"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
8月のホームフィールド [観察会]
8月のホームフィールド(HF)観察会に2回とも参加できたのでまとめて。
HFはチバ市内にある谷津田ですが、公園ではなく民有地で採集禁止ですので場所や地名はあえて伏せています。
観察会の主催者は市ですが、地主さんたちの了解のもと、ボランティアで運営されています。

虫だけではなく、里山や自然に関する色々なことが毎回テーマとして設定されます。
8月1回目のテーマは「ムシは花の大事なお友だち」。 (いつも子供にもわかりやすいテーマです)
まずはそのテーマに沿った虫の写真を。


もちろん、虫と仲が良いのは”虫媒花”と分類される、昆虫によって受粉を助けてもらう花。
これに対して風に花粉を乗せて受粉するのは”風媒花”。(中学校の生物の授業のおさらい)
ちなみに蜜があるのは虫媒花。風媒花にはない。
良い香りがするのも虫媒花。 蜜も香りも昆虫を誘引するためなんですね。
さて、扉の写真の虫も幼虫の頃は花粉を食べるバッタ。

藪にいるキリギリスだからヤブキリですが、幼虫の頃は差し詰め ”ハナキリ” かな?

では問題です。
カマを持つキリギリスは?

いつものごとくちょっと観察会から離脱して林の中を見廻していると・・こんな子が翅休めをしていました。

HFでは久しぶりに観察できました。
この子は花粉を運びはしませんが、近くで翅休めしてました。

このトンボはたくさんいたはずなのに、この1、2年で少し減った気がします。

それとこのトンボも久しぶり。

この夏に生まれた子だとすると、越冬してまた来春会えるかな・・

2回目のテーマは「セミのぬけがら、みっけ!」
みなでセミの抜け殻を拾って集めて、どんな種類がどれだけとれたか調べました。

結果はざっくり言うと、アブラゼミとそれ以外のセミ(ヒグラシやニイニイゼミなど)の割合がちょうど半々でした。

ところで、今回はちょっと珍しい生態を観察できました。 それはこれ。

セミの羽化シーン・・・に見えますが、よく見てください。
実は、羽化している途中でキアシナガバチに襲われてしまったのです。

セミに限らず、変態中は無防備だしキケンがいっぱい、まさに命がけなのです。
一方でこういう光景にも出くわしました。

産卵場所を探しているメスです。
キノコが生えるような湿気をもった立ち枯れの木は適しているのでしょうね。

その他、(抜け殻ひろいをさぼって)観察した昆虫を載せておきます。
セセリチョウが多くみられるようになると、秋も近いかなと思います。

見つけたときはイトトンボかと思いましたが、よく見るとハチでした。

これは同定しやすい。

この日はコクワガタも観察できましたし、(テーマはさておき)充実したフィールドワークでした。
クワガタを撮影しているとこの子も見つけることができました。

はじめて見た子でした。
幼虫がキク科の植物を食べるから”キク”とついているのだそうですが、菊を食べる虫もいるんだとあらためて認識。
1回目(8月3日)に、いるかなと思って期待していた子に会うことができました。

おそらくメスでしょう。この頃になると、低いところに下りてくる子が多いように思います。3頭いました。

今シーズンはちゃんと撮影することが叶わなかったので、来年はこの子の子孫に出会えることを期待して・・
今日の湯加減

HFはチバ市内にある谷津田ですが、公園ではなく民有地で採集禁止ですので場所や地名はあえて伏せています。
観察会の主催者は市ですが、地主さんたちの了解のもと、ボランティアで運営されています。

虫だけではなく、里山や自然に関する色々なことが毎回テーマとして設定されます。
8月1回目のテーマは「ムシは花の大事なお友だち」。 (いつも子供にもわかりやすいテーマです)
まずはそのテーマに沿った虫の写真を。

コシボソハナアブ の仲間 (ハナアブ科)

ナガメ (カメムシ科)
もちろん、虫と仲が良いのは”虫媒花”と分類される、昆虫によって受粉を助けてもらう花。
これに対して風に花粉を乗せて受粉するのは”風媒花”。(中学校の生物の授業のおさらい)
ちなみに蜜があるのは虫媒花。風媒花にはない。
良い香りがするのも虫媒花。 蜜も香りも昆虫を誘引するためなんですね。
さて、扉の写真の虫も幼虫の頃は花粉を食べるバッタ。

ヤブキリ ♀ (キリギリス科)
藪にいるキリギリスだからヤブキリですが、幼虫の頃は差し詰め ”ハナキリ” かな?

では問題です。
カマを持つキリギリスは?

