"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ボウソウの春告虫 ~前編~ [探虫行]
今年の春の到来は早かったはず。
うかうかしているとあっという間に季節が変わってしまうと思いながらも世の中は不穏な空気。
外出を自粛していたわけではないけれど、なかなか遠出ができなくてそわそわと。
ちょっと時計を巻き戻しますが、彼岸の中日の翌日、やっとボウソウパトロールをしてきました。
なんと南房総はもう田んぼに水が張られ、田植えも間近というところがほとんどでした。
パトロールといっても決めたポイントがあるわけではなく、いくつかのエリアを巡るという予定。
時間配分が予測できないので、時間稼ぎのために高速で袖ヶ浦ICまでバビューン。
南房総へ向かいながらも、まずは先日も新規開拓を狙ったエリアのクルリを目指しました。
でもその時に突入して大空振りした山塊はスルーしてもう少し南下。
近くに着いたらあとは野生の勘でと考えていたのですが、走行していてもなかなかピンときません。
久留里線の平山駅を過ぎたところで、いつも気になっていた脇道の分岐に到達。
この際だからと右折してみましたが、特に惹かれる景色はない。
小櫃川を渡ると見覚えのある場所に出ました。R410からR465へ通じる旧道というか裏道。
クルリエリアをあきらめ、そのまま道なりに進んでR465に出ました。
次に目指すエリアはセイワエリア。
とその時、野生の勘ではなく、ふと思い出した場所がありました。
そこへのアプローチは分かりやすいので迷わず到着。
ここも春の小川。
実は一種だけ逢いたい子がいて、明るい草っ原を探していたのです。
この川の周りに原っぱがあったかどうか、定かではなかったものの・・ありました。
さっそく探虫を開始すると、足元をチラチラと飛ぶ子がいました。
お久しぶりですがお馴染みのチョウチョ。
現地では判別できませんでしたが、写真をみると、うっすらとブルースター紋がありました。
こちらはベニシジミ号。
と、ベニシジミを追いかける黒っぽい小さな影に反応してコンチューターの針が振り切れました。
いた。
カメラにテレコンを装着しながら見失わないように目線で追尾します。
でもなかなか止まってくれない。
止まっても近づいているうちに、ベニシジミが接近するとすぐにスクランブル発進してしまう。
この時はさすがにベニシジミたちが憎らしく思いました。
それでもなんとか証拠写真を撮ることができました。
わかりますかね?
地味ですがこの子も春の妖精、スプ・エフェです
明るく開けた場所でテリトリーを張り、他の小昆虫が侵入してくるとスクランブルして追い払う。
ゼフィルスもそうですが、小さいチョウの方が縄張り意識が強いというのも面白い。
ただ、じっとしてくれないので撮影しづらい。
この子はこの後、見失ってしまいました。
少し場所を変えようと、ベニシジミ号でさらに川沿いに奥へ入ってみました。
ここにもボウソウ特有の手掘りの隧道があります。
トンネリストの端くれとしては、どうしても一旦停止することが正しい行動となります。
ほんとに短くて小さなトンネルなのですが、人工的な雰囲気がほとんどなくてシビレます。
この子たちも同輩なのでしょうか、隧道の出口の陽だまりに集まっています。
この子はお馴染み。
この子も前回紹介済み。
この写真の方がもふもふ感がわかりますかね。
ヒメアカタテハもいたのですが撮り逃がしました。
さらに進むと道がぬかるんでいてベニシジミ号でも踏破しづらい状況だったので歩いて進行。
小さな橋を渡っていると、近くで「カチン」という音がしました。
何の音か分からなかったのですが、周囲を注意深く見まわすと、欄干代わりのガードレールの側面に。
ボウソウとはいえ、なんと早いお目覚めでしょう。(越冬個体です)
やはり春はかなり進んでいる。
もっと接写したかったのですが、一歩近づいたら青く煌めく背中を見せびらかしながら川面の彼方へ。
橋から50メートルほど進むと道は林の影へと消えそうだったのですがその手前の草むらに・・
小さな黒っぽい子がチラチラと目の高さを哨戒飛行していました。
目で追っていると草むらの中の茅の上に着艦。
そのまま、そのまま、と呪文を唱えながら忍び足で降りて行きました。
証拠写真を撮りながら近づき、最接近した飛び立つ直前の、渾身のノートリミングの一枚がこれ。
