"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
駆け込み中房探訪 [探虫行]
チバの梅雨入りが足踏みしていることをいいことにボウソウしてきました。
中房方面で、シーズンになったら再訪しようと思っていた場所が一つ。
以前から気になっていた場所が二つの計3か所を回ってこようという計画でした。
一目で何の虫かわかる方は、きっとカブトムシを採りに行ったことがあるのではないかと。
6月5日。向かったのは房総半島のヒザの裏あたり。
昨年12月にオサホリポイントを探しに行って偶然見つけたトンボ池。
君津ICからそう遠くないですが、アプローチがとても分かりづらい山の中にあります。
今回はトンボ目当てのボウソウではないとはいえ、あわよくばという気持ちももちろんありました。
ところが・・
よい景色ではあるのですが、トンボのトの字も見えず。
水面にアメンボが浮いているだけでした。(ウシガエルのオタマは見えませんでした)
拍子抜けしつつも、池の周囲を散策。
森の中の小道を歩いていたら、足元の葉の上でちょっとうれしい子がお出迎え。
4月に高尾でも逢いましたが、中房でははじめて見た気がします。
さらに進むと、夏の風物詩とも言える、いい香りがしてきました。
池の畔に立つ一本のクヌギが樹液を大放出中。
サトキマちゃんやスズメバチなど、樹液酒場クヌギ亭の常連も大勢いましたが、目に付いたのは・・
たくさんいましたが、みな樹液の酒壺の中へダイブしていました。
もう一種の常連さんが扉の写真の子で、珍しくじっとしていたので接写できました。
これらの二種は科が違うし、見た目も似ていないのですが、何故か名前がそっくりで紛らわしい。
他に何かいないかと、酒場の隅々までチェックすると、もう一人酔客がいました。
先日生き返ったうちの子の相方になっていただくべく、お連れすることにしました。
他の店もないかと探したのですが、営業中の酒場は一軒だけ。
でも、系列店のキノコ亭にこんな方たちが大勢いらっしゃいました。
”方たち”というからには生き物なのですが・・
よく見るとゆらゆら動くので、ヒルかと思いますが、なんとミノムシ、つまり蛾の幼虫なのです。
名前のとおり、ミノが紐状で、中に幼虫がお住まいです。
さらに驚くことに、まだ学名が定まっていない未記載種なのだそうです。
不気味過ぎて研究者がいないのか・・・
でも、こんなにカワイイ人文字、いやミノガ文字も書けます。
上の方にいる三匹で顔文字。
次に向かったのは鹿野山(かのうざん)。標高352m。
実は未踏の地で、アプローチも不明でした。
方向としてはこっちだろうと野生の勘で脇道に突っ込んでみたら、「巨樹エリア5分」という看板が。
山頂へ行けるかどうかはともかく、好奇心に駆られてベニシジミ号を停めました。
空き地か畑の跡地のようなところを突っ切って行くと、3分でそれらしきエリアに着きました。
(案内板や説明書きは一切なし)
スダジイじゃないかと思いますが、たしかに巨樹でした。
奥にもう一本。
まだ他にもあるのかなと、さらに先へ進むと、突然視界が開けました。
房総の山中では珍しい広い草原です。
斜面に道があったので降りてみようとしたとき、小さな赤いやつが先に舞い降りていった。
着地点を見届けて、斜面をショートカットしていったのですが、もう姿はありませんでした。
伐採木が転がっていたり、柴が山積みになっていたりしていましたが、手入れされている様子はない。
何かいないかときょろきょろしながら歩いていると、やっと挨拶してくれた子がいました。
草原の奥の方もいい雰囲気です。
写真では見えませんが、モンシロチョウが群れを成していて、そこらじゅうを飛び回っていました。
彼らはスルーし、行けるところまで行ってみようと、奥へ奥へと探索を続行。
草原は終わり、林の中に入っても小道は続き、とうとう林を抜けると道路に出ました。
トンボ池からは写真の奥からきたのですが、標識はこちらからしか見えないので気が付かなかった。
それはともかく、古道? 今歩いてきた道がそうだということ?
