"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
あっぱれ秋晴れの日曜日 [観察会]
10月21日、「里山親子ピクニック ~感性とカラダを育む日曜日~」というイベントのナビゲーターとして招かれ、子供たちと虫探しをして遊んできました。
企画・運営はリードクライムという、自然体験・環境教育・環境学習のイベント屋さん。
ご縁があってその社長さんとショウナイにいたときに知り合い、今回声をかけていただきました。
ファーブル会の活動と同様、次世代ナチュラリスト育成の一環ということで共感しお手伝いすることに。
気になるのは、週末になると天気が崩れるというサイクルが続いていること・・でも当日は日本晴れ。

里山ではなく、都内の公園ですが、広さや開放感という意味では郊外の里山より遊び甲斐がありました。
(一日では全体を回れないくらいの広さがあります)
ただ、こちらははじめてお手伝いするし、”虫探し”という企画は会社としてもはじめてとのこと。
なので、具体的な場所の選定も含め、本番前に社長と下見をすることにしました。
そもそも昆虫採集会はあまり開催されないこの時期に何の虫がいるか。
河川敷ならトンボやバッタがいてくれるかなという見込みでした。
しかし、参加者の子供たちは未就学児も多いとのことだったので、大きな公園をターゲットに。
その広大な敷地の中から、園内マップを頼りにあたりをつけてあちこち歩いてチェック。
まず気が付いたのは、公園だけに草刈りがされてキレイに整備されていること。
林縁は草むらや藪まで刈られていて、これはきびしそうだなと足取りが重くなったのですが・・
草刈りの対象になっていないのでしょう、ジュズダマなどの群落のそばのクワの木に。

サトクダマキモドキとそっくりで見分けづらく、印象としてやや小さい(4センチほど)。
現地同定はできなかったのですが、後で自然観察センターで紹介されていたのを確認しました。
ともかく、何匹もかたまっていて、よい観察ポイントになりそうで一安心。
バッタ以外で、是非いてほしかった虫も藪の中に発見。

カマキリ先生が登場する前から人気のある虫です。
ただ、このシーンを見るたび、オスのカマキリに”グッドラック”と声をかけたくなります。

チョウチョはこの時期がある意味最盛期のヤマトシジミがわんさか見られました。
それと、この子も秋になると目立ち始めます。

小さいチョウはあまり子供たちの目に止まらないかもですが、多様性が観察できることはいいこと。
園内最大の広場の外縁の植え込みは茅が密集していてバッタのいい隠れ家。
定番のセセリもたまにはしっかり観察しましょう。

よくみると目がくりくりでプリティーフェイスなのです。
茅にからまったヤブカラシには子供たちの目を引きそうな子がいました。

でもこの植え込みもかなり刈られ、本番当日には観察できませんでした。

水生植物園のエリアにも行ってみると、オンブバッタやショウリョウバッタもいました。
やや暗い林の木陰で久しぶりに観察した子。

ポイントの翅の先が欠けてしまっていて残念でしたが、この時期に見られること自体がレアかもです。
それと、ちょっとヘンテコなやつ。

見た瞬間はアリ、またはアリグモかと思いましたが、カメムシの仲間。
幼虫の頃に限って何かに擬態する昆虫は少なくないですが、この子のモデルはアリなのでしょうね。
この子も意外。

トノサマバッタだとしたら卵で越冬するので、この子はこれから成虫になるのだと思います。
冬が来るまでに無事成虫になって繁殖できるといいけど・・
と、以上のような状況だったので開催地として合格。
観察センターによって、当日のルートや集合場所などを打ち合わせて下見は終了しました。
あとは当日の天気を祈るばかり。

さてイベント当日、なんと全国的な好天となりました。
スタッフと合流するため少し早めに乗ったバスの中には参加者と思しき家族が何組も。
結果的には参加者全員がリピーターで子供も親もやる気満々なのでした。
ファーブル会の観察採集会では、注意事項を確認したらめいめい自由に散らばるところ。
今回はゲストたち20数名を引き連れて出発進行。
仕込みは一切していませんが、下見の時に目を付けていたポイントを巡ります。
ここは気が切り倒されていない限り観察できる場所。
桂の木の幹の隙間の越冬隊員たち。

