"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
冬告げ虫 [探虫行]
11月22日、この時期恒例になりつつある探虫行をしてきました。
紅葉狩りではなく、オサホリのポイント探しの房総巡りです。
なぜこの時期かというと、秋から冬に移り変わる頃は、トンボもバッタも見かけなくなり、その他の虫たちも樹皮の下や土の中へと隠れてしまうから。
それとは逆にこれからが本番となるオサホリに向けての準備(下調べ)期間、つまり端境期だからです。
ところで、ポイント探しなので、虫を採りに行ったわけではありませんが、虫がいなければそこはポイントではないわけで・・
ポイント探しはやはり虫探しということになります。
さて、この日に見つけた虫はというと・・
解説はのちほど。
前夜、例によって地図とにらめっこしたのですが、どうもピンと来なくて、気分を変えて朝出発する前にもう一度。
あまり通ったことのないコースをシミュレーションして、目的地は2か所に絞って出発。
まず向かったのは、月崎の森。 (いつの間にか名前が変わって今は「いちはらクオードの森」というそうです)
K81号線(清澄養老ライン)を飯給で右折し、万田野林道に入って、森の北側(裏口?)から入りました。
小さな尾根を辿るように森の中の道を下りながら、ポイントチェックと時々試掘をしていきましたがアタリなし。
とうとう下りきって広場に出てしまいました。
サザンカが目の上に下にと色鮮やかでしたが、その奥にはイノシシ用のワナがあるという・・
近寄って確認したらアクティブでした。
この場所は元々岩山で、昔は採石もしていたのでしょうか、あちこちに切通があったり、手掘りの隧道があったりします。
切通に沿って沢が流れていてそこにサワガニがいたり、野イチゴがなっていたり・・
シカの糞も落ちていましたが、糞虫はいませんでした。
ということで、登りは違うルートで戻ることに。
復路もポイント探しはしましたが何も見つけられませんでした。
久留里を経由して次に向かったのは笹川湖。
ふれあいパークきみつでは紅葉まつりが開催されていましたが、太鼓の演奏をちら見してスルー。
元清澄山方面を目指して山の中へ進んでいきました。
柵で通行止めとなっているとこからは徒歩。
谷に沿ってしばらく行った先は、小坪井国有林というところでした。
ところどころ山側(森側)に小崖もあり、小規模ですが良さそうなポイントがありました。
しかし試掘してもな~んにも出ず。
なかばあきらめ気分で谷側の紅葉を楽しみながらさらに進むも・・
鉄でできた大きな甲虫のような残骸が落ちていただけ。
お昼も過ぎていたし、元清澄山まではさらに4~5キロありそうだったので引き返しました。
笹川湖まできたので鴨川有料道路を降りて、向かう場所はひとつ。
ここんとこ毎週のように通っている「まんぼう」で、またまたメニューにのってない味噌カレーラーメンを食べました。
わがままを言って作ってもらったのに、マスターは 「ちょっとしょっぱくなかった?」
けっして味噌が主張しないところがいいところなのです。
さあ、この時点でまだボウズだったので、そそくさと出発しました。
久しぶりに太田学に行こうと思っていたのですが、ちょっと気が変わってちょっと気になっていたところへ。
新ポイントではなく、何度も訪れているダム湖なのですが、未踏の支線があったのです。
柵を越えて狭い廃道を進みました。
しかし山側はほとんど岩肌で試掘できる場所がまったくといっていいほどありませんでした。
まもなく倒木と藪に行く手を阻まれてしまったので引き返していると、頭上をふわふわと漂うものに気が付いたのです。
それが扉の写真の虫。
捕虫網は持ってなかったので、脱いだ帽子を空中に掲げてとまらせました。
トドノネオオワタムシヒイラギハマキワタムシ (アブラムシ科)
北海道~本州、九州にも分布している体長4ミリほどの小さな虫です。
群飛することもあり、白くてふわふわした様子から、北海道などでは”雪虫”と呼ばれているそうです。
白い部分は分泌した蝋状の物質なのですが、なんのためなのかは分かりません。
そもそもこの虫はまか不思議な生態で知られています。 (割愛しますが興味のある方はググってみてください)
生態はニンゲンには理解不能なのかもしれませんが、この虫が現れると冬近しということは言えるようです。
”冬告げ虫” なのです。
まさにつるべ落としで陽が傾いてきたので、帰路に就くことにしました。