だとすると、山頂を示す道しるべを見逃したかと、来た道を戻りました。
しかし、注意不足だったのか、それらしき案内は見つけられず、草原まで戻ってきてしまった。
まだ行きたいところがあるので、山頂を目指すのはあきらめてベニシジミ号へ。
さっきの杉の伐採木がある斜面まできたら、赤いやつがあちこちにいました。
おそらくさっき見失ったのもそうだったのだと思います。
伐採木にいたマスダクロホシタマムシの証拠写真を撮って先へ。
巨樹エリアを通り過ぎるとき、足元に何頭か。
ブラックタイプも。
いい草原だったけど、結局めぼしい虫はいなかったなと項垂れていると足元に。
クロジョウカイかなと思いましたが、コンチューターは違うという。
これはカミキリだと思い、お連れして同定することにした結果、この子と判定。
ルリハナカミキリによく似ていますが、後脚の跗節の長さで区別できることを知りました。
というわけで山頂にはたどり着けなかったので、迷いようがない展望所に寄り道。
こうして南房を眺望すると、高い山がないことがよくわかります。
次の目的地へ向かいつつ、どこかでお昼にしようと思ったのですが、お店が思いつかない。
この辺りはそもそもお店がほとんどない。
向かうは清和方面なので、あの店で妥協しようかなと思いつつ出発しました。
でも、西粟倉からR465を走っていると、”夢の牧場”があることを思い出してピットイン。
もう何年も通り過ぎるだけだったのでメニューも忘れていましたが、”筍の子入り”に惹かれました。
窓の外にいるヤギを眺めながら、春の名残の味を楽しみました。
水分補給もして、表にいるポニーに挨拶して再出発。
夢の牧場にはヤギとポニーしかいません。たぶん。
さらに南下して目指したのも未踏の地。
アプローチはGoogleMapで予習していたので迷うことなく到着。
山道の入口にチェーンがかけられ、通行を制限していますとの表示。
立ち入り禁止ということではなく、車両が入れないようにしているだけなので、逆に最良の状況。
意気揚々と歩いて突入しました。
入ってすぐにシラホシカミキリがお出迎えしてくれたものの後が続かず。
それでも初めての場所なので気分は上々のままでした。
しばらく歩いて、コンチューターの針が振れたわけでもなく、何気なく見上げた先に小さな影。
かなり風があったので、テレコン装着ではブレてしまう。
オトシブミだということは分かるのですが誰かは不明。
ダメモトで左手で枝を押さえながら、落ちないで落ちないでと念じつつ・・なんとか接写成功。
またもや初めてお会いする方でした。
まだお仕事中やもしれないので、そっとそのままにして先に進みました。
その後はまた静かな時間が過ぎましたが、ついにステージが変わりました。
未舗装路になってすぐ、今度は分岐が。
せっかくなので登ってみるしかないでしょうと右へ。
予想していたものが現れました。
ただ、すぐに登り切り、今度は下り・・と、眼下にボスの待つ城が見えました。(城というか家)
ところが、ステージに上ることができず、どこからお参りしたらいいのかもわからず。
手を伸ばして中の様子を撮影しただけになりました。
由来が書いてあるのですが、判読は困難。
昔々、疫病が流行ったときに、君津にある光明寺の住職の夢枕に不動明王が立ち、
お告げに従ってこの地に不動尊を建立した、というようなことが書かれていました。
疫病は収まり、アリジゴクたちの格好の住処になったようです。
それにしても質素なお不動さんでした。
もちろん、分岐まで戻って先に進んでみましたが、あっけなく道は終点となりました。
この先まだ細い道が続くようですが、残念ながら崩落のため進入禁止。
奥の様子だけは見ておこうと、案内板のところまで行ってみたら。
ロープの向こうの岩の斜面を、あわてて滑り落ちてきた子がいたので緊急逮捕。
ここは南房とはいえない地点なのでアワカズサではなくルイスです。
ダメモトで地面に放して撮影しようと逃がしましたが、高速モードで走り去られました。
しかたなく、来た道をとぼとぼと戻る道中、コンチューターは反応しないまま。
