"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
シズオカでぶちかませ 前編 [探虫行]
9月9日。虫仲間のKさんと都内某所で待ち合わせ。
関東の9月は、今年二度目の梅雨のような・・いやむしろ最初のよりもジメジメとした日照時間の少ない月でした。
そういう意味では、この日と翌日はミラクルないいお天気でした。(暑さも少し和らいでくれたし)
というわけで、2台のトリッカーはまさに意気揚々と一路シズオカを目指したのでした。
東名に乗って、カナガワを抜けるまではやや曇りがちでしたが、シズオカに入り駿河湾に差し掛かるころには・・
前途は洋々!
狙うは海浜性昆虫のオオヒョウタンゴミムシ。(昨年の探虫行はこちら)
ポイントに着いたら休憩もせず仕込みの開始。(途中のサービスエリアで何回かピットイン&レストしています)
砂浜にベイトトラップを仕掛けていきました。(詳細は後ほど)
最後にKさんのアイデアで簡易ライトトラップを試しに設置。 こういうのもワクワクします。
カップの中にベイト(エサ)は入れず、LEDライトは今から点けっぱなしにしておきました。
少し離れた別のポイントへも行き、そこでもトラップを設置し終えたら夕暮れ間近。
道具を片付けながら浜の方へ向かって柏手を打って祈りをささげ、トリッカーペアは宿へと向かいました。
お風呂で汗を流して晩ご飯も済ませ、楽しい夜の探虫に出かけました。
宿から最寄りの砂浜に出て、遊歩道をコオロギやマツムシの声を聞きながらふたりで歩きます。
街灯はないので、たよりはヘッドライトと懐中電灯。
道路からも離れていて車の走行音も聞こえない、静かな晩夏の夜の浜。
どこからかかすかに聞こえる祭りのお囃子の練習らしき音色が秋の虫たちの声とハーモニックに重なります。
草むらや落ち葉の陰を注意深く見ていると・・
昨年おとずれたときはたくさんいたのですが、今回はあまり見かけませんでした。
前回も今回もたくさんいたのはこの子。
体長は10ミリくらい。 あちらこちらで集会が開かれていました。
声の主たちの姿も見ることができました。
コロコロリーと鳴くのは、
チンチロリンは、
マツムシは有名ですが、市街地にはまずいないので、姿を見たことがある方は意外に少ないのではないかと。
コンビニで買い物して、灯火飛来していた虫を少し観察して宿へ戻りました。
あとは運を天に任せるだけ。
翌朝、できる限りの早い時間に朝食を用意してもらって、そそくさと宿を出立。
期待と不安を胸に昨日の砂浜へ向かいました。
どこに仕掛けたかわかるように、トラップの近くにはピンを立てています。
まずはKさんのトラップから見て回りました。
1番ホール、2番ホールは空振り。(ゴミムシダマシはいっぱい入っていました)
そして3番ホール。
みごとカップインしていました。
Kさんにとっては記念すべき一頭目。
先の記事でも紹介した普通のヒョウタンゴミムシと比べると、体長は倍以上、体積は5倍以上でしょうか。
その中間の大きさのものは国内にはいなくて、オオヒョウタンはゴミムシ類の中でも突出した巨大さです。
結局、第1ポイントでは、計3頭でした。(トラップの数は30個ほどなので打率1割くらい)
第2ポイントは、ちょっとした仮説検証のため、試してみたかったエリアでした。
(その理由は割愛)
結果としては、大当たり。 ふたりともホームラン連発。
満塁ホームランは4点ですが、これは7点ホームラン。
5点ホームランも打ち、ふたりで計26頭。
”つばなれ”しないように、余分はリリースしました。
ところで、浜ではこんな光景を見ることもできました。
このキャタピラのような模様はオオヒョウタンの足跡です。
この虫はファーブル昆虫記にもでてきます。
オオヒョウタンゴミムシは夜行性で、夜に浜を徘徊してエサを探し、昼間は巣穴の中でじっとしています。
ファーブルは砂浜でこの足跡を見つけて、それをずっと辿っていき、オオヒョウタンの巣穴にたどり着くのです。
後編(伊豆編)へ続く
