"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
チバの浜とコシジの田 [Miscellaneous]
先週はチバに帰っていました。
房総へ探虫に行きたかったのですが、台風が来たり別の用事があったりして残念ながらそれは叶わず。
ベニシジミ号がないと機動力がなくなって腰が重くなるというのが正直なところでもあります。
とはいえ、天気がいい日に閉じこもっていることはできない体質。
9月21日の午後、チャリンコででかけました。
お目当てのこの子にもなんとか会えました。
クワガタではありません。
目的地の浜に着くまで、公園を通っていきます。
市民の憩いの場なので菖蒲田、ミニハーブ園、原っぱ、じゃぶじゃぶ池やバーベキュー広場もあります。
それぞれうら寂れていますけど。
ところで、チバの沿岸(東京湾の奥)は埋め立て地がほとんど。
埋め立てられる前、国道14号線は海岸線を走っていたとのことです。
だから今、このあたりのR14より海側にある土地は埋め立て地だということ。
この公園もその一部ですが、埋め立て・造営されてからもう50年経過しています。
それくらいの年月が経過すると公園内の林も原生林の様相を呈してきています。
落ち葉もかき集めはするものの林の中はそのままなので腐植土化してミミズやワラジムシが多数いる。
樹木博物館のように樹種もさまざま。(名札がかかっている木もたくさん)
なので埋め立て地の公園とは思えないくらい昆虫相が豊か。(数は少ないですが)
そんな公園の中を自転車を押しながら歩いていると、地面にこんな美しい子が落ちていました。
この子は大きくて70ミリ近くありました。
ジョギングしている人に踏まれないところへ移動させておきました。
花が少ないのですが、クロアゲハやナガサキアゲハなどを見かけることもあります。
野球場が2面とれるくらいの広さの芝生広場ではアキアカネたちが気持ちよさそうに浮いていました。
ちょっと青空バックに撮影してみようかなと思ったのですが・・
群れているところに近寄ると散ってしまう。
ズームで撮ろうとするとフレームインできずに青空だけの写真になる。
しょうがないので、じっと突っ立ってトンボたちが頭上にくるのを待つことに。
30分以上奮闘してなんとか撮れたざんねんな写真。
思いのほか時間を食ってしまったので、先を急ぎました。
もうひとつ、公園というか大きな緑地を経由し、臨海副都心を通り抜けて海へ。
砂浜の入口の草地に入ると足元からバッタがいくつも飛び出しました。
草の中にいるのは撮りにくいので、草地の外に着地した子を追いかけて撮影。
40ミリあまり。もっと大きいのもいますが、平均サイズはクルマバッタより一回り小さい。
さて、目的の子を見つけに砂浜に降り、流木や漂着物の下を掘り返していきましたが見つからず。
数年前に訪れたときは1時間あまりで何匹も見つけられたのに。
隣の浜へ移動することにし、遊歩道を走っていると、またアキアカネの群れが空に浮いていました。
さっきの広場での撮影は失敗だったので、再度トライしてみることにしたのですが・・
何枚撮ってもなっとくできる写真はやっぱり一枚もありませんでした。
と突然、頭上から黒い物体がこちらに向かってくるのに気が付き、とっさにシャッターを切りました。
連続写真です。
ではないかと思います。
カメラを何かと見間違えたのか、一直線に舞い降り、最後はぶつかりそうになりました。
トンボは何十枚撮ってもボツばかりだったのに・・皮肉なものです。
隣の浜の方が漂着物が多くて期待できそうだったのですが、結局見つけられたのはこの子一匹だけ。
20ミリ弱。 体はゴミムシ、顎はクワガタ、前脚は糞虫というハイブリッドな子です。
熊手のような前脚を上手につかって砂の中に潜ります。
一匹しか見つけられなかったのでお連れはしませんでした。
帰り道、クズがはびこる緑道の木々を眺めながら自転車をこいでいると、チラチラと舞う子が。
ムラサキシジミかムラサキツバメかと思いましたが、近寄ってみると違っていました。
しかも群れでした。
先発の北上部隊でしょうか。お気を付けてと見送りました。
いきなり時間を巻き戻しますが、今年も越後に行ってきました。
9月9日、新幹線で長岡へ。そこからローカル線に乗ってコシジへ。
一泊して翌日、知り合いの田んぼの稲刈りを見学させてもらいました。
イナゴと一緒に写っている黄色い花はノアズキでしょうか。
畦を明るく赤く彩る花も咲いていました。
アゲハと一緒に写っている花は、蔓性の植物、マルバルコウだと思います。
