"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
セミ喰う虫 [観察会]
まだカレンダーは夏休みです。
8月21日は久しぶりにHFの観察会へ。
集合場所で説明を聞きながら、小屋の周りをチェックしていると、派手な柄の虫がいました。

手元の図鑑によると、以前はカノコガ科と分類されていたようですが、ヒトリガ科カノコガ亜科になったようです。
いつもの谷津田へ抜ける林の中を歩いていると、さっそくコンチューターの針がピクリと振れました。

金属的な光沢の頭部と前胸が下草の陰でキラリと。
葉っぱをどかしてみても、幸いなことにそのままじっとしてくれていました。

”アオゴミムシ”と名前についているのに頭部と前胸の色は赤銅色に見えます。
しかし構造色のため、角度によっては緑がかって見えるのです。 体長は25ミリ弱。
HFでははじめての観察でした。
この虫は頻繁に観察できます。

もう何度も登場している虫なので解説済みですが、オスはオシリ(腹部)をサソリのように持ち上げています。
オシリが飴色をしている夏型です。
こちらも夏型。

先日の記事で紹介した、ひつじのショーンの親です。夏型は前翅の突起が小さい。
このチョウは個体変異が多くて、オスとメスでも見た目の違いがあります。
この子はやや突起が大きくて秋型に見えましたが、さすがにまだ出現時期ではなかったでしょう。

メスはオスよりも明るい色をしています。

たまには花の観察も。



もうとっくに観察会を離脱していますが、実習田の先のクヌギ並木に行ってみると・・

オオカマキリがアブラゼミを丸かじりしていました。
そして里山の代表も観察できました。

なぜか小さい方のツノが折れている個体です。 理由は想像がつきません。
ここから集合場所へ向けて引き返していると、またコンチューターが反応。
足元の朽木の傍らに。

”腮”とはエラまたはアゴのことで”サイ”と読みます。
クワガタなど、アゴのある甲虫は、大腮型、中腮型、小腮型の個体変異がみられることがあります。
上の写真はクワガタの仲間のメスにもみえますが、小腮型のオスだと思います。
この子の開帳の仕方はさしずめ戦闘機型。

ツノの折れたカブトムシとアゴの小さいクワガタを子供たちに見せたあとリリースし、観察会を後にしました。

翌週の8月27日、またも南房総へハンミョウGO!
ダム湖の奥のいつものポイントへ向けて歩いていると、前方から捕虫網を携えた二人組が。
先頭の人とすれ違いつつ会釈し、後方の人へも挨拶しようとしたら、どこかで見た顔だなと思った瞬間。
「やあ、どうもご無沙汰しています」 と向こうから声をかけられました。
ファーブル会の方で昨年のクリスマス会以来の再会でした。
いわゆる”虫屋あるある”で、待ち合わせしたわけではないのに山の中や辺鄙な場所で出会うのです。
この時期のこのポイントは、ハンミョウだけでなく、あるチョウチョの発現シーズンでもあったのです。
そのチョウを親子で採りに、わざわざ西東京方面から訪れていたのです。
出会ったのはお昼頃でしたが、朝早くからがんばっていたそうで、そろそろお弁当を食べて帰るとのこと。
また昆虫館で会いましょうと別れたのですが、実はあとで別の支流でまた出くわしました。
(ちょっと訳あって、そのことは別途追記します)
後日追記
しばらくして支流に行ってみると、沢の上流方向に二人の姿が見えました。
あとで聞いたところ、お弁当を食べたあと、ご子息がもう少し粘りたいというので、残業していたのだそうです。
その甲斐あって、このときすでに数頭採集していました。
もう一度挨拶しようと、沢沿いを進んでいると、なんと目の前の灌木の葉の上に一頭とまっていたのです。
至近距離で、かつ目の高さ。
護身用のお散歩ネットをそろりと抜き、深呼吸して一旦気持ちを落ち着かせ、バサッと網を振り下ろしました。
ついに、ルーミスを採集してしまいました。

ムラサキシジミに似ていますが、表翅の青が比較的明るい色。 青空のようなブルーだと思います。
裏は明るいグレーで見分けやすい。

記念に後日標本にしました。 (U先生、ありがとうございました)

さて、ハンミョウは多数観察できました。
その中で興味深かったシーンを。

ハンミョウもセミを食べるようです。

数頭採集したところでお二人に別れを告げて次のフィールドへ向かいました。

山から下りて南房総から内房へと向かい、辿り着いたのはとある岬。

海でも昆虫採集します。
砂浜の流木をひっくり返していくと・・いました。

小腮型のスジクワガタではありません。

ゴミムシの仲間で、体長は約20ミリ。
それと、今回はこの子達も連れて帰ることにしました。

陸生のダンゴムシとは大きさが違います。(2~3倍あります)
色や模様に多様性があるのも特徴。

なんといっても表情がキュート。

この花の開花時期でもありました。

山から下りて内房へ向かう途中、お昼を食べにいつものまんぼうへ。
ハンミョウを見せて今日のオススメを注文しました。
オススメというよりも、今日の”イメージ麺”だそうでした。

