"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
令和初のホリ初め [オサムシ]
通常は元旦にホリ初めをするのですが。
今年は、というか前記事のとおり、大みそかのフィールドワークのダメージがあり寝坊しました。
というかそのまま寝てしまいました。
結局、ホリ初めにでかけたのは3日でした。
ホリ初めということで”初めて”のエリアを探索することに。
果たして新規開拓なるか。
チバ市は広域合併もあってかなり大きな自治体。東西に長く、西は大きな展示会場のある幕張新都心。
東は外房の少し手前、外房線と東金線が分岐する大網あたり。(大網駅は大網白里市)
その大網からチバ市の東部を縦断して延々と印旛沼まで続く谷津田があるのです。
様子を確認するだけでも、一日で全域を探索することはできないので、チバ市東部のみに絞りました。
HFを通過して御成街道を少し進み、鹿島川へ合流する名もなき川の谷津田へ突入。
支流とはいえ、川ではなく用水路。
こういう谷津田がずっと続きますがオサホリポイントは皆無。
捨てられた土砂の山を掘ってカメムシの仲間がでてきたくらい。
予定していた行程の半分くらい進み、R126東金道路を越えたところで池に辿り着きました。
カモたちを眺めながらしばし休憩。
再出発してしばらく進むと谷津田沿いの道より一本外側の道に面したヤブの中にこんな標識を発見。
これはあやしい。
チェック要と判断しましたが、このヤブは突破できそうにないので、歩いて迂回しました。
すると、標識の奥にはこんな光景が。
元は湿地なのでしょうけど、堰をつくって調整池にしているようです。
GoogleMapを見ても名前が表示されませんでしたが、ぐるり周ることができ、奥からはこんな感じ。
これは春か夏に再訪する価値がありそうです。
さらに南下し、ゴルフ場に差し掛かったとき、やっとよさそうな物件がありました。
田んぼ沿いを散歩している人がたまに通るので、軽く試掘することしかできませんが状態はいい感じ。
まず出てきたのはこの子たちでした。
多くはないですが、たまに集団でいます。(夏になるとわんさかいるのに)
もちろんお持ち帰りはせず、そっと埋め戻しておきました。
この次に出てきたのがこの子。
キアシクロゴモクムシかなと思いますが、この子もリリースしたので未同定です。
そのあとに出たのが扉の子で、ほぼ同時にすぐ近くからでてきたのがこの子たち。
11ミリしかなく、キベリアオゴミムシの仲間の中で最小。
ぞろぞろ出たので少しお連れして、前記事で書いたとおり、翌日の部活の題材に持参しました。
角度によって色合いが変わり、小さいけれど美麗なのですが、子供たちには不人気でした。
小さい子供たちはほんとに大きい虫が好きですね。
まもなく終点の大網白里街道まできてしまいました。
さて、まだ陽も高いし、取れ高も不満なので、オプションプランの発動です。
せっかく外房方面まできたので、しばらくぶり(2年ぶり?)のフィールドへ。
前回訪れたとき、あまりに取れ高が少なかったので、しばらく寝かせることにしたのでした。
コンビニに寄ってお昼のおにぎりを買ってから再出発し、外房のとある谷津田へ向かいました。
しかし、そのフィールドへのアプローチも被災していたのです。
ここはちょうど谷津田の入口。
歩いて迂回できるので反対側から見るとこんな様子。
やれやれと思いつつ、ちょうどいいタイミングなので陽だまりに座っておにぎりタイムにしました。
と、そこへ地元の方とおぼしきおじいちゃんが孫を二人連れて散歩にやってきました。
こちらが立往生していると思ったのでしょう。
「崩れてるのはここだけだから。この先は大丈夫ですよ」
と言い残して、三人で谷津田へ向かって歩いていきました。
実は細い水路があってそれを越えないと迂回できないのですがバイクなら大丈夫と思ったのでしょう。
その通り、ベニシジミ号でも難なく越えられました。
まもなく三人に追いつき、挨拶して先へ進みました。
しばらく行ったところでバイクを降り探索開始。
たしかここだと実績のあるポイントの崖を試掘。
しばらく掘り続けましたが前回と同じく何も出ない。
ムカデやクモなど、指標虫は時々出るのでコンディションとしては悪くないはずなのに。
悪くないようです。
定番の掘り出し物ですが、寝ぼけているうちに埋め戻しておきました。
もうひとつ定番の子。
そっと埋め戻して場所をカエルことにしました。
さらに奥へ。もうひとつの実績ありポイントへ。
狭くて細い崖なので丹念にやさしく試掘していきます。
するとやっと。
いい見本のような状態で出たので、教材的に撮影します。
この子はオスでした。
無事メスも出ました。
外房のアオオサはアオとアカのハイブリッド。
見る角度によってアオに見えたりアカに見えたり。
本命も採れたので、無駄に荒らさないようにしてフィールドを離脱しました。
さっきの陥没ポイントへ後戻りするのはやめ、別ルートを辿ろうとすると。
ここは辛うじて通行可。
素掘りの隧道もありました。
そして、しかたなく別ルートを目指しますが・・
あれ?帰り道がどこにもない?