とうとう、ベニシジミ号が見えるところまで来たとき、やっとチョウチョが現れました。
遠かったですが、止まってくれたのでテレコン付けて撮影したものをさらにトリミング。
いよいよ夏の到来という感じだなと眺めていると、今度はトンボが飛んできました。黄色いのが。
ベニシジミ号の方へ行ったので追いかけるも見失いました。
しかし、探虫あるある。芋づる式に草むらにカミキリムシを発見。
しかししかし、カメラを向けると同時に自動落下装置が作動して消えてしまいました。
普通はもう見つからないのですが、ちょっと草を分けてみたら、珍しく見つかりました。
しかも、証拠写真を撮っていたら登ってきてくれた。
なかなかの体格。もしかしてこれも初物かもと、お連れしました。
身体測定したら体長約20mm。図鑑とにらめっこした結果。
肩が黒いのでリンゴカミキリではない。
19mmオーバーなのでニセリンゴカミキリでもない。(後記 ボウソウにはニセリンゴは分布しない)
腹端を除き腹側全体がオレンジ色なのでホソキリンゴカミキリでもない。
ということで。
ソボリンゴカミキリ シラハタリンゴカミキリ (カミキリムシ科)
(後記 ソボリンゴは肩の上端がオレンジ色だがシラハタリンゴは上端まで黒色)
虫影は薄かったものの、複数種の初物に出逢えた新規ポイントでした。また来よう。
まだまだ陽は高いので、帰路につきがてら寄ったのは、近年ヘビーローテーションのここ。
前日の雨で道がぬかるんでいたこともあり、素掘り隧道にバイクを停めて歩いていきました。
オオトラフコガネがいなかなあと淡い期待を持ちつつ(ヒルに注意しながら)歩いていきます。
しばらくすると、何の前触れもなく、左手がくすぐったい。
何かしらと手を見ると、知らない子が。
逃げもせず、刺しもせず、おとなしく止まっていてくれたので記念撮影。
まるで白目を剥いているようでコワモテに見えますが、頭の白い部分は複眼ではなく模様なのです。
ヒメバチの仲間ではないかと思いますが、ヒメバチ亜科は国内だけでも1400種いるとか・・
この子は見間違いのしようがない。
そろそろ一旦営業終了なのでしょう。観察したのは結局この一頭だけでした。
行き止まりまで来て、カワトンボがいたので撮影しようとしていて倒木の影に見つけた子。
この日ふたり目のウスモン。こちらも体長5mmくらいのチビッコでした。
ベニシジミ号へ戻る途中、ハナムグリやアブたちが大勢いた栗の木にて、ツーショット撮影。
左の子がまさにルリハナカミキリではないかと思います。
実はさっき、ベニシジミ号で隧道まで来る途中、この子たちに遭遇していました。
10頭以上の集団吸水だったのですが、気が付かずに散らしてしまったのでした。
帰るときまでにいくらか戻って来てくれるだろうと、今度は気を付けたのにまた散らしてしまった。
過去見た中で最大頭数だったのに・・残念。
最後の最後に、いつもの草っぱらに寄り道して、イノシシの糞を探しました。
やはり前日の雨のせいか見当たらず、やっと一つ見つけた塊の下に。
とても色鮮やかな男前だったので連れて帰ることに。
登頂はできなかったものの、いくつか初物に会うことができた中房巡回となりました。
先日、近所の公園を散歩していると、立ち枯れの菩提樹の近くにあったツバキの葉の上に。
ツバキにはつかないのに2頭もいたので、周辺を見回ってみたら。
なんと、近くのアジサイの株に少なくとも5~6頭の群れがいました。
でも、いくら探しても周辺に食草のカラムシやヤブマオなどのイラクサ科の植物がない。
翌日また見に行ってみたら、頭数は減ったものの、また複数の個体を確認。
思わず、県博のO先生に「ラミーの群れがアジサイにいるんですけど」とメッセージ送信。
近くにムクゲはないですか?とのことでしたが、近くどころかこの公園の中で見たことがない。
その後、アジサイチェックを日課にし、1週間以上経っても同じ株で観察しました。
カミキリムシがご専門のS先生にも聞いていただきましたが、結局アジサイラミーはナゾのままです。
今日の湯加減
