"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ボウソウパトロール 2021 春 [探虫行]
宣言も解除された3月末の先週、久しぶりにボウソウしてきました。
スプリング・エフェメラルたちに会うのが目的だったのですが、結果は空振り三振でした。
でも珍しく暖かくて風も弱い、穏やかな天気で絶好のツーリング日和。
道中、たくさんのオートバイともすれ違いました。
昨年のパトロールは春分の日の翌日だったので1週間遅れ。
下道でトコトコ行こうと、ちょっとだけ早起きして出発。
幹線道路に出て、いつものGSで給油したまではよかったのですが、その先から急に混雑。
混雑が次第に大混雑になり、渋滞になり、ついに大渋滞に。
誰もが解除を待ちかねていたのでしょう。急いでお花見に行こうということでしょう。
数年前の夏休み、というかお盆の時期の混雑よりもひどいと思ったほど。
ナビは距離優先モードなのに、いつもの久留里街道に曲がらず、長浦の手前で左折しK300へ。
通ったことがなかったので新鮮な気分・・も束の間、まもなく久留里街道へ出てしまいました。
ただ、内陸に入ると道路の混雑もなくなり、快調に走行していきます。
向かっているのは君津の山の中。房総半島の太ももの付け根あたり。(分かってほしい)
馬来田(ウマクタ)からK24がR410に変わりますが、R410はかなり整備されてきました。
随分前から小櫃(オビツ)、俵田はバイパスしていましたが、今は久留里も完全にバイパスします。
K93久留里鹿野山湊線との交差点からR465との交差点までの工事が終わればかなり便利になるかと。
まだなので、その間は小櫃川沿いの細い道を通りますが、R465へ出ればまた快調に走行。
2時間近くかかってやっと着きました。
ちょうど半年前に同じことをしに来たのですが、実はスプ・エフェとは別の目的があったのです。
そう、そろそろオオセンチコガネがお出ましになる時期なのでトラップをしかけてみようという企み。
ベイトは糞なのでトラップの写真は割愛しますが、ささっと設置してスプ・エフェ探しに。
ちょうど一年前に来たときはコツバメに会えたのでこの日もいるかなと。
川に沿って奥へと歩きながらコンチューターの感度を最大にしました。
しかし、見かけたのはテングチョウのみ。
川にかかる橋の周辺の少し開けた場所で、この子たちには再会できました。
オサムシの仲間ということもあり、成虫越冬するので、この子たちも起きてきたところでしょう。
原っぱというほどではないものの、少し開けているので、ここにも一つトラップを仕掛けました。
さらに少し奥まで進んでみましたが、陽だまりでビロウドツリアブたちがいたくらい。
(ビロウドツリアブもスプ・エフェです)
まだまだ巡回地があるので、あまり粘らずにベニシジミ号に戻りました。
次に向かったのは内房の鋸南町方面。ボウソウ半島の向う脛あたり。(これは分かってほしい)
R465に出て、一路西へ。R127に出て南下していると、竹岡で左折しろとナビが言う。
いや、それはかなりキビシイ山道になると思われたので無視してさらに南へ。
再出発してから1時間ほどで着いたのが扉の写真のとある登山口。
この辺りでハンミョウに逢えることを期待したのですが・・
ナミハンミョウはまだお目覚めではありませんでした。
ボウソウマチュピチュの様子も見に行きました。
マチュピチュの水辺もハンミョウたちのたまり場のはずですが姿は見えず。
とにかく虫の姿がないので登山道の様子も見てみることに。
やっと会えたのはまたこの子。
虫に会えたことで満足してベニシジミ号へ戻っている途中、小さいけどベニシジミカラーのやつが。
とっくにお昼を過ぎているのでさっさと出発。
R127に戻って南下して、保田から長狭街道を東へひた走り、まんぼうに着いたときは1時半。
店の前にベニシジミ号をとめた瞬間、頭上から何かが舞い降りてきました。
店の前に着陸したようだったので、あわてて降りて急いでカメラを出して静かに近づきました。
今シーズン初のベニシジミショットがまんぼう前とはびっくり。
そのままそのままと念じながら、さらににじり寄ると、うっすらブルースターでした。
ちょっと遅い時間だけど、かえっていい時間帯かなと思いながら店内に入ってまたびっくり。
