"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
青い子 赤い子 キベリの子 [オサムシ]
気まぐれな天候はなんとなく予想していましたが、チバは寒さが和らぎ、秋に戻りました。
11月3日はあわやボウズだったこともあり、欲求不満気味でした。
しかし、前記事で書いた検証をしに、また南房総へ行くわけにもいかず。
思案の挙句、去年見つけたオサホリにとっておきの場所に手を付ける・・いや、足を入れてみることに。
帰路に就くときの写真ですが、カマキリが見送ってくれました。 (記事タイトルとは無関係です)
目をつけていた場所なので、まっすぐポイントへ。
そこは里山の中の林、両側が高さ2~4メートルの小崖がなんと百メートルほども続くという良好地形。
林の向こうは田んぼ。 ただし、八街市は砂地が多い土地で崖の土も砂交じり。
土がやわらかくふわふわしていると、越冬する穴の地盤としては脆いのでオサムシたちに避けられがち。
と分かってはいても、もしやということもあるので片っ端から掘っていきました。
すぐ何かでると嵩をくくっていました。
ところが、館山ふたたびとばかりに何もでない。 ゴミムシもでない。
指標生物のムカデとクモはたまにでるがミミズは全くと言っていいほどでない。
普段は使われることはないのでしょう、足元にはたまに朽木が転がっているのでそれも崩してみる。
何本も崩してみて、でたのは冬眠中のスズメバチの女王一匹だけ。
それでも「オサホリのコツはあきらめないこと」と呪文のように独り言を呟きながらバチツルを振り下ろし続ける。
百メートルほど進むと倒木で行方を遮られました。
かいくぐって突破できなくもなかったですが、先をうかがうと崖がかなり低くなり土の露出もなさそう。
握力もなくなってきていたので逆戻りすることにして後半戦開始。
砂交じりのところはパスして、代わりに高い位置の壁面を攻めていきました。
しかし、やはり何も出ない。 ゴミムシすら。
やがて林の入り口が見えてきたのでガッカリ気分が気持ちの中に充満してきました。
でもついに。 この崖で。
やや砂交じりで柔らかめの土でしたが、2メートルくらいの高さでやや傾斜のある場所でした。
ギロチンにならずにうまく顔だけ出せましたが、まだ寝ています。
寝ているので、じっくり撮影するチャンス。 まわりの土をそっとどかしていきます。
この角度から写すと、アオオサムシらしい、金属光沢のある、まさに金緑色。
ところが角度を変えると。
銅板か鋼板が光を反射した照りというか、色が層をなしていることがわかります。
しかも、後翅の縁が黄色がかって見えるという、めずらしい個体でした。
キベリアオオサムシとでも呼びたいくらい。
またもや成果は一匹だけでしたので、この日のことはこれでおわり。
さて、今までも数々のオサムシは紹介してきましたが、前記事と今記事のアオオサムシは翅の色に地域変異や個体変異が発現するため、まるで別種のように思える虫なのです。
それで近年、特にチバ県内のアオオサをコレクションしています。
あまり標本作りはしないのでヘタクソなのですが、アオオサだけはがんばって標本にしています。
ところで、小学校の頃などに夏休みの宿題で昆虫標本を作った方もたくさんいると思いますが、実は標本というのは、ちゃんと乾くまでに1か月くらいかかるので、夏休みの宿題の標本はまず生乾きだったはずです。
生乾きのままだと、動かしたり運んだりしているうちに翅や脚の向きが変わったり、取れたりしてしまいます。
整形後、今、乾燥中のオサムシたち。
この2体は完品(脚や触覚に欠損がないこと)ですが、家にお連れしたオサムシは飼育するので、飼っているうちに傷んでしまうことがままあります。
でもどうしても、すぐ毒瓶に入れてシメることはできなくて、☆になってから標本にしています。
この翌日、昆虫塾の自慢大会があり、今年採集した昆虫の標本を持ち寄りました。
めずらしい虫でなくても、みなさんそれぞれ工夫して標本にしていました。
めずらしい虫と知らずに持ってきて、師匠にこれは珍品だよと知らされ喜んでいるメンバーもいました。
若きエースK君は同じ山に7回通ってやっと採れた珍品のカミキリムシを持ってきていました。
蝶マスターUさんのゼフィルス標本はやはり壮観でした。(写真割愛)
そして、虫友のKさんは例の、夏のゲレンデの獲物を持ってきてくれました。
来年、リベンジすることを誓いました。
今日の湯加減
11月3日はあわやボウズだったこともあり、欲求不満気味でした。
しかし、前記事で書いた検証をしに、また南房総へ行くわけにもいかず。
思案の挙句、去年見つけたオサホリにとっておきの場所に手を付ける・・いや、足を入れてみることに。
