"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
山の学校 2019初夏 [観察会]
年に一度は参加している、千葉県立中央博物館主催の”山の学校”と題した自然観察会。
だいたい春の回に参加することが多いのですが、今年は用事で4月の山の学校に行けませんでした。
でも顔見知りの学芸員の方にも会いたくて翌月の回に行ければとスケジュール調整。
5月18日の山の学校の集合場所はまさに山の中の学校でした。

ところがずいぶん久しぶりだったため、小学校へのアプローチが見つけられず。
GoogleMapで見るとすぐ近くにいるのに入口がどこか分からず、付近を何度も行ったり来たり。
ちょっとだけ遅刻しました。
参加者は子供大人あわせて20人くらいだったでしょうか。
小学校の玄関で催行の説明を聞いてお散歩観察に出発。
校庭の中で観察するわけではなく、周辺の里地を巡っていきます。
校門を出たところでいきなり一旦停止。民家の庭先で学芸員のOさんが何かを見つけました。
それはこれ。

今年、ボウソウ各地で大量発生しているとのこと。
とにかく広食でどんな植物の葉も食べるそうで、このあともあちこちで観察しました。
道端にカラムシの群落があったので、いてくれないかなぁと探していたらいてくれた。

みんなで観察できるよう、あまり近づかずに解説してくれていましたが、すぐに飛んで逃げました。
(”すぐに飛んじゃうんです”って解説したとおりに実演してくれたとも言える)
カラムシの葉の奥にアカタテハのサナギも見つけたのですが、近づくことができず写真なし。
その代わりに見つけたのは美しい蛾でした。

これも警戒色なのでしょうか、20ミリちょっとしかない小さな蛾ですが、とてもよく目立ちます。

集落の端、小さな切通のようなところに差し掛かったとき、側溝で何か見つけた方がいました。

この時期にまだ卵の状態というのは普通ではないので、もう孵化しないのではとのことでした。
たしかに過去に何度か卵塊を観察したことがあったのは4月の山の学校のときだった。
なので、5月のこの時期にはもうすでに孵化しているはずなのです。
目線を上げると、切通の斜面一面に咲いていた白い花。
何の花だかわからなったので教えてもらいましたが、それはなんと。

フレームアウトしているのですが、周辺にはもっと盛大に密集咲きしていました。
こんなに群れて咲くとは知らなかったので、みんなに置いていかれながらもカメラを向けていました。
さらにまた目線を下に戻すと、その足元には正反対にひっそりぽつりと咲いていた花が。

この花の名前もOさんに教えてもらいましたが、柄杓の形をしているからだそうです。
ウラシマソウなどのテンナンショウ属に似ていますが、ハンゲ属の植物です。

県道を渡って少し開けたエリアに進み、農道を進んでいきます。
その道端のネギボウズの茎に見つけたのは初見の子でした。
ハムシとしては大型で10ミリちょっとあります。

このハムシはOさんもご存じないようだったので家にお連れして調べました。
名前のとおりアザミやギボウシにつくようですが、なぜネギボウズにいたかは不明。
その近くにこんな花を見つけました。

「これミヤコグサですよね?」
「そうですね。だとするとさっきヤマトシジミと思ったチョウはひょっとして?」
「シルビアかもしれなかったですね」
先日の記事で探していたシルビアシジミの食草なのです。

村の鎮守というべき神社の入口に辿り着いたとき、葉の上で日向ぼっこしていた子。

越冬してもまだまだ元気そう。
少し休憩して、境内の林陰に咲き残っていた花を見ながら再出発。

帰りは違うルートを歩きました。
その途中でこんな花を見つけました。何だと思いますか?