なんと店内はお客さんでいっぱいで、カウンター席が一つだけ空いていただけ。
さらに、直後に家族連れがやってきたので店外でウェイト。
道理でR127を南下していた時、道沿いの飲食店の外に行列がいくつもできてたなと思い出す。
相変わらず店はマスター一人でやってるので、いつものようにオーダーせずにのんびり待ってました。
「お待たせしてごめん、今日は何も思いつかなかったけど」
といって出てきたのはこれ。
もっともシンプルでさっぱりした醤油ラーメンですが、ピリ辛の炒め挽肉が味の決め手。
菜花の苦みが春を感じさせてくれる、題して”ピリ辛チャーシューメン(春はこれだぜ)”。
「今日は何か収獲あったの?」
「それがまったくナシなので今日は先を急がねば」
お客さんがはけてから少しだけマスターとおしゃべりして再出発。
ナミハンミョウが出ていないかと、次に向かったのは某ダム湖の奥の沢。
ハンミョウどころか、そこには静けさしかありませんでした。
コンチューターの針は壊れたように動かないので次へ急ぐ。
そこはとっておきのアカオサのポイント。
ハンミョウはいませんでしたが、ついでにオサホリをしようという魂胆だったのです。
荒らしたくないので掘らずに5年くらいそっとしておいたのですが・・
なんと一匹も出ませんでした。
唯一出たのは、もう顔見知りの親分。
暖冬ゆえに、もうみんな出撃済みなのだと信じることにします。
ぽろりと転がり出てきたこの子のおかげで、がっかりした気持ちが持ち直せました。
だと思いますが自信なし。でも、土中で越冬しているのをはじめて観察しました。
うつむいてトボトボ歩きながらベニシジミ号へ。
さあ、最後にトラップの回収に向かいます。
ずっと通行止めだった、カモガワからセイワへ抜ける山道が通れたので、そのルートでR410へ。
結果はどうだったかというと・・
本命は採れなかったのですが、ベイトをひっくり返すとわらわらと動く黒い粒。
エンマコガネたちがそれぞれのトラップに何十匹も。
実はクロマルエンマだと思っていたのですが、何頭かサンプルを持ち帰ってじっくり観察して判明。
サンプルをつまんでいると、傍に置いたカメラにヤマビルが登ってきたのでデコピンしておきました。
(ヒルの出現は早い)
メスはまったく見分けが付きません。
それはさておき、いつもならもうオオセンチは出ているはずなのですが、今年はちょっと遅いのか。
ハンミョウはもうちょっとしてからかもしれませんが、一体どうしたことでしょう。
暖冬だったのに出現が遅いのか、いや逆に、暖冬だったから出現が遅れているのか・・
とにかく何もかも早くなるわけではないでしょうね。
でも今年の春はとても短い予感がしています。
これから続々出てくるとしたら、つまり、あわただしい春になるということです。
ちょっと訳あってアオオサムシをペアリングしていました。
お見合い終了したメス2頭をケースに移動させたら、どういうことか、一匹がもう一匹に抱きついた。
引き離してもしばらくするとまた抱きつきます。
捕食しようとしているのかと思いましたが、それなら腹端に噛みつくはず。
しかし、何度引き離しても背中にしがみつくのです。
もちろん交尾はできませんけど。
今日の湯加減
スプリング・エフェメラルたちに会うのが目的だったのですが、結果は空振り三振でした。
でも珍しく暖かくて風も弱い、穏やかな天気で絶好のツーリング日和。
道中、たくさんのオートバイともすれ違いました。
昨年のパトロールは春分の日の翌日だったので1週間遅れ。
下道でトコトコ行こうと、ちょっとだけ早起きして出発。
幹線道路に出て、いつものGSで給油したまではよかったのですが、その先から急に混雑。
混雑が次第に大混雑になり、渋滞になり、ついに大渋滞に。
誰もが解除を待ちかねていたのでしょう。急いでお花見に行こうということでしょう。
数年前の夏休み、というかお盆の時期の混雑よりもひどいと思ったほど。
ナビは距離優先モードなのに、いつもの久留里街道に曲がらず、長浦の手前で左折しK300へ。
通ったことがなかったので新鮮な気分・・も束の間、まもなく久留里街道へ出てしまいました。
ただ、内陸に入ると道路の混雑もなくなり、快調に走行していきます。
向かっているのは君津の山の中。房総半島の太ももの付け根あたり。(分かってほしい)
馬来田(ウマクタ)からK24がR410に変わりますが、R410はかなり整備されてきました。
