"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
水路は続くよどこまでも [探虫行]
前々記事の続きではなく、いつもの探虫行です。
何処に行きたいということもなく、何を採りたいということもなかったので途方に暮れていました。
GoogleMapをぼんやり眺めていると、昨年から凝り出しているためか、つい東総方面を見てしまう。
何かが気になったということもなく、広そうな池と谷津田があったので仮目的地にすることに。
結果的にこの記事の主役になったのはこの子たちです。
例によって詳しくは本編にて。
5月30日、仮目的地をナビにセットして出発。
寝坊したわけではないものの、東総はちょっと遠いので高速でシスイまでバビューン。
ナビの地図が古いせいか、R296に乗るのにちょっと手間取りましたが、まったく渋滞なしで進行。
と、右手に池がのある公園があったので予定外の寄り道。
そんなに広くはないものの、葦の生えた池と接続水路のある親水公園のようでした。
水路に沿って歩いてみましたが、シオカラトンボもいない。でもヤンマが一頭だけ通過。
戻ってこないかなと、カメラを持ちながら蓮池を一周するも何にもいない。
唯一、芝生の上に舞い降りた必殺仕事人のヒゲおじさん。
小型のコガネムシを突き刺していました。
長居の価値なしとさっさと出発しましたが、後で地図を見るとかなり大きな公園でした。
タコ町に入り、R296から外れると、まっすぐな道がなくなります。
とにかく東総方面は幹線道路や広域農道がほとんどなく、直線道路が皆無なのです。
ただ、通ったことのない道なので、ゆったりトコトコと右へ左へと曲がりながら走りました。
と、また右手に池と鳥居が並んであったのでまた寄り道。
参拝はせず、すぐに池に突入するとカラス避けの猛禽のタコが池の上をぐるぐる回転している。
そのタコに向かって木道を歩きながら水面を見ていきましたが、ここにもトンボの姿は見えず。
それにしても今にも壊れそうな木道なのに、どうして立ち入り禁止の表示がないのかなと思ったら。
壊れているからでした。
雰囲気のよい自然の池なのに、なぜトンボすらいないのか、なぜ猛禽タコを2羽もおいてあるのか。
ナゾだらけでしたがさっさと再出発。
さらに何回か右左折して、仮目的地の堰に無事到着。予想通り開けたエリアでした。
ベニシジミ号を停めたところに里山入口との看板があり、水辺に行く前に丘へ登ってみることに。
坂道の途中でお迎えしてくれたのはこの子。
胴体が黒いのでメスだと思って撮っていたのですが、後を追ってよく見るとオスでした。
メスはいないかと探しましたが、メスどころか丘の上へ行くまで何もいませんでした。
頂上に展望櫓がありましたが、ちょうど家族連れが登っていたので遠慮し、上りとは別ルートで下山。
上から田んぼを見下ろしてもトンボの姿は見えませんでした。
里山の麓の道をしばらく上流方向へ歩いてみましたが、コンチューターの針は倒れっぱなし。
たまにシオカラトンボがさびしく視界の隅を横切るだけ。
道端の食痕のある葉をひっくり返して、普通種の中の普通種を見つけられました。
よっぽどチバ市内の方が虫影が濃いなと意気は下がるばかり。
ベニシジミ号からあまり離れたくないこともあり、田んぼを経由して水辺の方へ場所変更。
堰へと続く水路にかかる橋からの眺めは想定外でした。
なかなかお目にかかれない、護岸をしていない水路です。
なのにトンボの姿は見えない。という、感動と絶望を一緒に感じていました。
堰の方へと水路に沿った遊歩道を歩いていると斜め後ろから何かが飛んできて目の前に着地。
何だろうと遠目に見たら、ちょっと意外な子でした。
一度逃げられたので、テレコンを付けつつ忍び足で近づいてちゃちゃっと撮影。
5月に成虫出現はかなり早いと思いますが、近年は珍しくなくなっているのかもしれません。
堰までたどり着きましたが、途中で見かけたのはナミテントウくらい。