その他、コシジの里山で見られた花たち。
虫も少しだけ観察。
これはU師匠が見つけた幼虫。上記のアキノノゲシについていました。
3頭ほどの群れでした。
色合いと雰囲気がトンボエダシャクに似ているので、エダシャクの仲間かもしれません。
ホソバセダカモクメという、ヤガの仲間の幼虫でした。
とても目立つカラーリング。警告色なのでしょうね。
この子も数年振りに観察できました。
名前の通り、透けた翅が涼し気。
普通種ですが1センチ弱の小さな虫で、葉っぱの裏にいることが多いのでなかなか見つけられません。
このあとお昼をごちそうになりコシジを後にしました。
そして、9月23日は恒例の虫屋の祭典、「インセクトフェア」に行ってきました。
今年はコガネムシ研究会の総会&大会も同日開催ということで、会場には開場時刻に行きました。
すでにかなりの列で入場するのに20分ほどかかりましたが、会場内はすでに大混雑。
聞くところによると、会場2時間前から並んでいた人がいて、少し早めにオープンしていたよう。
2フロア、5会場に分かれているのにどこも混んでいるはずです。
お目当ての虫を売っているところ(出品者はだいたい毎年同じところにブースを張る)に行くと、
もう全部売り切れましたと言われ、あせるあせる。
すれ違うことも困難な通路をかき分け、各会場を巡り、他の出品者を見つけて最低限は購入。
そう、実はオオセンチコガネの生き虫を手に入れたかったのです。
ところが、午後のコガネ研の大会で・・
オオセンチコガネ、ルリセンチ、ミドリセンチ・・・圧巻でした。
翌日、昆虫館に行き、ハンミョウがいなくなって空っぽになってしまった大水槽にオオセンチを展示。
この日は来館者も多く、さっそく子供たちが食いついてくれました。
サービスで特別に手に乗せてあげたら、離陸のパフォーマンスのサービスも。
ルリセンチもミドリセンチもいるうちに、ぜひファーブル昆虫館に見に来てください。
オオセンチコガネの特集をしたいのですが、これはセンチコガネのブロマイド。
ところで、センチコガネもクワガタもコガネムシ科として表記してきましたが、数年前からそれぞれ科として区別するのが通例となっているようです。
つまり、センチはセンチコガネ科、クワガタはクワガタムシ科。
でも、ダイコクコガネやエンマコガネはコガネムシ科のままというのはどうも中途半端な気がします。
分類学的には現時点でそれが正しいのでしょうけど、分類は変更になることがままあります。
なので、ダイコクやエンマが亜科であるかぎりはセンチもコガネムシ科としておくことにします。
まあ、そんなこと本人たちにとってはどうでもいいでしょうけど。
部屋の中をお散歩中のインセクトフェアで入手した子。 かわゆい。
今日の湯加減
房総へ探虫に行きたかったのですが、台風が来たり別の用事があったりして残念ながらそれは叶わず。
ベニシジミ号がないと機動力がなくなって腰が重くなるというのが正直なところでもあります。
とはいえ、天気がいい日に閉じこもっていることはできない体質。
9月21日の午後、チャリンコででかけました。
お目当てのこの子にもなんとか会えました。
クワガタではありません。
目的地の浜に着くまで、公園を通っていきます。
市民の憩いの場なので菖蒲田、ミニハーブ園、原っぱ、じゃぶじゃぶ池やバーベキュー広場もあります。
それぞれうら寂れていますけど。
ところで、チバの沿岸(東京湾の奥)は埋め立て地がほとんど。
埋め立てられる前、国道14号線は海岸線を走っていたとのことです。
だから今、このあたりのR14より海側にある土地は埋め立て地だということ。
この公園もその一部ですが、埋め立て・造営されてからもう50年経過しています。
それくらいの年月が経過すると公園内の林も原生林の様相を呈してきています。
落ち葉もかき集めはするものの林の中はそのままなので腐植土化してミミズやワラジムシが多数いる。
樹木博物館のように樹種もさまざま。(名札がかかっている木もたくさん)
なので埋め立て地の公園とは思えないくらい昆虫相が豊か。(数は少ないですが)
そんな公園の中を自転車を押しながら歩いていると、地面にこんな美しい子が落ちていました。
カギバアオシャク (シャクガ科)
この子は大きくて70ミリ近くありました。
ジョギングしている人に踏まれないところへ移動させておきました。
花が少ないのですが、クロアゲハやナガサキアゲハなどを見かけることもあります。
野球場が2面とれるくらいの広さの芝生広場ではアキアカネたちが気持ちよさそうに浮いていました。