随分前から小櫃(オビツ)、俵田はバイパスしていましたが、今は久留里も完全にバイパスします。
K93久留里鹿野山湊線との交差点からR465との交差点までの工事が終わればかなり便利になるかと。
まだなので、その間は小櫃川沿いの細い道を通りますが、R465へ出ればまた快調に走行。
2時間近くかかってやっと着きました。
ちょうど半年前に同じことをしに来たのですが、実はスプ・エフェとは別の目的があったのです。
そう、そろそろオオセンチコガネがお出ましになる時期なのでトラップをしかけてみようという企み。
ベイトは糞なのでトラップの写真は割愛しますが、ささっと設置してスプ・エフェ探しに。
ちょうど一年前に来たときはコツバメに会えたのでこの日もいるかなと。
川に沿って奥へと歩きながらコンチューターの感度を最大にしました。
しかし、見かけたのはテングチョウのみ。
川にかかる橋の周辺の少し開けた場所で、この子たちには再会できました。
ニワハンミョウ (オサムシ科)
オサムシの仲間ということもあり、成虫越冬するので、この子たちも起きてきたところでしょう。
同上
原っぱというほどではないものの、少し開けているので、ここにも一つトラップを仕掛けました。
さらに少し奥まで進んでみましたが、陽だまりでビロウドツリアブたちがいたくらい。
(ビロウドツリアブもスプ・エフェです)
まだまだ巡回地があるので、あまり粘らずにベニシジミ号に戻りました。
次に向かったのは内房の鋸南町方面。ボウソウ半島の向う脛あたり。(これは分かってほしい)
R465に出て、一路西へ。R127に出て南下していると、竹岡で左折しろとナビが言う。
いや、それはかなりキビシイ山道になると思われたので無視してさらに南へ。
再出発してから1時間ほどで着いたのが扉の写真のとある登山口。
この辺りでハンミョウに逢えることを期待したのですが・・
ナミハンミョウはまだお目覚めではありませんでした。
ボウソウマチュピチュの様子も見に行きました。
マチュピチュの水辺もハンミョウたちのたまり場のはずですが姿は見えず。
とにかく虫の姿がないので登山道の様子も見てみることに。
やっと会えたのはまたこの子。
ニワハンミョウ (オサムシ科)
虫に会えたことで満足してベニシジミ号へ戻っている途中、小さいけどベニシジミカラーのやつが。
セグロカブラハバチ (ハバチ科)
とっくにお昼を過ぎているのでさっさと出発。
R127に戻って南下して、保田から長狭街道を東へひた走り、まんぼうに着いたときは1時半。
店の前にベニシジミ号をとめた瞬間、頭上から何かが舞い降りてきました。
店の前に着陸したようだったので、あわてて降りて急いでカメラを出して静かに近づきました。
ベニシジミ (シジミチョウ科)
今シーズン初のベニシジミショットがまんぼう前とはびっくり。
そのままそのままと念じながら、さらににじり寄ると、うっすらブルースターでした。
同上
ちょっと遅い時間だけど、かえっていい時間帯かなと思いながら店内に入ってまたびっくり。
なんと店内はお客さんでいっぱいで、カウンター席が一つだけ空いていただけ。
さらに、直後に家族連れがやってきたので店外でウェイト。
道理でR127を南下していた時、道沿いの飲食店の外に行列がいくつもできてたなと思い出す。
相変わらず店はマスター一人でやってるので、いつものようにオーダーせずにのんびり待ってました。
「お待たせしてごめん、今日は何も思いつかなかったけど」
といって出てきたのはこれ。
定位置の席ではないのでいつもと違うアングル
もっともシンプルでさっぱりした醤油ラーメンですが、ピリ辛の炒め挽肉が味の決め手。
菜花の苦みが春を感じさせてくれる、題して”ピリ辛チャーシューメン(春はこれだぜ)”。
「今日は何か収獲あったの?」
「それがまったくナシなので今日は先を急がねば」
お客さんがはけてから少しだけマスターとおしゃべりして再出発。
ナミハンミョウが出ていないかと、次に向かったのは某ダム湖の奥の沢。
ハンミョウどころか、そこには静けさしかありませんでした。
コンチューターの針は壊れたように動かないので次へ急ぐ。
そこはとっておきのアカオサのポイント。
ハンミョウはいませんでしたが、ついでにオサホリをしようという魂胆だったのです。
