"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
ブドウ郷の初夏 [ファーブル会]
5月20日はヤマナシへ遠征しての採集会でした。
8時ちょうどのあずさ2号ではなく、7時半のあずさ3号で新宿を出発。
この日の朝はチバも涼しかったのですが、乗り換えで大月駅のホームに降りたらぞくぞくするほど。
ウインドブレイカーを羽織り、その上に採集用ベストを着てやっと背中をまっすぐにできました。
「初夏の昆虫採集会」と題打って開催したのですが・・
天気は快晴で陽射しは紫外線たっぷりの様子でした。
まずは駅からスタッフの車に分乗して採集地の沢の入口まで。
イノシカゲートを開けていよいよ林道に突入です。
今回はアゲハ採集会のように主たるターゲットはなく、五目採集ということにしていました。
遠征なので仕掛け・仕込みもなし。
初夏とはいえ5月なのでカブト・クワガタはまだでてこないし、カミキリムシもこれから。
ということで、またビーティング採集でハムシなどの梢上の虫を狙うことにしました。
最初に見つけたのは葉の上ではなくて葉の裏でしたが。
翅の半分がピンボケのように見えますが、そうではなくふわふわしているだけなのです。
同定に苦労しましたが、判明すると科名と種名が表す通りのイメージでとてもなっとくしました。
さて、ビーティングに使うのは今回も赤い折り畳み傘。
とんとんとんとあちこち枝を叩いていると小さなクモやイモムシがたくさん落ちてきます。
それらはさておき、甲虫類を紹介します。
この子は最近ひんぱんに登場しています。(各地で大量発生しているのかもしれません)
この子も今が旬の少し大物。
キンキラキンですがキケンな香りはしません。
幼虫も落ちてきました。
羽化後と羽化前のツーショットも撮れました。
何度見ても同じ虫とは思えないですね。
後で調べて知りましたがこの虫も今がシーズンのようです。
ときどき公園などで大量発生してしまう嫌われ者ですが山の中で観察するとなぜか印象が変わります。
林道をかなり奥まで進んでしまい、ふと気が付くとうしろには誰もいませんでした。
もうお昼も近かったので、みんなスタート地点の集合場所へ向かっていたのです。
これといった収獲もないし、やや暗い杉林になってきたので回れ右。
戻る途中、地面にとまるこの子を発見しました。
ショウナイの山ではたくさん見かけた子です。
梢上や林の中をふわふわ飛ぶ姿を何度か見かけたのですが、ネットインもできず写真も撮れずでした。
(この子も撮った瞬間に舞い上がってしまい採集できず)
みんなと合流してあわててお弁当を食べていると、何度かこの虫が現れて参加者たちは色めき立ちました。
計3頭ほど採れましたが、どれも翅の縁が少し緑がかっていて美麗な子でした。
(すべて参加者に分配)
甲虫類はこの他にコアオハナムグリなどの普通種ばかりでカミキリムシ類もさっぱり。
蝶類はアサギマダラが何頭か見られた他はトラフシジミが少しいたくらいでがっかり。
なので場所を変えることにしました。
移動中に見かけた虫。
いかにも毒々しいですが無毒。
わかってはいても触るのはどうしても抵抗があります。(持って移動しているうちに手に触れてますが)
路上に落ちてた子を参加者が拾いました。
踏まれなくてよかった。弱っているのかと思いきや、このあと元気に飛んでいきました。
一旦麓まで戻り、隣の沢へ向かう道を登りました。
ここでもまずはビーティングをしてみましたが、どの木も留守のようでした。
それではとたまには捕虫網を。
沢沿いの山道であればいるだろうと・・
もう端境期なのでしょう、見かけたのはこの一匹だけでした。
この蝶は群れていました。
翅が痛んでいないので、越冬個体ではなく新成虫なのかもしれません。
最後は唯一観察できたトンボ。
全体的に虫影が薄く、めずらしい種類にもあまり出くわしませんでしたが、甲虫も蝶も端境期ということも影響したと思います。
また、ここも多分に漏れずシカやイノシシの増殖で山が荒れているような気がします。
それでも参加者たちの虫カゴを覗くと、それぞれ多様性が見られました。
今後、環境と多様性が復活していくことを期待しますし、復活すると信じます。
この翌日、仕事絡みでイトウ(伊豆)へ行ってきました。