中房方面で、シーズンになったら再訪しようと思っていた場所が一つ。
以前から気になっていた場所が二つの計3か所を回ってこようという計画でした。
一目で何の虫かわかる方は、きっとカブトムシを採りに行ったことがあるのではないかと。
6月5日。向かったのは房総半島のヒザの裏あたり。
昨年12月にオサホリポイントを探しに行って偶然見つけたトンボ池。
君津ICからそう遠くないですが、アプローチがとても分かりづらい山の中にあります。
今回はトンボ目当てのボウソウではないとはいえ、あわよくばという気持ちももちろんありました。
ところが・・
よい景色ではあるのですが、トンボのトの字も見えず。
水面にアメンボが浮いているだけでした。(ウシガエルのオタマは見えませんでした)
拍子抜けしつつも、池の周囲を散策。
森の中の小道を歩いていたら、足元の葉の上でちょっとうれしい子がお出迎え。
ヤツメカミキリ (カミキリムシ科)
4月に高尾でも逢いましたが、中房でははじめて見た気がします。
さらに進むと、夏の風物詩とも言える、いい香りがしてきました。
池の畔に立つ一本のクヌギが樹液を大放出中。
サトキマちゃんやスズメバチなど、樹液酒場クヌギ亭の常連も大勢いましたが、目に付いたのは・・
ヨツボシケシキスイ (ケシキスイ科)
たくさんいましたが、みな樹液の酒壺の中へダイブしていました。
もう一種の常連さんが扉の写真の子で、珍しくじっとしていたので接写できました。
ヨツボシオオキスイ (オオキスイ科)
これらの二種は科が違うし、見た目も似ていないのですが、何故か名前がそっくりで紛らわしい。
他に何かいないかと、酒場の隅々までチェックすると、もう一人酔客がいました。
コクワガタ ♂ (クワガタムシ科)
先日生き返ったうちの子の相方になっていただくべく、お連れすることにしました。
他の店もないかと探したのですが、営業中の酒場は一軒だけ。
でも、系列店のキノコ亭にこんな方たちが大勢いらっしゃいました。
”方たち”というからには生き物なのですが・・
ヒモミノガ (ミノガ科)
よく見るとゆらゆら動くので、ヒルかと思いますが、なんとミノムシ、つまり蛾の幼虫なのです。
名前のとおり、ミノが紐状で、中に幼虫がお住まいです。
さらに驚くことに、まだ学名が定まっていない未記載種なのだそうです。
不気味過ぎて研究者がいないのか・・・
でも、こんなにカワイイ人文字、いやミノガ文字も書けます。
上の方にいる三匹で顔文字。
次に向かったのは鹿野山(かのうざん)。標高352m。
実は未踏の地で、アプローチも不明でした。
方向としてはこっちだろうと野生の勘で脇道に突っ込んでみたら、「巨樹エリア5分」という看板が。
山頂へ行けるかどうかはともかく、好奇心に駆られてベニシジミ号を停めました。
空き地か畑の跡地のようなところを突っ切って行くと、3分でそれらしきエリアに着きました。
(案内板や説明書きは一切なし)
スダジイじゃないかと思いますが、たしかに巨樹でした。
奥にもう一本。
まだ他にもあるのかなと、さらに先へ進むと、突然視界が開けました。
房総の山中では珍しい広い草原です。
斜面に道があったので降りてみようとしたとき、小さな赤いやつが先に舞い降りていった。
着地点を見届けて、斜面をショートカットしていったのですが、もう姿はありませんでした。
伐採木が転がっていたり、柴が山積みになっていたりしていましたが、手入れされている様子はない。
何かいないかときょろきょろしながら歩いていると、やっと挨拶してくれた子がいました。
ビロウドコガネ (コガネムシ科)
草原の奥の方もいい雰囲気です。
写真では見えませんが、モンシロチョウが群れを成していて、そこらじゅうを飛び回っていました。
彼らはスルーし、行けるところまで行ってみようと、奥へ奥へと探索を続行。
草原は終わり、林の中に入っても小道は続き、とうとう林を抜けると道路に出ました。
トンボ池からは写真の奥からきたのですが、標識はこちらからしか見えないので気が付かなかった。
それはともかく、古道? 今歩いてきた道がそうだということ?