3月下旬から5月にかけて出現。幼虫はツツジ科、スイカズラ科、バラ科の花穂を食べるとのこと。
そう、コツバメといえばサクラという印象があるのです。
桜をバックに撮ることは至難ですが、この周辺にも咲いていました。
後半を書く時間がなくなってしまったので、続きは後編で。
2/29のインセクトフェスティバルでスカウトしたスジブトヒラタ。
家で待っていた徳之島のオスとまずはお見合いをしてみたのですが、相性がよろしくなかったので。
奄美の同郷同士で2週間ほど新婚生活をしていただきました。
そして先日、産卵用の特別室へお引越ししたときの記念写真。
とても元気なママ、何卒ご機嫌よう、よろしくお願いします。
今日の湯加減
うかうかしているとあっという間に季節が変わってしまうと思いながらも世の中は不穏な空気。
外出を自粛していたわけではないけれど、なかなか遠出ができなくてそわそわと。
ちょっと時計を巻き戻しますが、彼岸の中日の翌日、やっとボウソウパトロールをしてきました。
なんと南房総はもう田んぼに水が張られ、田植えも間近というところがほとんどでした。
パトロールといっても決めたポイントがあるわけではなく、いくつかのエリアを巡るという予定。
時間配分が予測できないので、時間稼ぎのために高速で袖ヶ浦ICまでバビューン。
南房総へ向かいながらも、まずは先日も新規開拓を狙ったエリアのクルリを目指しました。
でもその時に突入して大空振りした山塊はスルーしてもう少し南下。
近くに着いたらあとは野生の勘でと考えていたのですが、走行していてもなかなかピンときません。
久留里線の平山駅を過ぎたところで、いつも気になっていた脇道の分岐に到達。
この際だからと右折してみましたが、特に惹かれる景色はない。
小櫃川を渡ると見覚えのある場所に出ました。R410からR465へ通じる旧道というか裏道。
クルリエリアをあきらめ、そのまま道なりに進んでR465に出ました。
次に目指すエリアはセイワエリア。
とその時、野生の勘ではなく、ふと思い出した場所がありました。
そこへのアプローチは分かりやすいので迷わず到着。
ここも春の小川。
実は一種だけ逢いたい子がいて、明るい草っ原を探していたのです。
この川の周りに原っぱがあったかどうか、定かではなかったものの・・ありました。
さっそく探虫を開始すると、足元をチラチラと飛ぶ子がいました。
お久しぶりですがお馴染みのチョウチョ。
ベニシジミ (シジミチョウ科)
現地では判別できませんでしたが、写真をみると、うっすらとブルースター紋がありました。
こちらはベニシジミ号。
と、ベニシジミを追いかける黒っぽい小さな影に反応してコンチューターの針が振り切れました。
いた。
カメラにテレコンを装着しながら見失わないように目線で追尾します。
でもなかなか止まってくれない。
止まっても近づいているうちに、ベニシジミが接近するとすぐにスクランブル発進してしまう。
この時はさすがにベニシジミたちが憎らしく思いました。
それでもなんとか証拠写真を撮ることができました。
わかりますかね?
コツバメ (シジミチョウ科)
地味ですがこの子も春の妖精、スプ・エフェです
明るく開けた場所でテリトリーを張り、他の小昆虫が侵入してくるとスクランブルして追い払う。
ゼフィルスもそうですが、小さいチョウの方が縄張り意識が強いというのも面白い。
ただ、じっとしてくれないので撮影しづらい。
この子はこの後、見失ってしまいました。
少し場所を変えようと、ベニシジミ号でさらに川沿いに奥へ入ってみました。
ここにもボウソウ特有の手掘りの隧道があります。
トンネリストの端くれとしては、どうしても一旦停止することが正しい行動となります。
ほんとに短くて小さなトンネルなのですが、人工的な雰囲気がほとんどなくてシビレます。
この子たちも同輩なのでしょうか、隧道の出口の陽だまりに集まっています。
この子はお馴染み。
テングチョウ (テングチョウ科)
この子も前回紹介済み。
この写真の方がもふもふ感がわかりますかね。
ビロードツリアブ (ツリアブ科)
ヒメアカタテハもいたのですが撮り逃がしました。
さらに進むと道がぬかるんでいてベニシジミ号でも踏破しづらい状況だったので歩いて進行。
小さな橋を渡っていると、近くで「カチン」という音がしました。
何の音か分からなかったのですが、周囲を注意深く見まわすと、欄干代わりのガードレールの側面に。
