"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ヤマナシ遠征 ~前編~ [ファーブル会]
毎年恒例のヤマナシでのオオムラサキ採集会。
ゲストもスタッフも参加人数を絞って企画しましたが、一週間前から当日の天気予報が微妙でした。
毎日予報が変わり、降水確率80%になったり30%になったり、前々日は50%に・・
朝は雨予報ではあるものの、10時は20%、お昼からは10%で、ついにお日様マークが出ました。

果たして、当日の現地は雨の心配はまったくしなくていいほどの良い天気となりました。
駅前で集合でしたが、さっそく駅舎の壁にノコギリクワガタを見つけ一番乗りだった子にプレゼント。
早起きは何とやらでした。
遅れてきた家族を待って最後に出発。皆に追いつこうと少し速足で歩いていると道路沿いのクズに。

よく似たヒメシロコブゾウムシよりも一回り大きくて鞘翅のコブも大きい。
森の入口で追い付き、全員で再出発。
ポイントに着いたら再度注意事項や集合時間などを確認し、散開して採集開始です。
(屋外で分散しての活動なので熱中症回避のためマスク着用は自主判断としました)
まずは本命を目当てに樹液の出ていそうなクヌギを探します。
ここは虫が多いので、出ていれば何かが集まります。

子供も大人(特にお父さん)も夢中になって網を振ります。
オオムラサキ採集は初めての方が多くてなかなかネットインできませんが、逃げても舞い戻ってくる。
子供でも採れました。

一頭採れたら他の家族に交代して採集を続けました。

もう一種、この場所での人気ターゲットは、先週の「昆虫すごいぜ!」のテーマでもあったクワガタ。
クヌギやコナラの幹を蹴飛ばして採集するのですが、この日は何本キックしても落ちてこない。
おそらく、先客がいたのではないかと思いますが、やっとのことでオスを採ったパパがいました。
一番奥の森の中で細いクヌギを軽くキックしたら想定外の子が落ちてきました。

前記事のように根元付近を掘り返して、メスも2頭ほど採ることができました。
(スタッフが採集した昆虫はあとでゲストにプレゼントします)
クワガタ以外で人気はやっぱりこの子。

高い梢を飛ぶので長竿でないとなかなか採れないけど、まれに下まで降りてくるのでそこをすかさず。
その他、カブトムシも何頭か、カナブンは多過ぎて子供たちもネコマタ状態。

カミキリムシはルリボシカミキリが何頭かとこれ。

お昼になり、森の中でみんなでお弁当を食べていると、木洩れ日注ぐ葉の上に。
明る過ぎたので体で影を作って撮影。

終了時刻となり、収獲を報告しあい、スタッフの採集品を希望者に配付して解散となりました。

駅へ戻る途中、道路沿いの民家の庭木(というか草)に変なものを見つけました。

この隣の家のブロック塀にはこれまた意外な虫を見つけてしまいました。
家の明かりに誘われてそのまま居座ってしまったのかな?

他にも色々な昆虫に出会え、オオムラサキやカブトムシなども行きわたり、ゲストたちも楽しんでもらえたのではないかと思います。

採集会終了後、清里へ行き、スタッフ有志で合宿することになっていました。
当日は移動と食料の買い出しなどをしただけ。(疲れたので夜間採集もしませんでした)
翌日、午前中はお天気ももちそうだったので、清里の少し東の山へ探虫に行くことにしました。
はじめて訪れる山だったので特にターゲットは定めず、ロケハンが目的というところだっのですが・・
山道の入口に車を止めて歩いていると、いきなり目を引く容姿の子を発見。