だとすると、山頂を示す道しるべを見逃したかと、来た道を戻りました。
しかし、注意不足だったのか、それらしき案内は見つけられず、草原まで戻ってきてしまった。
トホシテントウ (テントウムシ科)
まだ行きたいところがあるので、山頂を目指すのはあきらめてベニシジミ号へ。
さっきの杉の伐採木がある斜面まできたら、赤いやつがあちこちにいました。
ベニカミキリ ペア (カミキリムシ科)
おそらくさっき見失ったのもそうだったのだと思います。
伐採木にいたマスダクロホシタマムシの証拠写真を撮って先へ。
巨樹エリアを通り過ぎるとき、足元に何頭か。
ニワハンミョウ (オサムシ科)
ブラックタイプも。
同上
いい草原だったけど、結局めぼしい虫はいなかったなと項垂れていると足元に。
クロジョウカイかなと思いましたが、コンチューターは違うという。
これはカミキリだと思い、お連れして同定することにした結果、この子と判定。
ミヤマクロハナカミキリ (カミキリムシ科)
ルリハナカミキリによく似ていますが、後脚の跗節の長さで区別できることを知りました。
というわけで山頂にはたどり着けなかったので、迷いようがない展望所に寄り道。
鹿野山九十九谷展望公園
こうして南房を眺望すると、高い山がないことがよくわかります。
次の目的地へ向かいつつ、どこかでお昼にしようと思ったのですが、お店が思いつかない。
この辺りはそもそもお店がほとんどない。
向かうは清和方面なので、あの店で妥協しようかなと思いつつ出発しました。
でも、西粟倉からR465を走っていると、”夢の牧場”があることを思い出してピットイン。
もう何年も通り過ぎるだけだったのでメニューも忘れていましたが、”筍の子入り”に惹かれました。
窓の外にいるヤギを眺めながら、春の名残の味を楽しみました。
水分補給もして、表にいるポニーに挨拶して再出発。
夢の牧場にはヤギとポニーしかいません。たぶん。
さらに南下して目指したのも未踏の地。
アプローチはGoogleMapで予習していたので迷うことなく到着。
山道の入口にチェーンがかけられ、通行を制限していますとの表示。
立ち入り禁止ということではなく、車両が入れないようにしているだけなので、逆に最良の状況。
意気揚々と歩いて突入しました。
入ってすぐにシラホシカミキリがお出迎えしてくれたものの後が続かず。
それでも初めての場所なので気分は上々のままでした。
しばらく歩いて、コンチューターの針が振れたわけでもなく、何気なく見上げた先に小さな影。
かなり風があったので、テレコン装着ではブレてしまう。
オトシブミだということは分かるのですが誰かは不明。
ダメモトで左手で枝を押さえながら、落ちないで落ちないでと念じつつ・・なんとか接写成功。
またもや初めてお会いする方でした。
ウスモンオトシブミ (オトシブミ科)
まだお仕事中やもしれないので、そっとそのままにして先に進みました。
その後はまた静かな時間が過ぎましたが、ついにステージが変わりました。
未舗装路になってすぐ、今度は分岐が。
せっかくなので登ってみるしかないでしょうと右へ。
予想していたものが現れました。
ただ、すぐに登り切り、今度は下り・・と、眼下にボスの待つ城が見えました。(城というか家)
ところが、ステージに上ることができず、どこからお参りしたらいいのかもわからず。
手を伸ばして中の様子を撮影しただけになりました。
由来が書いてあるのですが、判読は困難。
昔々、疫病が流行ったときに、君津にある光明寺の住職の夢枕に不動明王が立ち、
お告げに従ってこの地に不動尊を建立した、というようなことが書かれていました。
疫病は収まり、アリジゴクたちの格好の住処になったようです。
それにしても質素なお不動さんでした。
もちろん、分岐まで戻って先に進んでみましたが、あっけなく道は終点となりました。
この先まだ細い道が続くようですが、残念ながら崩落のため進入禁止。
奥の様子だけは見ておこうと、案内板のところまで行ってみたら。
ロープの向こうの岩の斜面を、あわてて滑り落ちてきた子がいたので緊急逮捕。
ルイスオサムシ (オサムシ科)
ここは南房とはいえない地点なのでアワカズサではなくルイスです。
ダメモトで地面に放して撮影しようと逃がしましたが、高速モードで走り去られました。
しかたなく、来た道をとぼとぼと戻る道中、コンチューターは反応しないまま。
とうとう、ベニシジミ号が見えるところまで来たとき、やっとチョウチョが現れました。
遠かったですが、止まってくれたのでテレコン付けて撮影したものをさらにトリミング。
ミドリヒョウモン ♂ (タテハチョウ科)
いよいよ夏の到来という感じだなと眺めていると、今度はトンボが飛んできました。黄色いのが。
