"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
虫屋さんの百人一種 [探虫行]
6月20日。チバは貴重な梅雨の晴れ間でした。
とにかくフィールド出ねばという思いが一番でしたが、この夏は部活にある課題が設定されていて、
(自分で設定したのですが)
それをクリアするための調査が必要なのでした。
とはいえ、課題クリアのための具体的な手がかりがまだ何もなく、まさに手探り、いや足探りの旅に出たのでした。
いつになく、扉の写真が昆虫ではありません。
ということで、今回は、ベニシジミ号が主役の、ツーリング日誌のような内容です。
前の晩に地図と睨めっこして、第一目的地に設定したのは、外房、太東埼。
天然記念物に指定されている「太東海浜植物群落」という場所があるのでした。
千葉東金道路で九十九里に出て、波乗り道路を南下。東浪見を過ぎたところで、太東埼灯台方面に入ります。
狭い道を少し進むと、気になる標識がありました。
「波の伊八の欄間彫刻」
これは素通りできません。
案内に従っていくと、すぐ着きました。
ところが、拝観は10時からでした。
まだ9時を過ぎたところ。 待っている余裕はないので寄り道はあっという間に終了。
太東埼はかなりの波浪でした。
太東海浜植物群落はこのすぐそば。
思ったより小さな群落でしたが、それより、立ち入り禁止というのが致命的でした。
これでは探虫はできません。
その代わり、廃屋で何枚か写真を撮って退散しました。
R128を南下して、今度は予定していた寄り道。
小湊から山へ向かい、斑猫沢へ。もう発現しているはずなので、様子を見に。
バイクをとめて森に入る準備をしていると、何かが飛んできました。
黒っぽいのでハチかと思いましたが、違いました。
ゲンジボタルかと思うほどの大きさでした。
ここで新兵器のテスト。
これは通常撮影。
これは深度合成したもの。
昆虫撮影で大事なのは被写界深度。
被写体が小さいのでクローズアップ撮影になりますが、そうすると、相当絞らないとパンフォーカスになりません。
そこで、複数枚撮影して自動合成することによって昆虫の体全体にピントが合った写真になります。
さて、沢の様子はというと・・
さっそくいました。
足元にも別の子がいました。
地面にカメラを付けて真横から撮影するとこんな色に見えます。
ところが、上から見下ろすと・・
構造色のなせるワザですが、以前考察したとおり、ハンミョウの色はおそらく構造色と色素のハイブリッド。
どちらもいい色。
一日中でも観察していたいところですが、まだまだ先は長いので、2ペアだけお連れして下山しました。
鴨川でさらに予定の寄り道その2。
今回はお店の中も紹介します。
豆大福にしようかと迷いましたが、これにしました。
この地図があってもたどり着くのはむずかしいでしょう。
ナビでもムリかもしれません。
それほど、とんでもない辺鄙なところにありますが、味は申し分なしなんです。
なぜこんなところに、というワケは以前書きましたので割愛します。
そして、鴨川に来れば、ここもはずせません。
前回は涼しくて頼むのを躊躇した冷やし中華ですが、今回はおいしくいただきました。
これも申し分なし。 ただサッパリしているだけではありません、酸っぱさ控えめで旨みも楽しめます。
※追記:「まんぼう」の所在地は鴨川市打墨843-1です(こちらはナビで行けます)
マスターと奥さんに挨拶して、さあ、先を急ぎます。
次の目的地は洲崎。
灯台めぐりの旅ではありませんが、せっかくなので寄り道してしまいました。
この写真を撮るのに後ずさっていたら、危くも滑落するところでした。
さらにジドリまでしてしまいました。
さらにさらにあまりに気持ちのいい眺望だったので・・
課題をすっかり忘れてしまうところでした。ここは探虫ポイントではありません。
浜を探します。
ここはかなりよさそうな砂浜。
1時間ほど探しましたが、本命はいませんでした。
流木の下で見つけたのはものすごい数のワラジムシ(写真は割愛)と・・
ハサミムシは育児をすることで有名な虫です。
この母ムシも卵を守ってけっして逃げることはありません。(孵化した幼虫も写っています)
潮だまりで新兵器テスト その2も実行。
しかし、水中モードに設定することを忘れるという大失敗を反省しながら次の場所へ。
R127を北上して、先日も訪れた、原岡海岸。
反省していたくせにこの写真は水中モード・・・・なんということ。
ここでもひとり砂遊びをするも、紹介できるのはこの子たちくらい。
ゴミシダマシという名前がついているのに、ハムシダマシの仲間というややこしい子ですが、集団で見つかります。
チバ市内の海岸にもいます。
というあたりで時間切れ。
思ったよりもいそうなポイントが少なかったのが予想外でした。
