"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ぼうそうパトロール [探虫行]
9月1日、防災の日。
前記事に書いたとおり、久しぶりに房総のパトロールをしてきました。
とはいえ、ゲリラ雷雨に遭わないように、早めに帰還すべく駆け足で。
また今回のもうひとつの目的は生体展示用の虫を採集すること。
それはこの子。
斑猫と書いて ハンミョウ 、夏の虫です。
いつものルートで南下していきました。
途中、中房のポイントのチェックをしようかとも思いましたが、まずはメインのポイントへ。
バビューンとワープ。
南房総のとある山の中です。
この上流の砂防ダム付近の水辺がハンミョウたちのポイント。
まずはそこの様子を見に行ったのですが・・
数年前から徐々に倒木や流木が堆積しはじめていたのですが、何も処置されないままでした。
それがなんと、まるで砦か巨大なバリケードのように積み重なって、行く手を閉ざしていました。
関東ふれあいの道の標識も埋もれていました。
この砦の向こうの様子を確認しようと砦の脇から侵入しようとしました。
まさにハードルが高い。
と、確認したかった子が向こうから飛んできてくれました。
ただ、とまったところが崖の途中で、足場が悪くてとても近寄れませんでした。
ズームレンズを持って来ていればと嘆いてもはじまりません。
でも証拠写真が撮れてよかった。
この子は近くで撮らせてくれました。
房総では8月中旬頃から新成虫が現れ始めます。
幸いなことにこの沢ではいつものようにたくさんの個体が観察できました。
つばなれしないように採集して次のポイントへ。
採集したハンミョウたちを入れた容器に水分を補給するために沢の水をつかっていると・・
この子もこのポイントでよく観察するチョウです。
別の支流のさらに奥の沢へ向かっていると、くるぶしの内側にチクッとした刺激が。
バイクを降りて右足のズボンの裾をめくると、やっぱりなという感じでヒルがついていました。
すぐ気が付いたのと、靴下の上からだったこともあり、キスマークがついただけで除去しても流血はなし。
(でも後でとても痒くなりました)
他についていないことを確認して歩き始めたその時、すぐ目の前から何かが舞い上がりました。
大きさと、チラチラとフラッシュのようにきらめる表翅の色から確信しつつも目で後を追います。
すると意外にも、また地面にとまったのです。
おそらくオスで、吸水に舞い降りたのでしょうけど、こんな様子ははじめて観察しました。
さあ、あまりゆっくりはしていられません。
と思いながら山を下っていたのですが、やっぱり寄りたくなりました。
雨に降られてもいいやと思える、まんぼうへ。
混み始めてきたこともあり、長居はせずにリスタート。 次のポイントのパトロールへ。
そこもハンミョウたちが待っていてくれるはずだったのですが・・
結果的にはまったく観察できませんでした。
ハンミョウどころかほとんど虫を見かけないという不穏な様子。
唯一目立ったのは、バイクの行く手を阻んでいたこの子だけ。
この一枚しか撮れなかったのではっきりとは分かりませんが、印象からはオオヤマトンボかなぁ。
林の中のお気に入りの小さな原っぱにも何も見つけることができず・・
ぽつんと咲いていた花だけ見て引き返しました。
フィールドの様子としては悪化していないことは確認できたので、最後に、ちょっとその後が気になっていたチバニアンへ。
ここはだいぶ様子が変わっていました。
駐車場が整備されて休憩所やお店もできていて、その代わりにアプローチが制限されていました。
以前は川の近くまでバイクで行けましたが、新しい駐車場に停めて歩くしかない。
こんな看板もできちゃって。
現場の様子も変わっていました。
コンクリートの階段が整備されて登りやすくはなっていましたが。
人工物的になってしまって、ちょっとざんねんな感じ。
もっとざんねんだったのは、この日はたまたまだったかもしれませんが、虫が少なかったこと。
この河原はハンミョウやハグロトンボなどがたくさん見られたのです。
見物客が次々に訪れるので、散ってしまったのだとは思いますが・・
それでも少しは観察できたのでやや安心。
オスもいたのですが、まったく近寄らせてくれませんでした。
こちらもメス。
ハンミョウも少しいたので、見物客に見物されながら採集しました。
さあ、ほんとに急がないと・・でも陽射しは強く、気温は高く、雨の予感はしません。
気持ちは急いていながら、目に止まる子たちは撮影してしまいます。
この子はあまり見かけない子。
ヘリグロチャバネセセリかもしれませんが・・
粘って表翅を撮る余裕はさすがになく、駐車場まで戻って水分補給をしてほんとに撤収。
途中、高滝駅の踏切でとまっていると。
ここからは最短ルートを辿りました。
家まであと数キロというところまでたどり着いたとき、前方の雲の中に光る稲妻が見えました。