溜池と沼地のハイブリッドのような環境でしたが、ブラックバスはいない気がしました。
それにしても水路の様子が良かったので、上流はどうなのかと、ベニシジミ号で移動しました。
500メートルほど走ったところにバイクを停め、田んぼを突っ切って水路へ。
とても魅力的な環境に見えるのですが、ここも虫影がなく、周りにトンボの姿も見えません。
ならばと、さらに上流へ移動。
段々と谷津田の幅は狭くなり、水路の両側の田んぼも小規模になっていきました。
県道を越えたところでベニシジミ号を降り、林縁を歩いてみることに。
相変わらずトンボやチョウの姿はなくてしょんぼりしながらも、頭の上の葉の中に甲虫を発見。
さすが、ザ・コガネムシの色は美しい。とは思うのですが気分は上がらず。
次に見つけた子は地味ですが少し高揚。
先日紹介したアシナガコガネはド普通種ですが、こっちは何故かあまり見かけません。
しかも、ヒメと付くのにこっちの方がちょっと大きいという昆虫和名あるある。
後ろから軽トラが来たので端っこに避けてやり過ごしていたら偶然頭上にトンボを発見。
遠くて何だか分からなかったのですが、テレコン付けて撮影して判明。
出始めでしょう。
さらに先へ進むと、やっとトンボの集団に会えました。
お出迎えしてくれた方と同種で、オスなのにやっぱり胴体が黒い。
とても敏感な子たちで集合写真は撮らせてくれませんでした。
かなり歩いたので、また水路の様子を確認。
一体どこまで続くのか。
もうとっくにお昼を過ぎていたので、とりあえずベニシジミ号に戻りつつ一人作戦会議。
とにかくこの周辺には何もないので、小見川の方へ出ようかと思いましたが、佐原の方へ行くことに。
ちょっと前にテレビで紹介されていて気になっていたご当地Bグルを思い出したのです。
それはこれ。
入店して席に座るなり、「ヤキソバですか?」と確認されました。
そう、香取市ではこれをヤキソバと呼ぶのだそうです。
しかもカレー味。さらにカレー粉の缶が出されて、適宜追いカレーをするそうな。
なぜか酸味の効いたカレー味(当たり前)でした。
さて、特に行きたいところもなかったので、後半戦も戻って水路を攻めてみようということに。
とその前に。
実は戻る途中にハトムギの故郷、虫幡の近くを通るのです。
ちょっとだけ寄ってみましたが、開店準備中なのか、アオイトトンボがまったくいませんでした。
たくさんいた場所に佇んでいると、目の前に、今年は何故だか縁のあるチョウが。
産卵していきました。
ハトムギの兄弟を探すこともせず早々に出発しました。
後半戦のスタート地点は、航空写真で見る限り、さっきの水路の最上流と思しき場所。
まずは田んぼの縁の細い土手を歩いていきました。
前半戦で見た水路は途絶えていますが、田んぼに沿って用水路が巡っています。
水の中を覗くと無数のオタマたち。
普通は気配を感じると水底へ向かって逃げるのですが、ここの子たちは悠然と浮いていました。
ぐるっと回って戻ってくると、湧き水があり、ここが源泉ではないかと勝手に決定。
さて何もいなかったけど、どうしようかと一瞬悩みましたが、なんとなく上の写真の右手が気になる。
倒木で通せんぼされていますが、その先は林縁に沿って歩いて行けそうでした。
ただ、人は通らないようで、ほぼ藪化している畦道をしばらく進むと。
目の前に現れた光景にコンチューターの針が激しく振れました。
保育施設の園庭より小さな裸地ですが、ひょっとしたらあの子たちがいるのではと目を凝らす。
地面を何か小さな影がちょこちょこと歩いている。
止まったり走ったり、まるでダルマさんが転んだをしている。
トウキョウヒメハンミョウかもしれないと思いつつ、四つん這いになって近づくと・・
期待通り。違いました。
憧れのハンミョウです。
チバ市近郊にもポイントがあったのですが開発で潰れてしまい、それから一度もお目にかかれず。
なかなか接写はされてくれなかったので、しばらく四つん這いで石になりきります。