やむを得ず、一旦東(外房側)へ出てから大回りして大網へ。
何年前か忘れましたが、たしか大みそかに外房巡りしたときに立ち寄った台湾料理屋のある交差点に偶然でて、場所と店名を思い出せてよかった。
ちょうど5年前のこの日も外房を巡回していたようです。
谷津田は通りませんでしたが、来た道を逆にHF経由で帰路につきました。
近年恒例になっている初詣先のひとつは利根川水郷ライン。
お正月休みの最終日に様子を見に行ってきました。
神崎から上流へ向けてローラーするつもりが、降りるICを間違えて佐原まで行ってしまいました。
下流側はほぼスルーして神崎から河川敷の様子を確認していきましたが、ずいぶん変わっていました。
台風で荒れたせいもあるでしょうけど、あちこちに重機が入って整備が進められていました。
実績があったポイントは入れなかったり、ブッシュ自体がなくなっていたり。
何か所かヤブに突入しましたが、まったくもっていい物件なし。
極め付けはこれ。
河川敷で猟犬の競技会が開催されていて、猟銃を持った人が河川敷にちらほら。
こんなときにヤブに入ったら・・・
危なすぎるので大人しく、しかしがっくりしながら帰りました。
今日の湯加減
今年は、というか前記事のとおり、大みそかのフィールドワークのダメージがあり寝坊しました。
というかそのまま寝てしまいました。
結局、ホリ初めにでかけたのは3日でした。
コガシラアオゴミムシ (オサムシ科)
ホリ初めということで”初めて”のエリアを探索することに。
果たして新規開拓なるか。
チバ市は広域合併もあってかなり大きな自治体。東西に長く、西は大きな展示会場のある幕張新都心。
東は外房の少し手前、外房線と東金線が分岐する大網あたり。(大網駅は大網白里市)
その大網からチバ市の東部を縦断して延々と印旛沼まで続く谷津田があるのです。
様子を確認するだけでも、一日で全域を探索することはできないので、チバ市東部のみに絞りました。
HFを通過して御成街道を少し進み、鹿島川へ合流する名もなき川の谷津田へ突入。
支流とはいえ、川ではなく用水路。
こういう谷津田がずっと続きますがオサホリポイントは皆無。
捨てられた土砂の山を掘ってカメムシの仲間がでてきたくらい。
予定していた行程の半分くらい進み、R126東金道路を越えたところで池に辿り着きました。
カモたちを眺めながらしばし休憩。
再出発してしばらく進むと谷津田沿いの道より一本外側の道に面したヤブの中にこんな標識を発見。
これはあやしい。
チェック要と判断しましたが、このヤブは突破できそうにないので、歩いて迂回しました。
すると、標識の奥にはこんな光景が。
元は湿地なのでしょうけど、堰をつくって調整池にしているようです。
GoogleMapを見ても名前が表示されませんでしたが、ぐるり周ることができ、奥からはこんな感じ。
これは春か夏に再訪する価値がありそうです。
さらに南下し、ゴルフ場に差し掛かったとき、やっとよさそうな物件がありました。
田んぼ沿いを散歩している人がたまに通るので、軽く試掘することしかできませんが状態はいい感じ。
まず出てきたのはこの子たちでした。
ウリハムシ (ハムシ科)