思ったよりも難課題であることも自覚したのでした。
先日、ウチで羽化した子。
名前のとおり、沖縄地方以南にいる虫のはずが、都内某所で繁殖しているのです。
(これも被写界深度合成で撮った写真)
人為的ではないというウワサですが、それは定かではありません。
あ、何を探しての旅だったかは、それを探している人にとってこの記事は有効な情報ではないのであえて書きませんが、ウチにいるこの子たちの仲間です。
今日の湯加減
とにかくフィールド出ねばという思いが一番でしたが、この夏は部活にある課題が設定されていて、
(自分で設定したのですが)
それをクリアするための調査が必要なのでした。
とはいえ、課題クリアのための具体的な手がかりがまだ何もなく、まさに手探り、いや足探りの旅に出たのでした。
ベニシジミ(春型)号
いつになく、扉の写真が昆虫ではありません。
ということで、今回は、ベニシジミ号が主役の、ツーリング日誌のような内容です。
前の晩に地図と睨めっこして、第一目的地に設定したのは、外房、太東埼。
天然記念物に指定されている「太東海浜植物群落」という場所があるのでした。
千葉東金道路で九十九里に出て、波乗り道路を南下。東浪見を過ぎたところで、太東埼灯台方面に入ります。
狭い道を少し進むと、気になる標識がありました。
「波の伊八の欄間彫刻」
これは素通りできません。
案内に従っていくと、すぐ着きました。
飯縄寺(いづなでら)
ところが、拝観は10時からでした。
まだ9時を過ぎたところ。 待っている余裕はないので寄り道はあっという間に終了。
太東埼はかなりの波浪でした。
太東海浜植物群落はこのすぐそば。
思ったより小さな群落でしたが、それより、立ち入り禁止というのが致命的でした。
これでは探虫はできません。
その代わり、廃屋で何枚か写真を撮って退散しました。
R128を南下して、今度は予定していた寄り道。
小湊から山へ向かい、斑猫沢へ。もう発現しているはずなので、様子を見に。
バイクをとめて森に入る準備をしていると、何かが飛んできました。
黒っぽいのでハチかと思いましたが、違いました。
オオオバボタル (ホタル科)
ゲンジボタルかと思うほどの大きさでした。
ここで新兵器のテスト。
これは通常撮影。
これは深度合成したもの。
昆虫撮影で大事なのは被写界深度。
被写体が小さいのでクローズアップ撮影になりますが、そうすると、相当絞らないとパンフォーカスになりません。
そこで、複数枚撮影して自動合成することによって昆虫の体全体にピントが合った写真になります。
さて、沢の様子はというと・・
さっそくいました。
ハンミョウ (オサムシ科)
足元にも別の子がいました。
地面にカメラを付けて真横から撮影するとこんな色に見えます。
ところが、上から見下ろすと・・
構造色のなせるワザですが、以前考察したとおり、ハンミョウの色はおそらく構造色と色素のハイブリッド。
どちらもいい色。
一日中でも観察していたいところですが、まだまだ先は長いので、2ペアだけお連れして下山しました。
鴨川でさらに予定の寄り道その2。
和菓子処 「さが野」
今回はお店の中も紹介します。
豆大福にしようかと迷いましたが、これにしました。
みたらし団子
この地図があってもたどり着くのはむずかしいでしょう。
ナビでもムリかもしれません。
それほど、とんでもない辺鄙なところにありますが、味は申し分なしなんです。
なぜこんなところに、というワケは以前書きましたので割愛します。
そして、鴨川に来れば、ここもはずせません。
前回は涼しくて頼むのを躊躇した冷やし中華ですが、今回はおいしくいただきました。
これも申し分なし。 ただサッパリしているだけではありません、酸っぱさ控えめで旨みも楽しめます。
※追記:「まんぼう」の所在地は鴨川市打墨843-1です(こちらはナビで行けます)
マスターと奥さんに挨拶して、さあ、先を急ぎます。
次の目的地は洲崎。
灯台めぐりの旅ではありませんが、せっかくなので寄り道してしまいました。
この写真を撮るのに後ずさっていたら、危くも滑落するところでした。
さらにジドリまでしてしまいました。
さらにさらにあまりに気持ちのいい眺望だったので・・
課題をすっかり忘れてしまうところでした。ここは探虫ポイントではありません。
浜を探します。
ここはかなりよさそうな砂浜。
1時間ほど探しましたが、本命はいませんでした。
流木の下で見つけたのはものすごい数のワラジムシ(写真は割愛)と・・
ハマベハサミムシ
ハサミムシは育児をすることで有名な虫です。
この母ムシも卵を守ってけっして逃げることはありません。(孵化した幼虫も写っています)
潮だまりで新兵器テスト その2も実行。
しかし、水中モードに設定することを忘れるという大失敗を反省しながら次の場所へ。
R127を北上して、先日も訪れた、原岡海岸。
