"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
フユガキタ [探虫行]
12月から2月が冬だとすると、チバはそれに従うように、師走になるとほぼ同時に寒さの感触が変わりました。
虫屋としては一般的に活性が下がる季節の到来です。
シーズン中に採集した昆虫の標本づくりが本格化する時期でもあります。
標本づくりにあまり熱中しないタチの虫屋が言うセリフではないですが・・
(標本自体にはとても興味があるんですよ)
ということで朝からでかけて来ました。
明るい林の中の散策路。
数日前、HFの観察会などでお世話になっている先生から突然メールがありました。
”園生でフユエダシャクが暖かさにルンルンと舞っています”
さっそく今週末にでも行ってみますと返信し、今日、ルンルン気分で行ってきたのです。
日陰の広場は霜降りの雑草が一面に広がっていました。
この場所へ至るまでの散策路にはまったく見当たりませんでした。
でも陽の当たる林に入ると、
たくさん飛んでました。
視界に入るだけでざっと100匹くらい。
林床を低くふわふわと飛び交っています。
え?見えない?
そうですよね。実は扉の写真にも何匹か写っているはずなのですが、小さくて枯葉の色と同化しているため、
拡大しても判然としないほどなんです。
(心の眼でたくさん飛んでる様子を見てください)
たくさん飛んでいるのですが、彼らはみんなオスなんです。
低くゆっくり飛んでいるのはメスを探しているからなのです。
オスたちは密集はしません。 モンシロチョウのようにずっと飛び続けています。
お互いに少し距離をとりながら、一定の面積に一定の密度で飛んでいるように見えます。
でも疲れたのか小休止する子もいます。
いわゆる”フユシャク”と呼ばれる蛾の仲間はその名の通り冬になると活動をはじめます。
ただ、この蛾は、亜科としてはフユシャク亜科ではなくエダシャク亜科です。
つまり、冬に活動する尺蛾はフユシャクだけではなくエダシャクもいるということです。
”クロスジ”というのは黒い筋ということでしょうけど、翅の模様はあまり黒いというイメージではないですね。
どちらかというと、カラダの筋の色?
休憩中はメスを探すアンテナとなる触角をていねいに脚でしごいてきれいにしています。
木の幹に止まっている子もいました。
前出の子とは翅の開き方が違うし、前翅の筋が一本しかないので違う種類かと思いましたが、
帰ってから調べてみると、どうやら同種のようです。(一本タイプと二本タイプがいるようです)
入口まで戻るとちょうど観察会の集合時間で、先生と会うことができました。
メスが見つからないということを伝えると、メスはこれから気温が上がってからか夕方かもしれないと。
ならばもう一周してこようと再出発したのですが、結局メスは見つかりませんでした。
なぜメスにこだわるかは(虫屋ならわかることですが)この虫はメスが特徴的だからです。
もう一度リベンジに行って、もし観察できたらここに追記します。
<追記>
2015.12.23 メスを観察できました。
公園の境界となっている水路に沿った散策路の手すりの上で。
体長は10ミリ弱。
小さくて地味なので、普通はゴミにしか見えないと思います。
翅は退化して飛べません。
寒風にさらされても、こういう開けた場所でじっとしてオスを待っているのです。
冬に出現する蛾ですが、さすがに体温が上がらないのか、夜ではなく昼間に活動するようです。
この日観察できたのはこの一頭だけでした。
1周目には見つけられなかったのですが、2周目にこんなのが見つかりました。
年々寒さに弱くなっていると思うのは気のせいだということにしたいのですが、やっぱり寒い。
ガマンできずにガスストーブの運転を解禁しました。
そしたら冬眠していたはずのハンミョウが塒からでてきました。
同じく越冬モードのオオヒョウタンは・・・
避暑させようかな。。
今日の湯加減
虫屋としては一般的に活性が下がる季節の到来です。
シーズン中に採集した昆虫の標本づくりが本格化する時期でもあります。
標本づくりにあまり熱中しないタチの虫屋が言うセリフではないですが・・
(標本自体にはとても興味があるんですよ)
ということで朝からでかけて来ました。
園生市民の森
明るい林の中の散策路。
数日前、HFの観察会などでお世話になっている先生から突然メールがありました。
”園生でフユエダシャクが暖かさにルンルンと舞っています”
さっそく今週末にでも行ってみますと返信し、今日、ルンルン気分で行ってきたのです。
日陰の広場は霜降りの雑草が一面に広がっていました。
この場所へ至るまでの散策路にはまったく見当たりませんでした。
でも陽の当たる林に入ると、
たくさん飛んでました。
視界に入るだけでざっと100匹くらい。
林床を低くふわふわと飛び交っています。
え?見えない?
