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"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

谷津田は酣 [観察会]

今週のチバは、三寒四温というわけではないけれど、ふるえる日とあったかい日と雨の日が入り交じりました。

でもHFの観察会の日の今日は気持ちよく晴れ・・という予報だったのですが、朝からどん曇りでした。

それでも風がなく、ふるえる日の順番ではなさそうだったので、HFの観察会に行ってきました。

そろそろ昆虫のスプエフェたちも出ているかもしれない。

毎年この時期、ワクワクホルモンが体内に分泌されているのを感じます。

その期待はある意味裏切られました。

ぼんやり、あるいは其処此処にちらちらと春の雰囲気が広がっているのではという想定が外れたのです。

昨日の雨など何も関係なく、谷津田はすっかり春本番でした。まさに、たけなわ。

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イタドリハムシ (ハムシ科)



観察指導員の方たちは当然様子はわかっていて、参加者に昆虫や花などのチェックリストが配られました。

チョウ、甲虫、ハチ、バッタ・・・白い花、赤い花、青い花、黄色の花・・・

リストの中で見つけたものに子供たちはシールを貼っていくのです。

写真を撮りたいので、頭の中のリストに貼ればいいと、シールはもらわないでおきました。

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林を抜けて谷津田にでると、散策路の縁の定位置に今年もこの花が咲いていました。

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ジロボウエンゴサク


これからどんどん咲き増えていくでしょう。

林縁側の地面に目を凝らしていると、一匹目の昆虫を見つけました。

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チャバネアオカメムシ (カメムシ科)


越冬した個体だと思いますが、やっと気持ちよく日光浴をしているのでしょうね。

と、そのすぐそばのハコベの葉の上で長いヒゲが動いているのをコンチューターが感知しました。

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ヤブキリの赤ちゃん (キリギリス科)


この春生まれたはずですが、暖冬で孵化するのが早かったのでしょうね。リストに載っていませんでした。

数歩進むとまた別の虫が。

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クロウリハムシ (ハムシ科)


この子も成虫越冬。

これから秋までまさにどこでも見られるでしょうけど、現金なものでシーズン初見だと気分が違う。

参加者の女の子もハムシを見つけました。

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コガタルリハムシ ペア (ハムシ科)


この子はリストにありました。やはり成虫越冬。

みんなでアカガエルやヒキガエルの卵の観察をしていると、別行動していたグループの方から歓声が。

指導員の方に呼ばれたので、駆け寄ってみると、それはツマキチョウのオスでした。

やっぱり出てたか。 よかった。 (すでに観察ケースに入れられていたので写真は撮りませんでした)

ツマキチョウはあとで探して写真を撮ろうと、他の虫探しを続けることにしました。

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青竹で組んだ作業台の上に陽が燦々と当たって、まるで虫のサンデッキのようでした。

ハエやアブ、それを狙うハエトリグモ。 ガガンボの仲間、モンカゲロウの仲間、それとこんな虫が。

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カワゲラの仲間


体長15ミリほどの虫ですが、こういう虫は他の肉食昆虫のエサにもなるわけで、これからトンボが出てくると観察機会が少なくなると思います。

この子もサンデッキが気に入ったのでしょうか?

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ツノゼミの仲間


5~6ミリしかないので、ハエやアブに紛れてしまいがちです。

とにかく色んな昆虫が出ていてあわてます。目移りがするというか、ゆっくり観察できないというか。

気が急いてしょうがないのですが、目移りついでに今度はコンチューターのアンテナを頭上に向けます。

あちこちから鳥の声も聞こえてくるのですがそれは聞き流して。

チョウが視界を横切ったら見失わないように追尾します。 そして運よく着地点を確認できたら忍び寄る。

そしてパシャ。

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アカタテハ (タテハチョウ科)


花のリストに負けず、赤いチョウの次は青。

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ルリタテハ (タテハチョウ科)


実はこのあたりから観察会は終了時間を迎えて一旦解散。 いつものようにひとり居残りモード。

三色目も撮りました。

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キタテハ (タテハチョウ科)


この時期見られるタテハチョウはみな成虫越冬。

もう一種、代表的ともいえる成虫越冬蝶のテングチョウがリストに載っていたのですが観察できませんでした。

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そう、ツマキチョウを撮りたくて残業していたのに、なかなか見つけられませんでした。