11月5日 八街市某所
帰路に就くときの写真ですが、カマキリが見送ってくれました。 (記事タイトルとは無関係です)
目をつけていた場所なので、まっすぐポイントへ。
そこは里山の中の林、両側が高さ2~4メートルの小崖がなんと百メートルほども続くという良好地形。
林の向こうは田んぼ。 ただし、八街市は砂地が多い土地で崖の土も砂交じり。
土がやわらかくふわふわしていると、越冬する穴の地盤としては脆いのでオサムシたちに避けられがち。
と分かってはいても、もしやということもあるので片っ端から掘っていきました。
すぐ何かでると嵩をくくっていました。
ところが、館山ふたたびとばかりに何もでない。 ゴミムシもでない。
指標生物のムカデとクモはたまにでるがミミズは全くと言っていいほどでない。
普段は使われることはないのでしょう、足元にはたまに朽木が転がっているのでそれも崩してみる。
何本も崩してみて、でたのは冬眠中のスズメバチの女王一匹だけ。
それでも「オサホリのコツはあきらめないこと」と呪文のように独り言を呟きながらバチツルを振り下ろし続ける。
百メートルほど進むと倒木で行方を遮られました。
かいくぐって突破できなくもなかったですが、先をうかがうと崖がかなり低くなり土の露出もなさそう。
握力もなくなってきていたので逆戻りすることにして後半戦開始。
砂交じりのところはパスして、代わりに高い位置の壁面を攻めていきました。
しかし、やはり何も出ない。 ゴミムシすら。
やがて林の入り口が見えてきたのでガッカリ気分が気持ちの中に充満してきました。
でもついに。 この崖で。
やや砂交じりで柔らかめの土でしたが、2メートルくらいの高さでやや傾斜のある場所でした。
こんにちは
ギロチンにならずにうまく顔だけ出せましたが、まだ寝ています。
寝ているので、じっくり撮影するチャンス。 まわりの土をそっとどかしていきます。
アオオサムシ (オサムシ科)
この角度から写すと、アオオサムシらしい、金属光沢のある、まさに金緑色。
ところが角度を変えると。
まだ起きてません
銅板か鋼板が光を反射した照りというか、色が層をなしていることがわかります。
しかも、後翅の縁が黄色がかって見えるという、めずらしい個体でした。
キベリアオオサムシとでも呼びたいくらい。
またもや成果は一匹だけでしたので、この日のことはこれでおわり。
さて、今までも数々のオサムシは紹介してきましたが、前記事と今記事のアオオサムシは翅の色に地域変異や個体変異が発現するため、まるで別種のように思える虫なのです。
それで近年、特にチバ県内のアオオサをコレクションしています。
あまり標本作りはしないのでヘタクソなのですが、アオオサだけはがんばって標本にしています。
ところで、小学校の頃などに夏休みの宿題で昆虫標本を作った方もたくさんいると思いますが、実は標本というのは、ちゃんと乾くまでに1か月くらいかかるので、夏休みの宿題の標本はまず生乾きだったはずです。
生乾きのままだと、動かしたり運んだりしているうちに翅や脚の向きが変わったり、取れたりしてしまいます。
整形後、今、乾燥中のオサムシたち。
青い子 (長南町産)
赤い子 (鴨川市産)
この2体は完品(脚や触覚に欠損がないこと)ですが、家にお連れしたオサムシは飼育するので、飼っているうちに傷んでしまうことがままあります。
でもどうしても、すぐ毒瓶に入れてシメることはできなくて、☆になってから標本にしています。
オマケ
この翌日、昆虫塾の自慢大会があり、今年採集した昆虫の標本を持ち寄りました。
めずらしい虫でなくても、みなさんそれぞれ工夫して標本にしていました。
めずらしい虫と知らずに持ってきて、師匠にこれは珍品だよと知らされ喜んでいるメンバーもいました。
若きエースK君は同じ山に7回通ってやっと採れた珍品のカミキリムシを持ってきていました。
蝶マスターUさんのゼフィルス標本はやはり壮観でした。(写真割愛)
そして、虫友のKさんは例の、夏のゲレンデの獲物を持ってきてくれました。
セアカオサムシ (オサムシ科)
来年、リベンジすることを誓いました。
今日の湯加減
今日のチバはブログ日和で引き籠っていますが、パソコンがまたもや不調です。
この記事を書いている途中、さっきいきなり再起動してしまいました。
またゼロからやり直しになる予感。
湯加減はまだ下降中だというのに、その他にも色々と起こります。
やっぱり夏までに運を使いすぎてしまったのかな。
少し暖かくなって、秋が戻ってきたのがせめてもの救いかと思っていたら今日は寒いし。
まあ、ローテンションの時期もあるということですが、ザ・クロマニヨンズの「モーリー・モーリー」が心に染みます。
「モーリー・モーリー」 入ってます!