幼虫は”シラガタロウ”という別名があるとおり、白髪も特徴ですが体側に並ぶ青い斑紋も美しい。
同行スタッフの一人が見つけたカメムシも大型で金属光沢のある美しい種。

アザミにも大型のカメムシがたくさんいましたがこちらは地味でいかつい。

アザミにはこのハムシも多く見られました。

オオハムシというくらいで、体長は約10ミリとハムシの中では大型。
もう一種、食草で同定しやすいハムシ。これも大きい個体は10ミリくらいあります。


道沿いで目立つのはまだまだ見頃のヤマアジサイ。
その白いテーブルはカミキリムシたちの食卓となっていました。

スジが2本多い子。

このテントウムシはカラスウリによくいるので里地の虫の印象でしたが山にもいることを認識。

このトンボは山にもいますね。

メスはずいぶんブラウンメタリックな色をしていました。

黒地にオレンジ色の模様が鮮やかなこのイモムシは見た記憶があるものの現地同定できず。

よく似たトラガの幼虫は頭の色が黄色で、模様も黄色がかっているようです。

30分ほど登ると柵がありました。
どうやらこの先は牧場のようで、放牧期間は立ち入り禁止とのこと。

11月31日は永遠に来ないこともあり、引き返すことにしました。
この辺りに咲いていた白い花は何だろう。

セリ科だと思うのですが・・違いました。ガガイモ科でした。お花の先生ありがとうございました。

陽が差してきたこともあり、下りではまた違う虫たちが現れました。
写真には撮れませんでしたが、他のスタッフがネットインしました。

ミドリシジミの仲間で翅の表側は美しい浅黄色の紋がありますが撮影は至難。
同じミドリでもこの子は花にとどまってくれるので比較的撮りやすい。

登り道では出なかったトンボも現れました。

ダビドサナエかと思っていましたが、尾端両側の突起がトゲ状だったのでクロサナエとしました。

メスも出てくれました。

日本固有の希少種。はじめて遭えてよかった。
前述の赤いハムシもいました。里にも山にもいますね。(庄内の山の中にもいた)

この子は登り道でも現れたのですが、まったく止まってくれず、結局は飛び去られた子。
何年か前にシマシマ谷で見たことがあるのですが、その時もピンボケ写真が撮れただけでした。

アオバセセリほどもある大きい子で、手元の図鑑では本州以南では山地にしかいないとのこと。
この子は普通サイズですが、やはり主に山地にいるセセリ。

この山道ではたくさん見られました。
平地ではもういなくなっているオトシブミもここではまだ見られました。


車まで戻ると10時を過ぎましたが、まだ天気がもちそうなので、別ルートにも行ってみることに。
今度は少し戻って西側からの山道を辿っていきました。
登り始めてすぐ、ミスジチョウの仲間がちらちらと見られました。
コミスジではなさそうなので、何かなと思いながら止まるのを待ちましたが飛んでばかり。
その内、スタッフがしびれを切らせてネットインしはじめたので、先頭に出て止まる子を待ちました。

群れといってもいいほど次々と現れました。
それに交じってよく似た姿のチョウが現れました。しばらく後を追うとやっと止まってくれました。

甲虫(ハムシ)も少しいました。
この子は数年前に裏磐梯で遭って以来だと思います。

ハンノキ、ヤマハンノキが食草で、体長は6~7ミリ。
この子ははじめましてのうれしい出遭い。

ハギ、ヤナギ、ブナ類が食草で、体長は10ミリ前後。
テントウムシのような鮮やかな体色とつぶらな複眼が目を引きます。
道はあちこち沢の水が流れ出ていますが、地面は砂利や小石で覆われているのでぬかるむことはなく。
その路傍に点々と咲く花。

雨が降らない限りは気持ちよく歩いて行けるのですが、いよいよ雲行きが怪しくなってきました。
山の天気に敏感なスタッフの言葉に従い、さっそく引き返すことに。
ゆっくり探虫することなく車まで戻って移動をはじめた途端、ぱらぱらと降り始めました。

ちょうどお昼になったので、かつての賑わいはどこへやらの清里駅前に行き、お蕎麦屋さんへ。
雨も上がり、この日のもう一つのミッションを遂行するために、とあるフィールドへ向かいました。
が、長くなるので続きはまた次回。
(前記事でも同じことを書いたのに続きをアップしていないので時間が行ったり来たりするかと)
まったく話は変わりますが、昨年の10月にチバの海浜公園に行った際に松林で採集した幼虫。
林床にカラスが集まっていたので何かゴミでも漁っているのかなと思い近寄ってみましたが何もなし。
ならばとちょっと土を掘り起こしてみたら、ハナムグリと思われる幼虫が多数でてきたのでした。
何匹かサンプルを採って、飼育(といっても土の中に埋めて放置)してみていたのですが・・
先月、部屋の中に「ブーン」と響く羽音が聞こえたので、ケースを開けてみると・・なんと。