反省していたくせにこの写真は水中モード・・・・なんということ。
ここでもひとり砂遊びをするも、紹介できるのはこの子たちくらい。
スジコガシラゴミムシダマシ (ハムシダマシ科)
ゴミシダマシという名前がついているのに、ハムシダマシの仲間というややこしい子ですが、集団で見つかります。
チバ市内の海岸にもいます。
というあたりで時間切れ。
思ったよりもいそうなポイントが少なかったのが予想外でした。
思ったよりも難課題であることも自覚したのでした。
オマケ
先日、ウチで羽化した子。
リュウキュウツヤハナムグリ (コガネムシ科)
名前のとおり、沖縄地方以南にいる虫のはずが、都内某所で繁殖しているのです。
(これも被写界深度合成で撮った写真)
人為的ではないというウワサですが、それは定かではありません。
あ、何を探しての旅だったかは、それを探している人にとってこの記事は有効な情報ではないのであえて書きませんが、ウチにいるこの子たちの仲間です。
今日の湯加減
ファーブル会のメンバーがボランティアで書いた本が出ます。
約2年前からみんなで書き始めたものですが、ついに来月出版されます。
文章も写真もアマチュアによるものですから、ぜひにとお勧めするのは気が引けますが、
小さいながらもれっきとした小年少女の虫屋から、百戦錬磨の大ベテラン虫屋まで、お気に入りの昆虫への想いを
それぞれエッセイ風に綴っていますので、生物多様性ならぬテキスト多様性は豊かであると思います。
やくみつるさんとカブトムシゆかりさんにも寄稿していただきました。
監修はもちろん、奥本先生。
印税はすべて財政厳しいファーブル会に入ることになっていますので、そういう意味でぜひにとお願いします。
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
意外にも虫の名前は舌が回りにくい気がします、というか
言いにくい虫名が多い気がします、僕だけかな・・・
ハンミョウはまだ見たことがありませんが綺麗な色してますね。
by g_g (2015-06-28 12:10)
こんにちは^^
素敵なドライブ日和でしたね(^-^
ハマベハサミムシ、最初ぱっと見たとき百足の子供かと思っちゃった(><;
by mimimomo (2015-06-28 12:30)
そういえばホタルをちゃんと見た事がないなぁと思いみてました。
北海道でも最近は自然環境の事を考えての動きがありますが、
一時期は、限られた場所でしか見れなくなってたですね。
by sasasa (2015-06-28 15:37)
思い違いを訂正していただきアリガトウございます。
by Silvermac (2015-06-28 15:39)
ハンミョウって昆虫、今日、ダーウィンで見ました!
初めて知ったんですが、口元はなかなか怖いけど、
アップで見れば見るほど綺麗で、家族で興奮していました(笑)
こんな風に撮れるものなんですね~^^
しかし…ホタルは一生見れずに終わっちゃうのかな^^;
by MIKUKO. (2015-06-28 23:28)
梅雨の晴れ間はじっとしてられませんね
深度合成なんて出来るカメラがあるんですか
ハンミョウの色にはウットリです
自撮り写真もっと大きいといいのに~^^
by shino* (2015-06-28 23:53)
>g_gさん
言いにくい名前、ありますね。 ヒロヘリアオイラガ とかケモンケシキスイとか^^
ハンミョウを未観察というのに驚きです。高いところにはいないと思いますが・・
>mimimomoさん
梅雨とは思えないほど爽やかな一日でした♪
浜辺で探虫していてもほとんど汗かかないし^^
>さささん
ということは、今ではいたるとこでホタルの観察ができるということですか。
それはよかったですね~♪
>Silvermacさん
昨日の「ダーウィンが来た!」でもそのような紹介は一切なかったですよね^^
>MIKUKO.さん
アゴは捕食のためにとても発達していますが、噛まれても大していたくないほど。
テレビの機材とカメラワークはどうしているのかわかりませんが、振動に敏感なのでなかなかアップでは撮らせてくれません。
が、ハンミョウは今年も飼育しているので毎日近くで見ています^^
>shino*さん
オマケにこのカメラ、フォーカスブラケットやライブコンポジット撮影もできます。
虫屋御用達といってもいいと思います^^
ハンミョウは見る角度によっても色が変わるので見飽きませんね。
ジドリはこれが限界です^^;
by ぜふ (2015-06-29 06:07)
新兵器の機能を使いこなしていますね。
ハンミョウの綺麗さにふるえます。
その灯台はいつかジドリしに行きたいです。
by 響 (2015-06-29 07:45)
波の伊八の欄間は絶対絶対見たいもののひとつなんです!