いつものごとくちょっと観察会から離脱して林の中を見廻していると・・こんな子が翅休めをしていました。

オナガアゲハ (アゲハチョウ科)
HFでは久しぶりに観察できました。
この子は花粉を運びはしませんが、近くで翅休めしてました。

オニヤンマ (オニヤンマ科)
このトンボはたくさんいたはずなのに、この1、2年で少し減った気がします。

ノシメトンボ (トンボ科)
それとこのトンボも久しぶり。

ホソミオツネントンボ (アオイトトンボ科)
この夏に生まれた子だとすると、越冬してまた来春会えるかな・・

2回目のテーマは「セミのぬけがら、みっけ!」
みなでセミの抜け殻を拾って集めて、どんな種類がどれだけとれたか調べました。

ニイニイゼミの抜け殻
結果はざっくり言うと、アブラゼミとそれ以外のセミ(ヒグラシやニイニイゼミなど)の割合がちょうど半々でした。

ヒグラシ (セミ科)
ところで、今回はちょっと珍しい生態を観察できました。 それはこれ。

セミの羽化シーン・・・に見えますが、よく見てください。
実は、羽化している途中でキアシナガバチに襲われてしまったのです。

セミに限らず、変態中は無防備だしキケンがいっぱい、まさに命がけなのです。
一方でこういう光景にも出くわしました。

ヤマトタマムシ (タマムシ科)
産卵場所を探しているメスです。
キノコが生えるような湿気をもった立ち枯れの木は適しているのでしょうね。

その他、(抜け殻ひろいをさぼって)観察した昆虫を載せておきます。
セセリチョウが多くみられるようになると、秋も近いかなと思います。

ヒメキマダラセセリ (セセリチョウ科)
見つけたときはイトトンボかと思いましたが、よく見るとハチでした。

未同定
これは同定しやすい。

ノコギリクワガタ ♂ (クワガタ科)
この日はコクワガタも観察できましたし、(テーマはさておき)充実したフィールドワークでした。
クワガタを撮影しているとこの子も見つけることができました。

キクキンウワバ (ヤガ科)
はじめて見た子でした。
幼虫がキク科の植物を食べるから”キク”とついているのだそうですが、菊を食べる虫もいるんだとあらためて認識。
オマケ
1回目(8月3日)に、いるかなと思って期待していた子に会うことができました。

おそらくメスでしょう。この頃になると、低いところに下りてくる子が多いように思います。3頭いました。

ミドリシジミ (ミドリシジミ科)
今シーズンはちゃんと撮影することが叶わなかったので、来年はこの子の子孫に出会えることを期待して・・
今日の湯加減
先日、昆虫館で先生の講演会がありました。題して「蝉の身体の不思議」。
セミの生態の話、セミのカラダ(発声器官)の話、ゴッホの書いたセミの絵の話まで、多岐にわたる内容でした。
実際に生きているオスのセミのおしりに紙製のメガホンをつけて拡声する実験も交えたわかりやすい説明で、大人よりもむしろ子供たちのほうが熱心にそして”大人しく”聴いているようでした。
講演会終了後の懇親会も盛況でした。
テーマに則した特別メニューとして、セミを油で揚げていると、講演会で登場したアブラゼミも”ジジジジジ・・”と鳴いていました。
クマゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミと色々なセミを試食しましたが、から揚げはアブラゼミのメスがおいしいと評判でした。