過去に紹介したことがあると思いますが、本来は南西諸島に生息する南方系のハナムグリ。
それが数年前から、大田区を中心とする東京の湾岸エリアで繁殖していることが判明しました。
実際に現地に行って、群れ飛ぶ本種を観察・採集したこともあります。
貨物船の荷物に紛れてやって来たのか、それとも誰かが放虫したのか・・
それは不明ですが、温暖化も相まって持ち前の繁殖力と生命力ですっかり定着してしまったのです。
それがもう、チバの湾岸まで分布を拡大していることが分かりました。
それと、この記事を書いていたら、何か足の指先がくすぐったい。
気にせずにキーボードを叩いていたのですが、今度ははっきりと動くものを裸足の肌に感じました。
机の下から足を出してみてびっくり。

単なる「虫屋あるある」ですが、実はこの遠征中、コクワガタに指を挟まれて痛い目に遭ったのです。
しかも犯人は同じく小歯型の個体だったのです。
痛いのを我慢して、指を地面に置き、本人が離してくれるのをじっと待って逃がしてあげました。
謝りに来たのかな・・それとも恩返し?
今日の湯加減
ゲストもスタッフも参加人数を絞って企画しましたが、一週間前から当日の天気予報が微妙でした。
毎日予報が変わり、降水確率80%になったり30%になったり、前々日は50%に・・
朝は雨予報ではあるものの、10時は20%、お昼からは10%で、ついにお日様マークが出ました。

果たして、当日の現地は雨の心配はまったくしなくていいほどの良い天気となりました。
駅前で集合でしたが、さっそく駅舎の壁にノコギリクワガタを見つけ一番乗りだった子にプレゼント。
早起きは何とやらでした。
遅れてきた家族を待って最後に出発。皆に追いつこうと少し速足で歩いていると道路沿いのクズに。

シロコブゾウムシ (ゾウムシ科)
よく似たヒメシロコブゾウムシよりも一回り大きくて鞘翅のコブも大きい。
森の入口で追い付き、全員で再出発。
ポイントに着いたら再度注意事項や集合時間などを確認し、散開して採集開始です。
(屋外で分散しての活動なので熱中症回避のためマスク着用は自主判断としました)
まずは本命を目当てに樹液の出ていそうなクヌギを探します。
ここは虫が多いので、出ていれば何かが集まります。

子供も大人(特にお父さん)も夢中になって網を振ります。
オオムラサキ採集は初めての方が多くてなかなかネットインできませんが、逃げても舞い戻ってくる。
子供でも採れました。

オオムラサキ ♂ (タテハチョウ科)
一頭採れたら他の家族に交代して採集を続けました。

もう一種、この場所での人気ターゲットは、先週の「昆虫すごいぜ!」のテーマでもあったクワガタ。
クヌギやコナラの幹を蹴飛ばして採集するのですが、この日は何本キックしても落ちてこない。
おそらく、先客がいたのではないかと思いますが、やっとのことでオスを採ったパパがいました。
一番奥の森の中で細いクヌギを軽くキックしたら想定外の子が落ちてきました。

ヤママユの幼虫 (ヤママユ科)
前記事のように根元付近を掘り返して、メスも2頭ほど採ることができました。
(スタッフが採集した昆虫はあとでゲストにプレゼントします)
クワガタ以外で人気はやっぱりこの子。

タマムシ (タマムシ科)
高い梢を飛ぶので長竿でないとなかなか採れないけど、まれに下まで降りてくるのでそこをすかさず。
その他、カブトムシも何頭か、カナブンは多過ぎて子供たちもネコマタ状態。

カブトムシ (コガネムシ科)
カミキリムシはルリボシカミキリが何頭かとこれ。

キボシカミキリ (カミキリムシ科)
お昼になり、森の中でみんなでお弁当を食べていると、木洩れ日注ぐ葉の上に。
明る過ぎたので体で影を作って撮影。

アカクビナガハムシ (ハムシ科)
終了時刻となり、収獲を報告しあい、スタッフの採集品を希望者に配付して解散となりました。

駅へ戻る途中、道路沿いの民家の庭木(というか草)に変なものを見つけました。

ケサランパサラン ?
この隣の家のブロック塀にはこれまた意外な虫を見つけてしまいました。
家の明かりに誘われてそのまま居座ってしまったのかな?

