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"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

五色沼で五色虫 ~ 甲虫編 ~ [ファーブル会]

前記事の続きです。

同定中だったトンボがめずらしいアマゴイルリトンボの可能性が高いことが分かり、まさにいい記念になりました。

さてそのルリトンボがいたのはこの沼を見下ろす場所にある小流でした。

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瑠璃沼


これは沼の畔まで降りて行って撮影した写真ですが、五色沼のうちのいくつかの沼が青く見えるのは、
アルミニウムや珪酸などからできているアロフェンという微粒子によって光が屈折するからだそうです。

(裏磐梯観光協会のHPから引用)
アロフェンは強酸性の水では形成されません。磐梯山の噴火口から五色沼へ流れ出る酸性の水は温泉のアルカリ成分によって中和されます。青沼、瑠璃沼、弁天沼、竜沼、みどろ沼や毘沙門沼はアロフェンのために青白色しています。


さらにルリつながりで・・

カワトンボのステージ(渓流)で見つけた子。 ハンノキの葉にくるまるようにしていました。

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ルリハムシ (ハムシ科)


ハイカーの方たちに教えてあげたら、みな写真を撮り始めました。
見つけるだけで金運がアップしそうな昆虫ですが、あとでさらに強力な子に会うことになります。

ご利益があるようにもう一枚。

P7050508.jpg


散策路で見つけた甲虫はホタルでした。

IMG58650.jpg

オバボタル (ホタル科)


ギザギザの触角が特徴ですが、1センチくらいの大きさなので昼間は目立ちません。

次は散策組の同行者が見つけてくれました。

P7050503.jpg

カメノコテントウ (テントウムシ科)


テントウムシの中では大型で、ナナホシテントウの倍くらいあります。
よく見るとシダの葉の上にたくさんいました。

お次の子もカメノコテントウだと思い込んで撮っていましたが、ちがってました。

P7050522.jpg

ナミテントウ ? (テントウムシ科)


大きさはカメノコテントウくらいあったのですが、模様が違います。

P7050523.jpg


ナミテントウの鞘翅の柄は不定で模様からは判断できないのですが、大型のナミテントウなんでしょうね。

甲虫ではありませんが、この季節の高原で見つかる虫です。

P7050510.jpg

エゾハルゼミ ♂ (セミ科)


セミもそうですが、ヨコバイもカメムシの仲間です。

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ヨコバイの仲間 (未同定)


次は甲虫に戻りますが同定不能です。

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カミキリムシの仲間 (未同定)


ビロウドカミキリに似ていますが・・違う角度から撮ろうとしたら逃げられました。


scarabe.gif


曇ってはいましたが時折、青空も覗けました。

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青い空に浮かぶ白い雲のような虫も見つけました。

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ヒトツメカギバ (カギバガ科)


一つ目ではなく、二つ目だろうというツッコミはおいといて、とにかく美麗な蛾です。

不明虫を2種。

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コメツキムシの仲間


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ヒラタムシかゴミムシダマシの仲間


この子たちは地味ですが、次は美麗な甲虫です。

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アオハムシダマシ (ハムシダマシ科)


ところで昆虫には、”○○ダマシ”とか、”○○モドキ”とか、”ニセ○○”という名前のがいますが、何も彼らは騙そうとか、出来損なっているわけではありませんし、ましてやニセモノではありません。
ニンゲンが勝手にそういう名前をつけただけで、彼らはそれぞれ”ユニーク”で”完全”で”本物”なのです。

でも、たとえば、ニセクロホシテントウゴミムシダマシという虫がいますが、
これに似ているけど別種の新種が発見されて、
ニセクロホシテントウゴミムシダマシモドキ なんていう名前が付けられるかもしれませんね。
当の昆虫にとっては迷惑千万でしょうけど。。

さあ、オオトリはこれまた今回初見で以前から見たかった昆虫です。

P7050531.jpg

オオルリハムシ (ハムシ科)


準絶滅危惧種(NT)指定されていますし、チバでは絶滅危惧I類ですので、観察はむずかしい昆虫です。

ちなみに五色沼公園内は動植物の採集は禁止されています。

オオルリハムシは出口のすぐそばにいたのですが、ギリギリ公園内でしたので、拝んで撮影するだけでした。




オマケ


載せるかどうか迷ったのですが、インパクトは絶大なので載せることにしました。

ケムシ嫌いの方でも遠目に見てもらえればキレイに見えるでしょうか・・

P7050527.jpg

ブドウドクガ の幼虫(ドクガ科)





今日の湯加減

ふと考えるとこのひと月以上、チバの昆虫探索に行けていません。
HFにすら行けていないので何かモヤモヤするというか、心の中にぼかりと穴が開いているような。
時間は自分で作るものですが、なかなかままなりませんね。
明日は採集会のスタッフサポートとして県外へ行ってきます。
お手伝いしながらまためずらしい虫に出会えるかもしれないのでとっても楽しみです。