亀山湖経由でR465号線に入り、蔵玉トンネルの手前から今度は万田野林道を南から入りました。
試掘している時間的余裕はないけれど、周囲の様子を確かめるため、大福山経由で月崎まで行くつもりでした。
ところがどこかで分岐を間違ったのでしょう、林道を歩く観光客らしき姿が現れたなぁと思っていたら、
養老渓谷駅に出てしまいました。
Uターンして辿りなおそうかと一瞬だけ思いましたが、カラダはそれを無視して小湊鉄道の踏切を越えていました。
高滝湖を過ぎると紅葉狩り帰りの車の渋滞がはじまったので、牛久から脇道にそれて、いつものウグイスラインで帰りました。
昨日、知り合いのカメラマン、首藤幹夫さんのライブイベントに行ってきました。
複数台のスライド映写機でスクリーンにフイルムを投射する"幻燈写真"というものなのですが、それにナレーションをつけたもの、インストルメンタルの音だけつけたもの、ギターやピアノなどの生演奏をつけたものなど、さまざまなパターンの作品が映し出されました。
最後には小型プロジェクターを手持ちして、一枚の月のフイルムを来場者が手に持つ白紙に投影するというパフォーマンスも。
こういうノスタルジックでアナログでかつ五感すべてに働きかけるパフォーマンスは他に知りません。
ご本人自ら発信しているとおり、これからも続けていくことで期待に応えたいという思いにまさに期待します。
今日の湯加減
紅葉狩りではなく、オサホリのポイント探しの房総巡りです。
なぜこの時期かというと、秋から冬に移り変わる頃は、トンボもバッタも見かけなくなり、その他の虫たちも樹皮の下や土の中へと隠れてしまうから。
それとは逆にこれからが本番となるオサホリに向けての準備(下調べ)期間、つまり端境期だからです。
ところで、ポイント探しなので、虫を採りに行ったわけではありませんが、虫がいなければそこはポイントではないわけで・・
ポイント探しはやはり虫探しということになります。
さて、この日に見つけた虫はというと・・
冬告げ虫
解説はのちほど。
前夜、例によって地図とにらめっこしたのですが、どうもピンと来なくて、気分を変えて朝出発する前にもう一度。
あまり通ったことのないコースをシミュレーションして、目的地は2か所に絞って出発。
まず向かったのは、月崎の森。 (いつの間にか名前が変わって今は「いちはらクオードの森」というそうです)
K81号線(清澄養老ライン)を飯給で右折し、万田野林道に入って、森の北側(裏口?)から入りました。
小さな尾根を辿るように森の中の道を下りながら、ポイントチェックと時々試掘をしていきましたがアタリなし。
とうとう下りきって広場に出てしまいました。
サザンカが目の上に下にと色鮮やかでしたが、その奥にはイノシシ用のワナがあるという・・
近寄って確認したらアクティブでした。
この場所は元々岩山で、昔は採石もしていたのでしょうか、あちこちに切通があったり、手掘りの隧道があったりします。
切通に沿って沢が流れていてそこにサワガニがいたり、野イチゴがなっていたり・・
おいしくいただきました
シカの糞も落ちていましたが、糞虫はいませんでした。
ということで、登りは違うルートで戻ることに。
復路もポイント探しはしましたが何も見つけられませんでした。
久留里を経由して次に向かったのは笹川湖。
ふれあいパークきみつでは紅葉まつりが開催されていましたが、太鼓の演奏をちら見してスルー。
元清澄山方面を目指して山の中へ進んでいきました。
柵で通行止めとなっているとこからは徒歩。
谷に沿ってしばらく行った先は、小坪井国有林というところでした。
ところどころ山側(森側)に小崖もあり、小規模ですが良さそうなポイントがありました。
しかし試掘してもな~んにも出ず。
なかばあきらめ気分で谷側の紅葉を楽しみながらさらに進むも・・
鉄でできた大きな甲虫のような残骸が落ちていただけ。
お昼も過ぎていたし、元清澄山まではさらに4~5キロありそうだったので引き返しました。
笹川湖まできたので鴨川有料道路を降りて、向かう場所はひとつ。
ここんとこ毎週のように通っている「まんぼう」で、またまたメニューにのってない味噌カレーラーメンを食べました。
わがままを言って作ってもらったのに、マスターは 「ちょっとしょっぱくなかった?」
けっして味噌が主張しないところがいいところなのです。
さあ、この時点でまだボウズだったので、そそくさと出発しました。
久しぶりに太田学に行こうと思っていたのですが、ちょっと気が変わってちょっと気になっていたところへ。