めずらしく、まんぼうに着いたのは開店時間直後。
マスターに無沙汰を詫び、(獲物のハンミョウを見せて)さっそく注文。
「マスター、今日のオススメは?」
「んーーー、まかせてくれる?」
「まかせた」
間もなく出てきたのは、今まで見たことのないメニューでした。
思いつきで作ったわけではなく、以前からのメニューで、今年も忙しくなるまでは出していたとのこと。
一人でやっているので忙しい時期になるとメニューからはずすのだそう。
確かに手間がかかりそうですが、トマトやアスパラなどの野菜は家庭菜園のオーガニック。
ダシはピリ辛の中華ドレッシングでボーノな夏野菜満載の一皿。
えーと、これはねマスター。
サラダラーメンじゃなくて。
ラーメンサラダ。
今日の湯加減
前記事に書いたとおり、久しぶりに房総のパトロールをしてきました。
とはいえ、ゲリラ雷雨に遭わないように、早めに帰還すべく駆け足で。
また今回のもうひとつの目的は生体展示用の虫を採集すること。
それはこの子。
斑猫と書いて ハンミョウ 、夏の虫です。
いつものルートで南下していきました。
途中、中房のポイントのチェックをしようかとも思いましたが、まずはメインのポイントへ。
バビューンとワープ。
南房総のとある山の中です。
この上流の砂防ダム付近の水辺がハンミョウたちのポイント。
まずはそこの様子を見に行ったのですが・・
数年前から徐々に倒木や流木が堆積しはじめていたのですが、何も処置されないままでした。
それがなんと、まるで砦か巨大なバリケードのように積み重なって、行く手を閉ざしていました。
関東ふれあいの道の標識も埋もれていました。
この砦の向こうの様子を確認しようと砦の脇から侵入しようとしました。
まさにハードルが高い。
と、確認したかった子が向こうから飛んできてくれました。
ただ、とまったところが崖の途中で、足場が悪くてとても近寄れませんでした。
ズームレンズを持って来ていればと嘆いてもはじまりません。
でも証拠写真が撮れてよかった。
この子は近くで撮らせてくれました。
ハンミョウ (オサムシ科)
房総では8月中旬頃から新成虫が現れ始めます。
幸いなことにこの沢ではいつものようにたくさんの個体が観察できました。
つばなれしないように採集して次のポイントへ。
採集したハンミョウたちを入れた容器に水分を補給するために沢の水をつかっていると・・
この子もこのポイントでよく観察するチョウです。
クロコノマチョウ (タテハチョウ科)
別の支流のさらに奥の沢へ向かっていると、くるぶしの内側にチクッとした刺激が。
バイクを降りて右足のズボンの裾をめくると、やっぱりなという感じでヒルがついていました。
すぐ気が付いたのと、靴下の上からだったこともあり、キスマークがついただけで除去しても流血はなし。
(でも後でとても痒くなりました)
他についていないことを確認して歩き始めたその時、すぐ目の前から何かが舞い上がりました。
大きさと、チラチラとフラッシュのようにきらめる表翅の色から確信しつつも目で後を追います。
すると意外にも、また地面にとまったのです。
ルーミスシジミ (シジミチョウ科)
おそらくオスで、吸水に舞い降りたのでしょうけど、こんな様子ははじめて観察しました。
さあ、あまりゆっくりはしていられません。
と思いながら山を下っていたのですが、やっぱり寄りたくなりました。
雨に降られてもいいやと思える、まんぼうへ。
混み始めてきたこともあり、長居はせずにリスタート。 次のポイントのパトロールへ。
そこもハンミョウたちが待っていてくれるはずだったのですが・・
結果的にはまったく観察できませんでした。
ハンミョウどころかほとんど虫を見かけないという不穏な様子。
唯一目立ったのは、バイクの行く手を阻んでいたこの子だけ。
この一枚しか撮れなかったのではっきりとは分かりませんが、印象からはオオヤマトンボかなぁ。
林の中のお気に入りの小さな原っぱにも何も見つけることができず・・
ぽつんと咲いていた花だけ見て引き返しました。
アキノタムラソウ (合ってますか?お花の先生)
フィールドの様子としては悪化していないことは確認できたので、最後に、ちょっとその後が気になっていたチバニアンへ。
ここはだいぶ様子が変わっていました。
駐車場が整備されて休憩所やお店もできていて、その代わりにアプローチが制限されていました。
以前は川の近くまでバイクで行けましたが、新しい駐車場に停めて歩くしかない。
こんな看板もできちゃって。
現場の様子も変わっていました。
コンクリートの階段が整備されて登りやすくはなっていましたが。
人工物的になってしまって、ちょっとざんねんな感じ。
もっとざんねんだったのは、この日はたまたまだったかもしれませんが、虫が少なかったこと。
この河原はハンミョウやハグロトンボなどがたくさん見られたのです。
見物客が次々に訪れるので、散ってしまったのだとは思いますが・・
それでも少しは観察できたのでやや安心。