ちょっと青空バックに撮影してみようかなと思ったのですが・・
群れているところに近寄ると散ってしまう。
ズームで撮ろうとするとフレームインできずに青空だけの写真になる。
しょうがないので、じっと突っ立ってトンボたちが頭上にくるのを待つことに。
30分以上奮闘してなんとか撮れたざんねんな写真。
アキアカネ (トンボ科)
思いのほか時間を食ってしまったので、先を急ぎました。
もうひとつ、公園というか大きな緑地を経由し、臨海副都心を通り抜けて海へ。
砂浜の入口の草地に入ると足元からバッタがいくつも飛び出しました。
草の中にいるのは撮りにくいので、草地の外に着地した子を追いかけて撮影。
クルマバッタモドキ (バッタ科)
40ミリあまり。もっと大きいのもいますが、平均サイズはクルマバッタより一回り小さい。
さて、目的の子を見つけに砂浜に降り、流木や漂着物の下を掘り返していきましたが見つからず。
数年前に訪れたときは1時間あまりで何匹も見つけられたのに。
隣の浜へ移動することにし、遊歩道を走っていると、またアキアカネの群れが空に浮いていました。
さっきの広場での撮影は失敗だったので、再度トライしてみることにしたのですが・・
何枚撮ってもなっとくできる写真はやっぱり一枚もありませんでした。
と突然、頭上から黒い物体がこちらに向かってくるのに気が付き、とっさにシャッターを切りました。
連続写真です。
カラスアゲハ (アゲハチョウ科)
ではないかと思います。
カメラを何かと見間違えたのか、一直線に舞い降り、最後はぶつかりそうになりました。
同上
トンボは何十枚撮ってもボツばかりだったのに・・皮肉なものです。
隣の浜の方が漂着物が多くて期待できそうだったのですが、結局見つけられたのはこの子一匹だけ。
ヒョウタンゴミムシ (オサムシ科)
20ミリ弱。 体はゴミムシ、顎はクワガタ、前脚は糞虫というハイブリッドな子です。
熊手のような前脚を上手につかって砂の中に潜ります。
一匹しか見つけられなかったのでお連れはしませんでした。
帰り道、クズがはびこる緑道の木々を眺めながら自転車をこいでいると、チラチラと舞う子が。
ムラサキシジミかムラサキツバメかと思いましたが、近寄ってみると違っていました。
ウラナミシジミ (シジミチョウ科)
しかも群れでした。
先発の北上部隊でしょうか。お気を付けてと見送りました。
いきなり時間を巻き戻しますが、今年も越後に行ってきました。
9月9日、新幹線で長岡へ。そこからローカル線に乗ってコシジへ。
一泊して翌日、知り合いの田んぼの稲刈りを見学させてもらいました。
ハネナガイナゴ (バッタ科)
イナゴと一緒に写っている黄色い花はノアズキでしょうか。
畦を明るく赤く彩る花も咲いていました。
ナミアゲハ (アゲハチョウ科)
アゲハと一緒に写っている花は、蔓性の植物、マルバルコウだと思います。
その他、コシジの里山で見られた花たち。
アキノノゲシ
シャクチリソバ
ツリフネソウ
虫も少しだけ観察。
メスグロヒョウモン ♂ (タテハチョウ科)
これはU師匠が見つけた幼虫。上記のアキノノゲシについていました。
3頭ほどの群れでした。
ホソバセダカモクメという、ヤガの仲間の幼虫でした。
ホソバセダカモクメ 幼虫 (ヤガ科)
とても目立つカラーリング。警告色なのでしょうね。
この子も数年振りに観察できました。
スケバハゴロモ (ハゴロモ科)
名前の通り、透けた翅が涼し気。
普通種ですが1センチ弱の小さな虫で、葉っぱの裏にいることが多いのでなかなか見つけられません。
このあとお昼をごちそうになりコシジを後にしました。
そして、9月23日は恒例の虫屋の祭典、「インセクトフェア」に行ってきました。
今年はコガネムシ研究会の総会&大会も同日開催ということで、会場には開場時刻に行きました。
すでにかなりの列で入場するのに20分ほどかかりましたが、会場内はすでに大混雑。
聞くところによると、会場2時間前から並んでいた人がいて、少し早めにオープンしていたよう。
2フロア、5会場に分かれているのにどこも混んでいるはずです。
お目当ての虫を売っているところ(出品者はだいたい毎年同じところにブースを張る)に行くと、
もう全部売り切れましたと言われ、あせるあせる。
すれ違うことも困難な通路をかき分け、各会場を巡り、他の出品者を見つけて最低限は購入。
そう、実はオオセンチコガネの生き虫を手に入れたかったのです。
ところが、午後のコガネ研の大会で・・
オオセンチコガネ、ルリセンチ、ミドリセンチ・・・圧巻でした。