ヤマナシからの帰り道、高速道路沿いの林縁でも多数見られましたが(渋滞していたので)、今が発生のピークなのでしょう、白くて目立つ子が灯火に集まっていました。
近年各地で大量発生しているようです。
半透明の白い翅がはかなくも美しい。
丸くて黒い眼と黄色い手袋(足袋か?)がモードなイケメンです。
ドクガの仲間ですが、無毒なので触っても平気です。
これはイトウの公園で大量に咲いていた白い花。
今日の湯加減
8時ちょうどのあずさ2号ではなく、7時半のあずさ3号で新宿を出発。
この日の朝はチバも涼しかったのですが、乗り換えで大月駅のホームに降りたらぞくぞくするほど。
ウインドブレイカーを羽織り、その上に採集用ベストを着てやっと背中をまっすぐにできました。
「初夏の昆虫採集会」と題打って開催したのですが・・
天気は快晴で陽射しは紫外線たっぷりの様子でした。
まずは駅からスタッフの車に分乗して採集地の沢の入口まで。
イノシカゲートを開けていよいよ林道に突入です。
今回はアゲハ採集会のように主たるターゲットはなく、五目採集ということにしていました。
遠征なので仕掛け・仕込みもなし。
初夏とはいえ5月なのでカブト・クワガタはまだでてこないし、カミキリムシもこれから。
ということで、またビーティング採集でハムシなどの梢上の虫を狙うことにしました。
最初に見つけたのは葉の上ではなくて葉の裏でしたが。
ベニモンマイコモドキ (カザリバガ科)
翅の半分がピンボケのように見えますが、そうではなくふわふわしているだけなのです。
同定に苦労しましたが、判明すると科名と種名が表す通りのイメージでとてもなっとくしました。
さて、ビーティングに使うのは今回も赤い折り畳み傘。
とんとんとんとあちこち枝を叩いていると小さなクモやイモムシがたくさん落ちてきます。
それらはさておき、甲虫類を紹介します。
この子は最近ひんぱんに登場しています。(各地で大量発生しているのかもしれません)
ヒゲナガオトシブミ ♀ (オトシブミ科)
この子も今が旬の少し大物。
アカスジキンカメムシ (カメムシ科)
キンキラキンですがキケンな香りはしません。
幼虫も落ちてきました。
同上
羽化後と羽化前のツーショットも撮れました。
同上
何度見ても同じ虫とは思えないですね。
後で調べて知りましたがこの虫も今がシーズンのようです。
オオワラジカイガラムシ ♀ (ワタフキカイガラムシ科)
ときどき公園などで大量発生してしまう嫌われ者ですが山の中で観察するとなぜか印象が変わります。
林道をかなり奥まで進んでしまい、ふと気が付くとうしろには誰もいませんでした。
もうお昼も近かったので、みんなスタート地点の集合場所へ向かっていたのです。
これといった収獲もないし、やや暗い杉林になってきたので回れ右。
戻る途中、地面にとまるこの子を発見しました。
ショウナイの山ではたくさん見かけた子です。
キンモンガ (アゲハモドキガ科)
梢上や林の中をふわふわ飛ぶ姿を何度か見かけたのですが、ネットインもできず写真も撮れずでした。
(この子も撮った瞬間に舞い上がってしまい採集できず)
みんなと合流してあわててお弁当を食べていると、何度かこの虫が現れて参加者たちは色めき立ちました。
オオセンチコガネ (コガネムシ科)
計3頭ほど採れましたが、どれも翅の縁が少し緑がかっていて美麗な子でした。
(すべて参加者に分配)
甲虫類はこの他にコアオハナムグリなどの普通種ばかりでカミキリムシ類もさっぱり。
蝶類はアサギマダラが何頭か見られた他はトラフシジミが少しいたくらいでがっかり。
なので場所を変えることにしました。
移動中に見かけた虫。
ヒメシロモンドクガ (ドクガ科)
いかにも毒々しいですが無毒。
わかってはいても触るのはどうしても抵抗があります。(持って移動しているうちに手に触れてますが)
路上に落ちてた子を参加者が拾いました。
ウスバカゲロウ (ウスバカゲロウ科)
踏まれなくてよかった。弱っているのかと思いきや、このあと元気に飛んでいきました。
一旦麓まで戻り、隣の沢へ向かう道を登りました。
ここでもまずはビーティングをしてみましたが、どの木も留守のようでした。
それではとたまには捕虫網を。
沢沿いの山道であればいるだろうと・・