多くはないですが、たまに集団でいます。(夏になるとわんさかいるのに)
もちろんお持ち帰りはせず、そっと埋め戻しておきました。
この次に出てきたのがこの子。
ゴモクムシの仲間(オサムシ科)
キアシクロゴモクムシかなと思いますが、この子もリリースしたので未同定です。
そのあとに出たのが扉の子で、ほぼ同時にすぐ近くからでてきたのがこの子たち。
ヒメキベリアオゴミムシ (オサムシ科)
11ミリしかなく、キベリアオゴミムシの仲間の中で最小。
ぞろぞろ出たので少しお連れして、前記事で書いたとおり、翌日の部活の題材に持参しました。
角度によって色合いが変わり、小さいけれど美麗なのですが、子供たちには不人気でした。
小さい子供たちはほんとに大きい虫が好きですね。
まもなく終点の大網白里街道まできてしまいました。
さて、まだ陽も高いし、取れ高も不満なので、オプションプランの発動です。
せっかく外房方面まできたので、しばらくぶり(2年ぶり?)のフィールドへ。
前回訪れたとき、あまりに取れ高が少なかったので、しばらく寝かせることにしたのでした。
コンビニに寄ってお昼のおにぎりを買ってから再出発し、外房のとある谷津田へ向かいました。
しかし、そのフィールドへのアプローチも被災していたのです。
ここはちょうど谷津田の入口。
歩いて迂回できるので反対側から見るとこんな様子。
やれやれと思いつつ、ちょうどいいタイミングなので陽だまりに座っておにぎりタイムにしました。
と、そこへ地元の方とおぼしきおじいちゃんが孫を二人連れて散歩にやってきました。
こちらが立往生していると思ったのでしょう。
「崩れてるのはここだけだから。この先は大丈夫ですよ」
と言い残して、三人で谷津田へ向かって歩いていきました。
実は細い水路があってそれを越えないと迂回できないのですがバイクなら大丈夫と思ったのでしょう。
その通り、ベニシジミ号でも難なく越えられました。
まもなく三人に追いつき、挨拶して先へ進みました。
しばらく行ったところでバイクを降り探索開始。
たしかここだと実績のあるポイントの崖を試掘。
しばらく掘り続けましたが前回と同じく何も出ない。
ムカデやクモなど、指標虫は時々出るのでコンディションとしては悪くないはずなのに。
悪くないようです。
ニホントカゲ
定番の掘り出し物ですが、寝ぼけているうちに埋め戻しておきました。
もうひとつ定番の子。
シュレーゲルアオガエル
そっと埋め戻して場所をカエルことにしました。
さらに奥へ。もうひとつの実績ありポイントへ。
狭くて細い崖なので丹念にやさしく試掘していきます。
するとやっと。
いい見本のような状態で出たので、教材的に撮影します。
この子はオスでした。
アオオサムシ ♂ (オサムシ科)
無事メスも出ました。
同上 ♀
外房のアオオサはアオとアカのハイブリッド。
見る角度によってアオに見えたりアカに見えたり。
本命も採れたので、無駄に荒らさないようにしてフィールドを離脱しました。
さっきの陥没ポイントへ後戻りするのはやめ、別ルートを辿ろうとすると。
ここは辛うじて通行可。
素掘りの隧道もありました。
そして、しかたなく別ルートを目指しますが・・
あれ?帰り道がどこにもない?