そうですよね。実は扉の写真にも何匹か写っているはずなのですが、小さくて枯葉の色と同化しているため、
拡大しても判然としないほどなんです。
(心の眼でたくさん飛んでる様子を見てください)
たくさん飛んでいるのですが、彼らはみんなオスなんです。
低くゆっくり飛んでいるのはメスを探しているからなのです。
オスたちは密集はしません。 モンシロチョウのようにずっと飛び続けています。
お互いに少し距離をとりながら、一定の面積に一定の密度で飛んでいるように見えます。
でも疲れたのか小休止する子もいます。
クロスジフユエダシャク(シャクガ科)
いわゆる”フユシャク”と呼ばれる蛾の仲間はその名の通り冬になると活動をはじめます。
ただ、この蛾は、亜科としてはフユシャク亜科ではなくエダシャク亜科です。
つまり、冬に活動する尺蛾はフユシャクだけではなくエダシャクもいるということです。
”クロスジ”というのは黒い筋ということでしょうけど、翅の模様はあまり黒いというイメージではないですね。
どちらかというと、カラダの筋の色?
休憩中はメスを探すアンテナとなる触角をていねいに脚でしごいてきれいにしています。
木の幹に止まっている子もいました。
前出の子とは翅の開き方が違うし、前翅の筋が一本しかないので違う種類かと思いましたが、
帰ってから調べてみると、どうやら同種のようです。(一本タイプと二本タイプがいるようです)
入口まで戻るとちょうど観察会の集合時間で、先生と会うことができました。
メスが見つからないということを伝えると、メスはこれから気温が上がってからか夕方かもしれないと。
ならばもう一周してこようと再出発したのですが、結局メスは見つかりませんでした。
なぜメスにこだわるかは(虫屋ならわかることですが)この虫はメスが特徴的だからです。
もう一度リベンジに行って、もし観察できたらここに追記します。
<追記>
2015.12.23 メスを観察できました。
公園の境界となっている水路に沿った散策路の手すりの上で。
クロスジフユエダシャク ♀ (シャクガ科)
体長は10ミリ弱。
小さくて地味なので、普通はゴミにしか見えないと思います。
翅は退化して飛べません。
寒風にさらされても、こういう開けた場所でじっとしてオスを待っているのです。
冬に出現する蛾ですが、さすがに体温が上がらないのか、夜ではなく昼間に活動するようです。
この日観察できたのはこの一頭だけでした。
1周目には見つけられなかったのですが、2周目にこんなのが見つかりました。
ジャコウアゲハの蛹
オマケ
年々寒さに弱くなっていると思うのは気のせいだということにしたいのですが、やっぱり寒い。
ガマンできずにガスストーブの運転を解禁しました。
そしたら冬眠していたはずのハンミョウが塒からでてきました。
同じく越冬モードのオオヒョウタンは・・・
避暑させようかな。。
今日の湯加減
冬の虫の季節となりましたが、夏とはやはりどうしてもテンションが違います。
でも冬は日が短いので1日あたりのフィールドワークできる時間が半減してしまう。
なのでビジー度はあまり変わらないんだよねー、と今日つくづく思いました。
その詳しい解説は次回。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
お早うございます。
霜降りの雑草が砂糖菓子みたいです。
ぜふさんのところでは見た事のない蝶や蛾に会えますね。
by yakko (2015-12-06 06:08)
おはようございます^^
園生市民の森、、、子供がボーイスカウトの時活動したことがあります。
その当時虫に関心なかったから、全然見もしなかったですが、この時期に蛾がいるのですね~ちょっとビックリ。
by mimimomo (2015-12-06 07:38)
別の種なのか色合いが違うと思いますが見たことがある気がします。雌は翅がないようですが、雄を呼ぶ行為はフェロモンでも
出すのでしょうか?