知ったつもり わかったつもり 聞いたつもり 見たつもり
あげたつもり もらったつもり そんなつもり ないつもり
笑ったつもり 泣いたつもり 生きたつもり
愛のつもり 恋のつもり 死んだつもり
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
標本するのもされるのも大変そう^^
by shino* (2016-11-19 23:35)
細かそうな作業です~^^;
再起動の際、せめて何分後とかカウントダウンしてほしいですね。
by よしころん (2016-11-20 08:01)
>shino*さん
ちゃんと乾燥させて、ちゃんと保管すれば、標本は百年以上もちます。
だから☆になった子たちもあと百年活きると思えば^^
>よしころんさん
この虫たちはまだ大きい方なのでそれほどでもないですが、1センチ以下の小さい子たちはとっても大変です^^;
ブログ書いている途中に突然再起動されると・・こっちもフリーズします><
by ぜふ (2016-11-20 08:15)
キベリアオオサムシ、、玉虫色のようなね
美しい子ですね
標本のピン、細心の注意力で、整えて、きれいな姿になりますのね
by engrid (2016-11-20 16:05)
こんにちは。
最後にアオオサムシに出会えて良かったですね !
標本作り、細かい作業に気を使うでしょう。お疲れさまでした。
by yakko (2016-11-20 16:39)
ブログの下書きを打ち込んでいる時、再起動してしまい
下書きが消えてしまうのは最悪ですね。
私は全くおなじ言葉を再現できなくなります(-.-)
by g_g (2016-11-20 17:20)
こうして標本にする事で、
ながくそのその子の姿を残す事ができるんですね。
by sasasa (2016-11-20 20:40)
赤い子も 青い子も
こんなに針 ささなくちゃなの????
すごいな〜
by ねこじたん (2016-11-21 06:52)
こんにちは^^
なかなかヒットしないものですね~でも一匹でも成果があって良かったです^^
by mimimomo (2016-11-21 15:20)
>engridさん
そう、それぞれに美しいです♪
標本は細かい作業なので数はこなせません^^;
>yakkoさん
流派のようなものもあるんですよ^^
>g_gさん
GoogleChromeだとキャッシュしてくれているので復元できる場合があり、何度か助かっています^^;
まったく同じようには書けませんからね・・
>sasasaさん
それなりに管理されていないと傷んでいきますけどね。
>ねこじたんさん
刺している針は実は一本だけなんですよ。
あとは全部整形のためです^^
>mimimomoさん
まだ早かったのではないかと思っています。
検証が必要ですが^^;
by ぜふ (2016-11-22 21:55)
握力が無くなるほど掘るとは
なかなかハードですね。
でも堀当てたものが宝石みたいに綺麗なので
報われそう。
by 響 (2016-11-25 09:57)
標本作りは、こんなにたくさんの針を刺して、形を整えるんですね。
まさに職人芸。金属的な光沢のある虫をたくさん並べたら、さながら
鉱物標本ようになりますね^^;。
by sakamono (2016-11-26 09:06)
>響さん
バックハンドの両手打ちも使うほどでした^^
一匹とれるかどうかでまったく違いますね^^;
>sakamonoさん
まだ職人の域には達していませんが、細かい作業ではあります。
鉱物標本いいですね、金属光沢標本ともいえますね♪
by ぜふ (2016-11-26 23:12)