コカブトムシ (コガネムシ科)
他にも色々な昆虫に出会え、オオムラサキやカブトムシなども行きわたり、ゲストたちも楽しんでもらえたのではないかと思います。

採集会終了後、清里へ行き、スタッフ有志で合宿することになっていました。
当日は移動と食料の買い出しなどをしただけ。(疲れたので夜間採集もしませんでした)
翌日、午前中はお天気ももちそうだったので、清里の少し東の山へ探虫に行くことにしました。
はじめて訪れる山だったので特にターゲットは定めず、ロケハンが目的というところだっのですが・・
山道の入口に車を止めて歩いていると、いきなり目を引く容姿の子を発見。

クスサンの幼虫 (ヤママユ科)
幼虫は”シラガタロウ”という別名があるとおり、白髪も特徴ですが体側に並ぶ青い斑紋も美しい。
同行スタッフの一人が見つけたカメムシも大型で金属光沢のある美しい種。

ツノアオカメムシ (カメムシ科)
アザミにも大型のカメムシがたくさんいましたがこちらは地味でいかつい。

オオヘリカメムシ (ヘリカメムシ科)
アザミにはこのハムシも多く見られました。

アザミオオハムシ (ハムシ科)
オオハムシというくらいで、体長は約10ミリとハムシの中では大型。
もう一種、食草で同定しやすいハムシ。これも大きい個体は10ミリくらいあります。

ヨモギハムシ (ハムシ科)

道沿いで目立つのはまだまだ見頃のヤマアジサイ。
その白いテーブルはカミキリムシたちの食卓となっていました。

フタスジハナカミキリ (カミキリムシ科)
スジが2本多い子。

ヨツスジハナカミキリ (カミキリムシ科)
このテントウムシはカラスウリによくいるので里地の虫の印象でしたが山にもいることを認識。

トホシテントウ (テントウムシ科)
このトンボは山にもいますね。

ニホンカワトンボ ♂ (カワトンボ科)
メスはずいぶんブラウンメタリックな色をしていました。

同上 ♀
黒地にオレンジ色の模様が鮮やかなこのイモムシは見た記憶があるものの現地同定できず。

コトラガの幼虫
よく似たトラガの幼虫は頭の色が黄色で、模様も黄色がかっているようです。

30分ほど登ると柵がありました。
どうやらこの先は牧場のようで、放牧期間は立ち入り禁止とのこと。

11月31日は永遠に来ないこともあり、引き返すことにしました。
この辺りに咲いていた白い花は何だろう。

イケマ
セリ科だと思うのですが・・違いました。ガガイモ科でした。お花の先生ありがとうございました。

陽が差してきたこともあり、下りではまた違う虫たちが現れました。
写真には撮れませんでしたが、他のスタッフがネットインしました。

ウラゴマダラシジミ (シジミチョウ科)
ミドリシジミの仲間で翅の表側は美しい浅黄色の紋がありますが撮影は至難。
同じミドリでもこの子は花にとどまってくれるので比較的撮りやすい。

ミドリヒョウモン (タテハチョウ科)
登り道では出なかったトンボも現れました。

クロサナエ ♂ (サナエトンボ科)
ダビドサナエかと思っていましたが、尾端両側の突起がトゲ状だったのでクロサナエとしました。

メスも出てくれました。

同上 ♀
日本固有の希少種。はじめて遭えてよかった。
前述の赤いハムシもいました。里にも山にもいますね。(庄内の山の中にもいた)

