"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
春のご近所パトロール Lap 2 [日記]
ご近所パトロールの一周目も空振りが多かったので、二周目に出かけてきました。
スプ・エフェたちの発生を確認して安心したいということです。
一周目から3週間後の結果やいかに、というところなのですが。
結果の一部を先にばらしてしまうと、この子たちをフィーチャーする記事になりました。

逆光写真なので分かりづらいと思いますけど、くわしい解説は本編にて。
前記事の翌日の天気予報は曇りのち雨。
このところの関東地方は週末に雨が降るというパターンが一か月以上続いています。
(結果的に関東地方はこの日まで6週連続で週末雨でした)
午前中が勝負ということですが、あまり早く着いても気温が上がらないというのがツライところ。
前回と同じく、まずは遠くからということで四街道の谷津田へ。
田んぼを辿ることなく、シオヤトンボのポイントに最も近いところまでベニシジミ号で行きました。
例の小さな湿地には紅白のクリンソウが点々と咲いていて、散りかけたサクラを背景に良い景色。

しかし、ゆっくり2周してもシオヤトンボはおろか、何も観察できませんでした。
時間はないのでさっさと見切りをつけて、復路は田んぼの畔を歩いて戻りました。
その途中で唯一観察できたのはこの子。

田んぼから遊歩道へ上がったとき、行く手の道の上をトコトコと横切って行く子がいました。

バックにベニシジミ号を入れたくて這いつくばってみましたが、ギリギリ叶いませんでした。

今シーズン初見だったのでお連れしました。

次はS川の上流へ。
橋の下にベニシジミ号をとめて、ビオトープへ向かう前に川の様子を。

ちらっと写っている少年に後で声を掛けられることになるのですが。
土手に出て、ビオトープに向けて歩き出そうとした瞬間、反射的に足が止まりました。
この光景で。

写真のとおり、2メートルくらいありそうな見事な成体。
向こうから歩いてきたご夫婦の言うことには、昨年も目撃したとのことで、この辺りのヌシなのかも。
川へ下りていくのをお見送りしました。

実はさっきの少年、ヌシを探していたようで、ヘビ見ませんでしたか?と聞かれたのです。
あの辺に入っていったよと教えたので、川縁の草むらをツンツンしていたのです。
結局見つからなかったようですが、爬虫類好きのようで、持っていた籠にはカナヘビが何頭も。

ビオトープへ向けて歩いている途中、青星くんに逢えたので記念撮影。

ブルースターでないのを含めても、今春は見かける数が少ない気がします。
ビオトープ内も静かでした。(水中のオタマジャクシたちを除く)
2往復してやっとシオヤトンボを発見。でも遠い。

さらに往復し、何度か近づく間に逃げられつつも撮れたのが前記事にアップしたオスでした。

予定外に時間が過ぎたので、メスは観察できないままでしたが移動することに。
さっきの少年がビオトープへやってきたのでヘビのことを尋ねると、また後で探すとのことでした。
前回はHFへ行ってから戻ってきたS川の下流の様子を見に行くと、菜の花でいっぱいになってた。

たった3週間でこんなに変わるものなんですね。

まるで違う場所のよう。

次に向かったのはHF。
下流側の田んぼへのアプローチの小道を走っていると・・路傍にまたニョロニョロが。
緊急停止してカメラを出しながら急いで戻ると、藪の中へ逃げ込むところでした。

1メートルくらいの若い個体だと思いました。(前出のヌシとは太さがまったく違いました)
さて、まずは湧水のあるところへ行き、オタマジャクシたちの様子を確認。
こんなオタマダンゴが数えきれないほどありました。

しばらく佇んでいると、シオヤたちが次々と飛んでくる。
でも田んぼ遊びに来た家族連れや子供たちも次々と田んぼにやってくるのでなかなか撮れない。
子供たちからすると、ずっと突っ立っている変な人に見えたでしょうけど、ひたすら待っていました。

