので、前回やっとのことでアオイトトンボを見つけた場所へ直行。
周辺の環境に似つかわしくない植物があったので、そこへベニシジミ号を停めて記念撮影。
アメリカデイゴ
トンボ撮影態勢を整えて、いざ出発。
と10メートルも進まないうちにコンチューターの針が振り切れました。
シオカラでもノシメでもアカネでもない、変わった配色のトンボが頭上を横切ったのです。
眼で追っていると、虫神様の思し召しか、幸運なことにデイゴの花の近くの枝に舞い降りました。
飛ぶな飛ぶなと念じながら、ベニシジミ号へ戻るようににじり寄る。
とりあえずは遠目でも証拠写真を撮りながら・・接写させてくれました。
コフキトンボ ♀ (トンボ科)
翅にミヤマアカネのような斑紋がありますが、コフキトンボのメスの一部に現れる個体変異です。
ボウソウではコフキトンボを見ること自体なかなかなくて、いつ以来の再会か定かではないほど。
同上
”オビトンボ型”と呼ばれていて、何故か北海道のコフキトンボのメスは皆オビトンボ型なのだそうです。
モデルさんのような良い子だったので、色んな角度から撮れました。
同上
いきなりレアものに会えて興奮しつつも、メインステージの池へと向かいました。
時刻はまだ2時半くらいだったのですが、曇っているせいか、水面を見渡してもトンボの影がない。
池の縁にピントを合わせて歩いていくと、やっとヤンマを発見。
ウチワヤンマ (サナエトンボ科)
分類としてはヤンマではなく、サナエなのですが、名前はヤンマだし体格もいいトンボ。
テリトリーを張っているのでオスでしょう。追い払われていたのはこの子たち。
この種も縄張り争いが激しくてパトロール飛行しっぱなしですが、もう疲れたのかとまってくれた。
コシアキトンボ ♂ (トンボ科)
この日はなぜか釣り客を見かけませんでした。(メダカを採りに来たというご夫婦がいただけ)
メインステージのパトロールが終わったのでどうしようかなと思いながら歩いていると。
湿地の奥へと続くアヤシイ小道を発見。
おそらく獣道ならぬ”釣り人道”なのだろうとは思いつつ突入してみました。
すると間もなく、デビュー前の未成熟個体なのでしょう、コシアキのメスたちが何頭も。
コシアキトンボ ♀ (トンボ科)
まだ飛ぶ力が弱いので、こういう藪の中で身を潜めているのだと思います。
ずんずん奥へ進むにつれて、まさに獣道のように細くなってきました。
三叉路になったり交差したりと迷路のようで、迷ったらどうしようとちょっと不安に。
水面が見える場所に出ると、そこは釣り座だということが分かります。
迷子にならないうちに引き返しました。
メインステージの池の北側にある、メガソーラーの隣の池にも行ってみました。
しかし、陽も傾いてきて、風も強くなってきたせいか、どこにもトンボの姿は見えません。
それでもしばらく畔を歩いていると、やっと一頭発見。
遠くてテレコン&フルズーム、しかも風でグイングイン揺れていましたが、根性で腕の振るえを制止。
コフキトンボ ♂ (トンボ科)
もうこれ以上粘っても成果は上がりそうにないと諦め、ベニシジミ号へ戻りました。
その途中、さっきウチワヤンマがいた所までたどり着くと、本日の営業終了したトンボたちが大勢。
コシアキトンボ、コフキトンボたちも疲れたのでしょう、静かにクールダウンしているよう。
コシアキトンボとコフキトンボ
すぐ近くにライバルがいても、もうスクランブルはかけません。
コフキトンボ
午前はゼフの女性チーム、午後はトンボの男性チーム(混合)に逢えたデンエンの東でした。
オマケ
アジサイラミーのナゾが解けました。
解けたというか、やっと気が付きました。
この翌日、また様子を見に公園へ行き、例のアジサイに静かに近寄っていると。
何かが顔にぶつかってきたので、反射的に手で払うと、それは進行方向の上空へ飛び立ちました。
後ろ姿は明らかにラミーカミキリ。
見失わないように後を付ける・・といってもほんの数メートルですが、着地した枝はなんと。
ムクゲの木だったのです。
これはカラムシにとまった子
まさに虫に教えられました。
というか、あきれられたか・・・
今日の湯加減
本格的に梅雨という季節になってしまったチバです。
でも、梅雨らしくはなく、土砂降り・・と思ったら降りやんだり。
東海から関東地方は線状降水帯が発生して、各地で洪水や土砂災害が発生しています。
まさに引きこもるしかない日だったので、溜まっていた事務処理に取り付きました。
でもすぐに疲れて、読みたいと思っていた本を手に取ったら、もう夕方。
記事は編集し終わったと思い込んでいて、またやってしまいました。
一日は長くて短い。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
おー!トンボの季節ですね^^
コフキトンボ ♀ とっても綺麗ちゃん♪
コシアキトンボもツートンカラーのおしゃれさんですね。
今日の湯加減はどうしたのかしら…^^;
by よしころん (2021-07-03 20:54)
ゼフの楽園。良い言葉です^^
オオルリハムシの卵、綺麗に産み付けてますねえ。
きのう、メス2匹ゲットしてきました。ありがとうございます。
うちの子とちゃんと交尾してくれますように♪
2〜3日は、まずはゴハンをガッツリ食べて体力付けて貰いますー!
すごい食欲だよww
by リュカ (2021-07-04 08:49)
>よしころんさん
トンボの中でもこれからはヤンマの季節がはじまります♪
湯加減は・・お湯を入れるのをわすれました^^;
>リュカさん
こんな群生ははじめて見ました。というよりも驚愕の光景でした♪
お嫁さん探しが無事できてよかったです^^
(また増えますね~)
by ぜふ (2021-07-04 22:29)
トンボの和名はよいですね。さすが、蜻蛉洲!
武蔵野のヤンマ池では、数も種類も増えてきました。田圃一枚程度のささやかな人工の池ですが、何処からともなくやってきて一夏遊んでくれます。
by 高和です。 (2021-07-05 10:30)
コフキトンボ、綺麗でやす!
こんなブローチ、欲しいでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-07-05 11:28)
>高和です。さん
トンボ池ではなくヤンマ池なんですね。
そろそろ本命の登場時期でしょうか・・
>ぼんぼちぼちぼちさん
なるほどブローチですか。
某女性知事さんもトンボのブローチをつけていましたね♪
by ぜふ (2021-07-06 18:26)
アヤシイ小道、おもしろいですね。背の高い篠竹(?)みたいな間で
迷路みたいになっていそう。釣り人はこんな道を作って畔にたどり
着くんですね。オオルリハムシは赤褐色の中に、瑠璃色が混じって
いるんですねぇ。
by sakamono (2021-07-08 21:17)
>sakamonoさん
まったくの迷路でした。方向感覚もなくなるので恐怖感も^^;
オオルリハムシは色彩変異が大きいです。緑系が好みかも♪
by ぜふ (2021-07-09 20:09)
これは猪といつ正面衝突してもおかしくない藪の道ですね。
でも虫の楽園でいいな。
ルリ系の虫はみんな綺麗で大好きです。
by 響 (2021-07-10 15:38)