ニワハンミョウ (オサムシ科)
ボウソウとはいえ、なんと早いお目覚めでしょう。(越冬個体です)
やはり春はかなり進んでいる。
もっと接写したかったのですが、一歩近づいたら青く煌めく背中を見せびらかしながら川面の彼方へ。
橋から50メートルほど進むと道は林の影へと消えそうだったのですがその手前の草むらに・・
小さな黒っぽい子がチラチラと目の高さを哨戒飛行していました。
目で追っていると草むらの中の茅の上に着艦。
そのまま、そのまま、と呪文を唱えながら忍び足で降りて行きました。
証拠写真を撮りながら近づき、最接近した飛び立つ直前の、渾身のノートリミングの一枚がこれ。
コツバメ (シジミチョウ科)
3月下旬から5月にかけて出現。幼虫はツツジ科、スイカズラ科、バラ科の花穂を食べるとのこと。
そう、コツバメといえばサクラという印象があるのです。
桜をバックに撮ることは至難ですが、この周辺にも咲いていました。
後半を書く時間がなくなってしまったので、続きは後編で。
オマケ
2/29のインセクトフェスティバルでスカウトしたスジブトヒラタ。
家で待っていた徳之島のオスとまずはお見合いをしてみたのですが、相性がよろしくなかったので。
奄美の同郷同士で2週間ほど新婚生活をしていただきました。
そして先日、産卵用の特別室へお引越ししたときの記念写真。
スジブトヒラタクワガタ ♀ (クワガタムシ科)
とても元気なママ、何卒ご機嫌よう、よろしくお願いします。
今日の湯加減
今日もボウソウパトロールしてきました。
東南部を半周するルート。
ここのところ気温が乱高下して、雨も降ったり風も吹いたりと荒れ気味。
気温はまあまあ高く、午前中はおだやかでしたが、午後になると風が出てきました。
あ、もう記事を書いているみたいになってきたのでこの辺で。
さて、今年の3月はブルーマーチというわけではありませんでした。
いや、世界がブルーマーチでしたね。いや、ブルーマーチでは終息しませんでした。
早く終息することを祈るばかりですが、終息したとしても本当の影響は後からくるでしょうね。
それにしても、全世帯にマスク2枚配布とは・・呆気にとられました。
布マスクなら自分で何枚でも作りますから、その予算(税金)はもっと有効活用してください。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ボウソウでは64たちも活動始めましたね^^
そして手掘りの隧道、懐かしいなぁ。
入口と出口で微妙に幅が異なることもあって、車だとヒヤヒヤしながら通っていました。
あの手彫り感に萌えます~~♪
アベノマスク… 要らない…
ホント我等が血税を有効活用して欲しいです。
by よしころん (2020-04-04 22:03)
出遅れました、高和です。
大盤振る舞いの財政出動は日ごろの政治家たちの不勉強の証。騒ぎが収まったあと、膨大な借金をどう返済していくのでしょうか。と、閉門蟄居の徒然に考えてしまいます。列島全体にウイルスが拡散するのを待つのが最速かつ安上がりな方法だったりして(苦笑)。
トップのコツバメ、何とも春らしくて素敵です。さらにツマキチョウを所望するのは贅沢でしょうか・・・
ラストのスジブトのお母さんの無事と安産を祈ります。
by 高和です。 (2020-04-05 17:51)
そうか(^^♪
呪文を唱えるんですね
了解!
by らしゅえいむ (2020-04-06 00:14)
>よしころんさん
そう、途中でカーブしてたりね^^;
車だとほんとムリなところもありますね。
国民が協力し合わなければならないのだからマスクくらい作るよねっ!
>高和です。さん
イギリスは当初そのような想定でしたよね。
ツマキちゃんは一度HFで目撃したのですがそれ以来一度も・・
スジブトママは何やらはげしく動き回っている形跡が^^
>らしゅえいむさん
競馬ファンと共通の呪文かもしれません^^
by ぜふ (2020-04-06 23:19)
わたしの周りの田んぼは麦を栽培した後に田植えをする
二耗作なので田植えは6月くらいです。
しかし隧道好きにとって房総のトンネルは魅力的すぎます。
by 響 (2020-04-07 20:41)
>響さん
逆に6月に麦が収穫できるというのがおどろきですね。
房総は岩山だらけなので、掘るしかなかったのでしょうけど多いです^^
by ぜふ (2020-04-08 18:20)