まだ幼虫ですが(なので)集団で寄り添って冬に備えます。
うじゅうじゃいるのにさすがリピーター、大人も子供もみんな顔を近づけて観察・撮影していました。

同じ幹にこんな虫も見つけてくれました。

ティン・ティン・ティン♪ と美しく鳴く虫です。
コオロギの仲間だと思っていましたが、イソカネタタキ、アシジマカネタタキなどが分類されます。
林縁の草地にはコオロギもいました。

コオロギはすばしっこいですが、いとも簡単に捕まえる参加者たち。
生き物に対する感度がいいんだろうなとつくづく感じました。

ジュズダマポイントでクダマキモドキやカマキリも観察できてほっとしました。

エンマコオロギの写真もこの女の子で、見つけた虫は(イモムシも)全部つかむあっぱれな虫ガール。
ところで、みんな次から次に色んな虫を見つけるので、ぜんぜん前に進みません。
これは何と聞かれたら答えるくらいで、もう先導はいらない感じに。
目に付いた虫を撮影する余裕もでてきました。
子供たちの網振りの練習台になってくれたアカトンボはこの一種だけでした。

このセセリは誰かな。

前翅と後翅ともにあるはずの白い斑紋が完全に欠如している個体だと思います。
この日一匹だけ見つけたバッタ。

珍しいバッタではないはずですが、減少しているのでしょうか。
これらの他にもコバネイナゴやゴミムシの仲間など、下見のときよりも多くの虫たちに会えました。
女性スタッフはエゾカタビロオサムシを捕まえて大喜び。
というわけで、あっという間にお昼を過ぎてしまい、みんなで木陰でお弁当を広げました。
昼食の後は自由解散となりましたが、虫探し続行、キャッチボールなどそれぞれ楽しんでいた様子。
とにかく無事イベントのお手伝いができたし、何より子供たちと一緒に虫探しを楽しめて幸せでした。
一旦解散したので、このイベントに付き合ってくれたファーブル会のTさんと、腹ごなしにクズの茂った大きな藪の様子を見に行きました。
コバネイナゴがそれこそ佃煮にできるほどいましたが、セイタカアワダチソウにはカラフルな子が。

集団でいたので黄色い花とのコントラストが映えていました。

この子も花粉に塗れていました。

触角が短いのでメスと分かります。
ちょっと面白い光景にも出くわしました。

ラブ虫のカップルに別のオス(手前)がすり寄っているところです。
しかもしつこい。
こちらに気が付いて飛び上がるまでずっと、サイドアタックをかけていました。
もうひとつ面白いものをTさんが見つけました。

優曇華(ウドンゲ)の花とも呼ばれますが、クサカゲロウの仲間の卵です。
スタッフとも解散したあとバスで駅まで行き、二人でたっぷり、慰労会&反省会をして帰りました。
今日の湯加減
企画・運営はリードクライムという、自然体験・環境教育・環境学習のイベント屋さん。
ご縁があってその社長さんとショウナイにいたときに知り合い、今回声をかけていただきました。
ファーブル会の活動と同様、次世代ナチュラリスト育成の一環ということで共感しお手伝いすることに。
気になるのは、週末になると天気が崩れるというサイクルが続いていること・・でも当日は日本晴れ。

里山ではなく、都内の公園ですが、広さや開放感という意味では郊外の里山より遊び甲斐がありました。
(一日では全体を回れないくらいの広さがあります)
ただ、こちらははじめてお手伝いするし、”虫探し”という企画は会社としてもはじめてとのこと。
なので、具体的な場所の選定も含め、本番前に社長と下見をすることにしました。
そもそも昆虫採集会はあまり開催されないこの時期に何の虫がいるか。
河川敷ならトンボやバッタがいてくれるかなという見込みでした。
しかし、参加者の子供たちは未就学児も多いとのことだったので、大きな公園をターゲットに。
その広大な敷地の中から、園内マップを頼りにあたりをつけてあちこち歩いてチェック。
まず気が付いたのは、公園だけに草刈りがされてキレイに整備されていること。
林縁は草むらや藪まで刈られていて、これはきびしそうだなと足取りが重くなったのですが・・
草刈りの対象になっていないのでしょう、ジュズダマなどの群落のそばのクワの木に。

ヒメクダマキモドキ (ツユムシ科)
サトクダマキモドキとそっくりで見分けづらく、印象としてやや小さい(4センチほど)。
現地同定はできなかったのですが、後で自然観察センターで紹介されていたのを確認しました。
ともかく、何匹もかたまっていて、よい観察ポイントになりそうで一安心。
バッタ以外で、是非いてほしかった虫も藪の中に発見。