新ポイントではなく、何度も訪れているダム湖なのですが、未踏の支線があったのです。
柵を越えて狭い廃道を進みました。
しかし山側はほとんど岩肌で試掘できる場所がまったくといっていいほどありませんでした。
まもなく倒木と藪に行く手を阻まれてしまったので引き返していると、頭上をふわふわと漂うものに気が付いたのです。
それが扉の写真の虫。
捕虫網は持ってなかったので、脱いだ帽子を空中に掲げてとまらせました。
北海道~本州、九州にも分布している体長4ミリほどの小さな虫です。
群飛することもあり、白くてふわふわした様子から、北海道などでは”雪虫”と呼ばれているそうです。
白い部分は分泌した蝋状の物質なのですが、なんのためなのかは分かりません。
そもそもこの虫はまか不思議な生態で知られています。 (割愛しますが興味のある方はググってみてください)
生態はニンゲンには理解不能なのかもしれませんが、この虫が現れると冬近しということは言えるようです。
”冬告げ虫” なのです。
まさにつるべ落としで陽が傾いてきたので、帰路に就くことにしました。
亀山湖経由でR465号線に入り、蔵玉トンネルの手前から今度は万田野林道を南から入りました。
試掘している時間的余裕はないけれど、周囲の様子を確かめるため、大福山経由で月崎まで行くつもりでした。
ところがどこかで分岐を間違ったのでしょう、林道を歩く観光客らしき姿が現れたなぁと思っていたら、
養老渓谷駅に出てしまいました。
Uターンして辿りなおそうかと一瞬だけ思いましたが、カラダはそれを無視して小湊鉄道の踏切を越えていました。
高滝湖を過ぎると紅葉狩り帰りの車の渋滞がはじまったので、牛久から脇道にそれて、いつものウグイスラインで帰りました。
オマケ
昨日、知り合いのカメラマン、首藤幹夫さんのライブイベントに行ってきました。
「忘れてしまった忘れもの」
複数台のスライド映写機でスクリーンにフイルムを投射する"幻燈写真"というものなのですが、それにナレーションをつけたもの、インストルメンタルの音だけつけたもの、ギターやピアノなどの生演奏をつけたものなど、さまざまなパターンの作品が映し出されました。
最後には小型プロジェクターを手持ちして、一枚の月のフイルムを来場者が手に持つ白紙に投影するというパフォーマンスも。
こういうノスタルジックでアナログでかつ五感すべてに働きかけるパフォーマンスは他に知りません。
ご本人自ら発信しているとおり、これからも続けていくことで期待に応えたいという思いにまさに期待します。
今日の湯加減
今日はファーブル館で標本教室が開催されました。
オフシーズンなのに、あるいはオフシーズンだからか、どうかは判りませんが大変な盛況でした。
いつもは2時間コースなのですが、かなり時間がオーバーしました。
それでも子供たちを中心とする参加者のみなさんはダレることなくずっと真剣そのもの。
付き添いの保護者の方たちも子供たちに負けないくらい一緒になって標本作りのサポート。
こういうファミリーや同好者がもっともっと増えたらいいなぁとつくづく思うと同時に、幻燈写真と同様に
もし期待されているとするならば、頑張ってこれからも続けていかなくてはとあらためて思ったのでした。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
紅葉の絨毯、ほんっと綺麗!!!(^ω^)
一匹だけで見る雪虫は可愛いですね。
でもほんっと大量に飛ばれると、目にも口にも鼻にも入るので辟易です(笑)
この虫が飛ぶと雪が降るねー。そろそろ冬支度だねって言ってましたよ。北海道の長い冬の始まりだー^^;
首藤さんのライブイベント、次回はいつだろう?とわくわくです^^
by リュカ (2015-11-30 08:10)
当地では雪虫と云っていますが今月初め頃だったか
初見しました、時々迷惑なムシとなることもありますが
季節を感じるムシでもありますね。
by g_g (2015-11-30 09:27)
おはようございます^^
この時期が端境期んんですね。この辺りにいても何にも目にすることないですものね。お花だってだんだん少なくなって・・・
この虫、白いワタのような部分があるせいか綺麗ですね。雪虫の名に何となく納得^^
by mimimomo (2015-11-30 10:03)
こんばんは。
冬告げ虫というのを初めて見ました。九州にもいるんですか !