小さすぎて雌雄の判定が困難なので、ペアが近づいてくるのをじっと待ちました。
彼らはこのような裸地や砂地を猟場としていて、アリのような小型昆虫や死骸を餌にしています。
ただ、エリザは体長約10mmと、ナミハンミョウの半分しかないちびっ子。
なので、よくいるクロナガアリのような自分とあまり大きさが変わらないアリは狙いません。
というか、反対に逃げます。
何匹ものエリザとアリたちを観察しましたが、石になっている間に捕食シーンは見られませんでした。
思わぬ新規開拓ができて、さっきまで萎みきっていた気持ちも俄然上昇。
南側の谷津田も回ってみました。
やはりトンボはおろか虫影がないのですが、田んぼの中を見ながら歩いていると水面に黒い物体が。
携帯虫網で掬ってみると意外にも。
この状態で硬直していて息もしていないようだったのでタッパーに入れました。
南側もぐるっと回り、道路に出てベニシジミ号の方へ戻りました。
そしたら、道路を挟んで田んぼとは反対側に、もう一か所ポイントを見つけてしまいました。
こちらは第一ポイントよりたくさんいて、まさにハンミョウたちの運動場でした。
庄内も越路もそうでしたが、大規模な圃場や畑地というのは生き物が少ないものです。
手入れも大規模にされるし、農薬の総量も大きくなるでしょう。
長くて素晴らしい水路があるのにトンボさえほとんどいないというのもそういうことだと思います。
そんな、絶望感を満喫した一日ではありましたが、最後に小さな聖地を見つけられて救われました。
ところで、この数日後のこと。
本棚の前の床を歩くクワガタを発見。
ん?コクワのメスか?
え?飼ってないけど・・
なんと、田んぼに落ちていたコクワが生き返ったのでした。
持って帰ってからタッパーから出して、標本にするために本棚の上の平皿に入れていたのです。
(その時も見つけたときの態勢で硬直したままでした)
三日後に生き返るとはびっくり。
今日の湯加減
何処に行きたいということもなく、何を採りたいということもなかったので途方に暮れていました。
GoogleMapをぼんやり眺めていると、昨年から凝り出しているためか、つい東総方面を見てしまう。
何かが気になったということもなく、広そうな池と谷津田があったので仮目的地にすることに。
結果的にこの記事の主役になったのはこの子たちです。
例によって詳しくは本編にて。
5月30日、仮目的地をナビにセットして出発。
寝坊したわけではないものの、東総はちょっと遠いので高速でシスイまでバビューン。
ナビの地図が古いせいか、R296に乗るのにちょっと手間取りましたが、まったく渋滞なしで進行。
と、右手に池がのある公園があったので予定外の寄り道。
そんなに広くはないものの、葦の生えた池と接続水路のある親水公園のようでした。
水路に沿って歩いてみましたが、シオカラトンボもいない。でもヤンマが一頭だけ通過。
戻ってこないかなと、カメラを持ちながら蓮池を一周するも何にもいない。
唯一、芝生の上に舞い降りた必殺仕事人のヒゲおじさん。
シオヤアブ (ムシヒキアブ科)
小型のコガネムシを突き刺していました。
長居の価値なしとさっさと出発しましたが、後で地図を見るとかなり大きな公園でした。
タコ町に入り、R296から外れると、まっすぐな道がなくなります。
とにかく東総方面は幹線道路や広域農道がほとんどなく、直線道路が皆無なのです。
ただ、通ったことのない道なので、ゆったりトコトコと右へ左へと曲がりながら走りました。
と、また右手に池と鳥居が並んであったのでまた寄り道。
参拝はせず、すぐに池に突入するとカラス避けの猛禽のタコが池の上をぐるぐる回転している。
そのタコに向かって木道を歩きながら水面を見ていきましたが、ここにもトンボの姿は見えず。
それにしても今にも壊れそうな木道なのに、どうして立ち入り禁止の表示がないのかなと思ったら。
壊れているからでした。