by g_g (2015-12-06 09:08)
冬でもこうして、活動している虫たちもいるのですね。
逞しさを感じます(^_^)
by sasasa (2015-12-06 15:49)
霜が降りた緑の葉が、砂糖菓子のようです
ケーキの飾りの
冬に活動する、シャクガのメスを探して、もう一度ですね
ジャコウアゲハの蛹、美しい姿
by engrid (2015-12-06 22:43)
100匹って想像を超えてますね
ちょっとひるんでしまうかも^^
霜・・・撮ってみたいんですよねぇ
by shino* (2015-12-07 01:23)
>yakkoさん
おいしそうですか?^^
こんなに(といっても写せていないですが)たくさん飛んでいるのは初見でした。
>mimimomoさん
ということは読み方ご存知ですね?^^ (教えられないと読めませんよね)
フユシャクはこれからシーズンインです♪
>g_gさん
そのとおりです。メスは見つけてもらうんですね。
なのでアンテナの触角をきれいにしているんですね。
>さささん
棲み分け方もいろいろですね。
みんなルンルン飛んでました♪
>engridさん
ミントの葉にパウダーシュガーかけるとこんな風になる?^^
もう少し粘れば会えたと思いますが、先を急がねばなりませんでした。
ジャコウの蛹に会えたのは2周目のかいがありました。
>shino*さん
密集はしてないのでそんなにインパクトはないんです。
散歩している人はまったく反応しないですから^^
霜の撮影もシーズンインですね♪
by ぜふ (2015-12-07 06:56)
心の目でルンルンと舞ってるのを見てみました。
わたしにはスキップしてるように見えました!(笑)
え!スキップはしないですか!???ww
by リュカ (2015-12-07 09:53)
なるほど、冬のオフシーズンは標本づくりをしたりするのですね。
冬に活発になる虫がいるというのは意外でした。
私もあまりに寒くて、先日、ストーブに火を入れました^^;。
by sakamono (2015-12-07 14:53)
>リュカさん
あ、何匹かは手をつないでスキップしてましたよ^^
>sakamonoさん
いろいろな棲み分け方があるものです。
by ぜふ (2015-12-08 07:17)
100匹って 鼻ムズムズしそう!
しかし 寒くなりましたね
熱燗はムリなので ぬる燗にしよっかな
by ねこじたん (2015-12-10 09:59)
冬でも元気な種類が居るのですね。
いっぱい飛んでても全くわからない保護色が凄い。
by 響 (2015-12-11 17:59)
>ねこじたんさん
森ぜんたいだともっといたかなー^^
あ、熱燗は冷ましてね♪
>響さん
みんな超元気でしたね!
密集はしてないので一枚の写真に写るのはせいぜい10匹くらいですが、
肉眼でないとわかりませんね・・^^;
by ぜふ (2015-12-11 23:23)
木の裏の蛹は枯葉と思って見過ごしそうです。
日暮れが早くなりチャリやバイクで出かけても3時過ぎるとソワソワです(^^;)
by barbie (2015-12-13 00:48)
さすがに良く小さい虫を(しかも手すりの裏側(@@ )
見つけられますね^^
by mimimomo (2015-12-24 09:32)
シャクガのメスを見つけるとは流石ですね。次回も期待しています。
by garoamushi (2015-12-27 01:51)