ベニシジミ号の方へ行ったので追いかけるも見失いました。
しかし、探虫あるある。芋づる式に草むらにカミキリムシを発見。
しかししかし、カメラを向けると同時に自動落下装置が作動して消えてしまいました。
普通はもう見つからないのですが、ちょっと草を分けてみたら、珍しく見つかりました。
しかも、証拠写真を撮っていたら登ってきてくれた。
なかなかの体格。もしかしてこれも初物かもと、お連れしました。
身体測定したら体長約20mm。図鑑とにらめっこした結果。
肩が黒いのでリンゴカミキリではない。
19mmオーバーなのでニセリンゴカミキリでもない。(後記 ボウソウにはニセリンゴは分布しない)
腹端を除き腹側全体がオレンジ色なのでホソキリンゴカミキリでもない。
ということで。
(後記 ソボリンゴは肩の上端がオレンジ色だがシラハタリンゴは上端まで黒色)
虫影は薄かったものの、複数種の初物に出逢えた新規ポイントでした。また来よう。
まだまだ陽は高いので、帰路につきがてら寄ったのは、近年ヘビーローテーションのここ。
前日の雨で道がぬかるんでいたこともあり、素掘り隧道にバイクを停めて歩いていきました。
オオトラフコガネがいなかなあと淡い期待を持ちつつ(ヒルに注意しながら)歩いていきます。
しばらくすると、何の前触れもなく、左手がくすぐったい。
何かしらと手を見ると、知らない子が。
逃げもせず、刺しもせず、おとなしく止まっていてくれたので記念撮影。
未同定
まるで白目を剥いているようでコワモテに見えますが、頭の白い部分は複眼ではなく模様なのです。
ヒメバチの仲間ではないかと思いますが、ヒメバチ亜科は国内だけでも1400種いるとか・・
この子は見間違いのしようがない。
ハンミョウ (オサムシ科)
そろそろ一旦営業終了なのでしょう。観察したのは結局この一頭だけでした。
行き止まりまで来て、カワトンボがいたので撮影しようとしていて倒木の影に見つけた子。
ウスモンカレキゾウムシ (ゾウムシ科)
この日ふたり目のウスモン。こちらも体長5mmくらいのチビッコでした。
ベニシジミ号へ戻る途中、ハナムグリやアブたちが大勢いた栗の木にて、ツーショット撮影。
左の子がまさにルリハナカミキリではないかと思います。
実はさっき、ベニシジミ号で隧道まで来る途中、この子たちに遭遇していました。
ルリシジミ (シジミチョウ科)
10頭以上の集団吸水だったのですが、気が付かずに散らしてしまったのでした。
帰るときまでにいくらか戻って来てくれるだろうと、今度は気を付けたのにまた散らしてしまった。
過去見た中で最大頭数だったのに・・残念。
同上
最後の最後に、いつもの草っぱらに寄り道して、イノシシの糞を探しました。
やはり前日の雨のせいか見当たらず、やっと一つ見つけた塊の下に。
オオセンチコガネ ♂(センチコガネ科)
とても色鮮やかな男前だったので連れて帰ることに。
登頂はできなかったものの、いくつか初物に会うことができた中房巡回となりました。
オマケ
先日、近所の公園を散歩していると、立ち枯れの菩提樹の近くにあったツバキの葉の上に。
ラミーカミキリ (カミキリムシ科)
ツバキにはつかないのに2頭もいたので、周辺を見回ってみたら。
なんと、近くのアジサイの株に少なくとも5~6頭の群れがいました。
同上
でも、いくら探しても周辺に食草のカラムシやヤブマオなどのイラクサ科の植物がない。
翌日また見に行ってみたら、頭数は減ったものの、また複数の個体を確認。
思わず、県博のO先生に「ラミーの群れがアジサイにいるんですけど」とメッセージ送信。
近くにムクゲはないですか?とのことでしたが、近くどころかこの公園の中で見たことがない。
その後、アジサイチェックを日課にし、1週間以上経っても同じ株で観察しました。
カミキリムシがご専門のS先生にも聞いていただきましたが、結局アジサイラミーはナゾのままです。
今日の湯加減
とうとうチバも梅雨入りしました。
今日もブログ日和。というか、実は今月、ある資格試験を受けるために勉強に勤しんでいます。
国家試験のように難関ということはないのですが、覚えることが山のように。
近年、記憶領域が自動縮小していることをあらためて痛感している日々でもあります。
ただ、興味のある分野なので、むりやり詰め込む勉強のような辛さはありません。
虫ほどではありませんが・・
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
あのおクヌギ屋のマスター、今日(20日)まで酒類の提供自粛期間のはずでしたよね(笑)。
6月のルリシジミさんもきれいですよね、ルリシジミだけで標本箱を埋めたい衝動にかられます。
アジサイラミーさん、新種?もしくは新亜種?