ベイトトラップは正確には、ベイトピットフォールトラップといい、略してBPTということも。
試しに仕掛けてみたライトトラップはベイトを入れてないので、LPTということになるでしょうか。
さて、そのLPTにもなんと一頭カップインしていたのです。
一匹だけだったので、ライトの明かりに誘われたのか、たまたま徘徊していて落ちたのかは分かりません。
また、第2ポイントでは、BPTのカップイン率もかなりの偏りがあるので、生態把握にはまだまだ実験要です。
LPTを回収していると、どこからかヒョコヒョコ様子を見に来た子がいました。
「君たち何してるの? これは何?」と話しかけられたような気がしました。
今日の湯加減
関東の9月は、今年二度目の梅雨のような・・いやむしろ最初のよりもジメジメとした日照時間の少ない月でした。
そういう意味では、この日と翌日はミラクルないいお天気でした。(暑さも少し和らいでくれたし)
というわけで、2台のトリッカーはまさに意気揚々と一路シズオカを目指したのでした。
東名に乗って、カナガワを抜けるまではやや曇りがちでしたが、シズオカに入り駿河湾に差し掛かるころには・・
前途は洋々!
狙うは海浜性昆虫のオオヒョウタンゴミムシ。(昨年の探虫行はこちら)
ポイントに着いたら休憩もせず仕込みの開始。(途中のサービスエリアで何回かピットイン&レストしています)
砂浜にベイトトラップを仕掛けていきました。(詳細は後ほど)
最後にKさんのアイデアで簡易ライトトラップを試しに設置。 こういうのもワクワクします。
カップの中にベイト(エサ)は入れず、LEDライトは今から点けっぱなしにしておきました。
少し離れた別のポイントへも行き、そこでもトラップを設置し終えたら夕暮れ間近。
道具を片付けながら浜の方へ向かって柏手を打って祈りをささげ、トリッカーペアは宿へと向かいました。
ショウリョウバッタ (バッタ科)
お風呂で汗を流して晩ご飯も済ませ、楽しい夜の探虫に出かけました。
宿から最寄りの砂浜に出て、遊歩道をコオロギやマツムシの声を聞きながらふたりで歩きます。
街灯はないので、たよりはヘッドライトと懐中電灯。
道路からも離れていて車の走行音も聞こえない、静かな晩夏の夜の浜。
どこからかかすかに聞こえる祭りのお囃子の練習らしき音色が秋の虫たちの声とハーモニックに重なります。
草むらや落ち葉の陰を注意深く見ていると・・
オオハサミムシ
昨年おとずれたときはたくさんいたのですが、今回はあまり見かけませんでした。
前回も今回もたくさんいたのはこの子。
スジコガシラゴミムシダマシ (ゴミムシダマシ科)
体長は10ミリくらい。 あちらこちらで集会が開かれていました。
声の主たちの姿も見ることができました。
コロコロリーと鳴くのは、
エンマコオロギ (コオロギ科)
チンチロリンは、
マツムシ (マツムシ科)
マツムシは有名ですが、市街地にはまずいないので、姿を見たことがある方は意外に少ないのではないかと。
コンビニで買い物して、灯火飛来していた虫を少し観察して宿へ戻りました。
オオギンモンカギバ (カギバガ科)
ゴミムシの仲間
あとは運を天に任せるだけ。
翌朝、できる限りの早い時間に朝食を用意してもらって、そそくさと宿を出立。
期待と不安を胸に昨日の砂浜へ向かいました。
どこに仕掛けたかわかるように、トラップの近くにはピンを立てています。
まずはKさんのトラップから見て回りました。
1番ホール、2番ホールは空振り。(ゴミムシダマシはいっぱい入っていました)
そして3番ホール。
みごとカップインしていました。
Kさんにとっては記念すべき一頭目。
オオヒョウタンゴミムシ (オサムシ科)
先の記事でも紹介した普通のヒョウタンゴミムシと比べると、体長は倍以上、体積は5倍以上でしょうか。
その中間の大きさのものは国内にはいなくて、オオヒョウタンはゴミムシ類の中でも突出した巨大さです。
結局、第1ポイントでは、計3頭でした。(トラップの数は30個ほどなので打率1割くらい)
第2ポイントは、ちょっとした仮説検証のため、試してみたかったエリアでした。