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コメント 14

aidesu

地味な色もいいですが
キラびやかな色もやはり良いですね。
昔は窓開けてるとタマムシ入ってきたりしたんですが
うちから半径100kmぐらいで絶滅してしまったような気がします。。。
by aidesu (2014-07-19 19:43) 

mimimomo

おはようございます^^
こう言う甲虫、昆虫の類は小さいものが多いですが、よく見つけられますね。
やはり何より美しいのは一番下の毛虫~綺麗だわ!
by mimimomo (2014-07-20 07:24) 

ぜふ

>aidesuさん
実家もタマムシ飛んできました! ウバタマムシでしたけど・・^^;
お宅がどこだかは存じないですが、チバ市内やナリタ市内にはまだいますよ♪

>mimimomoさん
それを”虫目”というんです。子どもはもっと視力がいいです^^
ブドウドクガ気に入ってもらえてよかった! (意外でしたが^^;)

では行ってまいります
by ぜふ (2014-07-20 07:47) 

g_g

最近大きな毛虫と良く出会います、苦手なので直ぐに退散します。
by g_g (2014-07-20 09:44) 

Silvermac

ファーブル昆虫記、録画してみています。
by Silvermac (2014-07-20 11:03) 

リュカ

五色沼、行きたいところの一つです。
小さい頃行ってるみたいなのですが、全然記憶に残ってません(笑)
今度行ったら、ちゃんと覚えていられるかな^^
by リュカ (2014-07-20 17:06) 

アヨアン・イゴカー

>ブドウドクガ の幼虫
これはこれは見事な色合いの毛虫君ですね。お祭の衣裳か、歌舞伎の衣裳になりそうです。自然は常に人間の能力を凌駕していますね。
by アヨアン・イゴカー (2014-07-20 23:01) 

moz

ニセクロホシテントウゴミムシダマシモドキ ってありそうですけれど、すごいなぁ~ 笑
昆虫たちは本家ももどきもないのでしょうが、それだけ色んな似たものがいるってことですよね。動物の種類の大部分は昆虫だということですね。これからも神酒がたくさん出てくるんでしょうね。
オオルリハムシも珍しいのですね。今回の旅は珍しいものをたくさん見つけられたんですね。 ^^
by moz (2014-07-21 05:37) 

sasasa

虫に限らず、植物もですが、
「・・・モドキ」や「ニセ・・・」と名がついているものって、
人間の都合で、偽物扱いや、もどき扱いされているんですもんね(^_^;)
ブドウドクガの幼虫は綺麗ですね。

by sasasa (2014-07-21 10:42) 

sakamono

緑色に輝く虫が、どれもキレイですね。実際にはかなり小さくて
注意して見つけないと、見られないものでしょうか。
1枚目のルリハムシの背中に撮影者が写っているように
見えるのは気のせいでしょうか^^;?
by sakamono (2014-07-22 23:18) 

ぜふ

>g_gさん
ケムシはキノコと同じで近寄らないのが無難ですが、中にはキレイな(おいしい)子もいますよ^^

>Silvermacさん
今日は採集会・・じゃなかった、最終回ですね^^;

>リュカさん
なぜかそういう方が多いのに驚いています。
景色もすばらしいですが、自然と虫もすばらしい場所ですね♪

> アヨアン・イゴカーさん
自然にまさる芸術なしというと言い過ぎですかね^^;
でも人知は凌駕していますね。

>mozさん
ニセクロホシテントウゴミムシダマシの亜種はきっといると思います。
でもそれが発見されたときに、ニセクロホシテントウゴミムシダマシモドキ
と命名するかどうかはその人のセンスによると思います。
個人的には”ニセクロホシテントウゴミムシダマシダマサレ”がいいです^^

>さささん
植物はさておき、昆虫は擬態しているものは、擬態されているものに対して
”モドキ”である場合はありますね。
このあたりについてはあらためて記事にできたらいいなと思っています。

>sakamonoさん
これだけ目立つ色をしている虫は、いくら小さくても”虫目”があれば見つけられると思います。
ルリハムシの背中は光の屈折(構造色)による模様です^^;
by ぜふ (2014-07-23 21:25) 

SaraTriennale

きれいな色の沼。*
虫たちの元気な姿が伝わります。
不思議な色の沼、
眺めてぼーっとしたいです♪
by SaraTriennale (2014-07-24 21:35) 

ぜふ

>Saraさん
ここでしか見れないような水の色でした。
ぼーっとしたかったのですが、観察に時間をとられて時間が足りませんでした^^;
by ぜふ (2014-07-25 20:09) 

響

ナナイロな虫はほんと綺麗。
一度にいっぱいナナイロな奴が見れるっていい場所ですね。
ブドウドクガの毛虫はほんとインパクトがあります。
名前を知らないでも「毒蛾」ってイメージ発散しています。
by (2014-07-26 02:12) 

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