これは少し後で撮影したものですが、畔の上にペアもいました。
オスはまだ成熟しきってなくて上半身がまだ黄色い。でもがんばる。

その畔で見つけたのがこの記事の主役。
実はオタマたちを眺めていたときに発見していたのですが、子供たちがいて近づけなかったのです。
冬の間はカモフラージュのため、前回の写真のような茶褐色をしているのですが。
無事越冬すると、お色直しをして春らしいターコイズブルーに。

前回は1頭しか見なかったのに、この日はオスだけで少なくとも4~5頭観察できました。
谷津田の春の可憐な風物詩です。

扉の写真は最初に見つけたペアのシルエットでした。
ペアも4~5組確認。こんなにたくさんの個体をHFで観察したのははじめて。
順光で撮らせてくれるカップルを探して畔をローラーしていきました。
メスも薄化粧するのです。

そろそろお昼。もう一か所行きたいのでベニシジミ号へ急ぎました。
カメラをしまおうとした時、お見送りしてくれるように、というか産卵中のカップルが。

撮らせてくれてありがとうと声をかけて撮影終了。

最後はM川の支流へ。

前回と同じように両岸を30分くらい歩いてみたのですが、やはりベニシジミを見つけられない。
そのうちとうとうポツポツと降ってきたのでタイムアップ。と思った時、足元に。

黄色いのは歩いてメスを追いかける色彩変異個体のオス。
ベニシジミはたまに翅の色に個体変異が見られますが、こんなに淡色なのは珍しい。
しかもプロポーズ中という。

動画も撮ろうと這いつくばってカメラを近づけたら二人同時に舞い上がってしまいました。
飛び去った方へ足を向け、姿が消えた草むらに目をやると・・なんと嬉しい連鎖発見。

図鑑では4月から発生とありますが、こんな早い時期に見たのははじめて。
色合いも容姿もモフモフ感も、そして表情も麗しい蛾です。

天気がよかったらすぐに鳥に見つかってしまうだろうなと思いながらしばらく撮影会をしました。
思いがけない連鎖観察ができて気が済んだので急いで撤収。
家に着くまで霧雨程度で済んだのはオオミズアオ(Moon Moth)のおかげだったのかも。
甲州街道おさくりげの戦利品の標本作りがやっと終わりました。
(一頭だけはまだ飼育中です)
代表選手の写真をアップしておきます。

どちらも昆虫針を刺す前の仮展足の状態です。なので、生きてはいません。

標本を眺めていると、楽しい探虫旅の記憶が鮮明によみがえってきます。
今日の湯加減
スプ・エフェたちの発生を確認して安心したいということです。
一周目から3週間後の結果やいかに、というところなのですが。
結果の一部を先にばらしてしまうと、この子たちをフィーチャーする記事になりました。

逆光写真なので分かりづらいと思いますけど、くわしい解説は本編にて。
前記事の翌日の天気予報は曇りのち雨。
このところの関東地方は週末に雨が降るというパターンが一か月以上続いています。
(結果的に関東地方はこの日まで6週連続で週末雨でした)
午前中が勝負ということですが、あまり早く着いても気温が上がらないというのがツライところ。
前回と同じく、まずは遠くからということで四街道の谷津田へ。
田んぼを辿ることなく、シオヤトンボのポイントに最も近いところまでベニシジミ号で行きました。
例の小さな湿地には紅白のクリンソウが点々と咲いていて、散りかけたサクラを背景に良い景色。

しかし、ゆっくり2周してもシオヤトンボはおろか、何も観察できませんでした。
時間はないのでさっさと見切りをつけて、復路は田んぼの畔を歩いて戻りました。
その途中で唯一観察できたのはこの子。