ニワハンミョウ (オサムシ科)
もう端境期なのでしょう、見かけたのはこの一匹だけでした。
この蝶は群れていました。
テングチョウ (テングチョウ科)
翅が痛んでいないので、越冬個体ではなく新成虫なのかもしれません。
最後は唯一観察できたトンボ。
ニホンカワトンボ ♂ (カワトンボ科)
全体的に虫影が薄く、めずらしい種類にもあまり出くわしませんでしたが、甲虫も蝶も端境期ということも影響したと思います。
また、ここも多分に漏れずシカやイノシシの増殖で山が荒れているような気がします。
それでも参加者たちの虫カゴを覗くと、それぞれ多様性が見られました。
今後、環境と多様性が復活していくことを期待しますし、復活すると信じます。
オマケ
この翌日、仕事絡みでイトウ(伊豆)へ行ってきました。
ヤマナシからの帰り道、高速道路沿いの林縁でも多数見られましたが(渋滞していたので)、今が発生のピークなのでしょう、白くて目立つ子が灯火に集まっていました。
近年各地で大量発生しているようです。
半透明の白い翅がはかなくも美しい。
丸くて黒い眼と黄色い手袋(足袋か?)がモードなイケメンです。
キアシドクガ (ドクガ科)
ドクガの仲間ですが、無毒なので触っても平気です。
これはイトウの公園で大量に咲いていた白い花。
トキワツユクサ
今日の湯加減
ドタバタは続いていますが、今週末は楽しみにしていたドタバタがあります。
(週末不在にするので予約投稿です)
コガネムシ研究会の総会が今年は奈良で開催、しかも奈良公園での観察会もありというので遠征決定。
2泊3日で行ってきますが観光は一切しないと思います。
花より団子。名所より昆虫です。
ひとつだけ残念なのは、今度新規オープンする「ならまち糞虫館」が見られないこと。
現在開設準備中で開館は7月なのです。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
あら、今頃奈良の夜を64談義しながら楽しまれてますかね~♪
>名所より昆虫です。
仲間~(笑)私達夫婦は名所より山歩きですけどね(爆)
by よしころん (2018-05-26 21:36)
おはようございます^^
居るところには居るものですね。知らないような虫が沢山。この辺りとは違いますね。
蝶や蛾も知らないもの・・・
by mimimomo (2018-05-27 06:03)
最近いろいろな昆虫と出会うことが多くなりましたが
どうしても近くにいないとスルーしてしまいます。
by g_g (2018-05-27 07:46)
>よしころんさん
コガネムシ仙人みたいな方たちの集まりですが楽しかったです♪
そういえばそちらのブログにも名所は・・^^;
>mimimomoさん
今回蝶は登場していませんが、この場所はアゲハ類が多く観察できるはずでした。
>g_gさん
そちらでもそろそろ虫たちが多くみられる季節ですかね。
花にとまっているモデルさんがいたら撮影してあげてください^^
by ぜふ (2018-05-28 22:09)
カメムシ、どこでどうなるとあのように変身するのかしら
昆虫の不思議です、そこがまた魅力かな
シカノ食害は相当なようです、
いつも春の楽しみで、自然生えのわさびが、全滅していました、どうやら、食べ尽くされたようです
by engrid (2018-05-29 17:40)
結構落ちて来るものですね。
ドクガと名がつくのに無毒とは・・・
by 響 (2018-06-02 06:45)
甲虫類は、みんな美しいですね。
中でも、手のひらの上のオオセンチコガネ。
フォルムも含めて美しい。参加者の方々が色めき立つのも
分かります^^;。
あ、キンモンガ。この前、葉っぱの上にいるのを、見かけました。
by sakamono (2018-06-02 10:30)
>engridさん
このニンゲンの理解の及ばないところが魅力ですね。
シカの食害はほんとに深刻のようで、ここもフェンスが。
>響さん
実は無毒のドクガのほうが多いです。
知っていないと触れませんが^^;
>sakamonoさん
オオセンチはやはり人気です。(黒いただのセンチは・・^^;)
キンモンガの色と柄も美しいですね♪
by ぜふ (2018-06-02 17:20)