(その理由は割愛)
結果としては、大当たり。 ふたりともホームラン連発。
満塁ホームランは4点ですが、これは7点ホームラン。
5点ホームランも打ち、ふたりで計26頭。
”つばなれ”しないように、余分はリリースしました。
ところで、浜ではこんな光景を見ることもできました。
このキャタピラのような模様はオオヒョウタンの足跡です。
この虫はファーブル昆虫記にもでてきます。
オオヒョウタンゴミムシは夜行性で、夜に浜を徘徊してエサを探し、昼間は巣穴の中でじっとしています。
ファーブルは砂浜でこの足跡を見つけて、それをずっと辿っていき、オオヒョウタンの巣穴にたどり着くのです。
後編(伊豆編)へ続く
オマケ
ベイトトラップは正確には、ベイトピットフォールトラップといい、略してBPTということも。
試しに仕掛けてみたライトトラップはベイトを入れてないので、LPTということになるでしょうか。
さて、そのLPTにもなんと一頭カップインしていたのです。
一匹だけだったので、ライトの明かりに誘われたのか、たまたま徘徊していて落ちたのかは分かりません。
また、第2ポイントでは、BPTのカップイン率もかなりの偏りがあるので、生態把握にはまだまだ実験要です。
LPTを回収していると、どこからかヒョコヒョコ様子を見に来た子がいました。
エビガラスズメの幼虫? (スズメガ科)
「君たち何してるの? これは何?」と話しかけられたような気がしました。
今日の湯加減
今日は水生昆虫の採集に行くつもりでしたが、やや風邪気味のため遠出は自粛しました。
その代わりというと何ですが、久しぶりにHFの観察会に顔を出し、帰ってから少しトリッカーの整備を。
前輪のタイヤがほぼ終わっているので、そろそろ交換しなくては。
今週後半から来週にかけて、またオフラインになるので、後編はそれまでに予約投稿するつもりです。
この記事を投稿したらすぐ手を付けないと・・
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
静岡まで遠征したのですね!
海が綺麗だなぁ。
浜辺にも色んな虫たちがいますね(^_^)
by sasasa (2016-10-02 21:28)
おはようございます^^
四国へ出かけたり、東北の方も行かれましたよね?
そして静岡・・・ご活躍ですねぇ~
これだけ掛かると言うことなしですね。
by mimimomo (2016-10-03 07:12)
何時も虫の名前教えて頂き有り難うございます。
今年は特に忙しく走り回っているように思いますが今回は静岡・・
それなりに努力して成果を上げているようですね。
by g_g (2016-10-03 08:27)
>sasasaさん
海浜性の昆虫は生息域がとても狭いと思います。
>mimimomoさん
世界を股にかけている方とは比較になりませんが最近遠征多いです♪
>g_gさん
草花もそうでしょうけれど、ポイント探しが大変ですね。
by ぜふ (2016-10-05 07:06)
木 みたいな カマキリだね〜
by ねこじたん (2016-10-06 07:55)
オオハサミムシはハサミもデカいんですね。
もっと小さな、普通のハサミムシしか見たコトがありませんでした。
砂地に点々と続く、模様のような小さな穴。
これが虫の足跡だとは、これも思いもよりませんでした。
by sakamono (2016-10-06 22:41)
実は、今年本棚に眠っていたファーブル昆虫記を読み直しました
こんない楽しい本だったのね、あらためて思った次第です、
興味深いですね、、自然界って、生物って
by engrid (2016-10-07 17:58)
歩き回って探すのと違って狩猟本能を
掻き立てられる観察の仕方ですね。
しかもバイクにのれて2度美味しい遠征だ。
by 響 (2016-10-08 14:46)
1枚目疾走感ウキウキが伝わってきます
大漁良かったですね
浜辺の足跡も楽しいです
by shino* (2016-10-11 23:38)