"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
富士を冠する虫 [オサムシ]
12月11日、富士山の麓へ探虫しに行きました。
9月のスキー場探索以来の師匠とのオサホリブラザーズ結成です。
新松田で師匠をピックアップして、御殿場経由で山中湖方面へ。
とある峠にたどり着きました。
標高は約1100メートル。 突き抜ける青空の彼方へ吸い込まれるように空気もキーンと張り詰めていました。
事前の打ち合わせでは自衛隊の北富士演習場方面へ行ってみようという話をしていましたが、
有害鳥獣(=シカ、イノシシ)の駆除作業実施中につき立ち入り禁止の表示があちこちにあったため断念。
師匠が過去に訪れたフィールドへ案内してもらいました。
三国山稜へ向かうハイキングコースでしたが、この時期は人影がありません。
(結局下山するまで誰とも会いませんでした)
ハイキングコースということですが、涸れ沢のような風情の道を師匠についていきます。
今が夏だったらシロップをかけて食べたくなるようなかき氷がキラキラと目につきます。
谷に降りていくと両側は崖状にはなっていますが、そこもかき氷だらけでお目当ての虫はいそうにありません。
そう、今回も目標虫はオサムシ。
オサムシは通常、小崖などの土の中で冬眠しているのです。
切り立った崖状の場所なら霜降しないことがその理由だと思っていましたが、今回考えを改めました。
霜柱は、地中の水分が毛細管現象によって地表にしみ出して凍結してできますが、
崖面だと横方向になるのでその現象が起きにくくて(根拠なしですが)いいのではないかと思っていました。
しかし、霜は地面の下からだけではなく横(というか奥)からも、崖の上からもしみ出してできるようです。
なのでこのフィールドでは土は掘らず、立ち枯れの木や朽木をターゲットにしました。
こんな感じのです。
ほとんどの倒木は硬くて歯がたちませんが、何本か崩しているとやっとゴミムシの仲間がでました。
朽木の中で越冬するハエもいました。
どちらも本命ではないのでそのままにして、次の物件をあたります。
さらに何本かあたっているうちに、立ち枯れてかつ朽木になっている優良物件を見つけました。
ちょうど目の高さの部分を横殴りにしたら・・出た!
「何ですか?」と師匠に問われ、「コクロナガですかね?」と言うと、どれどれと見に来てくれて。
「ああ、フジクロナガですね」
コクロナガオサムシの富士箱根丹沢亜種、通称”フジクロナガオサムシ”という子です。
はじめましてでしたので記念撮影。
今日の一頭目をゲットしたとばかり思っていたら、師匠に先を越されていました。(その子はのちほど)
ボウズは回避できたので気をよくしてずんずん登りながら目ぼしい物件を当たるもなかなか二頭目がでない。
出たのはこんな子たち。
それにしてもなかなか本命がでてこない。
脚も腕も使っているので、汗をかいてきました。
体温調整のためにネックウォーマーをはずしましたが、はずすと冷気が侵入してあっという間に冷たくなります。
さらに1時間以上掘り進み、尾根道まででたので引き返すことにしました。
一頭目がとれた場所近くまで下りたところでトラバースしていた師匠と合流。
お昼休憩にしました。
苔むした倒木に腰かけてたついでに、師匠が採ったオサムシの記念撮影。
気温はおそらく3℃くらいではないかと思いましたが、風がないのでそれほど寒くは感じませんでした。
とはいえ、途中の道の駅で買ったクリームパンをリュックから出してかじると、クリームがシャーベットのようにシャリシャリしていました。
作戦会議の結果、下って標高の低い場所を探虫することに。
それが正解だったようで、やっと二頭目がでました。
今度はメスのようでした。
初採集なので何枚も記念撮影していたら逃げられそうになりました。
まだ出していないホソアカガネが一匹だけでも採れないかなぁと念じながら頑張っていたら・・出ました。
これは優良物件でしたので複数出るかと期待するも、残念ながら同居者はいませんでした。
物件数も多いようでしたが、ヒット率は上がらず。
気が付くともうそこは登山口。この場所はこれで終了としました。
でもまだ2時。 2回戦目の場所を探して脇道を何本か入ってみましたが、どこも別荘エリアだったので、あきらめて箱根裏街道を下ることに。
途中、西側に向けて脇道があったので様子を確認してみましたが、バリケードあり、林は杉のみなのでパス。