クセがなくて飲み干してしまえるとんこつスープと手打ちのつるしこ麺。
野菜とチャーシューもたっぷり。 レギュラーメニューに追加決定か?
決定でなくてもまた頼んじゃうけどね。
今日の湯加減
8月21日は久しぶりにHFの観察会へ。
集合場所で説明を聞きながら、小屋の周りをチェックしていると、派手な柄の虫がいました。

カノコガ ペア (ヒトリガ科)
手元の図鑑によると、以前はカノコガ科と分類されていたようですが、ヒトリガ科カノコガ亜科になったようです。
いつもの谷津田へ抜ける林の中を歩いていると、さっそくコンチューターの針がピクリと振れました。

金属的な光沢の頭部と前胸が下草の陰でキラリと。
葉っぱをどかしてみても、幸いなことにそのままじっとしてくれていました。

スジアオゴミムシ (ゴミムシ科)
”アオゴミムシ”と名前についているのに頭部と前胸の色は赤銅色に見えます。
しかし構造色のため、角度によっては緑がかって見えるのです。 体長は25ミリ弱。
HFでははじめての観察でした。
この虫は頻繁に観察できます。

ヤマトシリアゲ ♂ (シリアゲムシ科)
もう何度も登場している虫なので解説済みですが、オスはオシリ(腹部)をサソリのように持ち上げています。
オシリが飴色をしている夏型です。
こちらも夏型。

クロコノマチョウ 夏型 ♂ (タテハチョウ科)
先日の記事で紹介した、ひつじのショーンの親です。夏型は前翅の突起が小さい。
このチョウは個体変異が多くて、オスとメスでも見た目の違いがあります。
この子はやや突起が大きくて秋型に見えましたが、さすがにまだ出現時期ではなかったでしょう。

クロコノマチョウ 夏型 ♀ (タテハチョウ科)
メスはオスよりも明るい色をしています。

たまには花の観察も。

ツリガネニンジン

ホトトギス

もうとっくに観察会を離脱していますが、実習田の先のクヌギ並木に行ってみると・・

オオカマキリがアブラゼミを丸かじりしていました。
そして里山の代表も観察できました。

カブトムシ (カブトムシ科)
なぜか小さい方のツノが折れている個体です。 理由は想像がつきません。
ここから集合場所へ向けて引き返していると、またコンチューターが反応。
足元の朽木の傍らに。

スジクワガタ ♂ 小腮型 (クワガタムシ科)
”腮”とはエラまたはアゴのことで”サイ”と読みます。
クワガタなど、アゴのある甲虫は、大腮型、中腮型、小腮型の個体変異がみられることがあります。
上の写真はクワガタの仲間のメスにもみえますが、小腮型のオスだと思います。
この子の開帳の仕方はさしずめ戦闘機型。

キマダラセセリ (セセリチョウ科)
ツノの折れたカブトムシとアゴの小さいクワガタを子供たちに見せたあとリリースし、観察会を後にしました。

翌週の8月27日、またも南房総へハンミョウGO!
ダム湖の奥のいつものポイントへ向けて歩いていると、前方から捕虫網を携えた二人組が。
先頭の人とすれ違いつつ会釈し、後方の人へも挨拶しようとしたら、どこかで見た顔だなと思った瞬間。
「やあ、どうもご無沙汰しています」 と向こうから声をかけられました。
ファーブル会の方で昨年のクリスマス会以来の再会でした。
いわゆる”虫屋あるある”で、待ち合わせしたわけではないのに山の中や辺鄙な場所で出会うのです。
この時期のこのポイントは、ハンミョウだけでなく、あるチョウチョの発現シーズンでもあったのです。
そのチョウを親子で採りに、わざわざ西東京方面から訪れていたのです。
出会ったのはお昼頃でしたが、朝早くからがんばっていたそうで、そろそろお弁当を食べて帰るとのこと。
また昆虫館で会いましょうと別れたのですが、実はあとで別の支流でまた出くわしました。
(ちょっと訳あって、そのことは別途追記します)
後日追記
しばらくして支流に行ってみると、沢の上流方向に二人の姿が見えました。
あとで聞いたところ、お弁当を食べたあと、ご子息がもう少し粘りたいというので、残業していたのだそうです。
その甲斐あって、このときすでに数頭採集していました。
もう一度挨拶しようと、沢沿いを進んでいると、なんと目の前の灌木の葉の上に一頭とまっていたのです。
至近距離で、かつ目の高さ。
護身用のお散歩ネットをそろりと抜き、深呼吸して一旦気持ちを落ち着かせ、バサッと網を振り下ろしました。
ついに、ルーミスを採集してしまいました。

ルーミスシジミ (シジミチョウ科)
ムラサキシジミに似ていますが、表翅の青が比較的明るい色。 青空のようなブルーだと思います。
裏は明るいグレーで見分けやすい。

裏翅
記念に後日標本にしました。 (U先生、ありがとうございました)