アカバナユウゲショウの白花。
シロバナアカバナユウゲショウとでもいうところでしょうか。
そして、小学校まで戻ってきてアンケートを提出して解散・・
と、Oさんが昆虫図鑑を携えて用務員室のような建物からやってきました。
参加者が採集した昆虫を同定しようということのようです。
その昆虫は、これまた初見の美麗なカミキリでした。

Oさんも山の学校でははじめて出会ったようで、ちょっと興奮気味。
この辺りにはハンノキはないのでヤシャブシについていたのではないかとのことでした。
貴重な資料として標本にしますとのこと。

まだ陽は傾いていなかったので、自主残業することにし、もう一度周囲を散策しました。
目立った昆虫は見つけられなかったのですが、あるものを捕まえました。(それはオマケで)
ボウソウからの帰り道、せっかくなのでもう一か所、以前から気になっていた場所へ。
クルリ方面へのルートの途中にある田園地帯の用水路ですが、護岸されていない箇所があるのです。

堰があって分水されているところはこのような様子で、可憐な水草も咲いています。

この堰の下流の様子を見るため、反対側へ渡り、田んぼの畦を川に沿って歩いていきました。
3メートルほど眼下の川面まで降りられるところがないか探したのですが、斜面が急だったり、丈の長い雑草が繁茂していたりと簡単に突入することはできそうになく、また次回ということに。
さあそろそろ帰ろうかと思ったとき、突然コンチューターの針が振り切れました。
何かを見つけたわけではなく、ふと今通り過ぎたクワの若木が気になったのです。
2、3歩後ずさりして顔を近づけると・・立派な子がいました。

前記事で紹介した子たちはまだちびっ子でしたが、この子はもう終齢。
これはお決まりのポーズで記念撮影しなければと、ちょっと刺激して頭を上げてもらいました。

この困ったような表情?がたまりませんね。
もちろんこれは眼状紋という模様で、ほんとの頭は矢印のところ、紋の幅くらいの小ささです。
家にお連れしたら翌日に繭を作りました。
残業で見つけた子を。
側溝の水がたくさん溜まっているところの落ち葉をがさってみたらオタマジャクシのようなのが。

これが卵から孵化した幼体。
ちっちゃな足も四本はえていて、ウーパールーパーのような容姿をしています。

ヤバカワイイ。
今日の湯加減
だいたい春の回に参加することが多いのですが、今年は用事で4月の山の学校に行けませんでした。
でも顔見知りの学芸員の方にも会いたくて翌月の回に行ければとスケジュール調整。
5月18日の山の学校の集合場所はまさに山の中の学校でした。

ところがずいぶん久しぶりだったため、小学校へのアプローチが見つけられず。
GoogleMapで見るとすぐ近くにいるのに入口がどこか分からず、付近を何度も行ったり来たり。
ちょっとだけ遅刻しました。
参加者は子供大人あわせて20人くらいだったでしょうか。
小学校の玄関で催行の説明を聞いてお散歩観察に出発。
校庭の中で観察するわけではなく、周辺の里地を巡っていきます。
校門を出たところでいきなり一旦停止。民家の庭先で学芸員のOさんが何かを見つけました。
それはこれ。

クワゴマダラヒトリ (ヒトリガ科)
今年、ボウソウ各地で大量発生しているとのこと。
とにかく広食でどんな植物の葉も食べるそうで、このあともあちこちで観察しました。
道端にカラムシの群落があったので、いてくれないかなぁと探していたらいてくれた。

ラミーカミキリ (カミキリムシ科)
みんなで観察できるよう、あまり近づかずに解説してくれていましたが、すぐに飛んで逃げました。
(”すぐに飛んじゃうんです”って解説したとおりに実演してくれたとも言える)
カラムシの葉の奥にアカタテハのサナギも見つけたのですが、近づくことができず写真なし。
その代わりに見つけたのは美しい蛾でした。

キスジホソマダラ (マダラガ科)
これも警戒色なのでしょうか、20ミリちょっとしかない小さな蛾ですが、とてもよく目立ちます。

集落の端、小さな切通のようなところに差し掛かったとき、側溝で何か見つけた方がいました。

トウキョウサンショウウオの卵塊
この時期にまだ卵の状態というのは普通ではないので、もう孵化しないのではとのことでした。
たしかに過去に何度か卵塊を観察したことがあったのは4月の山の学校のときだった。
なので、5月のこの時期にはもうすでに孵化しているはずなのです。
目線を上げると、切通の斜面一面に咲いていた白い花。
何の花だかわからなったので教えてもらいましたが、それはなんと。