丹沢の南麓に行ってみることにして、小山町から不老山方面に入ってみたら道路工事していて通れず。
悔しいのでさらに東進して山北町の河内川の支流に入ってみましたが不発。
もうさすがに日が傾いてきたので試合終了としました。
結局この日の成果は二人で、フジクロナガ×3頭とホソアカガネ×3頭。
もう少し数は出ると思っていましたが少なかったですねと師匠。
実は、あわよくばシズオカオサも採れないかなと思っていました。
まぁしかし、”富士”の名を頂くご当地亜種が採れたので満足。
前回の記事にあえてアップしなかったのですが、この時期貴重な色鮮やかさを持つ虫なので。
色鮮やかではあるのですが、4~5ミリしかないので、見つけやすいとは言えません。
きっと今頃は仲間たちと合流して冬眠中でしょう。
今日の湯加減
9月のスキー場探索以来の師匠とのオサホリブラザーズ結成です。
新松田で師匠をピックアップして、御殿場経由で山中湖方面へ。
とある峠にたどり着きました。
標高は約1100メートル。 突き抜ける青空の彼方へ吸い込まれるように空気もキーンと張り詰めていました。
事前の打ち合わせでは自衛隊の北富士演習場方面へ行ってみようという話をしていましたが、
有害鳥獣(=シカ、イノシシ)の駆除作業実施中につき立ち入り禁止の表示があちこちにあったため断念。
師匠が過去に訪れたフィールドへ案内してもらいました。
三国山稜へ向かうハイキングコースでしたが、この時期は人影がありません。
(結局下山するまで誰とも会いませんでした)
ハイキングコースということですが、涸れ沢のような風情の道を師匠についていきます。
今が夏だったらシロップをかけて食べたくなるようなかき氷がキラキラと目につきます。
谷に降りていくと両側は崖状にはなっていますが、そこもかき氷だらけでお目当ての虫はいそうにありません。
そう、今回も目標虫はオサムシ。
オサムシは通常、小崖などの土の中で冬眠しているのです。
切り立った崖状の場所なら霜降しないことがその理由だと思っていましたが、今回考えを改めました。
霜柱は、地中の水分が毛細管現象によって地表にしみ出して凍結してできますが、
崖面だと横方向になるのでその現象が起きにくくて(根拠なしですが)いいのではないかと思っていました。
しかし、霜は地面の下からだけではなく横(というか奥)からも、崖の上からもしみ出してできるようです。
なのでこのフィールドでは土は掘らず、立ち枯れの木や朽木をターゲットにしました。
こんな感じのです。
ほとんどの倒木は硬くて歯がたちませんが、何本か崩しているとやっとゴミムシの仲間がでました。
朽木の中で越冬するハエもいました。
どちらも本命ではないのでそのままにして、次の物件をあたります。
さらに何本かあたっているうちに、立ち枯れてかつ朽木になっている優良物件を見つけました。
ちょうど目の高さの部分を横殴りにしたら・・出た!
「何ですか?」と師匠に問われ、「コクロナガですかね?」と言うと、どれどれと見に来てくれて。
「ああ、フジクロナガですね」
コクロナガオサムシの富士箱根丹沢亜種、通称”フジクロナガオサムシ”という子です。
フジクロナガオサムシ ♂ (オサムシ科)
はじめましてでしたので記念撮影。
今日の一頭目をゲットしたとばかり思っていたら、師匠に先を越されていました。(その子はのちほど)
ボウズは回避できたので気をよくしてずんずん登りながら目ぼしい物件を当たるもなかなか二頭目がでない。
出たのはこんな子たち。
スズメバチの仲間
ハサミムシの仲間
それにしてもなかなか本命がでてこない。
脚も腕も使っているので、汗をかいてきました。
体温調整のためにネックウォーマーをはずしましたが、はずすと冷気が侵入してあっという間に冷たくなります。
オオナガコメツキの幼虫
何かの幼虫(コクワかな)
さらに1時間以上掘り進み、尾根道まででたので引き返すことにしました。
一頭目がとれた場所近くまで下りたところでトラバースしていた師匠と合流。
お昼休憩にしました。
苔むした倒木に腰かけてたついでに、師匠が採ったオサムシの記念撮影。
ホソアカガネオサムシ (オサムシ科)
気温はおそらく3℃くらいではないかと思いましたが、風がないのでそれほど寒くは感じませんでした。
とはいえ、途中の道の駅で買ったクリームパンをリュックから出してかじると、クリームがシャーベットのようにシャリシャリしていました。