翌日、昆虫館に行き、ハンミョウがいなくなって空っぽになってしまった大水槽にオオセンチを展示。
この日は来館者も多く、さっそく子供たちが食いついてくれました。
サービスで特別に手に乗せてあげたら、離陸のパフォーマンスのサービスも。
ルリセンチもミドリセンチもいるうちに、ぜひファーブル昆虫館に見に来てください。
オマケ
オオセンチコガネの特集をしたいのですが、これはセンチコガネのブロマイド。
センチコガネ (コガネムシ科)
ところで、センチコガネもクワガタもコガネムシ科として表記してきましたが、数年前からそれぞれ科として区別するのが通例となっているようです。
つまり、センチはセンチコガネ科、クワガタはクワガタムシ科。
でも、ダイコクコガネやエンマコガネはコガネムシ科のままというのはどうも中途半端な気がします。
分類学的には現時点でそれが正しいのでしょうけど、分類は変更になることがままあります。
なので、ダイコクやエンマが亜科であるかぎりはセンチもコガネムシ科としておくことにします。
まあ、そんなこと本人たちにとってはどうでもいいでしょうけど。
ダイコクコガネ (コガネムシ科)
部屋の中をお散歩中のインセクトフェアで入手した子。 かわゆい。
今日の湯加減
インセクトフェアに行ってショウナイに帰ってきました。
コシジとは稲刈り時期が2~3週間ほどずれるようで、こちらは今がシーズン。
コシジも夜はかなり気温が下がりましたが、ショウナイもすっかり秋で最低気温が15度くらい。
毛布の温かさが心地よく感じられるのです。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
おはようございます♪
どのあたりを通って行かれたのかなんとなく分かる~^^
このときマダラちゃんにも会われたのでしょうか。
「インセクトフェア」すごい人!人気なのですねぇ( ゚Д゚)
バナーのセンチコガネもすごい迫力!
by よしころん (2017-10-01 07:06)
キギバアオシャクに似たような色のを見たことが有ります。
こうしてコガネやゴミムシ等を見ると皆同じように見えます
並べてみないと違いが分かりません(-.-)
by g_g (2017-10-01 08:32)
カギバアオシャク 素敵ですね、とみていたら スケバハゴロモも
なんとも優雅な姿、
急襲するカラスアゲハの迫力
すばらしいです
by engrid (2017-10-01 19:20)
こんにちは^^
カギバアオシャクってお色が良いですね~こう言うグリーン好きなお色^^
カラスアゲハ、蝶と言うより鳥に見えますね^^
by mimimomo (2017-10-02 10:14)
え!クワガタに見えました!!!
by リュカ (2017-10-02 10:45)
>よしころんさん
はい、地元近辺の方にはわかりますよね^^
フェアは毎回大混雑です。まったく宣伝もしていないのに。
どこからともなく皆嗅ぎつけて集まるのです・・虫みたいに^^
>g_gさん
アオシャクの仲間はみなこのような色合いです。
コガネムシとゴミムシが同じにみえるとは・・
それは同じキク科のアザミとタンポポが同じに見えるということですね^^;
>engridさん
スケバさんは和風で粋な様子がいいですね^^
カラスアゲハはまさに急襲されました・・ラッキーなことでした。
>mimimomoさん
アオシャクの色と柄はしっとり上品ですね♪
アゲハはまさにカラスの急襲でした^^;
>リュカさん
それが普通だと思います^^
クワガタと同様に人気がでてもおかしくないと思うのですが・・
by ぜふ (2017-10-02 21:11)
カギバアオシャクって、美しいですね。こんなキレイな蛾は初めて見た
ように思います。ダイコクコガネは、丸っこくて、かわゆい^^;。
by sakamono (2017-10-05 21:45)
>sakamonoさん
アオシャクは美しいです。
近所で遭えるとは・・50年の歴史のおかげだと思います。
ダイコクはかわゆいんですけどね・・飼育はハードル高いんです^^;
by ぜふ (2017-10-06 21:44)
ヒョウタンゴミ虫って浜にいるのですね。
こんど海辺に行ったら掘って見ます。
by 響 (2017-10-07 02:27)
インセクトフェア昨年初めて行って人の多さに圧倒されました。
昆虫館まだ行ったことが無いので、近いうちに行ってみたいと思います。センチコガネのブロマイド、綺麗ですね!!
by hirokou (2017-10-16 22:28)