ノイバラ
フレームアウトしているのですが、周辺にはもっと盛大に密集咲きしていました。
こんなに群れて咲くとは知らなかったので、みんなに置いていかれながらもカメラを向けていました。
さらにまた目線を下に戻すと、その足元には正反対にひっそりぽつりと咲いていた花が。

カラスビシャク
この花の名前もOさんに教えてもらいましたが、柄杓の形をしているからだそうです。
ウラシマソウなどのテンナンショウ属に似ていますが、ハンゲ属の植物です。

県道を渡って少し開けたエリアに進み、農道を進んでいきます。
その道端のネギボウズの茎に見つけたのは初見の子でした。
ハムシとしては大型で10ミリちょっとあります。

アザミオオハムシ (ハムシ科)
このハムシはOさんもご存じないようだったので家にお連れして調べました。
名前のとおりアザミやギボウシにつくようですが、なぜネギボウズにいたかは不明。
その近くにこんな花を見つけました。

ミヤコグサ
「これミヤコグサですよね?」
「そうですね。だとするとさっきヤマトシジミと思ったチョウはひょっとして?」
「シルビアかもしれなかったですね」
先日の記事で探していたシルビアシジミの食草なのです。

村の鎮守というべき神社の入口に辿り着いたとき、葉の上で日向ぼっこしていた子。

ムラサキシジミ (シジミチョウ科)
越冬してもまだまだ元気そう。
少し休憩して、境内の林陰に咲き残っていた花を見ながら再出発。

フタリシズカ
帰りは違うルートを歩きました。
その途中でこんな花を見つけました。何だと思いますか?

アカバナユウゲショウの白花。
シロバナアカバナユウゲショウとでもいうところでしょうか。
そして、小学校まで戻ってきてアンケートを提出して解散・・
と、Oさんが昆虫図鑑を携えて用務員室のような建物からやってきました。
参加者が採集した昆虫を同定しようということのようです。
その昆虫は、これまた初見の美麗なカミキリでした。

ハンノキカミキリ (カミキリムシ科)
Oさんも山の学校でははじめて出会ったようで、ちょっと興奮気味。
この辺りにはハンノキはないのでヤシャブシについていたのではないかとのことでした。
貴重な資料として標本にしますとのこと。

まだ陽は傾いていなかったので、自主残業することにし、もう一度周囲を散策しました。
目立った昆虫は見つけられなかったのですが、あるものを捕まえました。(それはオマケで)
ボウソウからの帰り道、せっかくなのでもう一か所、以前から気になっていた場所へ。
クルリ方面へのルートの途中にある田園地帯の用水路ですが、護岸されていない箇所があるのです。

堰があって分水されているところはこのような様子で、可憐な水草も咲いています。

この堰の下流の様子を見るため、反対側へ渡り、田んぼの畦を川に沿って歩いていきました。
3メートルほど眼下の川面まで降りられるところがないか探したのですが、斜面が急だったり、丈の長い雑草が繁茂していたりと簡単に突入することはできそうになく、また次回ということに。
さあそろそろ帰ろうかと思ったとき、突然コンチューターの針が振り切れました。
何かを見つけたわけではなく、ふと今通り過ぎたクワの若木が気になったのです。
2、3歩後ずさりして顔を近づけると・・立派な子がいました。

前記事で紹介した子たちはまだちびっ子でしたが、この子はもう終齢。
これはお決まりのポーズで記念撮影しなければと、ちょっと刺激して頭を上げてもらいました。

クワコ (カイコガ科)
この困ったような表情?がたまりませんね。
もちろんこれは眼状紋という模様で、ほんとの頭は矢印のところ、紋の幅くらいの小ささです。
家にお連れしたら翌日に繭を作りました。
オマケ
残業で見つけた子を。
側溝の水がたくさん溜まっているところの落ち葉をがさってみたらオタマジャクシのようなのが。