雰囲気のよい自然の池なのに、なぜトンボすらいないのか、なぜ猛禽タコを2羽もおいてあるのか。
ナゾだらけでしたがさっさと再出発。
さらに何回か右左折して、仮目的地の堰に無事到着。予想通り開けたエリアでした。
ベニシジミ号を停めたところに里山入口との看板があり、水辺に行く前に丘へ登ってみることに。
坂道の途中でお迎えしてくれたのはこの子。
ハグロトンボ (カワトンボ科)
胴体が黒いのでメスだと思って撮っていたのですが、後を追ってよく見るとオスでした。
同上
メスはいないかと探しましたが、メスどころか丘の上へ行くまで何もいませんでした。
頂上に展望櫓がありましたが、ちょうど家族連れが登っていたので遠慮し、上りとは別ルートで下山。
上から田んぼを見下ろしてもトンボの姿は見えませんでした。
里山の麓の道をしばらく上流方向へ歩いてみましたが、コンチューターの針は倒れっぱなし。
たまにシオカラトンボがさびしく視界の隅を横切るだけ。
道端の食痕のある葉をひっくり返して、普通種の中の普通種を見つけられました。
コイチャコガネ (コガネムシ科)
よっぽどチバ市内の方が虫影が濃いなと意気は下がるばかり。
ベニシジミ号からあまり離れたくないこともあり、田んぼを経由して水辺の方へ場所変更。
堰へと続く水路にかかる橋からの眺めは想定外でした。
なかなかお目にかかれない、護岸をしていない水路です。
なのにトンボの姿は見えない。という、感動と絶望を一緒に感じていました。
堰の方へと水路に沿った遊歩道を歩いていると斜め後ろから何かが飛んできて目の前に着地。
何だろうと遠目に見たら、ちょっと意外な子でした。
一度逃げられたので、テレコンを付けつつ忍び足で近づいてちゃちゃっと撮影。
トノサマバッタ (バッタ科)
5月に成虫出現はかなり早いと思いますが、近年は珍しくなくなっているのかもしれません。
堰までたどり着きましたが、途中で見かけたのはナミテントウくらい。
溜池と沼地のハイブリッドのような環境でしたが、ブラックバスはいない気がしました。
それにしても水路の様子が良かったので、上流はどうなのかと、ベニシジミ号で移動しました。
500メートルほど走ったところにバイクを停め、田んぼを突っ切って水路へ。
とても魅力的な環境に見えるのですが、ここも虫影がなく、周りにトンボの姿も見えません。
ならばと、さらに上流へ移動。
段々と谷津田の幅は狭くなり、水路の両側の田んぼも小規模になっていきました。
県道を越えたところでベニシジミ号を降り、林縁を歩いてみることに。
相変わらずトンボやチョウの姿はなくてしょんぼりしながらも、頭の上の葉の中に甲虫を発見。
コガネムシ ペア (コガネムシ科)
さすが、ザ・コガネムシの色は美しい。とは思うのですが気分は上がらず。
次に見つけた子は地味ですが少し高揚。
ヒメアシナガコガネ (コガネムシ科)
先日紹介したアシナガコガネはド普通種ですが、こっちは何故かあまり見かけません。
しかも、ヒメと付くのにこっちの方がちょっと大きいという昆虫和名あるある。
後ろから軽トラが来たので端っこに避けてやり過ごしていたら偶然頭上にトンボを発見。
遠くて何だか分からなかったのですが、テレコン付けて撮影して判明。
ノシメトンボ (トンボ科)
出始めでしょう。
さらに先へ進むと、やっとトンボの集団に会えました。
お出迎えしてくれた方と同種で、オスなのにやっぱり胴体が黒い。
とても敏感な子たちで集合写真は撮らせてくれませんでした。
かなり歩いたので、また水路の様子を確認。
一体どこまで続くのか。
もうとっくにお昼を過ぎていたので、とりあえずベニシジミ号に戻りつつ一人作戦会議。
とにかくこの周辺には何もないので、小見川の方へ出ようかと思いましたが、佐原の方へ行くことに。
ちょっと前にテレビで紹介されていて気になっていたご当地Bグルを思い出したのです。
それはこれ。
入店して席に座るなり、「ヤキソバですか?」と確認されました。
そう、香取市ではこれをヤキソバと呼ぶのだそうです。