オオカマキリ ペア (カマキリ科)
カマキリ先生が登場する前から人気のある虫です。
ただ、このシーンを見るたび、オスのカマキリに”グッドラック”と声をかけたくなります。

チョウチョはこの時期がある意味最盛期のヤマトシジミがわんさか見られました。
それと、この子も秋になると目立ち始めます。

ウラナミシジミ と ヤマトシジミ (シジミチョウ科)
小さいチョウはあまり子供たちの目に止まらないかもですが、多様性が観察できることはいいこと。
園内最大の広場の外縁の植え込みは茅が密集していてバッタのいい隠れ家。
定番のセセリもたまにはしっかり観察しましょう。

イチモンジセセリ (セセリチョウ科)
よくみると目がくりくりでプリティーフェイスなのです。
茅にからまったヤブカラシには子供たちの目を引きそうな子がいました。

セスジスズメの幼虫 (スズメガ科)
でもこの植え込みもかなり刈られ、本番当日には観察できませんでした。

水生植物園のエリアにも行ってみると、オンブバッタやショウリョウバッタもいました。
やや暗い林の木陰で久しぶりに観察した子。

ビロードハマキ (ハマキガ科)
ポイントの翅の先が欠けてしまっていて残念でしたが、この時期に見られること自体がレアかもです。
それと、ちょっとヘンテコなやつ。

ホソヘリカメムシの幼虫(ヘリカメムシ科)
見た瞬間はアリ、またはアリグモかと思いましたが、カメムシの仲間。
幼虫の頃に限って何かに擬態する昆虫は少なくないですが、この子のモデルはアリなのでしょうね。
この子も意外。

トノサマバッタの幼虫 (バッタ科)
トノサマバッタだとしたら卵で越冬するので、この子はこれから成虫になるのだと思います。
冬が来るまでに無事成虫になって繁殖できるといいけど・・
と、以上のような状況だったので開催地として合格。
観察センターによって、当日のルートや集合場所などを打ち合わせて下見は終了しました。
あとは当日の天気を祈るばかり。

さてイベント当日、なんと全国的な好天となりました。
スタッフと合流するため少し早めに乗ったバスの中には参加者と思しき家族が何組も。
結果的には参加者全員がリピーターで子供も親もやる気満々なのでした。
ファーブル会の観察採集会では、注意事項を確認したらめいめい自由に散らばるところ。
今回はゲストたち20数名を引き連れて出発進行。
仕込みは一切していませんが、下見の時に目を付けていたポイントを巡ります。
ここは気が切り倒されていない限り観察できる場所。
桂の木の幹の隙間の越冬隊員たち。

ヨコヅナサシガメ (カメムシ科)
まだ幼虫ですが(なので)集団で寄り添って冬に備えます。
うじゅうじゃいるのにさすがリピーター、大人も子供もみんな顔を近づけて観察・撮影していました。

同じ幹にこんな虫も見つけてくれました。

カネタタキ ♂ (カネタタキ科)
ティン・ティン・ティン♪ と美しく鳴く虫です。
コオロギの仲間だと思っていましたが、イソカネタタキ、アシジマカネタタキなどが分類されます。
林縁の草地にはコオロギもいました。

エンマコオロギ (コオロギ科)
コオロギはすばしっこいですが、いとも簡単に捕まえる参加者たち。
生き物に対する感度がいいんだろうなとつくづく感じました。

ジュズダマポイントでクダマキモドキやカマキリも観察できてほっとしました。

コカマキリ (カマキリ科)
エンマコオロギの写真もこの女の子で、見つけた虫は(イモムシも)全部つかむあっぱれな虫ガール。
ところで、みんな次から次に色んな虫を見つけるので、ぜんぜん前に進みません。
これは何と聞かれたら答えるくらいで、もう先導はいらない感じに。
目に付いた虫を撮影する余裕もでてきました。
子供たちの網振りの練習台になってくれたアカトンボはこの一種だけでした。