やむを得ず、一旦東(外房側)へ出てから大回りして大網へ。
何年前か忘れましたが、たしか大みそかに外房巡りしたときに立ち寄った台湾料理屋のある交差点に偶然でて、場所と店名を思い出せてよかった。
ちょうど5年前のこの日も外房を巡回していたようです。
谷津田は通りませんでしたが、来た道を逆にHF経由で帰路につきました。
オマケ
近年恒例になっている初詣先のひとつは利根川水郷ライン。
お正月休みの最終日に様子を見に行ってきました。
神崎から上流へ向けてローラーするつもりが、降りるICを間違えて佐原まで行ってしまいました。
下流側はほぼスルーして神崎から河川敷の様子を確認していきましたが、ずいぶん変わっていました。
台風で荒れたせいもあるでしょうけど、あちこちに重機が入って整備が進められていました。
実績があったポイントは入れなかったり、ブッシュ自体がなくなっていたり。
何か所かヤブに突入しましたが、まったくもっていい物件なし。
極め付けはこれ。
河川敷で猟犬の競技会が開催されていて、猟銃を持った人が河川敷にちらほら。
こんなときにヤブに入ったら・・・
危なすぎるので大人しく、しかしがっくりしながら帰りました。
今日の湯加減
ついに正式に”チバニアン”が採択されました。(詳しくは4年前の記事を)
最後に地球磁場逆転が起きた、ちょうど人類が誕生した時代を「チバ紀」ということになるかも。
去年ビジターセンターもでき、訪問者も増えているそうですが、ただ地層が露出しているだけです。
その地味さは日本三大がっかり名所をはるかに上回ると思います。
周りにもなにもない静かな渓谷で、ハンミョウやカワトンボたちの生息地であることがむしろ大事。
なので、変に観光地化されて生き物たちが棲めなくならないようにと祈るばかりです。
地域の活性化やジオパークはいいとしても、チバシックパークなんてことにならないように・・
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
チバニアン採択おめでとうございます!
>その地味さは日本三大がっかり名所をはるかに上回ると思います。
そうですよね… よほどのマニアでない限り「うおぉ~!」とはならないかも^^;
大挙して人が押し寄せることでオーバースペックとなりませんように。
by よしころん (2020-01-18 19:46)
>よしころんさん
一般人は間違いなく、うぉぉ~とはなりません^^;
ほんとに環境が荒れないことを願うばかりです・・
by ぜふ (2020-01-18 19:51)
チバニアン、間違っても「ブラタ●●」なんぞに来てほしくないです?ね。彼、かなりのオタクですから。
ところで、今更聞けない愚問をお許し下さいませ、オサムシ科の昆虫は飛べるのが例外ですか?飛べないのが例外ですか?ハンミョウはよく飛びますよね、ゴミムシはどうですか?
by 高和です。 (2020-01-19 09:10)
>高和さん
周りに何もなさすぎるので来ないと思いますが個人的に来るかも^^
いわゆるオサムシは”歩行虫”と書く通り、飛べないのが普通ですね。
ゴミムシは飛べるのが普通だと思います。
by ぜふ (2020-01-21 23:49)
しつこくてすみません、オサムシがオサムシ科というのは理解できます。飛べるオサムシがいるのも理解できます。でもハンミョウはなぜハンミョウ科ではなかったのでしょうか?ゴミムシも同じです。かれらがオサムシ科に組み入れられなければならなかった必然性はどこにあったんですか?
by 高和です。 (2020-01-23 15:43)
いいですね「ホリ初め」。語感がいいです^^;。
アオオサムシの写真、なるほど、こんなふうに土の中に
いるんだ、ってコトがよく分かります。
ウリハムシも土に潜るのでしたか。
by sakamono (2020-01-23 22:12)
>高和さん
一言でいうと分類学の先生方の判断ですね。
ハンミョウは以前はハンミョウ科でしたが、分類が変わりました。
ゴミムシもしかり。
>sakamonoさん
今回はひとつもクラッシュさせることなく掘り出せました。
ウリハムシは木の中にも潜ります。
by ぜふ (2020-01-23 23:45)