作戦会議の結果、下って標高の低い場所を探虫することに。
それが正解だったようで、やっと二頭目がでました。
フジクロナガオサムシ (オサムシ科)
今度はメスのようでした。
初採集なので何枚も記念撮影していたら逃げられそうになりました。
まだ出していないホソアカガネが一匹だけでも採れないかなぁと念じながら頑張っていたら・・出ました。
これは優良物件でしたので複数出るかと期待するも、残念ながら同居者はいませんでした。
ホソアカガネオサムシ (オサムシ科)
物件数も多いようでしたが、ヒット率は上がらず。
気が付くともうそこは登山口。この場所はこれで終了としました。
でもまだ2時。 2回戦目の場所を探して脇道を何本か入ってみましたが、どこも別荘エリアだったので、あきらめて箱根裏街道を下ることに。
途中、西側に向けて脇道があったので様子を確認してみましたが、バリケードあり、林は杉のみなのでパス。
丹沢の南麓に行ってみることにして、小山町から不老山方面に入ってみたら道路工事していて通れず。
悔しいのでさらに東進して山北町の河内川の支流に入ってみましたが不発。
カメラの調子が悪くピンボケ
もうさすがに日が傾いてきたので試合終了としました。
結局この日の成果は二人で、フジクロナガ×3頭とホソアカガネ×3頭。
もう少し数は出ると思っていましたが少なかったですねと師匠。
実は、あわよくばシズオカオサも採れないかなと思っていました。
まぁしかし、”富士”の名を頂くご当地亜種が採れたので満足。
オマケ
前回の記事にあえてアップしなかったのですが、この時期貴重な色鮮やかさを持つ虫なので。
キイロテントウ (テントウムシ科)
色鮮やかではあるのですが、4~5ミリしかないので、見つけやすいとは言えません。
きっと今頃は仲間たちと合流して冬眠中でしょう。
今日の湯加減
小さなトラブルは続きます。
本編に書いたとおり、現在実質メインで使っているTG-4がご機嫌斜め。
夏頃からたまに不調で、だましだまし使ってきたのですが、もう限界と判断し修理に出しました。
でも平野部でのオサホリはこれからシーズンイン。
サブカメラがほしい。
「デトマソパンテーラを見た」にもクリームパンがでてきます
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
こうして見ると、確かに霜柱って、美味しそうに見えるかも^^;。
夏頃に、キイロテントウを見ました。夜、上からポトリと、テーブルの上に
落ちてきました。とても小さかったです。
by sakamono (2016-12-17 23:01)
かき氷食べたい
じゃなくて( ・ω・)ノ
撮りたい
早起きしないとダメかしら
by shino* (2016-12-18 01:07)
おはようございます^^
今日はちょっと忙しく、押し逃げです<(__)>
by mimimomo (2016-12-18 07:01)
こんにちは^^
富士山麓まで(@@ 寒かったでしょうね。
ちょっと収穫が少なかったようですが、それでも富士・・・良かったですね^^w
キイロテントウってなんだかヘルメットみたい^^
by mimimomo (2016-12-18 13:49)
倒木の朽ちた木の中には結構冬眠しているものですね。
ムシさんも微妙な違いがあるようで素人には全く???
by g_g (2016-12-18 16:52)
>sakamonoさん
家の中でですか? ステキな環境ですね^^
>shino*さん
ここのかき氷は長かったですねー^^
早起きしなくても大丈夫ですよ。 最高気温が3℃ですから^^;
>mimimomoさん
想像よりも寒かったですが、風があったら尻尾を巻いていたかもです^^;
フジヤマが拝めてよかったです♪
>g_gさん
さまざまな形で冬眠していますね。
平野部では里山が減り、倒木が減り、朽木が減り・・生物多様性が減り・・
by ぜふ (2016-12-19 21:29)
富士山麓って 迷ったら大変なとこ?
by ねこじたん (2016-12-20 20:17)
こんばんは。
寒い中、お疲れさまでした(_ _) 私も冬眠したいですσ(^◇^;)
キイロテントウ 、初めて見ました。綺麗な色ですね !
by yakko (2016-12-21 19:17)
>ねこじたんさん
オウムが鳴くとこです^^
>yakkoさん
冬眠の能力ほしいです!^^
by ぜふ (2016-12-21 23:37)