さて、ハンミョウは多数観察できました。
その中で興味深かったシーンを。

ハンミョウもセミを食べるようです。

ハンミョウ (オサムシ科)
数頭採集したところでお二人に別れを告げて次のフィールドへ向かいました。

山から下りて南房総から内房へと向かい、辿り着いたのはとある岬。

海でも昆虫採集します。
砂浜の流木をひっくり返していくと・・いました。

ヒョウタンゴミムシ
小腮型のスジクワガタではありません。

ゴミムシの仲間で、体長は約20ミリ。
それと、今回はこの子達も連れて帰ることにしました。

ハマダンゴムシ
陸生のダンゴムシとは大きさが違います。(2~3倍あります)
色や模様に多様性があるのも特徴。

なんといっても表情がキュート。

この花の開花時期でもありました。

ハマゴウ
オマケ
山から下りて内房へ向かう途中、お昼を食べにいつものまんぼうへ。
ハンミョウを見せて今日のオススメを注文しました。
オススメというよりも、今日の”イメージ麺”だそうでした。

まんぼうチャンポン改
クセがなくて飲み干してしまえるとんこつスープと手打ちのつるしこ麺。
野菜とチャーシューもたっぷり。 レギュラーメニューに追加決定か?
決定でなくてもまた頼んじゃうけどね。
今日の湯加減
一昨日の22日は年に一度のインセクトフェアの日でした。
専用のウェブサイトもなく、まったく宣伝もしていないのに、毎回大盛況。
10時開場に長蛇の列で入場まで1時間くらい並んだ人もいたそうです。
幸い?寝坊して昼過ぎに着いたのですんなり入れましたが、会場内はすれ違うのも大変なほどの混雑ぶり。
標本の販売がメインですが、生き虫を出品しているブースもいくつかあります。
ツシマカブリモドキがまた出ていたら買うつもりでしたが、今回は残念ながらありませんでした。
その代わり、ちょっとめずらしい虫を見つけました。
それはゲンゴロウの仲間。
その内ご紹介しようと思います。(これがまたとてもキュート♪)
2016-09-24 19:00
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コメント(10)
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
おはようございます^^
いろんな虫を見つけられますね~さすがむしやさん^^
いずれも見たことがないようです。カブトムシやクワガタは見たことあるけれど、、、
by mimimomo (2016-09-25 07:13)
カマキリが蝉を食べるのは知っていましたが
ハンミョウも蝉を食べるんですね、ビックリです。
先日は名前教えて頂き有り難うございました。
by g_g (2016-09-25 09:41)
ダンゴムシ、キュートに丸まって、、大きいですね
セミも捕食しちゃうハンミョウにビックリ
タンパク質 栄養ゆたかなのかな、、
by engrid (2016-09-25 20:44)
ヒョウタンゴミムシ、わたしはクワガタだと思いそうです^^;
佐渡で会ったゴミムシ、私も検索していてサドマイマイならいいな~
一瞬思ったのですが残念でした ^^;
ぜふさん、いつか逢いに行かれてくださいませ^^
by よしころん (2016-09-25 21:34)
カマキリは苦手なので怖いです。
しかしハンミョウって蟻とかを捕まえると思っていたのですがセミも?
by 響 (2016-09-28 11:33)
おはようございます^^
死んで道に転がっているセミって鳥などもいいエサにしていますね~
自然界の姿なんでしょうがなんだか哀れ。
by mimimomo (2016-09-29 07:47)
>mimimomoさん
セミもそのまま土に還るよりも、だれかのエサになる方がエコですね^^
>g_gさん
ハンミョウが食べるのは初めて見ました。 ちょっと意外でした。
>engridさん
ハマダンはほんとにまん丸になるのでかわいいです♪
セミはニンゲンが食べてもおいしいですからね^^
>よしころんさん
このヒョウタンゴミムシは小さいですが、実はもっと大きいのもいます^^
サドマイマイはほんとに会いに行きたいです♪
>響さん
カマキリ苦手とは意外です。
ハンミョウは雑食ですが、セミの死骸を食べるとはちょっとびっくりでした。
by ぜふ (2016-09-29 21:43)
こんばんは。
虫類から ますます 遠のいていきます(T_T)
by yakko (2016-09-30 18:31)
カマキリがセミを食べるとは驚きました。
今日自転車に乗っていたら、右のふくらはぎのあたりに、何かが
あたったので、見てみるとカマキリがくっついていました。
どこから飛んで来たのやら^^;。
by sakamono (2016-09-30 23:12)
>yakkoさん
それはどういうワケでしょう・・・
秋の鳴く虫の声は近くに聞こえるのでは?^^
>sakamonoさん
カマキリにとまられることはたまにありますが、自転車に乗っているとき
というのはさすがに・・^^;
by ぜふ (2016-10-02 18:42)