ツチイナゴ (バッタ科)
田んぼから遊歩道へ上がったとき、行く手の道の上をトコトコと横切って行く子がいました。

センチコガネ (センチコガネ科)
バックにベニシジミ号を入れたくて這いつくばってみましたが、ギリギリ叶いませんでした。

同上
今シーズン初見だったのでお連れしました。

次はS川の上流へ。
橋の下にベニシジミ号をとめて、ビオトープへ向かう前に川の様子を。

ちらっと写っている少年に後で声を掛けられることになるのですが。
土手に出て、ビオトープに向けて歩き出そうとした瞬間、反射的に足が止まりました。
この光景で。

写真のとおり、2メートルくらいありそうな見事な成体。
向こうから歩いてきたご夫婦の言うことには、昨年も目撃したとのことで、この辺りのヌシなのかも。
川へ下りていくのをお見送りしました。

アオダイショウ
実はさっきの少年、ヌシを探していたようで、ヘビ見ませんでしたか?と聞かれたのです。
あの辺に入っていったよと教えたので、川縁の草むらをツンツンしていたのです。
結局見つからなかったようですが、爬虫類好きのようで、持っていた籠にはカナヘビが何頭も。

ビオトープへ向けて歩いている途中、青星くんに逢えたので記念撮影。

ベニシジミ 春型(シジミチョウ科)
ブルースターでないのを含めても、今春は見かける数が少ない気がします。
ビオトープ内も静かでした。(水中のオタマジャクシたちを除く)
2往復してやっとシオヤトンボを発見。でも遠い。

さらに往復し、何度か近づく間に逃げられつつも撮れたのが前記事にアップしたオスでした。

シオヤトンボ ♂ (トンボ科)
予定外に時間が過ぎたので、メスは観察できないままでしたが移動することに。
さっきの少年がビオトープへやってきたのでヘビのことを尋ねると、また後で探すとのことでした。
前回はHFへ行ってから戻ってきたS川の下流の様子を見に行くと、菜の花でいっぱいになってた。

たった3週間でこんなに変わるものなんですね。

前回の様子
まるで違う場所のよう。

次に向かったのはHF。
下流側の田んぼへのアプローチの小道を走っていると・・路傍にまたニョロニョロが。
緊急停止してカメラを出しながら急いで戻ると、藪の中へ逃げ込むところでした。

アオダイショウ
1メートルくらいの若い個体だと思いました。(前出のヌシとは太さがまったく違いました)
さて、まずは湧水のあるところへ行き、オタマジャクシたちの様子を確認。
こんなオタマダンゴが数えきれないほどありました。

しばらく佇んでいると、シオヤたちが次々と飛んでくる。
でも田んぼ遊びに来た家族連れや子供たちも次々と田んぼにやってくるのでなかなか撮れない。
子供たちからすると、ずっと突っ立っている変な人に見えたでしょうけど、ひたすら待っていました。

シオヤトンボ ♂ (トンボ科)
これは少し後で撮影したものですが、畔の上にペアもいました。
オスはまだ成熟しきってなくて上半身がまだ黄色い。でもがんばる。

同上 ペア
その畔で見つけたのがこの記事の主役。
実はオタマたちを眺めていたときに発見していたのですが、子供たちがいて近づけなかったのです。
冬の間はカモフラージュのため、前回の写真のような茶褐色をしているのですが。
無事越冬すると、お色直しをして春らしいターコイズブルーに。

ホソミオツネントンボ ♂ (アオイトトンボ科)
前回は1頭しか見なかったのに、この日はオスだけで少なくとも4~5頭観察できました。
谷津田の春の可憐な風物詩です。

同上
扉の写真は最初に見つけたペアのシルエットでした。
ペアも4~5組確認。こんなにたくさんの個体をHFで観察したのははじめて。
順光で撮らせてくれるカップルを探して畔をローラーしていきました。
メスも薄化粧するのです。

同上 ペア
そろそろお昼。もう一か所行きたいのでベニシジミ号へ急ぎました。
カメラをしまおうとした時、お見送りしてくれるように、というか産卵中のカップルが。

同上 ペア
撮らせてくれてありがとうと声をかけて撮影終了。

最後はM川の支流へ。

前回と同じように両岸を30分くらい歩いてみたのですが、やはりベニシジミを見つけられない。
そのうちとうとうポツポツと降ってきたのでタイムアップ。と思った時、足元に。