しかもカレー味。さらにカレー粉の缶が出されて、適宜追いカレーをするそうな。
なぜか酸味の効いたカレー味(当たり前)でした。
さて、特に行きたいところもなかったので、後半戦も戻って水路を攻めてみようということに。
とその前に。
実は戻る途中にハトムギの故郷、虫幡の近くを通るのです。
ちょっとだけ寄ってみましたが、開店準備中なのか、アオイトトンボがまったくいませんでした。
たくさんいた場所に佇んでいると、目の前に、今年は何故だか縁のあるチョウが。
アオスジアゲハ (アゲハチョウ科)
産卵していきました。
ハトムギの兄弟を探すこともせず早々に出発しました。
後半戦のスタート地点は、航空写真で見る限り、さっきの水路の最上流と思しき場所。
まずは田んぼの縁の細い土手を歩いていきました。
前半戦で見た水路は途絶えていますが、田んぼに沿って用水路が巡っています。
水の中を覗くと無数のオタマたち。
普通は気配を感じると水底へ向かって逃げるのですが、ここの子たちは悠然と浮いていました。
ぐるっと回って戻ってくると、湧き水があり、ここが源泉ではないかと勝手に決定。
さて何もいなかったけど、どうしようかと一瞬悩みましたが、なんとなく上の写真の右手が気になる。
倒木で通せんぼされていますが、その先は林縁に沿って歩いて行けそうでした。
ただ、人は通らないようで、ほぼ藪化している畦道をしばらく進むと。
目の前に現れた光景にコンチューターの針が激しく振れました。
保育施設の園庭より小さな裸地ですが、ひょっとしたらあの子たちがいるのではと目を凝らす。
地面を何か小さな影がちょこちょこと歩いている。
止まったり走ったり、まるでダルマさんが転んだをしている。
トウキョウヒメハンミョウかもしれないと思いつつ、四つん這いになって近づくと・・
期待通り。違いました。
エリザハンミョウ (オサムシ科)
憧れのハンミョウです。
チバ市近郊にもポイントがあったのですが開発で潰れてしまい、それから一度もお目にかかれず。
なかなか接写はされてくれなかったので、しばらく四つん這いで石になりきります。
小さすぎて雌雄の判定が困難なので、ペアが近づいてくるのをじっと待ちました。
エリザハンミョウ ペア (オサムシ科)
彼らはこのような裸地や砂地を猟場としていて、アリのような小型昆虫や死骸を餌にしています。
ただ、エリザは体長約10mmと、ナミハンミョウの半分しかないちびっ子。
なので、よくいるクロナガアリのような自分とあまり大きさが変わらないアリは狙いません。
というか、反対に逃げます。
何匹ものエリザとアリたちを観察しましたが、石になっている間に捕食シーンは見られませんでした。
思わぬ新規開拓ができて、さっきまで萎みきっていた気持ちも俄然上昇。
南側の谷津田も回ってみました。
やはりトンボはおろか虫影がないのですが、田んぼの中を見ながら歩いていると水面に黒い物体が。
携帯虫網で掬ってみると意外にも。
コクワガタ (クワガタムシ科)
この状態で硬直していて息もしていないようだったのでタッパーに入れました。
南側もぐるっと回り、道路に出てベニシジミ号の方へ戻りました。
そしたら、道路を挟んで田んぼとは反対側に、もう一か所ポイントを見つけてしまいました。
エリザハンミョウ ペア (オサムシ科)
こちらは第一ポイントよりたくさんいて、まさにハンミョウたちの運動場でした。
まるで歌舞伎の隈取のような模様にしびれます
庄内も越路もそうでしたが、大規模な圃場や畑地というのは生き物が少ないものです。
手入れも大規模にされるし、農薬の総量も大きくなるでしょう。
長くて素晴らしい水路があるのにトンボさえほとんどいないというのもそういうことだと思います。
そんな、絶望感を満喫した一日ではありましたが、最後に小さな聖地を見つけられて救われました。
オマケ
ところで、この数日後のこと。
本棚の前の床を歩くクワガタを発見。
ん?コクワのメスか?