アカクビボソハムシ (ハムシ科)
この子は登り道でも現れたのですが、まったく止まってくれず、結局は飛び去られた子。
何年か前にシマシマ谷で見たことがあるのですが、その時もピンボケ写真が撮れただけでした。

キバネセセリ (セセリチョウ科)
アオバセセリほどもある大きい子で、手元の図鑑では本州以南では山地にしかいないとのこと。
この子は普通サイズですが、やはり主に山地にいるセセリ。

ヘリグロチャバネセセリ (セセリチョウ科)
この山道ではたくさん見られました。
平地ではもういなくなっているオトシブミもここではまだ見られました。

ヒメコブオトシブミ (オトシブミ科)

車まで戻ると10時を過ぎましたが、まだ天気がもちそうなので、別ルートにも行ってみることに。
今度は少し戻って西側からの山道を辿っていきました。
登り始めてすぐ、ミスジチョウの仲間がちらちらと見られました。
コミスジではなさそうなので、何かなと思いながら止まるのを待ちましたが飛んでばかり。
その内、スタッフがしびれを切らせてネットインしはじめたので、先頭に出て止まる子を待ちました。

ホシミスジ (タテハチョウ科)
群れといってもいいほど次々と現れました。
それに交じってよく似た姿のチョウが現れました。しばらく後を追うとやっと止まってくれました。

フタスジチョウ (タテハチョウ科)
甲虫(ハムシ)も少しいました。
この子は数年前に裏磐梯で遭って以来だと思います。

トホシハムシ (ハムシ科)
ハンノキ、ヤマハンノキが食草で、体長は6~7ミリ。
この子ははじめましてのうれしい出遭い。

ヨツボシナガツツハムシ (ハムシ科)
ハギ、ヤナギ、ブナ類が食草で、体長は10ミリ前後。
テントウムシのような鮮やかな体色とつぶらな複眼が目を引きます。
道はあちこち沢の水が流れ出ていますが、地面は砂利や小石で覆われているのでぬかるむことはなく。
その路傍に点々と咲く花。

ウツボグサ
雨が降らない限りは気持ちよく歩いて行けるのですが、いよいよ雲行きが怪しくなってきました。
山の天気に敏感なスタッフの言葉に従い、さっそく引き返すことに。
ゆっくり探虫することなく車まで戻って移動をはじめた途端、ぱらぱらと降り始めました。

ちょうどお昼になったので、かつての賑わいはどこへやらの清里駅前に行き、お蕎麦屋さんへ。
雨も上がり、この日のもう一つのミッションを遂行するために、とあるフィールドへ向かいました。
が、長くなるので続きはまた次回。
(前記事でも同じことを書いたのに続きをアップしていないので時間が行ったり来たりするかと)
オマケ
まったく話は変わりますが、昨年の10月にチバの海浜公園に行った際に松林で採集した幼虫。
林床にカラスが集まっていたので何かゴミでも漁っているのかなと思い近寄ってみましたが何もなし。
ならばとちょっと土を掘り起こしてみたら、ハナムグリと思われる幼虫が多数でてきたのでした。
何匹かサンプルを採って、飼育(といっても土の中に埋めて放置)してみていたのですが・・
先月、部屋の中に「ブーン」と響く羽音が聞こえたので、ケースを開けてみると・・なんと。

リュウキュウツヤハナムグリ (コガネムシ科)
過去に紹介したことがあると思いますが、本来は南西諸島に生息する南方系のハナムグリ。
それが数年前から、大田区を中心とする東京の湾岸エリアで繁殖していることが判明しました。
実際に現地に行って、群れ飛ぶ本種を観察・採集したこともあります。
貨物船の荷物に紛れてやって来たのか、それとも誰かが放虫したのか・・
それは不明ですが、温暖化も相まって持ち前の繁殖力と生命力ですっかり定着してしまったのです。
それがもう、チバの湾岸まで分布を拡大していることが分かりました。
オマケ その2
それと、この記事を書いていたら、何か足の指先がくすぐったい。
気にせずにキーボードを叩いていたのですが、今度ははっきりと動くものを裸足の肌に感じました。
机の下から足を出してみてびっくり。