荒らしたくないので掘らずに5年くらいそっとしておいたのですが・・
なんと一匹も出ませんでした。
唯一出たのは、もう顔見知りの親分。
スジアオゴミムシ (オサムシ科)
暖冬ゆえに、もうみんな出撃済みなのだと信じることにします。
ぽろりと転がり出てきたこの子のおかげで、がっかりした気持ちが持ち直せました。
ニッポンヒゲナガハナバチ ♀ (ミツバチ科)
だと思いますが自信なし。でも、土中で越冬しているのをはじめて観察しました。
うつむいてトボトボ歩きながらベニシジミ号へ。
ルリソウ
さあ、最後にトラップの回収に向かいます。
ずっと通行止めだった、カモガワからセイワへ抜ける山道が通れたので、そのルートでR410へ。
結果はどうだったかというと・・
本命は採れなかったのですが、ベイトをひっくり返すとわらわらと動く黒い粒。
エンマコガネたちがそれぞれのトラップに何十匹も。
フトカドエンマコガネ ♂(コガネムシ科)
実はクロマルエンマだと思っていたのですが、何頭かサンプルを持ち帰ってじっくり観察して判明。
サンプルをつまんでいると、傍に置いたカメラにヤマビルが登ってきたのでデコピンしておきました。
(ヒルの出現は早い)
同上 ♀
メスはまったく見分けが付きません。
それはさておき、いつもならもうオオセンチは出ているはずなのですが、今年はちょっと遅いのか。
ハンミョウはもうちょっとしてからかもしれませんが、一体どうしたことでしょう。
暖冬だったのに出現が遅いのか、いや逆に、暖冬だったから出現が遅れているのか・・
とにかく何もかも早くなるわけではないでしょうね。
でも今年の春はとても短い予感がしています。
これから続々出てくるとしたら、つまり、あわただしい春になるということです。
オマケ
ちょっと訳あってアオオサムシをペアリングしていました。
お見合い終了したメス2頭をケースに移動させたら、どういうことか、一匹がもう一匹に抱きついた。
アオオサムシのメスのマウント行動
引き離してもしばらくするとまた抱きつきます。
捕食しようとしているのかと思いましたが、それなら腹端に噛みつくはず。
しかし、何度引き離しても背中にしがみつくのです。
もちろん交尾はできませんけど。
今日の湯加減
先日、今年はじめての飼育教室イベントを開催しました。(盛況裡に終了しました)
今日から昆虫館も再開しました。
アテンドはしなかったのですが、来館者多数だったようです。
来週はまた飼育教室、そのあとは採集会も再開。
やっぱりこの春は忙しくなりそうです。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
アオオサムシも多様性の時代かしら^^;
by よしころん (2021-04-04 08:40)
すべてが一気に進んでいるみたいです。月末予定の採集会は花もチョウも盛りを過ぎてないか心配です。
by 高和です。 (2021-04-05 19:11)
植物はどれも咲くのが早い今年なのに、虫はそうとは限らないのでやすね。
お腹がオレンジ色の虫、可愛いでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-04-05 21:07)
>よしころんさん
ジェンダーフリーですかね^^
>高和です。さん
虫たち一気に出てきましたね。今年の春は短いと思います。
今年の春も・・ですかね。
>ぼんぼちぼちぼちさん
概ね出現は早いのですが、そうでない方たちもいるようで・・
オレンジ色も春らしいですよね♪
by ぜふ (2021-04-05 21:28)
渋滞回避でツーリングも楽しめましたね。
トラップも大漁!
臭いだけで飛んでくる虫たちの嗅覚も凄い。
by 響 (2021-04-07 06:50)
トラップに、見事にたくさんいらっしゃいますね。
ちょっと壮観です^^;。少し平べったい感じ。
これもかわいいです。
菜の花ののった醤油ラーメン! これもいいなぁ。
by sakamono (2021-04-08 21:27)
>響さん
大漁でしたが本命がまだ出てなくてザンネンでした。
虫たちのアンテナの感度はすさまじいです^^
>sakamonoさん
実は動き方(歩き方)に特徴があって超かわいいのですが・・
まんぼうのラーメンはハズレがないです!
by ぜふ (2021-04-09 22:10)