こちらでも見たことがありません。落ち葉がスゴイですね。
by yakko (2015-11-30 22:02)
>リュカさん
群飛をみたいところですが、目や口に入るとなると考え物ですねー^^;
次回の首藤さんのイベントで飛んだりして・・^^
>g_gさん
そちらでも雪虫と呼んでいるんですね。
初見情報ありがとうございます。 参考になります。
>mimimomoさん
これからは越冬中の昆虫探しや掘り出しですね^^
ふわふわした飛び方は”ワタムシ”のほうが合っているかもしれません。
>yakkoさん
わりと寒冷な地に分布するようです。
標高のあるところだと四国にもいるかもしれませんね。
by ぜふ (2015-12-01 07:10)
虫と関係ないコメントですみません(^^;)
実はカレーの隠し味にお味噌って合うんですよね。
うちはちょびっと入れるようにしてます(^з^)-☆
by barbie (2015-12-01 13:00)
「まんぼう」まだ行けていません ^^;
千葉でも雪近し!?かしら~♪
by よしころん (2015-12-01 13:30)
>barbieさん
そうなんですよね、味噌が主張しないのがミソですよね^^
bさんちのカレー食べてみたい♪
>よしころんさん
お近くにお越しのときはぜひ~
今年は暖冬との予想ですが・・こんなに寒いと・・降りそうですよね^^;
by ぜふ (2015-12-01 22:25)
冬告虫のしっぽ?ヒゲ?
なんだかカワイイです^^
群れて飛ぶさまを見てみたいですね
鉄でできた大きな甲虫って・・・面白い表現
オマケのイベントも楽しそう
by shino* (2015-12-02 01:07)
>shino*さん
なんでしょうね・・飛ぶのに都合がいいのかわるいのか・・
車は大きなセンチコガネの死骸に見えました^^
幻燈写真は心が洗われます♪
by ぜふ (2015-12-02 07:19)
ふさふさの虫なんですね〜
いっぱいいると 雪みたくみえるかな〜
by ねこじたん (2015-12-02 09:07)
九州ではあまり見ない虫ですが
北海道の雪虫の乱舞の動画を見ると凄いですね。
走ってその場を逃げてても数匹は吸い込んじゃいそうなほどの
密度で怖いです。
by 響 (2015-12-02 19:24)
>ねこじたんさん
きっと粉雪が舞うような様子になるんでしょうね。
でも大量発生するとシャレにならんそうです^^;
>響さん
英彦山にはいるんですよね。やはり標高のあるところに。
目や口に入るほど大量だとさすがに大変ですね・・^^;
by ぜふ (2015-12-02 23:04)
見たコトのある虫です。雪虫と呼んでいましたが、
正式にはトドノネオオワタムシ、という名前でしたか。
今年はまだ見ていませんが、そのうち見る機会もあるかなー。
紅葉した落葉の絨毯が、とてもキレイです^^。
by sakamono (2015-12-02 23:31)
冬告虫、雪虫
マジマジとしっかり見たのは、初めてです
とんでるようすの写真は、見せていただいたことがあいますが
ほんと初めて、、なんとも不思議な姿ですね
フライフィッシングの疑似餌にありそうな形状かな
by engrid (2015-12-03 17:44)
>sakamonoさん
雪虫、見れるといいですね♪
この森はこの時期人影がほとんどないので景色を独り占めできます^^
>engridさん
実は撮影するのに苦労しました^^; 撮ったのは一匹だけではないんです。
たしかに毛バリのようですね。
by ぜふ (2015-12-04 07:31)