※クイズの答え: カマキリ
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
こんばんは。
オナガアゲハ は美しく、ミドリシジミは可愛いですね。
昆虫の世界も試練がイッパイ !! 生き抜くのは大変ですね !
by yakko (2014-08-23 20:12)
クロアゲハ上品なモノクロで
すごくキレイです^^
by aidesu (2014-08-23 21:40)
>セセリチョウが多くみられるようになると、秋も近い
そうなのですね。セセリチョウが季節の変化の兆しなのだとは知りませんでした。真夏でも飛んでいたような気がしますが、そうだったのですね。
「それにしても、変態中を襲うとは卑怯なり」とも言っていられませんね。蜂も真剣勝負ですから。ついついどちらかに肩入れしてしまいがちですが。
by アヨアン・イゴカー (2014-08-23 23:16)
庭に夏みかんの木があり、チョウが来ますが、オナガアゲハは見たことがありません。
by Silvermac (2014-08-24 06:09)
>yakkoさん
昆虫同士の生存競争もなかなかきびしいですね。
それは優雅なチョウチョたちも同じ・・
>aidesuさん
黒いですが、どこか涼しげなんですよね。
>アヨアン・イゴカーさん
おっしゃるとおりセセリは夏になってから発生するものが多いと思いますが、
とくによく見かけるイチモンジセセリは8月下旬頃から増えると思います。
この記事のはキマダラですが^^;
>Silvermacさん
市街地にはなかなか現れないチョウですが、いっぱい植えればひょっとして^^
by ぜふ (2014-08-24 07:07)
千葉市内にも、
こういう場所があるのですね。
昆虫たちの姿、愛らしくもあり、
羽化してる最中に襲われている姿は、
厳しさも感じました。
by sasasa (2014-08-24 10:44)
最初の1枚ドキッとしました。
本物ですよね?何度も見直しちゃいました。
黒アゲハもひぐらしも美しい。
蝶の数え方は頭なんですね?
by shino* (2014-08-24 11:16)
羽化している途中に襲われてしまったり
生き物の世界は残酷なこともいっぱいです
でも、遊びで襲っているわけではないのですものね。
仕方ないって、自分に言い聞かせてます^^;
by ☆marilyn (2014-08-24 13:08)
奄美大島で綺麗なトンボを見ました^^
写真、うまく撮れてるかなあ〜〜
(まだチェックしてませんw)
by リュカ (2014-08-24 15:50)
カマキリ、セミの羽化、そしてから揚げ。
初めて知るコトが多い、私にとって盛りだくさんの記事でした。
キリギリスを見ると、子供の頃に秋祭りで売られていた虫たちを
思い出します。
by sakamono (2014-08-24 19:59)
>さささん
千葉市はトカイであり、イナカです^^
このままずっと環境保全をしていってほしいですね♪
>shino*さん
ホンモノ(♀)ですよ♪
ヒグラシは指の上にいますが、これもホンモノです^^
虫屋はついチョウをそう数えてしまいます^^;
>sakamonoさん
カマキリは諸説あるようですが、ヤブキリやササキリなどの流れですね^^
キリギリス売りですか、風情があっていいですね♪
by ぜふ (2014-08-24 20:37)
すごく盛りだくさんで、目移りします(笑)
やっぱりショッキングだったのは羽化の最中に襲われるセミです。
以前オニヤンマが泣き叫ぶ蝉を運んで、頭上を飛んで行ったことがあり
昆虫の世界、凄いなと思った次第です。
あ、最後の写真が一番ショッキングかも?食べるんですね?(^^;
by miya_gon (2014-08-24 21:23)
>miya_gonさん
オニヤンマは大物食いですが、セミも・・ 何セミだったかが気になります^^
ハチは羽化中のセミを食べますが、ニンゲンは羽化後の成虫を食べました。
わりといけますよ^^
by ぜふ (2014-08-25 07:27)
素敵なフィールド
いつまでもこの環境が残るといいですね。
地元のミドリシジミの湿地に開発計画が。。。
by masao。 (2014-08-25 16:25)
草原を散歩
足元から、一斉に何匹下の虫が飛び、跳ねました
それを狙うのか、上空はつばめが飛び交っています
トンボもスイスイ
法師蝉と。。秋ですね
虫の区別がつかないのが、なんとも情けないです
by engrid (2014-08-25 18:41)
カマキリの黄緑色って
とても瑞々しくて素敵ですね*
蝉がさなぎから出てくる写真、
感動的です!*
by SaraTriennale (2014-08-25 22:06)
でも足長蜂。
せっかく飛べるようになるところだったのに。
足長蜂も生きたい。蝉も生きたい。
by SaraTriennale (2014-08-25 22:08)
>masao。さん
なんと・・中止にしてもらえるといいですね。
虫は採ってもいなくなりませんが、環境がなくなると全滅しますからね。。
>engridさん
バッタの季節になってきましたね。 ツクツクボウシの声もたくさん聞こえます♪
バッタは意外に判別むずかしいから、バッタでいいと思います^^
>さらさん
セミにかぎらず、羽化というのは大変な作業です。
羽化自体に失敗することも、羽化途中や直後に落下してしまうことも・・
自然はきびしいですね。
by ぜふ (2014-08-26 08:02)
セミはやっと日の目を見たのに残念。
しかしなかなか見れないシーンですね。
ナガメさんはやっぱり人の顔だ。
by 響 (2014-08-26 12:29)
こんにちは^^
我が家の庭はバッタに荒らされています。沢山居るみたい(><;
セミを食べるのですか?(@_@;;;
by mimimomo (2014-08-26 14:16)
>響さん
セミが主食ではないですからね。実は観察指導員の方が見つけてくれました。
ナガメは上下逆のほうがよかったですかね^^
>mimimomoさん
地球人口がこのまま増え続けると間違いなく食料は足りなくなります。
その前提ですでに昆虫食が研究されています♪
高タンパクなんだそうです。バッタはとくに^^
by ぜふ (2014-08-27 06:17)