ハグロトンボ ♀(カワトンボ科)
オスもいたのですが、まったく近寄らせてくれませんでした。
こちらもメス。
オオシオカラトンボ ♀ (トンボ科)
ハンミョウも少しいたので、見物客に見物されながら採集しました。
さあ、ほんとに急がないと・・でも陽射しは強く、気温は高く、雨の予感はしません。
気持ちは急いていながら、目に止まる子たちは撮影してしまいます。
コミスジ (タテハチョウ科)
この子はあまり見かけない子。
ヒメキマダラセセリ (セセリチョウ科)
ヘリグロチャバネセセリかもしれませんが・・
粘って表翅を撮る余裕はさすがになく、駐車場まで戻って水分補給をしてほんとに撤収。
途中、高滝駅の踏切でとまっていると。
ここからは最短ルートを辿りました。
家まであと数キロというところまでたどり着いたとき、前方の雲の中に光る稲妻が見えました。
オマケ
めずらしく、まんぼうに着いたのは開店時間直後。
マスターに無沙汰を詫び、(獲物のハンミョウを見せて)さっそく注文。
「マスター、今日のオススメは?」
「んーーー、まかせてくれる?」
「まかせた」
間もなく出てきたのは、今まで見たことのないメニューでした。
サラダラーメン
思いつきで作ったわけではなく、以前からのメニューで、今年も忙しくなるまでは出していたとのこと。
一人でやっているので忙しい時期になるとメニューからはずすのだそう。
確かに手間がかかりそうですが、トマトやアスパラなどの野菜は家庭菜園のオーガニック。
ダシはピリ辛の中華ドレッシングでボーノな夏野菜満載の一皿。
えーと、これはねマスター。
サラダラーメンじゃなくて。
ラーメンサラダ。
今日の湯加減
予約投稿です。明日から先日下見をした信州へ遠征です。
ちょっと天気が心配ですが、今回は電車&レンタカーで行ってきます。
少しくらい降られても平気ですが、高原のチョウたちに会いたいのでできれば天気になってほしい。
でもそんなことは、この夏の気候を思い起こせば、とても甘い希望と言えるかもしれませんが。
まさに災害列島ということを痛感するこの頃ですし、この週末に限らずしばらく穏やかであれかし。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
おはようございます^^
信州遠征はいかがでしたか。
淡い色合いのアキノタムラソウ、涼しげでよいですねぇ♪
by よしころん (2018-09-10 08:28)
ハンミョウは美しいけど顔は悪人ですね(笑)
おまかせラーメンはスペシャル感満載だ。
by 響 (2018-09-10 12:19)
>ミヤマトリカブトは沢沿いですか?
沢沿いではない別の場所に咲いていたものです。
ホソバノトリカブト…かも^^;
by よしころん (2018-09-11 18:54)
>よしころんさん
ただいま、最高でございました♪詳しくはまた・・
アキノタムラソウでよかったです^^
偶然、今回の探虫行でトリカブトを観察しました。
また同定よろしくお願いします^^;
>響さん
強面のわりにアリに反撃されると逃げる弱虫でもあります^^
ラーメンはオーガニック野菜も満載でした♪
by ぜふ (2018-09-11 21:22)
おはようございます^^
ハンミョウって、綺麗ですね~♪
チバニアン、まだ一度も行ってません。あまり公園化されるのは嬉しくないですね。
秋のタムラソウのお色が綺麗ですね~気品まで感じるお色。
by mimimomo (2018-09-12 08:01)
ハンミョウ、きれい、
見かけなくなりました、子供の頃田舎のうちに夏遊びに行くと、よく見かけたものでしたが、ハグロトンボもオニヤンマも、懐かしいな
by engrid (2018-09-13 01:17)
流木ですか? すごいコトになってますね。道のあったところ
なんですよね。
ハンミョウ、キレイですよねぇ。実際に見たコトはないのですが、
1度は見てみたく思います。
by sakamono (2018-09-13 21:54)
>mimimomoさん
周辺の環境も心配です。
マイナースポットのままであってくれたら・・
>engridさん
ちょっとした里山に行けばいたものですよね。
ハグロトンボは水辺に映えますね♪
>sakamonoさん
虫屋以外だれも訪れないので放置されているのだと思います。
でもこんなになってしまうと、砂防ダムというより、木防ダム^^;
by ぜふ (2018-09-13 23:34)
手塚治虫さんの
名前の由来となるハンミョウですよね。
動いているところを、見てみたい。
今度、動画・どうか・お願いします。
by らしゅえいむ (2018-09-13 23:49)
>らしゅえいむさん
手塚治虫のペンネームの由来はオサムシですが、ハンミョウそのものではないかもしれません。
ハンミョウの生態動画は来シーズンにでも撮ってみたいですね♪
by ぜふ (2018-09-14 21:46)