え?飼ってないけど・・
なんと、田んぼに落ちていたコクワが生き返ったのでした。
持って帰ってからタッパーから出して、標本にするために本棚の上の平皿に入れていたのです。
(その時も見つけたときの態勢で硬直したままでした)
三日後に生き返るとはびっくり。
今日の湯加減
チバの梅雨入りは6月上旬の予想でしたが、足踏みをしています。
でももう、すっかり夏の気候。虫たちはどんどん移ろっていきます。
ところで、今回はエリザハンミョウをフィーチャーしましたが。
なんと、今日、ご近所パトロールで訪れる場所の一つでエリザを発見してしまいした。
またもや灯台下暗し。
彼らはそこにいるのに、こちらの視点と視線、そしてピントの合わせ方で見えなくなる。
視野は広く、被写界深度は深く、コンチューターの感度は高くしたいものです。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
コクワさん、復活祭のお祝いをしなければ。梅雨入りの遅れは武蔵野とて同じです。しびれを切らしたナミアゲハ、アオスジアゲハなどとすれ違います。
湯加減の最後、御意にございます。思い返すと、虫たちとの出会いは「えっ?ここにいたの?」の連続ですね。
by 高和です。 (2021-06-13 09:03)
タコがグルグル周ってトンボが墜落していなくなったとか?(笑)
ヒメアシナガコガネは地味だけどわたしはまだ一回も
見つけれてないので羨ましい。
by 響 (2021-06-13 09:16)
生き返ったコクワガタの目が、睨んでいるようで面白いですね^。^
by アヨアン・イゴカー (2021-06-13 11:34)
>高和です。さん
お祝いはしました。(詳細は次回?)
生き物たちとは常に一期一会でもありますね。
意識の持ち方でも見えるものが変わることを再認識しています。
>響さん
風車にぶつかる鳥と同じ被害ですかね・・
ヒメアシナガコガネは個体変異があるので気を付けてください@@
>アヨアン・イゴカーさん
とても元気になり、食欲も旺盛です♪
大事にしています。
by ぜふ (2021-06-14 22:47)
更新、気が付きませんでした(汗)
エリザ、かわいいですね!
近場でも探してみます!
by 山健父 (2021-06-15 06:48)
ハグロトンボ、緑の中に映えていい具合のコントラストでやすね!
by ぼんぼちぼちぼち (2021-06-15 12:39)
>山健父さん
意外に身近にいるかもしれません。
ただし、トウヒメと紛らわしいのでご注意を^^;
>ぼんぼちぼちぼちさん
いいところに気付いていただきうれしいです♪
背景が葉っぱになるように、アングルとタイミングに注意しています。
by ぜふ (2021-06-17 18:13)
前半、昆虫が少なかったようですが、水路をずーっとたどっていく
道程は、楽しく拝見しました。こういう風景が好きなのです。
コガネムシ、美しいですねぇ。
あと、ヤキソバ。焼き? カレー?
ちょっと不思議な食べ物ですね^^;。
by sakamono (2021-06-17 22:38)
>sakamonoさん
こういう水路そのものがめずらしいですね。
見つけてた喜びにふるえたのに・・><
ヤキソバは味も不思議でした^^;
by ぜふ (2021-06-18 23:26)