それらしき姿が休耕田の上をふわふわ飛んでいるのを遠くに見ることはできたのですが着地してくれず。

着地してくれたのはよく似ているこの子。

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スジグロシロチョウ (シロチョウ科)


モンシロチョウともよく似ていますが、モンシロチョウとは違って明るい開けたところはあまり好きではない。

林縁に沿って、日向と日陰の境を辿るように飛んで行きました。

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下の休耕田でもしばらく粘ったのですが、ツマキには会えず。

でもその代わり、土手の斜面を扉の写真の子がたくさん飛び交っていたのを観察できたのです。

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イタドリハムシ (ハムシ科)


周りにイタドリは見当たらなかったのですが、なぜ群れていたのかわかりません。

いっぱい咲いていたのはこの花。

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ハナニラ


香りはキョーレツですが、なんとなく撮りたくなる花です。

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と、近くでブーンブーンと大きな羽音が聞こえました。

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羽音も大きければ、カラダも大きなハチでした。

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クロマルハナバチ (ミツバチ科)


余裕で20ミリオーバー。 クマバチよりも大きかった。

30ミリ近くあるのではないかと思いましたが、帰って図鑑で調べてみると20~23ミリだそうです。
(25ミリはあったと思うんだけどなー)

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2時間近く残業したので引き上げることに。

最後にカエルの卵を見て帰ろうと、ヒキガエルの卵をバックにタガラシの花を撮っていると・・

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タガラシとヒキガエルの卵


水面から虫電波が飛んできました。

その発信元は。

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マツモムシ (マツモムシ科)


びんかんな虫で、殺気?を感じると自慢のオールですばやく水面をすべって遠ざかります。

靴がずぶずぶ土にめり込みながら、田んぼの畔にしばらくう○こ座りして、偶然近寄ってきたのを望遠で撮りました。

望遠はしょうがないのですが、偏光フィルターがないのがザンネンでした。 画質調整してやっとこの程度。

今度フィルター持って長靴はいて出直したい。

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HFを後にして遅いお昼を食べながらも、やっぱりツマキが撮れなかったのが心残りで帰れない。

別のフィールド(M川の土手)に行ってみることにしました。

しかし、結局いたのはモンシロチョウとモンキチョウとキチョウ。

モンキチョウだけ撮って帰りました。

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モンキチョウ (シロチョウ科)


ちなみにモンキチョウの紋は黄色ではなく、白と黒。 頭や触角や足はピンク。 そして目は緑。

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さらにシオヤトンボのポイントにも様子を見に行ってきました。

しかしまだ出ていないようでした。

その場所に行く途中の土手の上、一羽の小鳥が2メートルほど離れて並んで歩いてました。

鳥はほとんど撮らないのですが、しゃがんでカメラを向けてもなぜか逃げなかったので。

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アオジ ?


ツマキはあおずけということで。




オマケ


最初のカメムシを見つける前に見つけた虫がいます。

朽木の上に赤い点がいくつかついていて、ゴミか何かと思って確認したら動いたので虫とわかりました。

小さすぎて子供たちに見せるのも気が引けたので、観察会が終わってから指導員の方にだけ見せました。

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体長約2ミリ。トビムシの仲間かと思いましたが、帰って調べてみると、どうやらアザミウマの仲間のようです。

赤いのは脱皮したばかりの幼虫でしょう。

近くに成虫もいました。体長はあまり違わないけど、翅があります。

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アザミウマの仲間


こんなに小さくても飛べる・・飛んでしまうとかえってキケンのような気もするのですが・・
退化していないということは必要なんでしょうね。




今日の湯加減

花粉症ではないのですが、3月はよく風邪をひいたり体調を崩したりします。
なかなか暖かくならないと、どんどん活性が下がってしまう時期です。
季節の変わり目に敏感なお年頃でもあります。
ワクワクホルモンも効果なく、何をするにも億劫になったりして、勝手に”ブルーマーチ”という病名をつけていますが今年はまだ発症せず。
でも今週はずっと腰が痛い。
腰をかがめて藪の中を歩きまくったのがよろしくなかったと診断しています。
もともと腰痛持ちでもあるので、バクハツしないように気を付けます。
何せこれから虫シーズンイン。忙しくなるのですから。