これが卵から孵化した幼体。
ちっちゃな足も四本はえていて、ウーパールーパーのような容姿をしています。

トウキョウサンショウウオの幼体
ヤバカワイイ。
今日の湯加減
6月になりました。紫陽花も咲き始めてしまいました。
さて、大きな心配事があると小さな心配事は気にならなくなるといいますが。
小さくはないのでしょうか、いくつかの心配事があって落ち着きません。
自分ではケリを付けることができないことだからかも。
最後は時間が解決するともいいますが、そういう事柄でもなく。
関わっている限りは"働きかけ”はできるのですが・・
ともかく時間が足りない。ということは早く時間が過ぎるのか・・・
ところで監修に関わった絵本「昆虫知育ブック」がいよいよ6月7日に発売されます!
小さなお子様がいらっしゃる方、ぜひ書店かアマゾンでご覧になってください。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
困ったような顔して、、頭の小ささに驚きです
完璧に、目と思い込、、騙されました
トウキョウサンショウウオ、ヤバかわいいですよ!
by engrid (2019-06-02 01:45)
ほんとにウーパールーパーみたいだ(笑)
あのね、カブトムシの幼虫が成虫になりました!
メスだけだったんだけど;;
明日の記事にUPするね。
あおは、毎日飽きもせずカブトムシが居るケースの隣に座って覗いてます。
今も見てるwww
by リュカ (2019-06-02 09:02)
カラスビシャク、大好きな花でやす。
以前住んでた家の脇の私道に生えてたので、一株掘って、鉢で観賞してやした。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-06-02 21:28)
桑にはちゃんとカイコのお仲間がいらっしゃるのですね。
サンショウウオの幼体可愛い。
餌はミジンコかな?
by 響 (2019-06-03 08:30)
>engridさん
ほんとの顔も癒し顔なんですけどね・・
サンショウウオのかわいさも負けてない^^
>リュカさん
カブトムシのデビューおめでとうございます。
カブトムシなのかが気になってますが^^
>ぼんぼちぼちぼちさん
しぶい花がお好きなんですね^^
鉢植えにできるのですねー、それならじっくり観賞できますね。
>響さん
桑はあちこちに蔓延っていますが、クワコにはなかなか会えませんねー
サンショウウオのエサは今のところシーモンキー(ブラインシュリンプ)です^^
by ぜふ (2019-06-04 21:38)
クワコもトウキョウサンショウウオの幼体もヤバかわゆ~♪
「昆虫知育ブック」いよいよ発売なのですね!おめでとうございます!
孫に買ってあげますよー\(^o^)/
by よしころん (2019-06-06 07:37)
ぜふさん
今日ホームセンターにいったら、国産のカブトムシが入荷してたので、オスを1匹連れて帰ってきましたっ
同じケースに入れてみたらフーコに威嚇されて、ケースのすみっこでじっとしてましたが、3時間くらい経った今は、フーコが餌を食べてるオスに近づいて、ひっくり返されてました^^;
同じケースに入れたままで大丈夫なのかな。仲良くしてくれるかな・・・
by リュカ (2019-06-06 13:11)
ラミーカミキリ、キレイですねぇ。
とても涼しげでよいです。
確かに、このカイコはデカくてどっしりしてますね。
前記事の子が、ずい分とかわいいコトが、よく分かりました^^;。
by sakamono (2019-06-06 21:53)
>よしころんさん
うわっ、ありがとうございます!(ちなみに印税は全く入りません^^)
監修者コメント書いてますので購入されたらご笑覧ください。
>リュカさん
先住民であることを主張しているのですかね^^;
無事カップリングできることを祈ります!
>sakamonoさん
こういうクールブルーの国産種は少ないですからね。夏向きです^^
クワコのその後についてはまた次記事で・・
by ぜふ (2019-06-08 08:35)