ベニシジミ ペア (シジミチョウ科)
黄色いのは歩いてメスを追いかける色彩変異個体のオス。
ベニシジミはたまに翅の色に個体変異が見られますが、こんなに淡色なのは珍しい。
しかもプロポーズ中という。

同上
動画も撮ろうと這いつくばってカメラを近づけたら二人同時に舞い上がってしまいました。
飛び去った方へ足を向け、姿が消えた草むらに目をやると・・なんと嬉しい連鎖発見。

オオミズアオ ♂(ヤママユ科)
図鑑では4月から発生とありますが、こんな早い時期に見たのははじめて。
色合いも容姿もモフモフ感も、そして表情も麗しい蛾です。

同上
天気がよかったらすぐに鳥に見つかってしまうだろうなと思いながらしばらく撮影会をしました。
思いがけない連鎖観察ができて気が済んだので急いで撤収。
家に着くまで霧雨程度で済んだのはオオミズアオ(Moon Moth)のおかげだったのかも。
オマケ
甲州街道おさくりげの戦利品の標本作りがやっと終わりました。
(一頭だけはまだ飼育中です)
代表選手の写真をアップしておきます。

オオクロナガオサムシ ♂ (オサムシ科)
どちらも昆虫針を刺す前の仮展足の状態です。なので、生きてはいません。

テンリュウオサムシ ♂ (オサムシ科)
標本を眺めていると、楽しい探虫旅の記憶が鮮明によみがえってきます。
今日の湯加減
またしても雨の週末となりました。
気温も低いままで、朝晩は暖房器具が恋しくなります。
それでも明日の天気予報はいい方に変わり晴れるかもしれません。
実は今年はじめての採集会を予定していたのです。
中止だと覚悟していましたが催行できそう。
せめてアウトドアでは気持ちよく空気を吸いたいものです。
虫たちも元気よく出てくれますように。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
集合場所に向かう列車の中です。前夜の雨ですっかり洗い流されて、素敵な碧天が拡がりました。気温が上がれば好い採集日和になるでしょう。さて、今週はベニシジミ、オオミズアオ、ホソミオツネントンボときれいどころかそろいましたね。アオダイショウも立派なお姿
?
テンリュウオサは赤銅色の鎧が素晴らしい?
by 高和です (2021-04-18 07:46)
へえ!茶褐色からこんなに鮮やかなターコイズブルーに!
自然界の生物ってすごいなあと感心してしまいやした。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-04-18 19:38)
>高和です さん
思いのほか美麗な方たちの連鎖でした。
アオダイショウは・・^^
>ぼんぼちぼちぼちさん
越冬中は仮の姿(色)で、こちらが本当の姿(色)なのでしょうね。
雌雄ともにお色直しというかベールを脱ぐということでしょう♪
by ぜふ (2021-04-20 21:53)
バッタと土筆がフォトジェニックですね。
おたまじゃくしがアオダイショウに食べられませんように(≧▽≦)
by 響 (2021-04-21 08:54)
週末に雨が多いなぁ、と感じていましたが、やっぱりそうでしたか^^;。
這いつくばった甲斐のあった美麗なセンチコガネです。
それとブルースターのベニシジミも美しいのですが、
最後のオオミズアオのインパクトが強烈でした^^;。
これもキレイですねぇ。
by sakamono (2021-04-23 08:00)
>響さん
ツチイナゴ自体がなかなかいい被写体だと思います。
オタマはヘビをはじめ、色んな方々のごはんになってるでしょうね^^;
>sakamonoさん
センチくんを持ち上げたい気持ちはぐっと押さえました^^
オオミズアオは雨が似合いましたね。
雨に感謝。
by ぜふ (2021-04-23 21:39)