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コメント 13

g_g

エンゴサクや虫たちなど、見られるように成り、さすが千葉は暖かいところですね。

by g_g (2016-03-21 08:20) 

よしころん

ハナニラにしがみついているでっかい幼虫にギョギョギョ~~~(*_*;
腰痛、職業病ですねぇ・・・^^;
爆発されないよう気を付けられてください~
ストレッチ! ストレッチ~!
by よしころん (2016-03-21 09:08) 

yakko

お早うございます。
春ですね〜 いろんな昆虫が活動開始ですね !
家にばかり居ると何も見ないうちに過ぎてしまいそうです・・でも昨日プランターのノースポールに止まっていたスジグロシロチョウを撮れました。今年初の蝶です(^_^)
by yakko (2016-03-21 09:31) 

barbie

KTMカラーのクロウリハムシ、イタドリハムシかわいいです(^_−)−☆
by barbie (2016-03-21 09:39) 

mimimomo

おはようございます^^
いろんな虫が出てきていますね~見ごたえがあったでしょ^^
ツマキチョウは残念でしたね。お写真は写せなかったのでしょうが、見るだけは見られた^^ 次回ですね。
by mimimomo (2016-03-21 09:41) 

路渡カッパ

アザミウマ、鮮やかな色をしてますね!
マツモムシのように刺すのかな・・・(◎_◎;) ?
by 路渡カッパ (2016-03-21 10:55) 

ぜふ

>g_gさん
エンゴサクはこの日はじめて見ましたが、
チバは今日からまた季節が逆回転のようです><

>よしころんさん
あ、そうですね、職業病かも^^;
でもストレッチがニガテなんです・・何かよいアドバイスください^^

>yakkoさん
そう、こもりっきりはよくないですね、自然の花も見に、ぜひ野山へ^^
スジグロは住宅街にもいますね♪

>barbieさん
イタドリハムシはお馴染みの、クロウリハムシはクラシックカラーですね♪

>mimimomoさん
あたふたしました^^;
ツマキは見れただけでもよかったです♪ 縁起物みたいな子なので^^

>路渡カッパさん
幼虫だと思いますが、どうしてこんなに目立つ色をしているのか不思議ですね。
たぶん菌類を食べています。
by ぜふ (2016-03-21 22:01) 

engrid

春になりましたね
成虫越冬の虫達もおめぜめ、フィールドが賑やか
モンキチョウ の、品よく美しい、ピンクの手足なんて素敵
そうなのねと、みつめちゃいました
by engrid (2016-03-21 22:58) 

ぜふ

>engridさん
一気ににぎやかになりましたね♪
でもその後、チバはまた季節が逆回転・・^^;
モンキチョウはピンクです^^
by ぜふ (2016-03-24 21:10) 

shino*

春ですね~
風邪なのか花粉症なのか
一段落したとたんに来ました(泣
腰ご自愛くださいね
by shino* (2016-03-26 09:07) 

sakamono

赤、青、黄のチョウ、なるほど面白かったです。
セミというと、大体持っているイメージがアブラゼミのモノですが、
今の時期から、こんな小さなかわいいセミがいるんですね。
ちょっと頭デッカチなところがカワイイ^^;。
春になり、ワクワクホルモンの感じが、とても感じられる記事でした。
by sakamono (2016-03-26 10:35) 

響

春になって掘らなくても
虫たちが姿を見せてくれるようになりましたね。
真っ赤な虫は作り物かと思いましたよ。
by (2016-03-26 19:48) 

ぜふ

>shino*さん
花粉症ではないのですが、鼻の粘膜やられてます><
季節の変わり目ですからね・・
腰はだいぶよくなりました♪

>sakamonoさん
セミの仲間は実はとても多様です。カメムシも仲間です^^
この小さいツノゼミは発見困難な虫ですね~
ホルモンいっぱい分泌されても^^

>響さん
そうなのですが、実はまた掘ってきました^^ (詳細次記事)
アザミウマはゴミだと思いました^^;

by ぜふ (2016-03-27 10:21) 

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