アキアカネ (トンボ科)
このセセリは誰かな。

チャバネセセリ (セセリチョウ科)
前翅と後翅ともにあるはずの白い斑紋が完全に欠如している個体だと思います。
この日一匹だけ見つけたバッタ。

イボバッタ (バッタ科)
珍しいバッタではないはずですが、減少しているのでしょうか。
これらの他にもコバネイナゴやゴミムシの仲間など、下見のときよりも多くの虫たちに会えました。
女性スタッフはエゾカタビロオサムシを捕まえて大喜び。
というわけで、あっという間にお昼を過ぎてしまい、みんなで木陰でお弁当を広げました。
昼食の後は自由解散となりましたが、虫探し続行、キャッチボールなどそれぞれ楽しんでいた様子。
とにかく無事イベントのお手伝いができたし、何より子供たちと一緒に虫探しを楽しめて幸せでした。
オマケ
一旦解散したので、このイベントに付き合ってくれたファーブル会のTさんと、腹ごなしにクズの茂った大きな藪の様子を見に行きました。
コバネイナゴがそれこそ佃煮にできるほどいましたが、セイタカアワダチソウにはカラフルな子が。

集団でいたので黄色い花とのコントラストが映えていました。

ヒメジュウジナガカメムシ (カメムシ科)
この子も花粉に塗れていました。

ハラナガツチバチの仲間 ♀ (ツチバチ科)
触角が短いのでメスと分かります。
ちょっと面白い光景にも出くわしました。

ウラナミシジミ (シジミチョウ科)
ラブ虫のカップルに別のオス(手前)がすり寄っているところです。
しかもしつこい。
こちらに気が付いて飛び上がるまでずっと、サイドアタックをかけていました。
もうひとつ面白いものをTさんが見つけました。

優曇華(ウドンゲ)の花とも呼ばれますが、クサカゲロウの仲間の卵です。
スタッフとも解散したあとバスで駅まで行き、二人でたっぷり、慰労会&反省会をして帰りました。
今日の湯加減
前回はゲンちゃんズを紹介しましたが、実は他にも虫たちが増えています。
夏に蛯名SAから連れて帰ったコカマキリはメスで、卵を産んでしまいました。
多摩川の河川敷から来たオオカマキリもメスで、卵を産んでしまいました。
現在、昆虫館でも展示中のハンミョウも2ペアを飼育しています。
長野の高原から来たダイコクたちも飼育セットを組んでいます。
インセクトフェアでHさんと共同購入したセアカオサムシたちもセット済み。
まだ他にも色々・・
とにかくカマキリの卵たちはこのままにしておけない。
壁の模様が動き出す前に対処しなくては。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
蟻にそっくりなカメムシ面白い。
擬態なら蜂の方が強そうなのに(笑)
ウラナミシジミはどっちが前かぱっと見たらわかんない。
by 響 (2018-10-28 14:25)
記事を読みつつ、スクロールしていて、
セスジスズメの幼虫で、ビックリしました。
虫ガールは、これも手でつかんじゃったんですね^^;。
子供たちの真剣な表情が、印象的です。
by sakamono (2018-10-28 20:14)
64ガール、あっぱれ!
64おばさんにはなれそうもないわたし^^;
by よしころん (2018-10-29 14:18)
ホソヘリカメムシの幼虫のおしり、顔みたいでユニークでやすね(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2018-10-30 21:32)
>響さん
ウラナミはまさにそのとおりで、他のチョウにも見られますが、頭を守るための戦略だと言われています。
蜂擬態のカメムシは思いつかないですね・・
>sakamonoさん
子供はやっぱり虫好きなのだと思います♪
虫ガールが掴んだのはセスジスズメではなく、もっと大きなやつでした^^
>よしころんさん
虫をフレームに入れ始めたらもう立派な・・^^
>ぼんぼちぼちぼちさん
よく気が付きましたね、実はアップにしようか迷ったのです。
成虫にもこの模様があれば、メンガタカメムシになったかも^^
by ぜふ (2018-10-30 22:03)
こんにちは。
虫ガール母です。
先日は楽しい体験をありがとうございました。
皆さんに見守って頂けたので、安心して子供を放てました!
その他にもたくさんの虫が居たんですね。
今度はさらに目をこらして観察してみたいと思います。
by はせ (2018-11-08 10:22)
>はせさん
ご参加いただきありがとうございました!
虫ガールちゃんの未来への扉はフルオープンですね^^
昆虫はじっくり見れば見るほど見つけられます。
また機会があることを願っています。
ファーブル昆虫館へもぜひ遊びに来てください♪
by ぜふ (2018-11-08 21:41)