この目で見てみたい!^^
そのためには現地に行かねば・・・というわけで
まだ行けてないところ。
すごい数のワラジムシの写真は割愛してくれてありがとうございます(笑)
by リュカ (2015-06-29 09:24)
ハンミョウの色 すごいですね!
目だち過ぎて やられないのかな?
バイクであちこち行くの たのしそうだな〜
本の名前 かわいいですね
by ねこじたん (2015-06-29 10:57)
>響さん
まだまだ不慣れです。 (モード設定は慣れ以前の問題^^;)
ハンミョウの観察は慣れてきました^^
ぜひいつか房総へおいでください~ 掩体壕もありまっせ♪
>リュカさん
くやしいので飯綱寺はいつかかならずリベンジします。
ウチからは約1時間で行けることがわかったので^^
>ねこじたんさん
それは昨日のダーウィンが来た!でも解説してましたが、大丈夫なんです。
詳しくは http://floralmoon.blog.so-net.ne.jp/2014-08-26 を~
バイクは探虫に欠かせない乗り物です♪
本のタイトルは先日決まったばかりでした。 ぜひ読んでほしいです^^
by ぜふ (2015-06-29 22:43)
ぜふさんの地鶏は珍しい(笑)
洲崎灯台チェックしました〜ʕ•̫͡•ʔ♬✧
三浦半島経由で千葉へ上陸の際には必ずや!
ぜふさんのブログでハンミョウを知ってからすっかり虜です(笑)
by barbie (2015-06-30 00:35)
トンボといえば
先日 カワセミ撮りで仲良くなった方が
赤いイトトンボみたいなのを撮影してまして
都の職員の方も 驚くほど珍しい種類だと言ってました
職員の方ですら 本以外で見たことがないとか
ぜひ 遊びに来て下さい(^^)
by (。・_・。)2k (2015-06-30 11:38)
ハンミョウは、美しいですね
上から、横から、色彩が違ってみえるのね
御宅生まれの子、愛着がわきますね
一回りツーリングも楽しい、、冷やし中華も絶品ね
by engrid (2015-06-30 18:08)
>bさん
洲崎へおいでやす~^^ いっしょにジトリしましょう。
ハンミョウはペット化しています♪ かわゆいですよ。
>2kさん
!! それはまさかっ ベニ○○!? 場所はカワセミポイントですか?
行きます!^^
>engridさん
飾った花を眺めるような心持です♪ 花とちがって動きますが^^
みたらし団子とラーメンは鴨川スペシャルセットです~
by ぜふ (2015-06-30 22:29)
ハンミョウ、うっとりするくらい綺麗です♪
鴨川スペシャル! メモメモ~^^
by よしころん (2015-07-01 08:13)
>よしころんさん
まんぼうのアドレスかいときました~ 24号線沿いのGSのとなりです~^^
by ぜふ (2015-07-02 06:58)
お早うございます。
セセリチョウを教えて戴きありがとうございます。
訂正しました(_ _)
by yakko (2015-07-02 08:29)
上からと横からの、ハンミョウの写真、面白いですね。
こんなに色合いが変わるとは。
冷やし中華の季節になりましたね。冷やし中華は平たい皿より
こういう形の器の方が食べ易いように思いました^^;。
by sakamono (2015-07-03 00:12)
楽しいツーリングですね。
鴨川、洲崎の灯台、たまに行く場所です。
被写界深度合成って、初めて聞くテクニックですが、これは、カメラ自体で、やるのですか、それとも、
PCのソフトで、やるのでそうか?
by テリー (2015-07-03 10:43)
>sakamonoさん
構造色のなせるワザですね。
そうです、冷やし中華は汁が重要な要素なんですっ^^
>テリーさん
カメラの機能です。カメラを三脚などで固定して撮らなければなりませんが、
この写真はカメラを接地して撮っています。
by ぜふ (2015-07-03 23:24)