おおセンチさんも美麗な甲冑は侍大将のよう!
by 高和です (2021-06-20 12:11)
こんにちは♪
試験勉強踏ん張ってくださいませ!
お見舞いコメントありがとうございました!
なんとかゆるゆるリハビリしています。
庭に毎日のようにスジクロシロチョウが来るのですが、晴れている日はなかなか撮らせてもらえなくて。
曇の日、葉っぱの裏に避難している子をやっと撮らせてもらえました。
またそのうちアップしますー♪
by よしころん (2021-06-20 13:02)
ビロウドコガネのコロンとした姿がかわいらしいわ!
試験勉強ですか!
すごいなあ。興味のある分野だとより頑張れますよね ^-^)/
by リュカ (2021-06-20 15:13)
>高和です。さん
10頭の集団が撮れなくてザンネンでした・・・><
アジサイラミーは本当に気になるので誰か研究してほしいです^^
>よしころんさん
勉強がんばります。
スジグロシロチョウは半日陰が好きなので晴れは苦手でしょう。
これからもっとたくさんのチョウたちがお出ましでしょうね♪
>リュカさん
たしかにコロコロ感が特徴ですね♪ なるほど。
興味がある分野じゃないとがんばれないです^^;
by ぜふ (2021-06-20 21:54)
その牧場、清和の帰りに寄ったことあります。
エサの人参を買って、ポニーたちにやった覚えがあります。
by 山健父 (2021-06-23 08:42)
樹液の酒壺にダイブ!羨ましいぞ!
あっしも、ワインの樽にすっぽり入って、内側からガブガブ飲んでみたいでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-06-24 12:33)
樹液を大量に放出されると香りがただよってくるんですね。
冒頭の写真(ヨツボシオオキスイ)を見て、まるで金属の板を
打ち出して作られた、昆虫の細工物のように思いました。
美しいですねぇ。オオセンチコガネも、ものすごく美しいですが。
それとラーメンのチャーシューも、ずいぶんと分厚い^^;。
by sakamono (2021-06-24 21:07)
>山健父さん
清和方面に行って、あの牧場を知らない人はいないでしょうね^^
エサもあげずにポニーの写真を撮ってちょっと申し訳ないと思いました^^;
>ぼんぼちぼちぼちさん
まさに酒池ですよね^^
虫たちも幸せそうでした。
>sakamonoさん
もう、何ともいい香りです^^
オオキスイは鋳物のようにも見えますね。
チャーシュー、説明省きましたが、よく気が付きましたね。
すごく分厚くて、噛むのが大変だったんです^^;
by ぜふ (2021-06-24 21:57)
巨木は天然記念物に指定されてもいいくらい立派ですね。
わたしもくぬぎ酒場を数ヶ所回りましたがお酒がまだ出来てなかったです。
by 響 (2021-06-26 17:55)
>響さん
種類提供がまだできなかったのでしょうね^^
樹はでかすぎて撮るのが大変でしたがマイナースポットのようです・・
by ぜふ (2021-06-26 21:08)