コクワガタ (クワガタムシ科)(背景は右足)
単なる「虫屋あるある」ですが、実はこの遠征中、コクワガタに指を挟まれて痛い目に遭ったのです。
しかも犯人は同じく小歯型の個体だったのです。
痛いのを我慢して、指を地面に置き、本人が離してくれるのをじっと待って逃がしてあげました。
謝りに来たのかな・・それとも恩返し?
今日の湯加減
いったい梅雨はいつ明けるのでしょう。
雨もよく降りますが、湿度の高さが異常に感じます。まさにムシムシ(笑)
実は、この四連休も含めて夏休み中なのですが、ヤマナシ遠征以外はどこへも行けていません。
それでもこの遠征中は奇跡的に雨に濡れることはありませんでした。
明日は都内での採集会。またもや天気がビミョウですが、どうにかもってほしいものです。
そしてまた、たくさんの虫たちに出会えますように。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
あの駅、間違いなくもってます。一週間前は、ホームの待合室でオオムラサキ、駅舎の壁でノコギリクワガタ、線路の枕木でシロスジカミキリと過去の戦果は枚挙にいとまがありません。という訳で何時も一番列車で行きます。
by 高和です。 (2020-07-26 08:19)
オオムラサキ見てみたいです。
タマムシも探しても見つからないのでうらやましい。
11月31日がもし来たら入園してください(笑)
by 響 (2020-07-27 15:32)
不明の花は、
「イケマ(牛皮消、学名:Cynanchum caudatum )はキョウチクトウ科ガガイモ亜科イケマ属のつる性の多年草」かな?
by ichi (2020-07-28 07:59)
>高和です。さん
枕木にシロスジとはおどろきです!いい材の枕木ですね^^
何はともかくステキな駅ですね~
>響さん
タマムシは都市部の公園にもいるんですけどね。
エノキの古木がねらい目です。
11月31日は第二うるう日ですかね^^
>ichiさん
ありがとうございます。記事に追記いたしました。
周囲に惑わされてツルが見えませんでした^^;
by ぜふ (2020-07-28 20:45)
お天気よくて、よかったですね。写真を見ても林に差す光の
感じが気持ちよさそうです。私、イモムシの類は苦手なのですが、
ヤママユの幼虫の色が、とてもキレイに見えて^^;。
最後の写真も、ツヤハナムグリというだけあって、すごいツヤですね。
液体金属のような^^;。
あとケサランパサランも、とても気になります。
by sakamono (2020-07-30 22:37)
>sakamonoさん
イモムシは苦手だったのですね・・でも、そうヤママユの幼虫はまるでゼリーのような色合いというか質感で爽やかなんです♪
リュウツヤは他にも体色変異があってまさに七色に輝きます。
ケサランパサランはいまだに気になっています^^;
by ぜふ (2020-07-30 22:56)
いろんなイキモノがいるなーって
しみじみ思いながら読みました^^
この先も多様なイキモノが居る環境であってほしいわ。
ただでさえ減ってるもんね。
by リュカ (2020-08-01 10:13)
ヤマナシ遠征、天候にも恵まれてなによりでした^^
お会いできなくて残念でした。
懲りずにまた計画お願いいたします。
そうそう庭でシロシタホタルガの成虫を見かけるようになりました。
蛹はどこにあったのか不明。
3日ほど前からリョウブがヒョウモンチョウの成る木状態です(笑)
庭には色々な蝶がやってきますが、オオムラサキはまだお会いしたことがなく…
来てくれますように^^
by よしころん (2020-08-01 14:32)
>リュカさん
このフィールドも年々じわじわと生き物が減っている印象です。
百年単位でいえば、このままでは時間の問題になってしまいますね・・
でも子供たちが採集することは環境破壊にはなりませんからご安心を。
>よしころんさん
今回はザンネンでしたー
でも、もっと天気が良くてゆっくりできる(遊べる)時がいいですね^^
ヒョウモンたちが成る木はほんとにステキです♪
オオムラサキにとってはちょっと標高が高いかもです^^;
by ぜふ (2020-08-01 17:15)